お昼寝したくなる癒しの大自然ニュージーランド

お昼寝したくなる癒しの大自然ニュージーランド



大自然の国ニュージーランドへは日本から飛行機で約11時間、機内での非常用設備の案内映像には映画「ホビット」が用いられています。
流石にこんな映画にでてくるような大自然のほとんどはCGじゃないのかなぁと内心ちょっとだけ疑いながら、いざニュージーランドへ!
今回、旅した南島を順に紹介していきます。


☆クイーンズタウン
ワカティプ湖の湖畔に広がる、こぢんまりとした町。晴れた朝のワカティプ湖がすごく綺麗で、その向こうに緑の森、アルプスの山々、青い空が広がります。
こんなCMみたいな景色です。

ホテルの牛乳、酪農が盛んなだけあって美味しい

様々なお店が集まる町の中心部には、レストランやカフェがたくさん。特大ハンバーガーで有名なファーグバーガーはお店の外まで行列ができるほどの人気店。このハンバーガーのバンズを焼いているのがお隣のベーカリー。ごはん系のパンから菓子パン、ちょっとしたケーキまであり、なおかつ美味しいので、すごくお腹がすいているときはハンバーガー、ちょっと食べたいときはお隣のパン屋さんがおすすめです。

また、クイーンズタウンはアクティビティの拠点となる町。たくさんのアクティビティがある中で、まさかのバンジージャンプに挑戦です。
ちなみに私は高所恐怖症ではないけれど、絶叫系が得意な訳でもなく、ビッグサンダーマウンテンは大丈夫だけど、富士急はだめな程度です。
本当に万が一のことを考え、流石に遺書は書かなかったものの、日本ではある程度の身辺整理をしてきました。しかもバンジージャンプは加入していた海外旅行保険が適用されるようだったので少し安心です。
バンジージャンプの起源はバヌアツ共和国の成人の儀式、世界で初めてバンジージャンプが営業として行われたのが、クイーンズタウンのカワラウ・ブリッジです。
さて、そのカワラウ・ブリッジにやってきました。高さ43mの橋から川に向かって飛び降りるのですが、夏には飛び降りてそのまま川に浸かるようにロープを調整してもらう事も可能だそうです。
遠くから見てもよくわからなかったけど、意外と川が浅くなさそうなので、万が一落ちても川底にぶつかることは無さそうでかなり安心!
ただ、橋から下を覗くと、ちょっと無理かも・・とやっぱり思ってしまいます。
係員のお兄さんが器具を付けながら、話しかけてくれるけど、内容なんてほとんど頭に入ってこなくて、適当な答えとぎこちない笑顔で答えるのが精いっぱい。覚えている限りでは、足をタオルでぐるぐる巻きにした上に、器具をまいて、ロープにつなぎ、さらに足首全体をカバーされて、ちょっと痛いくらいで、これなら取れそうにはないかなとちょっとだけ安心。

いざ飛び降りる位置に立ってカウントダウンされると、無意識に下を見てしまい、無理無理無理・・・と後ずさってしまいました。
横の方で集まっている観衆が飛びそうで飛ばないのを見て盛り上がっている様子。
前の山の方を見てと言われ、すぐに「5・4・3・2・1・・・」
あ、もう戻れない、と思ったら、空と山と川の色がぐちゃぐちゃに混ざって見えて、
「キャーーーーー」
・・・
何回かヒモがびよーんってして、それが止まってボートに回収されながらも、意味もなくずっと叫び続けていました。

果たしてこれを爽快感と呼ぶのか、頭の中で強風が吹き荒れているような、吹き飛ばされたみたいな感覚で、最終的にはなぜか飛べっちゃったなー、よかったーと思えました。
☆ミルフォードサウンド
クイーンズタウンからバスに乗って、羊やヤギを横目に、ティアナウの町まで約2時間半。ここで昼食をとり、さらに2時間半、フィヨルドランド国立公園へ入っていくと、ミルフォードサウンドに到着です。

サウンドとは入江という意味で、切り立ったフィヨルドの山々が入江に浮かんでいるような壮大な景色が広がっています。
ここには日帰りで来る人が多いのですが、クイーンズタウンから5時間以上かかるので、かなり慌ただしくなってしまいます。しかし今回はオーバーナイトクルーズ!日帰り観光の団体様と一緒になることもなく、ミルフォードサウンドの船上で1泊し、朝夕の静かな景色も満喫できて、しかも道中の国立公園もゆったり楽しめます。
船に乗り込むと船長さんの挨拶と諸々の説明があり、そのまま出港!大迫力の山々に囲まれ、虹のかかる滝に近づいてみたり、カヤックやボートで入江に漕ぎ出すこともできます。



運良くイルカを発見したので、ボートで他の乗船客と一緒になって、あっちこっちとイルカを追いかけ、間近でイルカのジャンプが見られて大興奮!

