麗しい歴史と人類の過ちを現在に伝える遺産を目指して~相反する世界遺産を一気にめぐる東欧3か国の旅~

麗しい歴史と人類の過ちを現在に伝える遺産を目指して~相反する世界遺産を一気にめぐる東欧3か国の旅~

今回はおなじみのターキッシュエアラインズにて、ロシア・ラトビア・ポーランドという3か国周遊へ。一度の渡航で3か国も訪問出来るのはヨーロッパの素敵なところ!


クラクフ旧市街 ヴァヴェル城


可愛すぎる雑貨たち


おしゃれすぎるラトビアの図書館


ロシアといえばマトリョーシカ!

▼行程
1日目 成田出発 機中泊
2日目 サンクトペテルブルク泊
3日目 サンクトペテルブルク泊
4日目 サンクトペテルブルク⇒リガ リガ泊
5日目 リガ⇒クラクフ クラクフ泊
6日目 クラクフ泊
7日目 クラクフ⇒ワルシャワ ワルシャワ泊
8日目 ワルシャワ⇒機中泊
9日目 成田着

<9/26>

ターキッシュエアラインズにて、イスタンブールで乗り継ぎ遠路はるばるサンクトペテルブルクに到着。


サンクトペテルブルク空港内


空港の両替所


タクシーカウンター

天候は曇り。東京を出た時は未だ残暑で夏の雰囲気が残ったままだが、こちらは一気に冬がすぐそこで待機している。気温は10度でコートが必要な寒さ。

空港から中心部までは車で約1時間。道は若干混んでいた。今回宿泊のホテルは立地面でとても便利な場所にあり、街のシンボルである血の上の救世主教会まで徒歩すぐだ。

●ホテル
3mostA


ホテル外観


ダブルルーム

アメニティはシャンプー&リンス、石鹸、シャワーゲルに加えスリッパ、バスローブの用意がある。

その他ペットボトルのミネラルウォーター、ティーサービス、セーフティBox、ドライヤーも完備。歯ブラシはない。

市内中心部に位置し、主要な観光地まで徒歩圏内。近くに美味しいと評判のジョージア料理を提供するレストランも有り。


レストルーム&シャワー


バスローブ


ティーサービス


アメニティ


金庫&冷蔵庫


テレビ&ミネラルウォーターサービス

到着日はとりあえず近場の救世主教会を見に行くことに。ただ、既に入場時間を過ぎていたため中には入れず。外観も現在修復中で、全体像を拝むことはあいにく叶わなかったが、一部だけでもその秀逸な装飾で埋め尽くされる教会の存在感は圧倒的だった。

ロシアならではのタマネギ型の屋根を持つ教会だが、最も高い塔のタマネギ部分を修復していた。

★血の上の救世主教会

建設に約25年の歳月をかけてつくられた純ロシア風教会。内部の美しさは世界一ともいわらるため、今回見られなかったことが悔やまれる。名前の由来は1881年に時の皇帝アレクサンドル2世が暗殺された場所に建っていることから。モスクワのワシリー寺院の印象が強く、赤いイメージを持っていたため寒色系で整えられたこの教会は新鮮だった。近くで見るとその装飾の細かさに驚かされる。


あいにく曇り空&修復中


圧巻の装飾美

その後大通りを目指して路上ライブも鑑賞しつつ歩いていると、カザン聖堂に到着。

こちらも圧倒的存在感。


橋のそばで路上ライブ中

★カザン聖堂

長い回廊が特徴的な、ロシアの守護神カザンの聖母のイコンを安置する聖堂。イコンは主祭壇に掲げられ、熱心な参拝者たちに大切にされている。入った時は礼拝中で、撮影ができる雰囲気ではなかった。女性はスカーフなどで髪を隠して入る。内部、とくに祭壇が非常に煌びやかで、参拝者の様子も含めて外の世界とは完全に隔離され、独自の空気と時間が流れているような場所だった。曇り空のため、荘厳さがより強調されている。


カザン聖堂


長い回廊がのびる

聖堂をあとにし、とあるカフェへ。

★文学カフェ

19世紀前半創業。サンクトペテルブルクでは最も有名な文豪プーシキンが決闘で倒れる前、最後に立ち寄った場所として現在でも愛されている。プーシキンの他にもゴーゴリやドストエフスキーなど、ロシアを代表する作家たちが通ったとされる。

内装はクラシカルかつゴージャスな印象。


文学カフェ外観


壁の看板


入り口


雰囲気抜群


2階はレストラン


梨のキャラメルソースコンポート

コーヒーとスイーツを楽しみ、外へ。プーシキンが座ったとされる席に座るには予約必須だとか。

暗くなってきた外を一人で歩いてもとくに危険を感じない。治安は比較的良いようだ。水の都と呼ばれ、ヴェネチアにも例えられるサンクトペテルブルクは夜景が美しい。


美しい夜景

建物から漏れるオレンジ色の光が反射する水面。ホテルへの帰り道、マーケットを発見し夕食を調達してホテルへ。ロシアの物価は日本より少し高め。翌日観光を控えているため、この日はそのまま就寝。

