あま~いスイーツが止まらない!カフェ巡りinチェコ&オーストリア

あま~いスイーツが止まらない!カフェ巡りinチェコ&オーストリア




お酒に強くない私はビールを飲めるよう練習していました。なぜなら最初の訪問国はビールの国チェコ。ビールが安くておいしいと聞いたので。そしてスイーツが甘くて美味しいところでもあるので、カフェ巡りがとても楽しみで、もちろん観光もするのですが、とにかくKLMオランダ航空でプラハへ。夕方に到着し、空港内にカウンターがあるエアポートタクシーを使って市内のホテルへ。観光地で客待ちしているタクシーはぼったくられる事も多いようですが、このエアポートタクシーなら安心です。空港から市内はだいたい30分くらいで600CK前後です。
プラハでの主な観光地はほとんど徒歩でまわれますが、ホテルから中心部や、プラハ城など、ちょっと距離がある時にはトラム、メトロが便利です。どこも中世ヨーロッパのような街並みがとても綺麗です。


プラハ城はお昼前後には観光客でごった返す為、朝一の観光がおすすめです。門をくぐると目の前いっぱいに広がる聖ヴィート大聖堂や、赤と白のかわいらしい外観で中に入ると雰囲気満点の聖イジー教会、カラフルな小人のお家が並んでいるような黄金小路などなど、あちこちゆっくりとまわりたいものです。黄金小路のお家に入っているお土産屋さんをみてまわるのも楽しく、フランツ・カフカの仕事場だったお家もあります。


(水色のお家がカフカの仕事場)

プラハ城から城下町へ下り、カレル橋を渡ると旧市街です。カレル橋には30もの聖人像が並び、お土産屋さんや似顔絵職人、ストリートパフォーマーに、観光客が入りまじって大賑わいです。日本人には馴染み深いザビエルの像もいます。みんなさわっていくこの聖ヤン・ネポムツキー像。この台座のレリーフに触れると幸運が訪れるのだとか。


カレル橋を渡って旧市街側にやってきたら、今夜のマリオネット劇のチケットを買っておきます。国立マリオネット劇場のHPでは上演日と演目を確認でき、オンラインで予約も可能です。チケットは開演直前でも買える場合が多いようですが、念の為、日中に入手しておきました。
その後、プラハの中心である旧市街広場へ。ここでヤン・フス像やティーン教会ととも並び、プラハ観光の目玉となっているのが旧市庁舎の天文時計です。旧市庁舎は増改築を繰り返して現在の形に至るため、複数の建物が連なって一つになっています。その旧市庁舎の南側にあるのが有名な天文時計です。天動説に基づく2つの時計が並び、年月日と時間を表すプラネタリウムと1日1目盛り動くカレンダリウムになっています。朝9時から夜9時の毎正時になると時計の仕掛けが動いて、キリストの12使徒があらわれます。これを見るために観光客が山のように集まり、スリも多いため要注意です。

北に移動して、ユダヤ人地区にはシナゴーグがいくつも残っています。現在のユダヤ人地区は19世紀後半に整備されていて、それ以前は迷路のような複雑な町並みだったそうです。
夜になったら、さっきチケットを買っておいたマリオネット劇を観にいきます。せっかくチェコを訪れるなら、伝統芸能であるマリオネット劇を一度は観てみたい。プラハでは、由緒ある国立マリオネット劇場や王の道のマリオネット劇場をはじめ、あちこちで上演されています。国立マリオネット劇場では、伝統的なマリオネット人形達が巧みな技術で操られ、モーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」を現代風アレンジで面白おかしく熱演してくれます。
女たらしのドン・ジョヴァンニが数々の女性に言い寄り、最後は罰があたって石像に地獄に連れて行かれてしまうというお話。ダメ男のジョヴァンニに、なんだかんだついていってしまう従者レポレッロや、女性たちとの修羅場など、事前に演目の内容を予習しておくと、さらに楽しめます。幕間にはモーツァルトのマリオネットも登場し、激しいアクションで観客の笑いを誘ったり、ドン・ジョヴァンニがお風呂に入る場面では、客席に水しぶきが飛んできたりと笑いどころ満載です。