あっという間に時間が過ぎて、夕食でみんなでおしゃべりした後は、ホットココアを片手に、ミルフォードサウンドの歴史をスライドショーで学びます。

静まり返ったハリソンコーブに碇を降ろして1泊。月を眺めたり、翌朝は朝日に照らされるフィヨルドの景色を見ながら朝食を食べたり、オーバーナイトクルーズでしか見ることのできない景色を堪能できました。日帰りで足早に観光して帰るなんて、本当にもったいないです。タスマン海の方にでてから、港に戻る途中にペンギンやアシカもみることができて、大満足のクルーズでした。
☆ルートバーントラック
本来2泊3日のルートですが、途中までで日帰りでトレッキングしてきました。
クイーンズタウンから車で約1時間の地点からスタート。

まっすぐ伸びた赤ブナの林を抜けると、ジュラシックパークの世界のようなシダの群生に囲まれ、吊り橋を渡ると銀ブナの林へとどんどん風景が変わっていきます。屋久島に似たコケに覆われた景色から、ルートバーンの川の音が聞こえてくるのですが、澄み切った青色の川は透明度が高く、そのまま飲めるほど水がきれいなのです。

ルートバーン・フラットに出ると、突然景色が開けて、広大な平地の先に山がそびえ立っています。

山小屋についたら絶景を眺めながらランチタイム。

そのままお昼寝したいのをこらえて、来た道を帰ります。鳥のさえずりを聞きながら歩く道は、落ち葉とコケでふかふかだったので、思っていたほどは疲れませんでした。ちょっと長めのお散歩という感じで、大自然にエネルギーをもらえる場所でした。案内してくれたガイドさんが休日はここにお昼寝しにくると聞いて、本当にうらやましいと思いました。
☆マウントクック
サザンアルプスの迫力に圧倒されるマウントクック周辺には、いくつか湖があり、人工湖のプカキ湖はターコイズブルー、氷河湖のタスマン湖は灰色をしています。

タスマン氷河湖には氷河が浮いていて、ボートに乗って氷河に近づき、実際に触ることができます。



氷河の青色の部分は長い年月のあいだに圧縮され、密度が高くなった部分だそうです。
マウントクックにはハイキングコースがいくつも整備されていて、フッカーヴァレーの反日コースを歩きましたが、楽しめるハイキングなのでハードではなく、気軽に参加できます。
マウントクックリリーをはじめ、たくさんのお花が咲いていて、怒った顔のようなマウントクックも拝むことができて、手軽な割に充実度の高いツアーでした。


☆テカポ湖
絵本の世界のようなテカポの町。氷河の水が溶け込んだ濃い青のテカポ湖には、サザンアルプスがうつり、湖畔にはルピナスの花が咲いていて、近くに小さな教会がちょこんと建っています。


こんな景色を眺めながら、湖畔のベンチに座っていると、ポカポカと暖かくて、うとうとしてしまいます。肌にじんわりと感じる太陽の光を感じて、紫外線が気にしながら、それでもついのんびりと過ごしてしまいます。

有名な湖畔レストランのサーモン丼をおいしく頂いたら、夜は星空ツアーに出かけます。テカポの町はニュージーランドで最も綺麗な星空がみられると言われていて、世界最南端のマウントジョン天文台が建っています。厚着した上に、ダウンジャケットを借りて準備万端。風もなく暖かい夜だったようで、帽子も手袋もなしでも大丈夫でした。天文台に向かう車の窓から、既に輝く星がのぞいています。天文台付近からは車のヘッドライトさえ消して、星の光の妨げにならないようにします。周囲の町でも星の光を遮らないようにと、照明を上向きに付けてはいけないという決まりがあるそうです。

なんと前日が満月だったので、98%のほぼまんまるの月がかなりまぶしかったです。それでも、南十字星はもちろん、南半球でしかみられないような天体をいくつもみられて、大型望遠鏡からも天体をみせてもらうことができます。何度か流れ星をみつけたのに、願い事を言えなかったのが悔しいですが、とてもキレイな星空でした。
ただ、月がこんなにまぶしくなければ、もっとすごい星空だったのかなと想像しています。
☆クライストチャーチ
中心部はまだまだ復興の途中でところどころ通行止め、ほとんどの建物はフェンスに覆われています。中心部から離れれば営業しているお店もあり、車も普通に走っています。
観光というよりは、街の崩壊具合をみてまわるようでした。
唯一観光らしいのがこちらの紙の教会。


そんな今回の旅、何よりもほとんど晴れて、天候に恵まれ、ニュージーランドの自然を全身で体感できた気がします。雨が降っていたら、バンジーはもっと怖いし、トレッキングは過酷になりそうだし、星は見えないし・・・ということになっていたかもしれません。本当に晴れてよかった!
CGみたいな景色が目の前に広がっていて、大自然の中でゆっくりすれば、癒されること間違いないので、日本の人ごみの中で疲れている人には是非、行って欲しい国です。
オススメ度
クイーンズタウン ★★★★★・・・ワカティプ湖が綺麗で拠点として欠かせない町
ミルフォードサウンド ★★★★★・・・船上で1泊がおすすめの絶景
マウントクック ★★★★★・・・氷河湖で氷河にさわれて楽しい!
テカポ湖 ★★★★・・・満月じゃなければ満天の星空
(2014年11月 増田 里沙)
このエリアへのツアーはこちら

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