<9/27>


ホテル3MostA朝食


朝食レストランは最上階

本日の観光は、サンクトペテルブルクで外すことの出来ない2箇所。

エカテリーナ宮殿とエルミタージュ美術館である。名前が似ている。

★エカテリーナ宮殿

サンクトペテルブルクから車で約1時間の郊外に位置する夏の離宮。上品なブルーの外壁が特徴的な、ピョートル大帝の妃エカテリーナ1世のために建設された宮殿。その後エカテリーナ2世時代に改装され現在に至る。

宮殿内は広く、主な場所を見てまわるだけでも2時間ほど必要に思われる。見た目だけでなく、内装も豪華絢爛なつくりとなっており、とくに大広間などの鏡と金を用いて装飾された部屋は大変美しい。


当日チケット売り場


青い外壁が美しい

上着はクロークに預けることになるが、団体客で混み合うと時間がかかるためロッカーを利用すると良いとガイドさんが教えてくれた。


ロッカー

現在、一部外壁の塗り直しをしているため入ってすぐの部分は工事中。


植物模様の美しいアラベスクの間


綺麗な金色はあとから塗り直したものだが真ん中の天使の像2つは当時のまま残っているため少し色がくすんでいるのがわかる


控えの間


大広間の天井画は、天井が高くみえるだまし絵!


金と鏡の装飾が豪華絢爛

大広間も抜けて奥へ進むと、日本の有田焼が飾られた階段もある。ここは地震が起こらないため、とくに固定もされずただ置かれているだけだという。


赤と白のコントラストが美しい階段


壁に置かれた有田焼

その他、ロマノフ朝の各皇帝たちの展示が続き、撮影不可だが必見の琥珀の間へ。


歴代皇帝の肖像画や服などが展示される

部屋を彩る膨大な数の琥珀は、エリザヴェータに贈られたプレゼント。

部屋の全てを飾るだけの琥珀が足りなかったため、その部分はだまし絵のように描き部屋全体が琥珀に埋め尽くされているように見せられた。当時はただ鑑賞するのみで、特別なにかの部屋として利用はされていなかったのだとか。

大小さまざまな、そして色も白、ブラウン、赤など同じ琥珀でも異なるものが散りばめられた見事な空間。カメラにおさめたいが、撮影禁止なため脳裏に焼き付けた。


絵画の間


書斎

宮殿には自然的なイギリス式庭園と幾何学的なフランス式庭園も併設されており、内部を鑑賞した後は美しい庭で一休みするのも良い。


自然を重んじるイギリス式庭園

宮殿を見た後は近くでランチ。

ロシア料理を堪能する。

■レストラン ヤルタ

クリミア風の雰囲気が漂うレストラン。日本では世界史で有名なヤルタ会談が行われた都市の名前に由来。


素敵な内装


前菜はシーチキンと野菜のサラダに黒パン


サーモン入りのクレープ


白身魚のスープ


マッシュポテトとビーフストロガノフ

最後にアイスクリーム。

どれも美味しくいただいた。

郊外から市内に1時間ほどかけて戻り、次はエルミタージュ美術館へ。

★エルミタージュ美術館

サンクトペテルブルク中心部に位置する、世界屈指の巨大美術館。エカテリーナ2世が隠れ家(エルミタージュの意)として建てた宮殿に、世界各国から次々と美術品が集められた。ここはとにもかくにも、広い。1日ではとても見てまわれないため、事前に見たい作品を定めて優先順位を決めてまわった方が良い。


外観

美術品だけでなく、宮殿として利用されていた煌びやかな各部屋の装飾自体も芸術的価値がある。


有名な大使の階段

レオナルド・ダ・ヴィンチやラファエロ、ティツィアーノ、ルーベンス、レンブラントなどの名だたる画家たちの作品に加え、ローマからの彫刻、ギリシャからの金のアクセサリー類、エジプトのミイラなど種類も豊富。


ピョートル大帝の間


礼拝堂


聖ゲオルギーの間


豪華絢爛なパビリオンの間


パビリオンの間の床にあるモザイク画


孔雀のカラクリ時計


レオナルド・ダ・ヴィンチ『ブノワの聖母』


レオナルド・ダ・ヴィンチ『リッタの聖母』


ミケランジェロ『うずくまる少年』


少年の背中はまるで本物のような質感


床の寄木細工も美しい


小イタリア天窓の間


カラヴァッジオ『リュートを弾く若者』


ラファエロの回廊


エル・グレコ『聖ペテロと聖パウロ』


テントの屋根のようなオランダ絵画の間

美術館を堪能したあとは食事も忘れてホテルにて就寝。

<9/28>
早朝、空港へ。

この日はサンクトペテルブルクからリガへ、バルティックエアを利用して移動する。


インフォメーションで便を確認


空港でもマトリョーシカが大量

リガの空港はコンパクトでわかりやすい。到着後、空港を出ると目の前に大きな駐車場があり、駐車場の右奥に市内へのバス乗り場がある。バスの番号は22番。ちょうど来ていたのですぐ乗り込む。車内で直接払う場合、市内までは2ユーロ。


