絶景に出会う旅シリーズ第二弾!奇跡の白砂漠レンソイスと世界遺産イグアスの滝 ~ブラジル~

絶景に出会う旅シリーズ第二弾!奇跡の白砂漠レンソイスと世界遺産イグアスの滝 ~ブラジル~

どこまでも広がる白い砂丘と紺碧の空、点在するコバルトブルーの池。そんな奇跡の絶景に出会える場所、それがブラジルのレンソイス・マラニャンセス国立公園(以下レンソイスと呼ぶ)だ。最近NHK世界の絶景百選で見事第2位に輝いたことで話題のこの場所に今回機会あっていってきた。ウユニ塩湖・アタカマ砂漠の旅以来の魂を揺さぶられる旅だった。後半立ち寄ったイグアスを含めここでその内容を紹介したい。


1、2日目
レンソイス観光の拠点サンルイスへ
レンソイスはブラジルの北東部、大西洋沿岸に一番近い一帯にある。観光の拠点となるのはそこからほど近い古都サンルイス。ここまで長時間のフライトをこなした後、バスまたはセスナ機でレンソイス最寄りの町バヘリーニャスへアプローチする。さらにあの「絶景」が拝める国立公園まではこの町から約一時間ジープに揺られなければならない。まさに秘境中の秘境たるゆえんだ。
私は今回コンチネンタル航空を利用し、ヒューストン、リオデジャネイロを経由してサンルイスへ向かったが到着したのは日本をでて二日目の深夜。すでに48時間以上経過していた。迎えの車で旧市街にあるホテルへ。深夜の旧市街は一部の店を除いては静まりかえっていた。小雨が降る中石畳の道を進みホテルに到着。シャワーを浴びると眠気におそわれベットに崩れ落ちた。 明日は晴れることを願いながら就寝。

3日目
いよいよレンソイスへ

ホテルで朝食後、マイクロバスで一路バヘリーニャスへ。願いか通じたのか雨は上がっていた。道は意外に整備されていて約四時間の移動はスムーズ。お昼過ぎにはレンソイス観光の拠点の町バヘリーニャスに着いた。ツアーまで時間があったので町を散策。小さい街のため徒歩でもすぐ回れてしまう。

ホテルはこじんまりとしたペンション風のものが多いが、意外と清潔でエアコンはもちろんのことホットシャワーの出るホテルも結構あった。川縁は日本のお台場を思わせるぐらい綺麗に整備されていた(整備されていたのは一部のみ。ほかは素朴な風景がひろがっています)。きいてみるとごく最近できたそうだ(2006年完成)。 レンソイスが世界的に注目されるようになったからかもしれない。町の人たちは親切で治安も心配ない。ランチにローカルレストランで白身魚の天ぷらを食べたが絶妙な上げ具合で美味しかった。ホテルへ戻りホテルのバルコニーでビールを飲みひと休み。川風を浴びなからの一杯は格別だ。
そうこうしていると4WDがホテルへ迎えにきた。いよいよレンソイスツアーへ出発だ。この日は総勢15人二台で分かれてレンソイスへ向かう。バヘリーニャスの街からレンソイスまでは車で約40分(※レンソイスツアーは2つある。一つはラゴア・アスール(青の池)とラゴア・ジ・ペイシェ(魚の池)へ行くツアー。もう一つはラゴア・ボニータに行くツアー。後者の方がより大きい池だがバヘリーニャスより一時間半かかる。いずれのツアーも東京都二つ分約15万5千ヘクタールに及ぶ広大な砂漠の入口付近を訪れるもの。今回はバヘリーニャスから約40分の青の池にいくツアーに参加)。車は早速町のがたがた道を進みながら舟渡場へ向かった。青の池へのいくためにはまずはフェリーで対岸に渡らなければならない。対岸へ渡ると灌木の広がる中の砂の一本道を走っていく。途中雨季の為大きな水たまりがいくつもあり器用さと勢いで乗り越えていく。しっかりつかまってないと振り落とされそうだ。何度も深みにはまりそうになりながら何とか進んでいく。そんなアドベンチャーな体験にテンションが上がる。
こんな道を約40分走ったところでようやく砂丘に出た。ここで車を降り靴を脱ぎ捨て砂漠の上を裸足で歩く。砂は真っ白でさらさらだ(真っ白なのは砂丘の成分の100パーセント近くが石英でできており、これが太陽光に反射するためだそうだ)。心地よい感触が足から伝わる。ガイドを先頭に各グループごとにラゴア・アズールを目指して歩くことになる。最初の丘を越えると早速砂丘のくぼみに池が見えてくる。池はきらきらと光り輝きエメラルドグリー ンの水をたたえている。その先には果てしなく続く砂丘。まさに絶景!何ともいえない風景を前に夢中でシャッターを切った。ガイドさんによれば、この風景は砂丘をなす石英の層の下にある地下水が雨によって水位が増し、砂丘の谷間に湧き出るためにできる雨季限定の風景だそうだ。約10分ほど歩くとラゴア・アズールに到着した。岸辺に荷物を置き早速泳いだ(水着とタオル、ビーチサンダルの準備はお忘れなく!)。水の温度もちょうどよく気持ちよかった。しばらくすると次の目的地であるラゴア・ジ・ペイジへの移動した。池の中に入ってみるとその名のとおり小魚がたくさん泳いでいた。この魚がどのように発生し乾季の間どうしているかは謎だそうだ。まさに自然の神秘!一時間ほど自由時間をとった後、日没が近づいたため町に戻ることになった。最初はお互いぎこちなかったツアー仲間とすっかり意気投合しこれまでの旅の話でもりあがった。旅仲間に年齢も国籍も関係ない。こうした時間も旅の醍醐味だ。町に着いた頃にはすっかり日が暮れていた。ローカルレストランで夕食をとり就寝。

