エコツーリズム発祥の地コスタリカ「マヌエルアントニオ国立公園」で大自然&ビーチを大満喫!サルバドールの隠れたマヤ遺跡も訪問 11日間
今回機会あって、コスタリカのマヌエルアントニオ国立公園を訪れた。この国立公園はコスタリカで最も人気のある公園の一つである。首都サンホセからバスで3時間ちょっとという絶好のロケーションもさることながら、ヤシの木に彩られた真っ白なビーチ、綺麗に整備されたジャングルトレイル、そして充実した観光施設等が人気の理由である。
天候にも比較的恵まれ充実の研修となった。
後半のエル・サルバドル、メキシコ立ち寄りと含めて以下いくつか内容をご紹介したい。
コスタリカ1日目:サンホセ~マヌエルアントニオ 痛快夜のキャノピー!
国立公園のあるマヌエルアントニオまではサンホセから約四時間かかる。観光客の多くは「インターバス」という観光地のホテル間の混載送迎バスを利用するのが一般的だ。バスは各サンホセ市内の各ホテルを立ち寄り宿泊客をピックアップしたあと、一路目的地を目指す。サンホセからはじめの1時間はアップダウンを繰り返す山道だったが、それ以降は登ることなく、後は延々と下りが続いていく。周りの景色も牛が草を食んでいるような牧歌的な風景から、パームヤシが目立つ熱帯地方特有の風景へと姿を変えた。途中トイレ休憩もかねてお土産物店に立ち寄り、パームヤシ畑が両側に広がる道路を過ぎるとまもなく、椰子の木が広がるビーチにつく。昼過ぎ目的地のマヌエルアントニオへと到着。
マヌエルアントニオ国立公園観光拠点の町らしく、ビーチ沿いにはたくさんのホテルやレストランが軒を連ねていてなんともツーリスティックな香りのする街である。宿へ荷物を置いた後は、早速ビーチ沿いの街中を散策する。ビーチ沿いの道路端で手作りアクセサリを売る真っ黒に日焼けしたドレッドの兄ちゃん達が妙にビーチにマッチングし、そして海から吹いてくる風がなんとも心地よい。
ビーチ沿いのレストランでそんな景色を見ながら遅いランチを取った後、予定ではビーチでの乗馬ツアーに参加予定だったが、どうしても「キャノピー」がやりたくなりガイドさんに相談して、なんとか調整してもらい、本日夕方にキャノピーに参加し、翌日午後乗馬ツアーをアサインしてもらった。
夕方まで時間があったため、周辺ホテルのインスペクション。ホテル街は国立公園にほど近いエリアと少し離れた高台にある。各ホテルは多くても20ルームほどでプールなど完備されているがこじんまりとしている。スタッフも優しく、カジュアルな雰囲気が魅力だ。今回宿泊のカビーナス・エスパティージャスは国立公園入口に程近いメインエリアにありビーチも徒歩圏内で便利だ。
午後17:30頃、夜のキヤノピーの時間となり、ホテルにイグアナツアーのスタッフが迎えに来る。当初私のほかにも5人参加予定者がいたのだが、キャンセルとなり、参加者は私だけとなった。キヤノピーとは簡単に言えば、「森の木と木を結んだロープを滑車をつけてすべる」という遊び。いわゆるターザンごっこ。単純なようでこれがまた楽しいんです。大人も童心に返って十分に楽しむことができる。日ごろのストレスなんかも一緒に飛んでいきそうなぐらいだ。所要時間約二時間、長いもので約500メールのワイヤーをすべる。臨場感たっぷりだ。やり方はインストラクターが丁寧に教えてくれるため初心者でも心配ない。大自然を体感するならこれ!昼間のキャノピーもあるのでぜひお試しを。
コスリカ2日目:マヌエルアントニオ国立公園のネイチャーウォーク&乗馬体験
今日は雲一つ無い絶好の観光日和。朝8時ツアースタッフがホテルに迎えに来る。さっそく国立公園観光へと向かった。
