ナスカの地上絵遊覧観光の時のセスナは酔う?? ペルー

ナスカの地上絵遊覧観光の時のセスナは酔う?? ペルー

061205_1.jpg『空中都市マチュピチュ』その響きだけで行きたい場所候補にされていたものの、
あまりに遠すぎて、まさか行けるとは思っていなかった。
念願かなって今回行けることになったのだが、最初から最後まで一番気にしていたのはマチュピチュではなくナスカの地上絵のことだった・・・・。


私はリマからの日帰りツアーに参加。アエロコンドルという航空会社が主催しているものだ。行く前にガイドブックやインターネットで多少は行き先のことを調べるのだが、
何を見ても『ナスカの地上絵遊覧観光の時のセスナは酔う。』と書いていたので、一体どんな飛行をするのだろうか・・・。私は大丈夫だろうか・・・と、とても緊張。
先に行った人に恐る恐る聞いてみたら、何と酔って吐いたらしい。そんなに恐ろしい飛行なのか?!2日目、クスコでガイドさんにも聞いてみる。『私は飛びだして5分くらいで、もうダメしたね~。降ろしてーってずっと言ってましたよ。あはは~。』と軽く言われた。
えー嫌だーー。怖いっ。でも、ここまで来てナスカに行かずに帰ったらバカだ!!!と、最終日のナスカの地上絵観光のことを初日からずっとずっと考えていた。
当日は朝の5時集合。早っ早すぎる・・・・。でも緊張してたので余裕で目が覚める。
・自分が座っている方と反対に飛行機が傾いているときは無理して見ない
・夢中で写真を撮らない(カメラをかまえているとそれだけで酔う)
と経験者の意見を何度も予習。もう何が目的かわからない。とりあえず、無事に今日1日を乗り切ろう。酔って吐かないようにしよう。と必死だった。
リマからイカの空港まで行き、そこからセスナに乗り換える。
せめてお昼ご飯を食べる前にセスナに乗らせて!とドキドキ。ナスカ地上絵観光の前にイカの街を観光。ペルーといえば、マチュピチュやクスコがある高山山岳地域を想像するが、ナスカやイカは砂漠地域。ペルーにも砂漠がある。イカでは砂漠サファリやサンドスキーを楽しむ人々も。
市内観光が終わってセスナへ。と、そこへ今正にナスカから帰ってきたセスナが。『もう無理!』という顔をしたおばあちゃんが降りてくる。いよいよこれからという時に、ますます不安になる。
061205_2.jpgそんな私を他所に、このツアーで一緒だったアメリカ人の団体さんたちは『やっとナスカに行ける!』『ちゃんとカメラもったか?』『あー楽しみ!!』とすごくハイテンション・・・そしてパイロットもハイテンション・・・・。
イカからナスカの地上絵があるところまでは片道30分。まだ自分に余裕もあったので、とりあえず景色を見る。そのうちに下にたくさん線が入っているところが見えてくる。え?これが地上絵??(ではなかった。)いよいよとその時、おもいっきり機体が右へ傾く。(私は左の席)。『宇宙人です~オラッ!って挨拶してるよ~。』とパイロットが説明。見たいっ。でも見たらダメだ。みんなそうやって失敗したんだ!!!と我慢。今度は左。私の方へ傾く。
あーーーーーーーーー。これはテレビで見たあの風景!!!と感動。おっと、写真もほどほどに撮らなければ。
その他、ハミングバード、手、オオカミ、木、ペリカン、サル、クモなど今までテレビでしか見られなかったものを今、自分の目で見ている。
12人乗りのセスナ中大興奮。
私のナスカ地上絵遊覧は予習を十分したから(?)無事に終わった。良かった。本当に来て良かった。あんなに心配してたけど、本当に良かった。
セスナから降り、昼食を取る。リマへ戻る。ほっとしていたら、今度は帰りの飛行機が滑走路を順調に走り出した途端、ストップ。空港へ戻る。『トラブルがあったので降りてください』というアナウンス。アメリカ人の団体さんを連れてきていたペルーのガイドさんが事情を空港スタッフに確認。『大したことないみたい。』と言っていたが・・・・。
待つこと30分。もう問題ないとのことで再度飛行機へ。結局何が原因だったのか謎。
ペルーへの飛行機は成田発着のため、行き伊丹空港8:40発の便を利用。張り切って6時に家を出る。成田に10時頃到着。なのに成田発は16時頃。やることなくてものすごく、苦痛な時間を乗り切ったと思ったら次は成田-アトランタが約12時間。乗り継いでアトランタ-リマが約7時間。こんなにも長い長い長い時間をかけてきたペルー。
しかし、それだけ時間をかけてくるだけの価値は十分ある。ナスカのことばかり書いたが、マチュピチュメインで行った私にとってやはりマチュピチュは期待を裏切らなかった。ナスカの地上絵同様、何度も画像や映像で見たマチュピチュ。目の前に広がるその風景は言葉では何とも言い表せない。また、早朝訪れたマチュピチュは雲がかっていて正に『空中都市』そのもの。ナスカの地上絵もマチュピチュもはるか昔に人間が作ったとは思えない不思議さと偉大さを持っている。本当に、なぜこんなところにこんなものを作ったのだろうか。と何度も思った。また、驚いたのが何千年も前にペルーの人が使っていた布・織物が今現在日本で私たちが目にしているものと同じであること。たとえば、格子柄・絞り染めなど今現在お店に並んでいそうなものばかり。かつて文字をもたなかったペルーの人が残した土偶では日本のように胡坐をかいて座っている人型のものも見られる。こんなにも離れている2国だが、歴史上のどこかで日本とペルーはつながっているに違いない。と思った。
2006年10月22日~10月31日 9日間  川内 由佳

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