はーるばるきたぜウユニ湖!チチカカ湖とラパスの街 enボリビア

はーるばるきたぜウユニ湖!チチカカ湖とラパスの街 enボリビア


アメリカン航空で片道30時間。なんとまぁ、遠いこと。
ダラスにAA60便で到着し、別の機材で同じ便名のマイアミ行の便に乗り換える。ダラスで降りたゲートで「マイアミ行の方」とボードを持っている人がいて、その人に声をかけると「EXPRESS」と書いてあるオレンジの搭乗券入れをくれる。これを持っていると入国審査や荷物検査を早く受けることができる。とは言っても、ダラスの乗り継ぎ時間は短い。入国審査を受け、ターンテーブルで荷物を受け取り、荷物をまたあずけ、手荷物検査を受け、ターミナル間を循環電車で移動し、としている間にあっという間に時間がたつ。入国審査官は明るい気さくな人だった。以前はちょっと意地悪な人でアメリカ入国に対して悪い印象を持っていたが、少しそれが払しょくされた。走ってぎりぎりでなんとか搭乗に間に合った。マイアミに降り立つと中南米からの移民が多いせいか空港はスペイン語と英語の併記で、スペイン語を話す人も多い。マイアミからの便はラパス経由サンタクルス行だった。帰りのラパスからマイアミ行の便はサンタクルス経由で、サンタクルスで一度、飛行機から降りてゲートの前で一旦待機し、それから再度機内に搭乗する。マイアミーラパス間のフライトは往復ともディレイした。


標高の高いラパスの町
ようやくラパスに到着。4000mの高所にあるこの空港は30時間飛行機で移動して疲れ切った体にはかなりの負担がかかる。肩で息をし、はぁはぁ、ぜぇぜぇいってたら隣のボリビア人が「ソローチェピル(ダイアモックス)を買うといいよ」と言ってくれた。ラパスのホテル、プレジデンテの隣は薬局で、安価でダイアモックスが手に入る。副作用もあり、持病がある方は飲んでいいかはご自身でご確認ください。ラパスのガイドさんは日本語が上手で初めて到着するときに日本語でいろいろ尋ねることができるのはとても安心だ。

空港から市街へ向かう途中のビューポイントでラパスの街を見下ろす

ホテルは旧市街の真ん中にあるプレジデンテ。このホテルからみるラパスの街並みも素晴らしい。

サンフランシスコ教会が見える

3600mにあるので、空港から高度がさがるため、体は少し楽になった。かなり長いフライトで疲れた体にはすぐ部屋が使えるアーリーチェックインはとてもありがたい。お風呂に入って、少し眠ってリフレッシュしてから、午後はラパス市内観光と月の谷観光へでかけた。
活気溢れるインディヘナの街ラパスと月の谷観光
ラパスは人口の多くをインディヘナが占める都市で、街中では市場や土産店で生き生きと働く彼らの姿を見ることができる。大きなすり鉢状の形をした地形の傾斜にたつ日干し煉瓦の家々、かつてのスペインの支配時代を思わせるコロニアルな教会、また一方で高層ビルが乱立する地域があるなど街には色んな顔があり、それを見るのもとても楽しい。

ハエン通りにはコロニアルな街並みが残る

サガルナガ通りはお土産屋さんもたくさん

ラパス近郊にある月の谷は名前の通り、月面の世界が広がり、ごつごつと奇岩が谷一面に広がっていて、高台に立ち谷を見下ろすとまるで、月面に降り立ったかのように感じることができる。たくさんの魅力あふれるこの街を是非肌で感じてみてください。

月の谷はまるで月面のよう

ラパスでお勧めのブティックホテル LA CASONA
サンフランシスコ教会近く、旧市街中心にたつLA CASONA はレストラン&ブティックホテル。昼食にはレストランに多くの観光客や地元の人も訪れる有名なレストランで、ホテル部分は最近昔からある建物を改装して作られたおしゃれなホテル。いろんなところでセンスが光る。