公園自体はマヌエルアントニオの街からは歩いて5分という絶好のロケーションである。ここマヌエルアントニオ国立公園はコスタリカで最も人気のある公園の一つである。首都サンホセからバスで3時間ちょっとという絶好のロケーションもさることながら、ヤシの木に彩られた真っ白なビーチ、綺麗に整備されたジャングルトレイル、そして充実した観光施設等が人気の理由である。
ネイチャーウォークツアーは専門的知識を持ったネイチャーガイドが動植物の生態をわかりやすく説明してくれる。ナマケモノはもちろんのこと、ホエザル、アライグマ、イグアナ、フクロウなど自分ではなかなか見つけにくい場所の動植物を見つけ教えてくれる。トレイルの途中にあるプラヤ・マヌエルアントニオと呼ばれる白砂のビーチは観光客ばかりでなく地元の人々にも人気で、このビーチを目的に来る人々も多いのだとか。途中通り雨にあったが様々な動物を観察しお昼前に解散。午後、乗馬ツアー(ホースバックツアー)へ。
このツアーはマヌエルアントニオから車で約30分ほど離れた近郊のビーチで行われる。馬主の親父さんと8歳になる少女が迎えてくれた。少女の大人顔負けの馬さばきには驚かされた。おそらく物心付いたときからお手伝いをしているのだろう。一通り馬の扱い方のレクチャーがあるのだが、ここでマスターできなくとも問題ない。
馬は毎日のことで慣れており、こちらが操作しなくともある程度いつもの道を縦列して進んでくれる。途中休憩も挟み約2時間ビーチを見ながらの乗馬は格別だ。1時間ほど走らせるとまもなく日没の時刻。ビーチに沈む夕日が美しい。復路は一同慣れた手つきで早く走らせようとする。手綱を持つ両手の心地よい疲れを感じながらツアーを終えた。
コスタリカ3日目:サンホセ市内散策
朝、再びインターバスでサンホセへ。この日のサンホセは年末の恒例行事「光の祭典」であちこちの道路が封鎖され、ホテル到着に手間取ったがお昼過ぎになんとか到着。
市内レストランでコスタリカ定番の日替わりメニュー「プラト・デル・ディア」を食べた後、日本人ガイド本間さんと一緒に市内ホテルインスペクションと散策。この日のサンホセは世界的寒波が来ているせいか日本の冬並みに肌寒かったが、すでに街にはお祭りムードで賑わいを見せており、寒いそぶりなど微塵も感じさせなかった。今回の宿グランホテルコスタリカは町の中心地文化広場に面しており、パレードの山車目当ての人々でほかの場所以上に賑わいを見せている。
サンホセの中心通りアベニーダ・セントラルにはホテルやレストランが所狭しと並んでおり、日本の繁華街のそれと変わりない。
世界7不思議の1つとされる巨石玉がある国立博物館やメルカド(市場)、ホテルを数箇所みて解散。夜は夜遅くまで行われた光の祭典を地元の人々に混じって見学した。
コスタリカ4日目:コスタリカ版露天風呂!タバコン・リゾートへ
タバコン・リゾートは、コスタリカ中部にあり、中南米で一番人気の温泉といっても過言ではないほど有名な温泉リゾート&ホテルだ。
コスタリカの首都サンホセからバスで4時間ほど北西のアレナル火山の麓にあり、活火山から流れ出る溶岩を眺めながら温泉に入れることで知られている(ただし残念ながら今はリゾート内の草木が生い茂ってしまい見えにくい)。アレナル火山周辺は、溶岩地帯や熱帯雨林、コスタリカ最大の人口湖、アレナル湖があり、溶岩観測や動植物観察、エコツーリツズムで栄える一大観光地区になっています。
