メリディアンは素晴らしいホテルです ~カンボジア~

メリディアンは素晴らしいホテルです ~カンボジア~

6月中旬、家族で旅行する機会に恵まれた。
私一人で行くことも考えたのだが、両親も誘うと「せっかく息子が誘ってくれるのなら」と二人ともも来ることとなった。またその話を聞きつけた姉も休みをとって来ることに。思わぬ家族旅行となった。兄には、母曰く「万が一、何かあったら家系の血が途絶えるから」と説得して、留守番を頼んだ。
目的地は紆余曲折して、カンボジアに決定。


理由
その1、近い。両親には狭い飛行機の中で10時間など、長期のフライトは耐えられない。
その2、安い。物価も安いし、航空券も安いから、パッケージの旅行でも格安で旅行できる。
その3、世界遺産。両親と私はカンボジア初めて。姉は一度行ったことがあるのが、非常によかったらしくも一度行きたいようだ。
その4、関空出発も可能。実家に住む両親はまだ働いている身なので仕事の都合上、成田出発は厳しい。カンボジアであれば関空出発と成田出発は同じ時間にホーチミンに到着するのでそこで合流できる。
コースは5CR21-Cの定期観光バス利用のコースにした。
姉は一度行ったことがあるし、あまり観光詰め込みすぎると両親は辛いかもしれないとおもったからだ。その分、ホテルは豪華にした。メリディアンホテル、シェムリアップを代表するホテルの一つである。どうせいいホテルにするのだからホテルの滞在を楽しみたいというのもあり、気が向かなかったら観光に参加しなくともいい、このコースにした。
1日目 カンボジア到着
私と姉は成田空港で集合。両親は早朝実家をでて関空へ出発。ベトナム航空に搭乗。約6時間でホーチミンへ。
ベトナムには入国せずトランジットのため荷物の再検査を受け、シェムリアップ行きの便のゲートへ。両親とはここで合流。無事会えるかちょっと心配だったので安心した。
そしてシェムリアップ到着。お寺のような形をしている空港で、着いたそのときから我々の目を楽しませてくれる。記念写真をとる人多数。数年前来たことがある姉は、前の空港は、古くて全く洒落た感じではなかったと驚いていた。
メリディアン空港からメリディアンまでは15分。ジャングルを切り開いたような道の抜けるとメリディアンが現れる。アンコールワットまで一番近いホテルである。
さすがメリディアン。アジアンテイストのロビーは広く、豪華。日本人スタッフも駐在しており、部屋まで案内してくれる。部屋も広く、清潔で、シャワーもバスタブも完備。文句なしである。両親なんか「早起きしてアンコールワットまで歩くぞ」なんて意気揚々としている。
ホテルからトゥクトゥクを呼んでもらい、レストランへ。カンボジア料理の店をおしえて、とドライバーに言うと、ニューバイヨンというレストランに連れて行ってくれた。日本人のお客さんもおり、主に外国人観光客に利用されているレストランのようだ。生春巻き、揚げ春巻き、カンボジアンフライドライス(炒飯のようなもの)、エビと春雨のサラダ、チキンサラダなどを食べた。両親の口に合うかな、とおもっていたがそんなことは全く杞憂で逆に「もうお腹いっぱいなの?」と言われる始末。
2日目 アンコールトム、アンコールワット観光。
8時40分、ホテルロビーに観光バスの迎えがくる。
ガイドさんは若い女性の方で日本語が堪能だった。しかし、カンボジアのガイドさんは気が利く!お水やおしぼりなんかちゃんと用意している。お手洗い大丈夫ですか、だとか、写真取りましょうか、だとか日本人の心をよく理解しているなぁーと感心した。
最初は、入場券の売り場に行き、そこで顔写真つきの入場券を買う。
顔写真つきといってもデジタルカメラ利用するので5分もかからないうちに出来る。
そしてアンコールトムへ。
車からトゥクトゥクに乗り換え、中心のバイヨンへ。何体もの阿修羅と神々の像が出迎えてくれる。回廊に入ると様々な壁画が目に入る。戦争に、拷問に、狩りや漁など、この時代の人々の生活が描かれている。回廊をぐるっと回って中央の祠堂にたどり着く。バイヨンのシンボルである、大きな顔の観音像はこの周辺に位置している。あの大きな顔に見つめられていると、なんだか自分が小さくなったようで畏怖の念さえ感じるが、顔が温和なのでそれほど圧迫さを感じることはなく、自分が何者かに包まれているような安心感がある。