国立マリオネット劇場はこじんまりとしたホールで、ロビーではアイスやジュースを売っています。小さめの映画館みたいな雰囲気で、観光帰りにも気軽に寄れる劇場でした。
☆プラハのおすすめカフェ&スイーツ
○オヴォツニー・シュヴェトゾルOvocny Svetozor
プラハに何店舗かある人気のケーキ屋さん。ケーキの種類が豊富で、ポップなお店。イートインもテイクアウトも可能。

○Apetit
赤い外観に、螺旋階段やシャンデリアがかわいい雰囲気の良いカフェ。ケーキ、お菓子やフレビチキと呼ばれるチェコのオープンサンド、ビールもあり、価格も良心的。地元民の利用客も多い。トラムDlouha trida駅のすぐ向かいにある。このメドヴニークはハチミツのスポンジケーキにキャラメルソースを挟んだチェコの伝統的なケーキ。懐かしい感じのほのかな甘みがたまらない。


○あちこちで売っているトゥルデルニーク
小麦粉の生地を筒状に巻いて炭火で焼き、表面に砂糖やシナモンをまぶした伝統的なお菓子。中にチョコレートを塗ったり、アイスクリームをいれたりと色々なトッピングをしてくれるお店も。食べ歩きに大人気のおやつ。


チェスキークロムロフに向かう途中で世界遺産の町テルチへ。町の中心となるザハリアーシュ広場には、ルネッサンス様式、初期バロック様式のカラフルな家々がずらりと並び、まさにおとぎ話の1ページのような眺め。


「モラヴィアの真珠」と言われるこの可愛らしい町でメルヘンな気分に浸ったら、本日の宿があるチェスキークロムロフへ。プラハ~テルチ、テルチ~チェスキークロムロフは車で各2時間くらいです。
メルヘンの次はファンタジーの世界にやってきました。石畳みの細い路地が入り組む旧市街は、赤い屋根の間から独特な塔が延び、ヴルタヴァ川が流れています。美しい街並みに、だまし絵のようなスグラフィット装飾が面白く、地図も持たずに歩き回るだけでも楽しめます。

(街のシンボル、チェスキークロムロフ城の塔)

チェスキークロム城にもスグラフィット装飾があちこちに見られます。

こんな壁も近くでよく見ると…

レンガ造りや、彫刻が施されているように描かれているんです。
城内はツアーで見学し、残念ながら撮影禁止ですが、カラフルな城の塔にも登ることができます。ここからの景色は絶景!

お城には広大な庭園があり、花の時期にはまだ早いようですが、不思議の国のアリスに出てくるような生け垣の迷路もあって、とても素敵なお庭です。

(町でかっこいい魔女を発見!)

(フチ子みたいな彼ら)

チェコでの3日間、各地でビールを頂きましたが、個人的に1番美味しかったのがチェスキークロムロフのエッゲンベルグビール。醸造所の直営レストランがあり、魚料理もおいしい!醸造所は見学もできるそうです。

その後、車でオーストリアとの国境を越え、リンツ駅まで約1時間半。国境は看板がちらっと出ているだけでした。リンツから列車でハルシュタットを目指します。が、駅の電光掲示板でスケジュールを確認するも、乗る予定の列車が無いような、何かおかしい。駅員さんに確認すると、途中の区間が運休で、その区間だけ代わりにバスが出てるんだとか。アットナング・プッハイムからグムンデンまではバスに乗り換えとなりましたが、駅の目の前にバスが停まっていて、係員さんも案内してくれ、車掌さん含む乗客みんながそのバスに乗り換えるようだったので、難なく済みました。ザルツカンマーグートと呼ばれる地方に入り、車窓から次々に見えてくる2000m級の山々と湖の大自然の景色に目を奪われます。ハルシュタットの小さな駅で下車すると、駅の出口は船着場とつながっています。ハルシュタットの町は駅とは反対岸にある為、渡し船を使います。向こう岸まではたった10分足らずですが、湖の上から大自然の山々やハルシュタットの町を堪能できる貴重な時間でした。