LA CASONAフロント

スタイリッシュな部屋

屋上からはラパスの美しい景色も

その他のホテル、カミノレアル、ラディソン、リッツは落ち着いた環境にある高級ホテルもあるので、ランクアップされてもお勧め。
雄大なチチカカ湖で太陽の島にも訪問
標高3890mの高地にあり、琵琶湖の約12倍もの大きさを誇るチチカカ湖。湖畔には紀元前6000年頃から人々が住んでいて、伝説によると初代インカ皇帝が初めて降りた地がチチカカ湖に浮かぶ太陽の島だそう。

太陽の島

島の入り口近くに階段がある

ここにはラパスから日帰りで訪れることができる。混沌としたラパスを離れるとソラマメやジャガイモ畑ののどかな風景が広がり、晴れている日にはアンデス山脈も臨むことができ、ボリビアの豊かな自然を満喫できる。

アンデス山脈が美しい

しばらくするとまるで海のようなチチカカ湖が見えてくる。ここで船に乗るのも楽しみの一つで、爽やかな風を感じ、どこまでも続く湖を眺めながら古代から変わらない大自然の雄大さを感じてみてはいかがでしょうか。

船からのチチカカ湖の景色も楽しみ

帰りにコパカバーナにも立ち寄った。ペルーとの国境の町で、ペルーからやってくる観光客も多く立ち寄る他、黒い聖母が祀られるカテドラルがある聖地で、ペルー人も国境を越え巡礼にくるほど由緒正しいところなのだ。このマリア様に飾られている金や宝石がなんと、先月盗まれてしまったそうで、ボリビア中がこの話題で沸いた。

コパカバーナのカテドラル

コパカバーナのカテドラル内 マリア様が祀られている

チチカカ湖のそばにあるHUATAJATAというところにあるINCA UTAMA というホテルはなんと博物館が4つあり、リャマやビクーニャ、クイを飼っていて、もちろんチチカカ湖の景色も美しい。

INCA UTAMA のかわいいお部屋

つぶらな瞳のビクーニャ

ホテル所有の船でチチカカ湖遊覧

いざウユニ湖へ フライトで楽ちん移動
ウユニ湖へはフライトで楽々移動がお勧めだ。車では約10時間ほどかかるラパスからウユニ間の移動もフライトを使えばわずか45分のひとっとび。

アマゾナス航空

事前の席指定はできないが、往路は右側の席に座ることができれば上空からウユニ湖を臨むことができる。

空から見たウユニ湖

手続きは簡単!チェックインを済ませ、空港税をラパスでは15ボリビアーノ、ウユニでは11ボリビアーノを払い、荷物検査をして搭乗する。国内線はライターが機内に持ち込めない。ボーディングパスと一緒にもらう荷物のタグは預けた荷物を受け取る際必要なので最後まで残しておこう。ウユニの空港は新しくて、とても小さい。館内は50m×30mくらいではないだろうか。

ウユニ空港

ウユニ空港内

到着した日は曇り。前の日は雪が降ったそうで、例年よりも寒い冬になりそう、とガイドさんが言っていた。
到着してからまず訪れたのは鉄道の墓。哀愁が漂いフォトジェニックだ。

鉄道の墓

ウユニの街観光。街は小さくひっそりとしていた。途中で食べたサルデーニャの味が忘れられないほどおいしい!

コロニアルな雰囲気のあるウユニの街

マーケットはとてもカラフル

朝食に食べる国民的食品サルデーニャの屋台

それから製塩所を訪れ、塩を作る工程の説明と、袋に詰める作業を見せてもらった。

塩を袋詰めする作業

ここで、塩で作った器、塩の結晶などのお土産、そしてもちろん食用の塩を買うことができる。小さな袋詰めにした塩はちょっとしたお土産や、話のタネにもなるしおすすめ。しかも安い。しかし欠点はたくさん買うと重い。大量に買って少し不安がよぎったのが、大量の白い粉をスーツケースに入れていたらアメリカの荷物チェックの際、麻薬と思われないか、ということだった・・・ もちろん、そんな心配は無用なのだが。なめてみたら、とっても塩っからい。

お土産屋さんのおばちゃんと

ウユニ湖にはいつ行くのがいいの?
ウユニ湖の雨季は湖に水が張り、鏡のように空が写るのがとても美しく、多くの日本人観光客に人気があるのが雨季の旅だ。湖に写った美しい空と雲と一緒に自分の姿も写真に納めるのが楽しみ。私が訪れたのは5月、雨季から乾季への変わり目だ。

ウユニ湖でジャンプ!