☆ホテル情報☆
<ポサダ・ド・リオ>
町の中心地と川沿いの間に位置するカラフルなホテル。通常の部屋20室とアパートメントルーム5室。朝昼夕とれるレストランあり。全屋バルコニー付きで清潔、広さも十分。
英語が通じるスタッフがいる
エアコン、テレビ、シャワーのみ、ハンモック、シャンプー、冷蔵庫

<ホテル ベイラ・リオ>
プレグイシャス川沿いにあるホテル。全室10室。レストランあり(朝食のみ)
全室バルコニー付きで清潔感あり。
エアコン、TV,シャワーのみ、冷蔵庫

<ホテル・パラグアス>
おそらくバヘリーニャスで一番大きいホテル。外観しか見ていないが古い。
部屋数がある分、レストランも大きい。

4日目
レンソイス遊覧観光とスピードボートツアー
翌日早朝から雨天だったが8時ごろには運よく雨も止んだ。早速空からのレンソイス遊覧観光のため車でバヘリーニャス町外れの空港へ向かう。この日の参加者は5人(セスナ機の定員は5名)。早速セスナ機に乗りレンソイスへ向かう。ジャングルの上を五分ほど飛ぶと、遥か向こうに突如白砂漠が見え始める。

「うおおっ!」
乗客から歓声が上がる。ついに待ちに待った瞬間だ。まさにその名の通り白いシーツ(レンソイスはポルトガル語でシーツの意)を広げたような広大な白砂漠が目の前に広がる。砂漠には池が無数に点在し、白砂漠に波のような模様を作り出している。太陽に反射した池は真っ青でとても綺麗だ。やっぱり空からのレンソイスは格別だ。これがみたくてここへきたのだ。夢中でシャッターを切っていると30分のフライトは瞬く間に終了。同乗のみんなで記念撮影をし空港をあとにする。

次はアマゾン川の支流プレグイシャス川の川岸よりスピードボートに乗り込み、川沿いの村や自然を散策するツアーに参加した。小レンソイス(ウ゛ィラソス)や近郊のビーチ(カブレ)、漁村マンダカルなどを訪れれる。

疾走するボートに乗りながら受ける風が超気持ちいい。心が解放されるようだ。アマゾン川の支流だけあって両岸にはマングローブの林が広がり珍しい鳥や動物がみられた。小レンソイスで砂漠スキーを楽しみ、漁村マンダカルの展望台に登り大西洋を望んだ後一休み。川辺に暮らす人々の素朴な日常生活を垣間見たり人々と暮らす動物たちと触れあったりと前日とはひと味違った楽しみ方が堪能できた。地元の子供たちと遊んでいるとあっという間に時間が過ぎた。途中30分スコールで足止めを食らった他はいたって順調なスケジュールだった。カブレビーチのレストランで遅めのランチ。素揚げしたカマロン(小エビの唐揚げ)が激ウマ。ビールにぴったりでついつい飲み過ぎた。午後3時ホテルへ戻りシャワーを浴びビールで一息いれていると、ほどなくサンルイス行きのバスが迎えにきた。名残惜しかったが一路サンルイスへ。夜8時過ぎホテルへ。ついにこの旅も折り返し。明日は世界三大瀑布イグアスが待っている。さすがに疲れ果てシャワーを浴びて眠りについた。

