高山病もこわくない!山登りとチチカカ湖満喫のペルー旅

高山病もこわくない!山登りとチチカカ湖満喫のペルー旅



ペルーといえば・・マチュピチュ!ペルーへ行くまでわたしはマチュピチュしか思い浮かばなかった。周りの友人や家族からは「ペルーってどこ?」と聞き返され「マチュピチュがある所!」と答えると「あぁ!!」という反応。最近になってそれほどまでマチュピチュの知名度が急に上がった、今大人気の国だ。私自身、南米大陸は初めてなので、緊張半分、浮かれた気持ち半分だった。大阪からペルーまで24時間以上かかるので、やはり南米は遠いと出発から早くも思い知らされた。
今回はアメリカン航空を利用。途中乗り継ぎ地であるアメリカのダラスでは、乗り継ぎ時間が短い乗客は、飛行機を降りてターミナルビルに入ったところで蛍光のオレンジのカード”EXPRESS CONNECTION”を受け取る。私も今回このカードを受け取って乗り継いだが、このカードを持っていれば入国審査、セキュリティチェック等すべてビジネスクラスの乗客やクルーと同じ列で手続きを行え、手続きがかなりスムーズにいく。乗り継ぎ時間が短いながらもカードのおかげで、問題なく次の便に乗ることができ、いざリマへ。


リマに到着したのは日付が変わって深夜1時。翌朝は朝一の飛行機でクスコへ移動するため、残念ながら今回はリマでの時間は全くなかった。
さてクスコに着いてからはすぐにインカの聖なる谷観光。車を走らせアルパカやリャマの牧場やピサック遺跡を観光。この日はあいにく小雨が降っていて思うように観光できなかった。
アルパカやリャマも昼食時で全然こっちを向いてくれない。。



ピサックの遺跡

ピサックの市場

観光を終え、夕方のマチュピチュ行きの列車に乗るためオリャンタイタンボへ。このオリャンタイタンボにもインカ時代の大きな遺跡がある。第一印象は、マチュピチュに似ているということ。何が似ているかというと、美しい段々畑がオリャンタイタンボ遺跡にもある。ピサック遺跡もそうだがこの遺跡も階段が多く、標高が高いこともあり、5段上がっただけで息が切れる。いつ高山病の症状が出るかとびくびくしていたが休み休み観光したためか、何の症状も出ることなくこの日の観光を終えた。



いよいよペルーレイルに乗ってマチュピチュへ向かう。約1時間40分の列車旅。今回はエクスペディションというペルーレイルの中で一番リーズナブルな列車を利用したが、座席も広く天井にも窓が付いており、ドリンクサービスもある。日本の列車よりも快適で気に入った。



マチュピチュ村到着の翌日、いよいよマチュピチュ観光の日。とはいうもののこの日は午前中からマチュピチュ山登山。マチュピチュ山入り口までマチュピチュ遺跡を横目で見ながら進む。入り口で入山時間や名前を書いていざ登山開始。

ワイナピチュと比べ登山する人が少ないマチュピチュ山だが、ワイナピチュよりも標高の高いところまで登れるし、所要時間もワイナピチュより長い。ワイナピチュのように前も後ろも人で詰まっているということはないので、ゆっくり自分のペースで登れる。



ジャングルのような茂みをどんどん進んで、途中で見える周りの風景に感動し、ごくたまにすれ違う登山客とあいさつを交わしながら約2時間ほどかけて頂上に到達した。頂上にはマチュピチュ山の看板があったり、休憩するスペースがあったり、数少ない登山客が思い思いに休んでいた。もちろん頂上からはマチュピチュ遺跡も見下ろせる。




頂上でゆっくり休憩をとり、午後はホテル視察があるため、マチュピチュ村へ戻った。
4日目もやはり早朝からワイナピチュ登山。2日連続の登山は少し厳しかったがワイナピチュの方が登る距離も短く、軽々と登りきってしまった。




ワイナピチュ頂上

マチュピチュ山よりはるかに楽な印象を持った。帰り道、ガイドブックを見ると月の神殿に行く道と分かれているとのこと、好奇心旺盛な私はあえて遠回りをして月の神殿に行ってみることにした。


ワイナピチュ頂上から下ること40分、月の神殿に到着。草花が咲いた中にぽつんと洞窟がある。洞窟の中に入り、白い岩や美しい石組みの建造物を見るとなんとも神聖な気持ちになる。