乾季には、雨季に行くことができないサボテンの乱立する魚の島、イスラデペスカ(正しい名前はインカワシ)、ミイラが眠るトゥヌパ火山への登山や、塩湖に現れる不思議な六角形の模様をみることができたり、遠近法を使って面白おかしいトリック写真をとったりと、アクティブに色んなものを見たり体験したい人には乾季がお勧め。

トリック写真を撮るのも楽しみ

乾季にみれる不思議な塩のつくる六角形

車の上に乗ってはい、ポーズ

乾季のみ行ける不思議なサボテン島 イスラデペスカ
イスラデペスカ(インカワシ)は塩湖にまるで浮かんでいるかのように見え、島中を背の高いサボテンに覆われている。なんとも不思議な島だ。ここも標高が高いので、ちょっとずつ、たまに振り返って塩湖の景色を楽しみつつ、呼吸を整えてゆっくり頂上を目指す。頂上は360度塩湖の景色が広がり、晴れていればトゥヌパ火山やアンデス山脈の景色も楽しむことができる。塩湖のまぁ、なんと広いこと。製塩所に訪れたときも思ったが、ここでの生計を立てる人は一生なくなることのない塩があって、将来仕事がなくなる不安なんてないのかなぁ、と思った。でも、製塩所があるコルチャニ村は決して豊かとはいえない。昔は塩をブラジルに輸出していたけど今はしておらず、国内用で流通しているだけだ。ここでは麓にレストランがあって、ここで昼食を食べた。頂上に登る前に注文し、おりてきて食べる。ガイドさんがリャマの肉を進めるのでトライ!匂いが独特だ。歯ごたえは牛肉のよう。スープはこの地域でとれるキヌアという穀物のスープ。高山病対策にコカ茶をいただいた。ここではチキン、リャマ、羊肉、牛肉の順に高くなり、魚はとても高価で地元の人は年に1回か2回ほどしか口にしないそうだ。

インカワシからみるウユニ湖の景色

インカワシには洞窟のようなところもある

リャマの肉のステーキ

ウユニ湖にあるプラヤブランカにて

トゥヌパ山ハイキングとコケサのミイラ
2日目はトゥヌパ山にハイキングに出かけた。5432mの火山で、中腹のビューポイントまで登ることができる。第1のビューポイントまでなら片道約1時間半、第2ポイントなら3時間強だ。高山での山登りに自信がないので、私は第1のビューポイントまで登ることにした。山の周りにはフラミンゴを見ることができる。

ウユニ湖に聳え立つトゥヌパ山

トゥヌパ山の周りにはフラミンゴも

車で山の麓にあるコケサの村で入山の手続きをする。

コケサ村は小さな村

村で飼われているリャマ

そこからさらに車で行けるところまで行き、そこから登山を始める。ほんの10分強歩くと、洞窟があり、そこにミイラが数体、眠っている。古代ここに住んでいた人が埋葬されているのだ。 不気味だけど写真を撮らずにはいられない。

ミイラが眠る洞窟

不気味なミイラ

ミイラの洞窟から再びビューポイントを目指す。わずか1時間半の行程とはいえ、もともと標高が高いので、かなり息がきれる。周りの景色を楽しみながら、えっちらおっちら登って行く。かなり昔からここには人が住んでいて、キヌアなどの穀物を作っていた。その領土の境をつくるため、石垣を作ったのだが、その石垣が今でもあたり一面に張り巡らされている。

古代の人が作った石垣

はぁ、しんどい、と思いながら登っていると視界から消えていたトゥヌパ火山の火口が見えてきた!