5日目
世界三大瀑布イグアスの滝に初対面

翌朝早朝サンルイス空港へ(旧市街より車で約15分)。経由と乗り継ぎを経て午後イグアス空港へ到着。空港出口でガイドさんと合流すると早速国立公園(ブラジル側)へ向かう。通常公園のビジターセンターから二階建てバスで公園内を移動するがツアーに参加している場合は旅行会社の車で入ることができる。公園を入るとすぐヘリコプター乗り場が見える。今回はまずこれに乗り、上空からイグアスの滝を遊覧観光(四人乗りで一人約一万円)。約10分間上空よりイグアスの滝の上を何回か旋回する。ガイドさんによると、環境的配慮からヘリは以前よりは滝に接近しなくなったそうだが、それでも上空からのイグアスはやはり圧巻だった。ジャングルに突如口を開け、とてつもない水量で轟音と水しぶきをあげる姿は自然の驚異そのもの。ヘリが滝に近づく度に夢中でシャッターを切った。あっという間だったが十分満喫した。

そしていよいよ地上からブラジル側イグアスへ。ブラジル公園内唯一のホテル「ダス・カタラタス」前の遊歩道入口より入りイグアスの全景が見える桟橋の先端へ向かう。遊歩道の周りは自然に溢れていて空気がおいしい。アライグマのラスカル?にも出会える。橋 の最先端に着くとイグアスの全景をみることができる。はるか 奥に悪魔の喉笛があるのがわかる。あらためてこの滝の大きさを感じる瞬間だ。水しぶきで虹ができておりとてもきれいだ。スケジュールの関係で今回残念ながら参加できなかったが大迫力の滝を体感するにはイグアスの滝の間近にボートで迫る「マクコサファリジャングルツアー」がおすすめだそうだ。

マイナスイオンをたっぷり浴びた後ブラジル側公園内にある唯一のホテル「ダス・カタラタス」を視察。このホテルに泊まる最大の利点は国立公園の開園時間外に滝に行くことが出来る点だ。朝の人気のないイグアスはまたひと味違う雰囲気が味わえておすすめだ。老舗のデラックスホテルだが世界各地の有名ホテルを経営する「オリエントエキスプレス」系列になったことによりレストランや内装を全面的に改装中。どんなふうに生まれ変わるのか楽しみだ。視察後、夜はブラジリアン焼肉レストラン「ラファイン」のディナーショーへ。シュラスコはもちろんのことブッフェメニューが種類豊富なのが嬉しい。中南米各国のショーは完成度が高くサンバショーのフィナーレはかなり盛り上がった。イグアスにきたのであればぜひ訪れたい。

6日目
イグアスのハイライト悪魔の喉笛へ
翌日アルゼンチン側へ。まずは出入国手続き。日帰りでイグアスを観光するだけでも出入国手続きは必要だ。ブラジルを一旦出国しアルゼンチン側に入国する(帰りは逆)。通常はバスでイミグレまできて手続き後再びバスに乗り国立公園の入口までいくのだが、ツアーでいくと全てガイドさんがやってくれるから安心だ。出入国手続きを終え橋を渡るとアルゼンチン(プエルト・イグアス)だ。早速国立公園(アルゼンチン側)へ。通常はここからトロッコ列車に乗りシェラトンホテル近くの途中駅で乗り換えてイグアスの滝最大の滝壺「悪魔の喉笛」行きの列車に乗る。今回はスケジュールの関係上シェラトンホテル前まで車で行き、その最寄りの駅から列車に乗った。約15分ほど乗り悪魔の喉笛の最寄りの駅で下車。滝壺へ続く橋を歩いていくと水しぶきが上空高く吹き上げる様が見えてくる。近づくにつれ轟音と水しぶきでなんともいえない感覚に襲われる。そしてついに橋の先端の滝壺に到着へ。まるで台風時の暴風雨のような凄まじい光景で、全てを飲み込んでしまいそうな滝壺の圧倒的な迫力に言葉を失った(間違いなく濡れます。合羽やポンチヨがあると便利!)。写真を撮り逃げるように滝壺をあとにした。
その後サンマルティン滝などに立ち寄りシェラトンホテル視察へ。

アルゼンチン側公園内にある唯一のホテルだ。レストランやエントランスから水しぶきをあげるイグアスが遠目に見える。フォールビューの部屋からはもちろん見えるがおすすめは屋上からの展望だ。チェックイン時にフロントにいうと屋上の鍵がもらえる。宿泊者だけの特典だ。

ブラジル公園内のホテル「ダス・カタラタス」宿泊の場合のように国立公園の開園時間外に滝に行くことはできないが、ホテルにいながらにしてこれだけたっぷり滝を堪能できるホテルは他にはない。スパも充実しておりハネムーナや女性にもおすすめ。視察後、ブラジル・アルゼンチン・パラグアイ三国国境地点を立ち寄りイグアス空港へ。空路、サンパウロ乗り継ぎで帰国の途へ。
かなりハードスケジュールではあったが天気にも比較的恵まれ、充実の旅だった。次回は今回滞在できなかったリオデジャネイロやサンパウロ、さらにはアマゾンやパンタナールにも足を延ばしてみたい。弊社でもレンソイス行きツアーを催行しているで是非ご検討下さい。忘れられない旅になります!
2009年5月 渡辺

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