ザルツカンマーグートとは「塩の宝庫」という意味で、ハルシュタットにも世界最古の塩坑があります。しかも今でも操業していて、ケーブルカーで山を登って見学できます。ケーブルカーは15分毎に出ていますが、ツアーは全部で3時間近くかかります。その途中には世界遺産展望橋があり、ちょこんと飛び出した三角形の展望スペースからはハルシュタット湖の美しい景色を見渡すことができます。こんなに高い所から下を覗き込んでも、怖くないのは今までの海外研修の賜物に違いありません。

また、小さなハルシュタットの町では墓地も狭く、古い遺骨を取り出して、新しい遺体を埋めていました。その遺骨を納めていたバインハウスには、1000もの頭蓋骨があるそうで、楽しみにしていたのですが、なんとクローズしていました。。。
湖畔の町なのでここもお魚が美味しいです。

(マスのフィレ)

ハルシュタット滞在中はだいぶ天候が荒れましたが、ちょこちょこ覗く晴れ間を頼りになんとか観光できました。
次は列車でザルツブルクへ向かいます。ハルシュタットでは帰りの駅への渡し船も列車にあわせて出ています。そしてザルツブルク行きの列車も、行きと同様に途中の区間はバスに乗り換え、ハルシュタットから約2時間半でザルツブルクへ。駅前のバスターミナルから町の中心部へオーブスと言うトロリーバスに乗ります。ミラベル広場までは10分ほど。
ザルツブルクはモーツァルト生誕の地であり、この近辺は映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台としても有名です。ザルツブルクには、モーツァルトの生家やその後移り住んだ住居があり、モーツァルト像や、彼をモチーフにしたお土産はもちろん、ザルツブルク音楽祭などではモーツァルトの楽曲が演奏されます。モーツァルトの生家では、モーツァルトが幼い頃に使っていたバイオリンや、『魔笛』を作曲したクラヴィコード(鍵盤楽器)などが展示されています。プラハで観たマリオネット劇のドン・ジョヴァンニもモーツァルトのオペラでした。250年以上も前にここで生まれ、今なお演奏され続ける楽曲を残したモーツァルトがここで過ごしたことを思うと、尊敬を超えて不思議な気持ちというか、むしろ馴染み深くなれたような気がしてきて少し嬉しくなります。

(サウンド・オブ・ミュージック『ドレミの歌』の舞台、ミラベル宮殿)

(モーツァルトグッズ色々)

☆ザルツブルグのおすすめカフェ&スイーツ
○トマセッリ
モーツァルトやカラヤンも通ったという歴史あるカフェ。ウェイトレスさんがケーキをトレーに並べて持ってきてくれます。ケーキを選ぶのが楽しすぎて、その場面を撮り忘れました。


ザルツブルクからさらに列車で2時間半、ウィーンにやって来ました。市内を縦横無尽に走る地下鉄Uバーンや路面電車、バスを使ってシェーンブルン宮殿やベルヴェデーレ宮殿、シュテファン寺院など観光名所をまわります。

(ベルヴェデーレ宮殿)

(シェーンブルン宮殿)

そして今回行ってきたのがホイリゲ酒場。ホイリゲとはその年の新しいワインのことで、ホイリゲが飲める酒場も指す言葉。できたてのホイリゲが飲める庶民的なホイリゲ酒場は、ウィーン近くのグリンツィングの町に特に多くあります。ウィーンのリンク上のショッテントーア駅から38番の路面電車で終点グリンツィング駅まで30分ほどで行くことができました。

(ショッテントーア駅の路面電車乗り場)