美しいトゥヌパ山の火口

ビューポイントは美しい火口が見えるのはもちろん、ウユニ湖も見渡せ、素晴らしい眺めだ。本当に美しい。標高があるところでのハイキングはつらいが、この眺めのためなら是非挑戦してほしい。

ビューポイントで記念撮影

トゥヌパ山のビューポイントから見るウユニ湖

登山はいつも、下りはらくちん。あっという間にコケサの村に戻ってきて、村の中心にあるベンチでランチ。メニューは1匹まるごと焼いたチキン!それと新鮮な野菜。

登山の後のランチは格別

この村の麓のウユニ湖沿いに建つTAMBO COQUEZAというホテルがある。この土地の古代の人々が作った石垣にならって、このホテルも石造りになっている。乾季に登山を楽しむ方や塩のホテルが取れなかった方にお勧めのホテル。

石造りの部屋

可愛らしいロビー

塩湖もすぐそこで、散歩するのもとても楽しいし、トゥヌパ山の景色ももちろん楽しめる。

ホテルの敷地は広々

TAMBO COQUEZAの近くの湖

オプショナルツアーでサンライズツアー、サンセットツアー、星空ツアーはいかがでそうか。写真をとりに来た、という方には絶対お勧め。どんどん変わりゆく空と湖の色の美しさは格別。

ピンク色の空と湖(朝日)

湖に写る朝日

夕暮れ時も美しい

ウユニ湖に来たなら是非泊まりたい!ユニークな塩のホテル
ウユニ湖での楽しみの一つが塩のホテルでの滞在。壁やベッド、机はウユニ湖の塩でできている。このウユニ湖ならではのユニークなホテルは3つあり、それぞれのホテルでインテリアのこだわりがあって素敵だ。晴れた日のホテルからの景色も楽しみで、塩湖はもちろん、どこまでも広がる青空の麓にアンデス山脈の姿を見ることができる。
まず最初に視察したのがルナサラダ。内装もおしゃれで、床は大きな塩のつぶで埋め尽くされている。ベッドも塩でできている。冬季は電気毛布もあり、冷え込む夜も安心して眠ることができる。1階は部屋の前にくつろぐスペースがあり、暖炉もある。新しくできた隣接する棟はNORMAL CONSTLUCTION で、ベッドのみ塩でできているが、部屋は広々としていて、バスタブもあり、この部屋での滞在もくつろげそうだ。共用スペースにビリヤードやサッカーゲームをするところがあり、とても素敵なホテルだ。

ルナサラダ 寛ぐスペースもゆったりと

ルナサラダ お部屋も温かみがあって素敵だ

ルナサラダ プレイルームで夜も楽しく過ごせそう

ルナサラダ 暖炉を囲んで旅の話をしてみては?

その日の宿泊はクリスタルサマーニャ。ここも塩のホテルでルナサラダより小さいが館内は塩でできたくまや雪だるまなどの彫刻があってかわいらしい。2階にあるレストランは円形でガラスが張り巡らされ、晴れた日は塩湖も見え、山脈も遠くに見え、パノラマで景色を楽しめる。

クリスタルサマーニャ 落ち着いた雰囲気の室内

クリスタルサマーニャ 館内

クリスタルサマーニャ レストランでは景色も楽しめる

翌日泊まったパラシオデルサルは前述のかわいい雰囲気とは対照的にスタイリッシュな洗練された雰囲気が漂う。広いロビーには暖炉が灯るバーがあり、ロビーの上には屋根上部屋のような寛ぎスペースがある。部屋もごつごつした塩のブロックが重ねられていて、本当に塩でできているんだなぁと実感した。このホテルにも電気毛布がある。レストランも雰囲気がよく、温かいサービスがうれしい。ロビーの人もとても親切。

パラシオデルサル かわいらしい部屋

パラシオデルサル ロビーとレストラン

パラシオデルサル ロビーは解放感溢れる造り

パラシオデルサル ロビーの上のこじんまりとした居心地のよい寛ぎスペース

パラシオデルサル ディナーもおいしい

いずれも部屋数が少なく、いつも混み合っているので絶対に泊まりたい!という方は早めの予約がお勧め。特にピーク時(7,8月、10月から3月)は非常に混む。ウユニ湖の旅行の思い出の一つに塩のホテルでの滞在を加えてみるのはいかがでしょうか。
ボリビアはとても遠いけれど、一生に一度は行ってみたい、と思ってる方も多いはず。その期待に必ず応えてくれるので、是非あなたもボリビアに行ってみてください。
2013年5月 辻
このエリアへのツアーはこちら
9BV55-9
9BV22-9

中南米カテゴリの最新記事