月の神殿からの帰り道はマチュピチュ遺跡まで1時間半かかる。やはりワイナピチュの出口を出るころにはお昼前になっていた。そこから一気にマチュピチュ遺跡を観光し、早めにマチュピチュ村へ向かった。


リャマが自由気ままに散歩中

列車までの時間、マチュピチュ村の真ん中にある民芸品マーケットやアルマス広場を観光し、夕方の列車でクスコへ戻った。

マチュピチュ村の民芸品マーケット

5日目午前はクスコのホテル視察をし、午後からは混載のクスコ市内ツアーに参加した。英語ガイドのツアーのため、少し苦労することもあったが、主要なところや郊外の遺跡を効率よく周れたのでそれはとても良かった。

クスコのアルマス広場

カテドラル前

サント・ドミンゴ教会

サクサイワマン遺跡

タンボ・マチャイ

6日目、この日もやはり朝早くからバスに乗り目的地へ向かうため出発。終日バス旅である。この旅行最後の都市、インカエキスプレスに乗ってプーノへ。

このバス旅は英語ガイドと昼食付き、途中いくつかの観光スポットを観光しながらプーノへ向かうというもの。デラックスバスなので、座席はゆったりしていて、トイレ付き、ドリンクサービスもある。出発から到着まで約10時間の移動となるが、快適な旅が可能だ。

サンペドロ教会

ラクチ遺跡

ラ・ラヤ峠 今回の旅で最も標高が高い地点

最終日はチチカカ湖観光。チチカカ湖は汽船が航行する湖の中で最も標高が高い湖として有名である。またボリビアとの国境もまたがっており、湖の向こうはボリビアという不思議な感覚だ。プーノから半日観光でチチカカ湖に浮かぶウロス島へ行くツアーが人気で、プーノに行った際はぜひ参加してほしい。
プーノの桟橋からボートで約30~40分程度でウロス島に着く。

ウロス島までのボート

ウロス島が見えてきた

ウロス島民が出迎えてくれる

このウロス島は、トトラという水生植物を積み重ねて浮かした島である。島に到着すると、ウロス島の説明を一通りしてもらい、島民の生活やコミュニケーションをとる時間がある。その後、トトラで作られた島民の大切な足となるボートで隣の大きな島へ移動し、お土産屋等を見るフリータイムが数十分あった後プーノ市内へ戻る。このトトラは食料にもなり、島民はトトラとともに生活しているというのがぴったりだ。電気やガスが通っておらず(一部ソーラー電気のある島もある)、1泊2日のツアーに参加してそんな原始的な生活に戻ってみるのも楽しそうだ。

大量のトトラ 食料にもなる

商売をする島民

トトラで作られたボート

大きな島には土産物屋もある

この日ストライキの日に当たっており、プーノの市内に戻るのは車が使えないとのことで徒歩で戻った。ホテル近辺まで戻ってきても車・タクシーひとつ見ない。ほとんどのレストラン・お店がクローズしており、プーノ中心部が閑散としていた。営業しているレストランで適当に昼食を摂り、フリアカの空港まで向かった。

プーノの町

夜のプーノ アルマス広場

レストランが並ぶメインストリート

道路が大きな岩やガラスの破片で封鎖されているため、道のないような山道・草原を突っ走って空港へ向かう。通常約40分で到着するところ2時間半もかかってしまった。その頃ようやく恐れていた高山病の症状の頭痛がしてきたのだが、もうまもなくでプーノ離れ、リマとアメリカ乗り継ぎで帰国というところなので、一瞬にして頭痛は消えた。無理をしない、睡眠をよくとる、食事は腹8分目まで等、最低限自分自身で気をつけられることを心がけ、まただんだんと標高の高いところへ向かうという今回の旅の順序が良かったため、高山病で苦しむこともなかった。
ペルーはマチュピチュだけじゃなく、他にもインカ時代の遺跡やチチカカ湖、バス旅等いろいろな楽しみ方がある。もちろんグルメやショッピングも。いつも出張ではいろいろな都市を周るが、やはり今回も9日間では全然足りなかった。まだまだ行きたい所があるのにと、心残りいっぱいで帰ってきてしまったのでまた絶対行くと心に決めている。最終日のストライキに衝撃を受けた私ですが、今回も楽しい出張になったのは親切にしてくださった現地の方々のおかげだと実感し、感謝の気持ちでいっぱいです。

2013年11月  栗山 智美
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