カンボジアの鍋料理昼はカンボジアの鍋料理を食べた。
昼食はこのコースにはついてないのだが、まだきまっていないのなら、とガイドさんが連れて行ってくれた。最初「こんな蒸し暑いのに鍋なんて食えるか!」とおもったがおいしかったのでばくばく食べた。
その後一旦ホテルに戻り休憩したあと、アンコールワットの観光に行く。
お昼は日差しが強かったのだが、一転して雨。カンボジアの6月は雨季なので非常に変わりやすい。まぁ乾季だからといっても、観光客は多いし、日差しが強くて日焼けしてしまうし、暑くてすぐばててしまうから、どちらにしても長所短所はある。
そしてアンコールワットへ。
大きな門を潜り抜けると参道の奥に3つの祠堂が大きくそびえている。中にはバイヨンのように壁にレリーフが彫られており、それがながい回廊をずっと埋め尽くしている。彫刻の中には地獄の場面があり、ワニに食われている人や、頭からお尻まで棒を刺されている人、また釘が全身に刺されている人など、かなり酷い仕打ちを受けている人がいる。
残念ながら第3回廊は2008年6月現在も依然修復中。
ガイドさんに「いつ修復する予定なんですか?」と聞くと「未定」だそうだ。確かに工事現場の働いているおじさんの様子をみるとかなりスローモー。というか見ているだけ。日本人からすると「もっと早くテキパキできんのか!」と怒鳴りたくなるほどだ。こちらの方のおっとりした性格はこのような風土で育まれてきたのだろう。日本人もこういうの多少は見習ったほうがよい。
夕食はアプサラダンスショーを見に、市内のレストランへ。アプサラはクメール文化の宮廷舞踊である。動きはそれほど激しくないが、指先の動きやステップがしなやかで優雅である。
3日目 アンコールワットへ日の出鑑賞、バンテアイスレイ・タプローム観光
朝5時に起床。アンコールワットの日の出を鑑賞するためだ。暗いうちにアンコールワットに到着。すでに外国人観光客で溢れている。
残念ながら朝日を拝むことは出来なかった。空が青白くなるだけで、光はそそがなかった。残念だったが、青白いもやのなかの幻想的なアンコールワットも美しい。
朝食を食べ、バンテアイスレイとタプロームの観光へ出発。
ホテルからは大体1時間ほどかかる郊外にバンテアイスレイとタプロームがある。
バンテアイスレイはず美しく施されている彫刻、その美しさから「東洋のモナリザ」と称されるデヴァター像が有名である。デヴァター像はかなりさりげない場所にあるが、やはりその彫刻の精巧さは際立っている。ガイドさんが言うには、バンテアイスレイはアンコールワットと同様ジャングルの中に建てられており、農家が焼畑のため森を焼いたときに発見されたという。よって建物には黒い焼け跡が見られる。
その後、タプロームへ。
タプロームは巨大な樹木が巨大な遺跡に絡みついているシェムリアップの遺跡の中でも独特の存在である。遺跡の下から巨大な樹木が生長し、遺跡を破壊していった様は一朝一夕では語ることができない、深い時間の流れを感じた。
土産ものを売りつけられる日本人の図昼食を食べてからはホテル滞在とオールドマーケットショッピングを楽しんだ。
メリディアンホテルにはプールやフィットネスジムがあり、無料で使用できる。最も暑いお昼時はプールで楽しんだ。
午後はオールドマーケットに行く。土産物を買い、フットマッサージ(1時間6ドル)をした。しっかり力を入れて揉んでくれる。両親も満足していたようだ。
夕食は影絵を鑑賞できるレストランにした。
物語はカンボジアの昔話のようなもので、全部カンボジア語で語られる。日本人には日本語で物語の筋が書かれた紙を渡してくれる。なじみのない話なので物語の細かい内容は残念ながらよくわからなかった。
4日目 ホテルインスペクション
訪ねたホテルは次の通り。
午前:パシフィックホテル、ノコールプノン、シティアンコール、アンコールホテル、アンコールパラダイス。
午後:パンプキンハウス、サリナ、プリンスドアンコール、ソッカアンコール。
パシフィックホテルパシフィックホテル
名前ははじめて聞いた、割合新しいホテル。国道6号線沿いにある。新しいだけあり内装もきれいで、ロビーも広々している。部屋も綺麗、室内にはバスタブ、ドライヤー、セーフティーBOXあり。プール、ジムもある。