といっても、特に大きな観光施設が並ぶわけでもなく、どこか阿蘇山周辺を思い出させるような長閑な風景の中、ぽつぽつとホテルが建つ静かな避暑地といった雰囲気。アレナル観光の拠点になるFortuna(フォルトゥーナ)の町から車で10分ちょっと、アレナル火山の北側にタバコン・リゾートはある。ホテルゾーンと温泉ゾーンは800mほど離れて独立した施設となっている(距離は大したことないのですが、坂が急なので往復シャトルが便利です)。ホテル宿泊者はもちろん温泉入り放題、またホテルゾーンにも宿泊者専用プールとジャグジーがある。さながら一大庭園のような雰囲気の中、露天風呂は様々な草花に囲まれゆったりとくつろぎながら入ることが可能です。遊歩道がよく整備されていて、所々橋を渡したりしている演出も心憎い。
約三時間のフリータイムの間全10個以上の露天風呂を好きなだけ楽しめる。長いようにも思えるが合間に様々な植物の写真を撮ったりプールバーでのんびりしたりしているとあっという間です。風呂上がりのビールは格別ですがリゾート値段で8ドルほどとちょっと高め。18:30ごろからここのレストランでディナーを取る。今回のメンバーである、ペルー人やキューバ人とたわいの無い話で盛り上がり、夜八時ごろタバコンを後にした。
エル・サルバドル1日目: サン・サルバドル近郊観光
研修旅行も早くも後半。エル・サルバドルの首都サン・サルバドルへ。サン・サルバドルと聞いてなにか観光地を思い浮かぶ人はいるだろうか。確かにほかの中南米諸国のような目立った観光地はあまり耳にしない。そんな中、JICA隊員の方々によって発掘調査がされた遺跡公園や風光明媚な町並みや絶景ポイントを訪れることができた。
まず訪れたのは古都スチトト。エル・サルドルを代表するコロニアル都市の1つで、石畳の坂道や褐色の煉瓦屋根の民家の町並みは味があってよい。またそこから望むスチトラン湖は絶景で訪問の価値あり。最近では外国人観光客にも人気のようでアンティーク調のホテルもある。この日はちょうどお祭りで町の中心部は年に一度の賑わいを見せていた。その後、サン・サルバドル市内へ戻り、いくつかホテルを視察した後、もう1つの景勝地ラ・プエルタ・デル・ディアブロを訪れた。
ラ・プエルタ・デル・ディアブロとは”悪魔の門”の意。内戦時代に政府軍による遺体の投棄場所として使用されていたようですが、今では国内有数の景勝地となっているそうで地元の人々でごった返していました。
エル・サルバドル2日目:ホヤ・デ・セレン、タスマル、カサ・ブランカ
この日は観光地としてガイドブックでおなじみのマヤ関連遺跡であるホヤ・デ・セレン(世界遺産)、タスマル、カサ・ブランカなどを中心に訪問。それぞれ日本の青年海外協力隊などの協力などにより発掘調査などが行われ資料館含む遺跡公園が整備されていました。
特にタスマルはエル・サルバドル最大の遺跡で、大小2つの神殿があり、100サルバドール・コロンの紙幣の図柄としても登場しているそうだ。またカサ・ブランカには藍染博物館があり、ここはJICAの支援で建てられたそうで、エル・サルバドル特産の藍を利用して、日本の伝統技術を取り入れた藍染工房があり、藍染製品もいろいろ展示されてました。
いずれの遺跡もティカルなどの近隣諸国の中南米遺跡と比べると規模も小さくそうした意味では派手さはないが、マヤ文明フリークにははずせない遺跡でしょう。その後、エル・サルバドル第二の都市「サンタ・アナ」に移動し、イサルコ火山が間近に見られるセロ・ベルデ(緑の丘の意)へ。
セロ・ベルデにはコーヒー農園が広がりスターバックス社など名だたるメーカーも仕入れているブランド豆だそうな。村人たちも摘み取りに精を出していた。