ホイリゲは毎年11月11日の聖マルティンの日に解禁され、ハムやチーズなどの冷たいおつまみやローストチキン、時にはアコーディオンなどの生演奏と一緒に楽しむことができます。観光終わりに、ワイン好きなら是非訪れてみて欲しいところです。
そしてその観光の合間に、ウィーンのスイーツを求めてカフェを巡りました。もはや観光しているのか、カフェ巡りをしているのかわからないくらい。ウィーンにはバリエーション豊かなコーヒーとともに、カフェが驚くほどたくさんあります。休憩はもちろん、食事するにもよし、伝統の味を求めるもよし。ウィーンでポピュラーなコーヒーは、温めたミルクとコーヒーが半分ずつ入ったメランジュです。コーヒーとウィーンの絶品スイーツを注文して、おしゃれなカフェで過ごすひと時はとても贅沢です。
☆ウィーンのおすすめカフェ&スイーツ
○ザッハー
ザッハートルテで有名な、老舗ホテル・ザッハー内のカフェ。真紅に金色がポイントのイメージカラーの内装で、メニューはおしゃれな新聞風。格調高いホテルの雰囲気を持ち合わせているが、観光客が多く、行列ができていることも多々。ザッハーのザッハートルテにはあんずのマーマレードがたっぷり入っている。ザッハーは日本に出店していないが、お土産用のザッハートルテも販売されていて、賞味期限も長めなので、これで日本でもザッハーのザッハートルテを味わえる。


○デメル
カフェザッハーと「オリジナル」・ザッハートルテの名を奪い合ったカフェ。こちらも老舗で皇室御用達の看板を掲げ、皇妃エリザベートの好物はここのスミレの砂糖菓子だそうだ。デメルは洋菓子一筋のお店なのでケーキやお土産のお菓子の種類も豊富で、日本でもデパートに入っていたりする。デメルのザッハートルテはザッハーのものよりさっぱりしていて、どちらかというと日本人向き。甘いもの好きな私はザッハーの方も好きだけれど。夏は店頭でアイスクリームも売っている。この時4月中旬は既にアイス始まっていました。


○インペリアル
最高級ランクのインペリアルホテル内のカフェ。まさに御褒美として訪れるのにぴったり。皇帝に献上したインペリアルトルテは、チョコレートとマジパン、アーモンドも入って、何層にもなっている。小ぶりでもずっしりと重量感があり美味しい。インペリアルトルテはオリジナルの他に2種類あり、モーツァルト生誕250周年記念に作られたピスタチオ入りのモーツァルトエディションと、オレンジのマジパンとダークチョコレートのブラックオレンジ。

○ゲルストナー
皇妃エリザベートの好きなスミレの砂糖菓子を指すゲルストナーを店名に持つカフェ。皇室御用達で、国立オペラ座や楽友協会にもケータリングしている。美術史博物館内や、他にも何店舗かある。ケルントナー通りの店舗ではショーケースからマカロンが誘惑してきた。

○モーツァルト
映画『第三の男』の脚本が書かれ、映画内にも登場して有名なカフェ。チョコレートとピスタチオのモーツァルトトルテが売り。広いテラス席が気持ち良さそう。ザッハーで食べた直後、同じ区画にあったので、ここでは食べずに写真だけ。

○アイーダ
気軽に立ち寄れるピンク色のチェーン店。一つはシュテファン寺院の近くの角にあり、多くの人がここでアイスクリームを食べたりして休憩している。

○ハヴェルカ
戦後、ウィーンに戻って来た作家や文化人が集ったという伝説的カフェ。店舗はかなり古びているが改装していないので、当時のままになっている。賑やかなグラーベン通りから細い路地に入ったところにあり、恐らくこのカフェの存在を知らなければ気付かないようなお店。

カフェツェントラルをはじめ、行ってみたかったけれど、まわりきれなかったカフェやここに書ききれなかったり、未だ知らないカフェも無数にあります。きっとまた来るような気がするので、その時にまたカフェ巡りしたいです。お酒をのみ、美しい景色と音楽に癒され、大好きなケーキに囲まれて本当に幸せな旅でした。
オススメ度
プラハ・・・★★★★★ 中世ヨーロッパの面影を残す美しい文化の街
テルチ・・・★★★★ かわいらしいおとぎ話の世界。観光客がいない時が最高。
チェスキークロムロフ・・・★★★★★ 町中にだまし絵があって、どこも絵になる景色
ハルシュタット・・・★★★★ 雨の日も幻想的な湖畔の町
ザルツブルグ・・・★★★★★ モーツァルトの故郷であり、見所もたくさん!
ウィーン・・・★★★★★ カフェ天国。スイーツ好きにはたまらない街。
(2016年4月 増田里紗)
チェコ
オーストリア

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