ノコールプノン
弊社でスタンダードとして使っているホテル。悪くはないが取り立ててよくもない。館内は薄暗く、ホテルスタッフも少ない。部屋内では備え付けの家具等も古くなっている。ドライヤー、セーフティーBOXはなくレセプションで貸し出し、預かりをしてくれる。
シティアンコール
弊社ではス-ペリアクラスのホテルとして扱っている。ノコールプノンより、部屋が綺麗で清潔で、スタッフもしっかりしている印象を受けた。またこのクラスのホテルでは数少ない日本人スタッフも駐在しているのでいざというとき安心だ。バスタブ、ドライヤー、セーフティーBOXあり。
アンコールホテル。
きおちらも弊社ス―ペリア扱いのホテル。シティアンコールとクラスが同じだけあり、どちらかは優劣つけがたい。ドライヤー、セーフティーBOXは部屋内になくレセプションで貸し出し、預かりをしてくれる。
アンコールパラダイス
弊社でデラックスホテルの扱いのホテル。ロビーは広く、雰囲気もいい。室内はスーペリアクラスのホテルよりも一層綺麗で、多少インテリアも洒落ている。プール、ジムもあり。料金的にはデラックスの中では安いので一番下のホテルは嫌だけど、それほど高級なホテルは必要なしということであれば、うってつけである。ドライヤー、セーフティーBOX、バスタブあり。
昼食を挟み午後。
最初はパンプキンハウス。パンプキンハウスは今回手配をお願いしたJHCの運営するゲストハウス。トイレバスは共同。やはりゲストハウスと呼ばれるほどのスケールではあるが、JHCが運営するだけに、バックパッカーが行くようなゲストハウスよりも安全だ。ゲストハウスに1度は泊まりたいという方や、予算を最低限に抑えたい学生さん向き。
サリナ
弊社御用達のスタンダードホテル。街の中心地に位置し、オールドマーケットまで徒歩で行くことができる。同クラスのノコールプノンと比べて室内のレベルはそれほど変わらない。ドライヤー、バスタブあり。ホテルの近くカラオケ屋がありそれがうるさいらしい。
プリンスドアンコール
弊社5ツ星扱いのホテル。アジアンテイスト溢れるロビーや室内。部屋は清潔に保たれ、広め、インテリアも凝っている。プール、ジムもあり。特にスパにも力を入れており、カンボジアのスパの中では次のソッカアンコールホテルと同じくトップレベル。ドライヤー、バスタブ、セキュリティーBOXあり。
ソッカアンコール
こちらも5ツ星ホテル。プリンスドアンコールよりもアジアン度は低いが、部屋やロビーは広め。プール、ジム、すばらしいスパあり。室内にはドライヤー、バスタブ、セキュリティーBOXあり。
そして午後6時にホテルを出てシェムリアップ空港に向かう。
これでカンボジアの旅行も終わりである。両親も非常に満足したようで、次は「どこに行こう」と話し合っている。
カンボジアというと年配の方には危険に思えるらしく、両親が知り合いにカンボジアに行くことを告げると「危険じゃないの?」と言われたらしい。全く問題ない。完全に観光地化しているので外国人でも夜遅くまで出歩いている。またカンボジア人の気質かもしれないのだが、あまりずる賢そうな人は少なく、おっとりした人が多い。
ホテルに心配することもない。食事も場所を選べば全く不衛生ではなく、探せば日本料理もある。観光場所もアンコールワットを中心に周辺に固まっているので移動に時間を割く必要性もない。実に家族旅行や慰安旅行にもってこいの場所なのである。
2008年6月  橋本

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