東南アジア大好きな私。学生時代に行きそびれて、そのまま保留状態になっていた国、ラオス。今回出張先に命ぜられたのは、奇しくもラオスであった。ラオスどっぷり9日間。なかなか内容の濃いラオスを満喫してきた。
到着日、なぜか私はラオス人の結婚式場にいた。もちろん、ラオス人に知り合いはいないし、招待されているはずはないのだが。ガイドさんが、これから友人の結婚式に行くというので連れてきてもらったのだ。まったく部外者の私でも気軽に参加できるそうだ。ほんと~?と半信半疑で向かったが、それも納得、300人はいるであろう人々が、好きに着席して飲んだり食べたりしている。これなら、外国人の私が紛れ込んでいても何ら問題ない、、、だろう。ラオスの結婚式はどんなもんかというと、朝はバーシーと言われる伝統的な儀式があり、夜はこのようなパーティーをするのだそうだ。ラオス人の結婚パーティーは多いと500人くらいは集まるそうだ。日本のように形式があるのではなく、好きに飲み食いが終わったらパラパラと帰っていく人もいる。出し物もなく、ステージでは常にバンド演奏が続いている。輪になって列になり、ジミな踊り?をする人もいる。
思いがけないラオスの初日、なかなか幸先が良さそうな気配だ・・・。
翌日、、、ラオスといえば!やはり、この托鉢の風景ではないだろうか?
托鉢を見るなら、ルアンパバーン!この町はラオスの中でもっともお坊さんの多い都市だ。
朝6時からスタンバってお坊さんたちを待った。まだ暗いうちから、お坊さんがどこか得向かって歩いている。ルアンパバーンの朝晩は思った以上に冷え込む!1時間ほど托鉢を見ていたが、体の芯から冷えてしまった。こんな中、お坊さんは裸足で托鉢をしているんだから、たいしたもんだ。
せっかくなので、町を散策していたら、朝市を発見した。細い路地の両脇に様々なお店が並んでいる。米、イモ虫、アヒル、野菜、お供え物、出どころのわからないなんとも不気味な汁、魚、フルーツ、日用品といろいろな商品が並ぶ。雑多な感じが楽しい。
今日は世界遺産、ルアンパバーンの市内観光。街はとても小さくて、歩いてまわれてしまう。至るところで、袈裟を着たお坊さんを目にする。寺院もラオス一多いので、街の小ささの割りに見所は多い。
夜、私が楽しみにしていたのは、屋台巡りとナイトマーケット。屋台のシステムはとても簡単だ。日本円にして約95円でお皿を購入する。そして、大皿に盛られた様々な料理を好きなだけお皿に盛る、それだけ。チャーハン、麺、春巻き、野菜炒め、訳のわからないものもいっぱいあるが、どれも日本人の口に合ってとてもおいしい。実はすでに、とある有名レストランで夕食をとっていたのだが、ここで食べる方が何倍もおいしいし、安いし、楽しい!
満腹のお腹を抱えて、ナイトマーケットへ。道は歩行者天国となり、延々と出店が続いている。気づけば2時間近く買い物に熱中していた。。。
翌朝バスに乗り私が目指したのは、シェーンクワン県のポーンサーリー。8人乗りのバンに定員ギリギリのぎゅうぎゅう詰めで約7時間かけやっと到着。とてもしんどい移動だった。
シェーンクワンにはなにがあるのかというと、不思議に広がった巨大な石壺だ。平原の中に突如この石壺がポコポコと現れる。いったい何の壺か、、、酒壺、米壺、骨壺と諸説あるらしい、、、。
この地域は1960年代アメリカとの戦争で激戦地となっていた。そのため、平原にもところどころ、アメリカの爆撃によってできた大きなクレーターがある。街にも爆弾(もちろん、処理済)をあちこちで見ることが出来る。こんなものを看板などに利用している。なんかたくましいな、と思う。
翌日はシェーンクワンから飛行機でパクセーへ移動。
パクセーには世界遺産のワットプーがある。アンコールワットを思い出させるような佇まいだ。本殿に行くまでに炎天下の中、非常に急な階段を登らなければならない。途中休憩をはさみながら頑張って登りきる。意外と本殿はこじんまりしていた。
アンコールワット同様、仏教とヒンドゥー教が混じった遺跡で、文化や時代の違いを感じることが出来る。
そして、パクセーからラオスの首都ビエンチャンへ。日本に比べると都会なんていえたものではないが、今までほのぼのしたラオスばかり見てきた私にとっては、さすが首都だけあって、にぎやかに感じる。
滞在先のホテルのオーナーの方がなんと日本人でお近づきになれた。夜はその方のオススメのレストランに連れて行ってもらい、ラオス料理とラオス流の夜遊びを教えていただいた。でも、ラオスの人は皆夜が早いらしく、11時を過ぎると店じまいの雰囲気だった。
そして、私がこの旅行でかなり楽しみにしていたブッダパークへ。
ウケを狙ったとしか思えない仏像が無造作に置かれている。しかし、ガイドさんの話を聞くと、実は皆既日食を意味しているものがあったり、仏教の教えを説いているものがあったり何かしらの意味が込められているそうだ。
とにかく、私はここブッダパークがかなりツボだった。
その後、ビエンチャンのタートルアンなど主だったところを巡り、今回の出張は幕を閉じた。学生の頃には、特に魅力を感じなかったのが不思議なくらい、私は今回の旅行でラオスにはまってしまった。何が?と聞かれてもうまく答えることができないが、、、。こののんびり、まったりした雰囲気がそうなのか、とても心癒される9日間であった。
2010年12月 久保井