今回はオーストラリア、クイーンズランド州の州都ブリスベンから北へ約25キロのところにあります世界遺産:フレーザー島 & ゴールドコーストへ行ってまいりました。
3回目のフレーザー島、私にとって毎年行きたいくらい大好きな場所。はじめて訪れたときに「いや~~~もう地球って素晴らしい!」と大感激し、その美しい大自然に圧倒されました。それからは何かあれば「島に行きたい」とつぶやくフレーザーファンです。
フレーザー島へはブリスベン発、ゴールドコースト発のツアーが多い。島への公共機関がないのでツアーに参加するかセルフドライブでの上陸となる。セルフドライブの場合はクイーンズランド環境保護事務局で許可を得る必要があり、また島内での運転が難しく危険なため、ツアーへの参加をオススメします。
フレーザー島への入口:レインボービーチまでは、ブリスベンからは約3~4時間(片道)、ゴールドコーストからだと約4~5時間(片道)の道のり。到着時刻はその日の潮次第。満潮時は上陸が難しいため待つことも。
今回はその待ち時間にレインボービーチ(クールーラ国立公園)で砂遊び。ここでは様々な色をもつ砂をみることができる。きれいな桜色の砂を発見!感動!ツアー参加の子どもたちとはしゃいでしまいました。
その後フェリーの乗りいよいよフレーザー島へ!この日は天気がイマイチ、それでもやっぱり素晴らしいのがフレーザー島!どんな動物に会えるかは運次第、わくわくしながら上陸した。
インディアンヘッド周辺の火山岩の露出地以外全て砂で出来ているこの島は、ここでしかみられない地形、生態系をもつ。その貴重さゆえに世界遺産に。砂の上に浮かぶ湖、亜熱帯雨林、100キロ以上続くビーチ、野鳥は世界的にも有名だ。フレーザー島の大きさは大阪府をちょっと小さくしたくらい。フレーザー島上陸には様々な注意事項があり、自然を守るためにもガイドの指示に従い島内探検へでかける。
ガイドは私の師匠:ラッセル。アドベンチャーガイドとしてフレーザー島やモートン島のツアーガイド、日本人旅行客のVIPガイドなどを務めている。3年前に偶然出会い、以後師匠に。サーフィンやアウトドアなどを通してたくさんのことを彼から教わった。高知に住んでいたこともあり、ちょっぴり土佐弁を話す陽気な親日家オージーだ。
以前はフレーザー島のレンジャーをしていたためフレーザー島の達人。今回も彼のおかげで素晴らしい旅となりました。
<75マイルビーチ>
フレーザー島に舗装された道路はない。このビーチが「道」だ。なので、ぼんやりビーチに立つと轢かれてしまう危険が…!ここは道路だと思って、歩かなければならない。しかもたいていの車はかなりぶっ飛ばしている。要注意です。
100キロ以上にわたってつづくこのビーチを4WDで豪快に疾走!景色もいいし、最高に気持ちいい!
ビーチ沿いの観光へ出かける際にはこの75マイルビーチをガンガン走る。
また、時刻によってはビーチが鏡のようになって、本当に美しい。ぼけーっと眺めたいが、車に気を付けつつ、やっぱりぼけーっと眺めた。
<難破船マヘノ号>
その昔(70年前?)、神戸に行く途中の嵐に遭い難破したというマヘノ号。全長130メートルの巨大沈没船は長いビーチにぽつんとあって、なんだか寂しそうに見える。
<イーライクリーク>
森から海へと流れる清流、冷たくて透き通っていて、それでいて深くなくて、泳ぐのに最適な川だ。この日は肌寒く泳ぐのはアレだなーと歩くことに。歩く大人たちをよそに、ちびっこ達は楽しそうに泳ぎ遊んでいた。砂の上を流れる美しい水に癒される。
<セントラルステーション>
世界で唯一、砂の上のレインフォレストがあるのがフレーザー島。島内にはいくつもウォーキングトレイルがつくられていて、歩きながら亜熱帯雨林の森を観察することができる。
今回はユーロンリゾートからセントラルステーションへ。セントラルステーションは昔、アボリジニが暮らした村の跡地とのこと。セントラルステーションへの道ももちろん舗装されておらず、楽しいでこぼこドライブ!
ここでのウォーキングトレイルは美しい川沿い。なんとこの川、砂の上を流れているため流れを遮るものがないので無音!音もなくさらさらと流れてゆく。透明度が高いうえに無音で、一瞬水がないのかと思ったがよく見れば水が流れていた。そして今回は運良くカワセミも見ることができた。自然のお勉強をしながら、ゆったりと歩く時間はまさに癒し!