道中、コアテペケ湖が眼下に見える展望台そしてイサルコ火山の展望台へ。イサルコ火山の頂上には、今でも水蒸気が白く上がっているのがみえ、活火山なのがよくわかります。高さは約2000m。すでに寒いです。空気が下界と違う。セロ・ベルデの山頂にはイサルコ火山が良く見えるロッジ(廃業中)があったり、簡単な散歩コースがあったりして、日帰りの散策程度ののりで楽しめます。
イサルコ火山に上るための入口もここにあるそうですが、日に一回11時出発のみ許されているそうです。ホテルに帰る前に、小腹がすいたのでエル・サルバドルが誇る、エル・サルバドル発祥の料理「ププサ」を食べた。近隣国にもよくあるトルティージャと同じ材料(とうもろこし粉)を練って、中に具(チーズとか野菜、じゃがいもなどがある)を入れて団子にし、両手でパンパンと叩いて直径10cmくらいになるまで伸ばして鉄板で焼いたものです。冷たいビールと一緒に熱いうちにほくほくと食べると最高です。
メキシコシティー:半日市内観光
メキシコシティーは人口約2000万人,標高2240mの高地に広がる世界最大の都市(人口規模)と言われている.ラテンアメリカ最大の都市で,中南米の物・人が集まっており,大変賑やかな大都市である.訪れたのは実に10年ぶり。その頃とは比べものにならないほど高層ビル群が増えていてびっくり。交差点で車が信号待ちになると,中央分離帯や歩道で待機していた商売人が,短い時間の勝負として,ドライバーなどに売り込みを行う姿を見るとメキシコに来たなあとあらためて感じる。
まず通称マリアッチ広場ことガリバルディ広場へ。夜、特に週末ともなるとマリアッチ楽団のグループが出現してお客さんの要望にあわせて演奏してくれるというので有名な広場だ。ガリバルディ広場の周辺は治安があまりよくないため、個人でいくのはあまりお勧めできないが、メキシコへ来たなら本場のマリアッチも是非ききたいもの。そんなときはマリアッチの演奏のあるレストランへ行くのがお勧め。治安の心配をすることなく安心だ。今回は訪れたのが昼間だった為、そこで演奏風景を見ることは出来なかったが、チャーロ服に身を包んだマリアッチ楽団が広場に集結していた。現地ガイドさんによると、広場のそこここに楽団(物売りも)が出ていて、むしろ客がそこに行って注文するシステムなのだとか。
その後、パリのシャンゼリゼを真似て造られたというレフォルマ大通りへ。大きな交差点ごとに何かしらの記念像が建っている。いずれもメキシコ、というよりは中南米全体の歴史にエポックメイキングな貢献をした人たちで、コロンブスやシモン・ボリバルといった外国人もいる。また様々なオブジェがあり散策するだけでも楽しめそう。今回はクリスマス時期ということもあり街路樹はイルミネーションで彩られ、通り沿いには様々な出店がでていた。
また、日本大使館などがあるソナ・ロッサの散策も面白い。洒落たブティックや高級レストラン、ナイトクラブが集まる、シティきってのファッショナブルエリアだがちょっと路地裏に入ると、バブや飲食店・ディスコ・民芸品店などが建ち並ぶ商業繁華街となっていて又違った一面が見える。ランチで立ち寄った人気タケリアの本場のタコスは絶品。是非ご賞味あれ。
その後、ホテルを数件視察。特に良かったのはポランコ地区の住宅街の中にひっそりとたたずむたった10室しかない小さなコロニアルホテル、「カサ・ビエハ」。こだわった調度品含め雰囲気がよくハネムーナーにおすすめだ。視察を終え、日本食レストラン「みかど」で夕食を食べ、メキシコの短い滞在を終えた。
あっという間の11日間だったが、これまで訪れた中南米諸国とは違った魅力が感じられた充実の研修となった。やっぱりはいいですね中南米は。
2010年12月 渡邊竜一