今回はカワセミもみられた。
<マッケンジー湖>
島内にたくさんある湖の中でも最も人気なのがこのマッケンジー湖。フレーザー島を代表するこの湖では水浴ができる。水以外の持込は厳禁、湖に入る場合は日焼け止めもNG。
またまたこの日は肌寒く泳ぐのはアレだなーと湖を眺めながら純白のビーチでのんびり過ごすことに。リラックスして過ごす大人たちをよそに、ちびっこ達は楽しそうに泳ぎ遊んでいた。湖の透明度はかなり高い。今年は雨が多かったとのことで水量が多く、湖の色は緑~濃いブルーだった。しかしこの湖、水量が少ないと美しいスカイブルーになる。(3年前に訪れたときはスカイブルーだった)
水量が多くても美しいことには変わりないけど、残念だなーとぼやくと「いやいやクイーンズランドの水不足は大変だから雨ふらないと困るよ!」とのこと。確かに。残念がってごめんなさい。
<シャンパンプール>
インディアンヘッドへゆく予定だったが、強風でのぼれないため、そこは諦めシャンパンプールへ。
インディアンヘッドは75マイルビーチの終点で、島を一望できる絶壁の岩山。クジラ、イルカ、マンタ、サメ、ウミガメなどの観測ポイントとしても有名だ。青い海と360度のパノラマ、「地球が丸く見える!!!」と感動した場所だったので、非常に残念。
訪れたシャンパンプールも人気スポット。流れ込む波が自然の泡をつくってシャンパン風呂のようになる。
岩場なので、足元要注意。ここで足を切ってしまう観光客は多い。魚も見られるし、飛び込んでくる波と遊ぶのも楽しい。
<ディンゴ発見!>
シャンパンプールの帰り道、75マイルビーチをぶっ飛ばしながら師匠ラッセルが「最近、たぶんディンゴ親子がすむスポットを見つけたから見に行こう」と言ってくれた。ディンゴは5000年前にインドからやってきたという狼犬。なんだか柴犬のように見えるが野良犬ではない。立派な狼犬だ。なので島内には「ディンゴ注意」の看板があり、人を襲うこともあるため特に小さな子どもは特に注意が必要。
島には約250匹生息していて運がよければ出会えるとのことだが、この日わたし達にはベテランガイド:ラッセルがいた。「この辺だよ」と案内するや否やディンゴ登場!お母さんと可愛い子犬だった。
近づくことは厳禁なので遠くから観察。
<ビラビーン湖>
ユーロンリゾートよりセントラルへむけて、出発。今日の目的地はビラビーン湖!「I’ve been to Birrabeen! I’ve been to Birrabeen!」と陽気にオヤジギャクを口ずさむラッセルと到着した私たちを待っていたのは、トカゲさん。
コモドドラゴンを温厚にして小さくしたような雰囲気で、歩き方もコモドドラゴンみたいでかわいい。
ビラビーン湖もマッケンジー湖同様、純白の湖と透明度の高い青い湖が人気だ。青い空、青い湖、白いビーチ。天気の良い日はサングラスが必須アイテム。とにかく眩しい。
ついでにティーツリーオイルの湖にも寄った。ティーツリーは強い殺菌力を持つ、自然のお薬のようなもの。先住民族のアボリジニの間では昔から、この葉を砕いてケガや皮膚の治療などに使われてきた。花粉症にも効くらしい。
この湖はそのティーツリーオイルが流れ込んでいる贅沢な湖なのだ。有難く浸ってきた。
<キャンプサイト>
せっかくなのでキャンプサイトでランチ。フレーザー島ではリゾートでのステイの他に、キャンプステイをすることができる。キャンプサイトには、水道・トイレ・シャワー・キッチンがあり自然の中で快適に過ごすことができる。サンドイッチを作って、お湯を沸かしてコーヒーをいれて・・・野外で食べるごはんってなんでこうめちゃくちゃ美味しいんや!
<ユーロンリゾート>
今回泊まったのがここ、75マイルビーチに面したユーロンリゾート。大型のリゾートでモーテルスタイル、アパートスタイルなどいくつかタイプのことなる部屋がある。
夜にはリゾートから誰もいない真っ暗な75マイルビーチへでて星空観測もできる。(天気次第)
リゾートから外へ出る場合は必ず方法をガイドに確認を。間違えばディンゴ対策の電気ワイヤーでビリビリ!となってしまう。
今回は満天の星空をみることができた。無数の星たちと天の川。「大阪でこれは見られへんわプラネタリウムやわ!」と感動!さっきまでリゾートのバーで開催されるビリヤードトーナメントに出ようとしていた私たちも一瞬でロマンチック野郎に変貌した。(トーナメントは1回戦敗退)
<フックポイント>
今回訪れた場所の他にも、砂丘を歩いてゆく(往復約4キロ!)ワビー湖や砂の岸壁ピナクルズ、インディアンヘッドなど見所はたくさんある。ツアーにもよるが行ける場所はお天気と時間と状況次第。今回は初めてビラビーン湖へ行けて大変良かった。
帰りはフックポイントからフェリーに乗る。フェリーを待っている間にイルカが!ぴょんぴょんと跳ねる姿がかわいい。
先住民アボリジニに「K’gari=楽園」と呼ばれる美しいフレーザー島。ああ短い3日間やったな、もう帰るのかと泣く泣く帰途に着いた。次に行けるのはいつだろうか、楽しい思い出とともにゴールドコーストへ戻った。ゴールドコーストに戻った私は、いつもお世話になっているスクールにまたもお世話になり、サーフィンしてショッピングして散歩して過ごした。
ゴールドコーストでのオススメはブロードビーチにあるオアシス。サーファーズとは異なる雰囲気を持っている。オシャレなレストランやカフェ、バーが多いので是非行ってみてください。近くにカジノもある(徒歩圏内)。
ショッピングのときは断然サーファーズパラダイスかパシフィックフェアがいいけれど、食事や飲みにでかけるならブロードビーチを推します!
今回もまた自分がオーストラリア大好き人間だと実感させられました。
青い海、青い空、温かくおおらかな人々と、降り注ぐ太陽の光(紫外線)!まだクイーンズランド州しか行ったことがないので次は他の地も訪れてみたい。でもやっぱり島とゴールドコーストに行きたい…!
2012年10月 増井