タクシー乗り場


バス乗り場は駐車場の奥

市内までは約30分。旧市街の中心部には、川にかかる橋を渡ったあとの停車場かその次の映画館前で降りると良い。

旧市街に入ると石畳が敷かれた街並みが広がる。雨が降り出しそうだったため、とりあえずホテルへ。

●ホテル

Rija Doms Hotel

主要な観光地に近く便利な場所にある。Wi-Fi環境も良い。屋根裏部屋のような雰囲気の内装が素敵。エアコン、ドライヤー、タオルなど最低限の設備は整っている。冷蔵庫はない。スリッパやバスローブ、歯ブラシやシャンプー等は必要に応じて持参がおすすめ。


外観


ロビー


屋根裏のようで可愛いダブルルーム


ダブルルーム


トイレ


シャワールーム


洗面台

まだチェックイン時間ではなかったが、宿泊予定の部屋が準備できているとのことで先に入れてもらえた。ラッキー!

荷物を置いて観光へ。残念ながら雨。

とりあえずホテル近くの観光地へ出かける。

★聖ペテロ教会

第二次世界対戦後に改修された塔の展望台から町を一望できる教会。建物自体は13世紀はじめに建てられてから、何度も火災に遭っているが都度、改築されている。料金は9ユーロ。内装については細長い尖塔状の祭壇が美しく、また各柱には紋章のような装飾が施されている。祭壇は後ろ側にまわって見ることができるため、是非奥まで見学してみたい。


展望台からの景色


内部


紋章が美しい


祭壇のうしろがわ


ステンドグラス

★リガ大聖堂

1211年、僧正アルベルトが建築を開始し何度も増改築を経て18世紀後半に現在のかたちとなった。料金は5ユーロ。内装は美しいステンドグラスや祭壇も必見だが、何より目を惹くものはパイプオルガンだ。最初に入って祭壇まで歩を進め、うしろを振り返ると驚いた。重厚で壮麗な、青と金を基調とした色合いで装飾されている。オルガンは1883年に造られたが、木彫りの彫刻が施されたフレームは16世紀のものが利用されている。

聖堂の南側には修道院の回廊があり、見学出来る。


大聖堂前ではマーケットが行われていた


内部


美しいステンドグラス


近年見たなかでも圧倒的に壮麗なパイプオルガン

★三人兄弟

同じ背丈で肩を寄せてならぶ三棟の邸宅。中世に建てられたそれぞれの邸宅は造られた時代の模様をよく表している。見学無料。一番右の白い建物が最も古く15世紀に建てられた一般住宅。入り口部分に少し余裕のある造りとなっているが、のちの時代にはそうともいかず、とくに左の末っ子はとても窮屈そう。土地のかわりに窓税がなくなったため、兄に比べると立派な窓がついていることも興味深い。


三人兄弟


ユニークなかたち

★聖ヨハネ教会

圧倒的な存在感を誇るゴシック様式の教会。13世紀創立、16世紀に再建された。料金は寄付制(目安1〜2ユーロ)。

中世には、生きた人間を壁に埋め込むと災難から建物を守ることが出来るという人柱のような信仰があり、この教会でも2人の修道士が志願して壁に入ったという。壁は外から穴が開けられ、通りがかりの人々から施しを受けられるようになっていたが彼らはすぐにその命を落とした。その後穴はふさがれ、人々の記憶からなくなりかけていたころ19世紀の修理の際、壁から実際の彼らの屍が発見されたという。教会には現在彼らを記念して外壁に十字架型の穴がある。


外観


内部


天井が特徴的

この日、夕食のレストラン探しに苦労した。せっかくだからラトビア料理を、と有名そうなレストランに入る度予約で一杯だと断られてしまった。土曜日だったからかもしれない。気になるレストランがある場合は、とくに週末は事前に予約を入れておいた方が良さそうだ。

5件ほど気になるところは断られてしまい、たどり着いたのは大聖堂の広場前に位置するレストラン。テラス席もある。

■Key To Riga

雨の中うろつきながら発見。中にはすでに多くの人がいたが、席数も多く快く受け入れてくれた。


内装


ルッコラとビーツ、トマト、モッツァレラのサラダ


ポット入り牛肉野菜煮込み

その他、マッシュルームスープも頂いた。

ホテルへ戻り就寝。

<9/29>

朝、出発までの間に気になっていたところへ。到着時空港からのバスの窓から見えていた特徴的な建物。調べたところ国立図書館のようだ。川の向こうに見える、てっぺんが王冠のような近代的な建物。旧市街の雰囲気とは全く様相が異なる。

10時から開館とのことで10時に到着できるようにホテルを出る。途中、ブラックヘッドの会館を写真におさめて。

★ラトビア国立図書館

モダンな吹き抜けの内装が特徴的な図書館。中に入るには上着と全ての持ち物を預け、入館証をもらう必要がある。クロークの他にコインロッカーがある。1階の受付で手続きをする。無料で入館可能。ガラス張りの館内は透き通ったケースに本が並べられ、洗練された雰囲気。エレベーターで最上階に行くと、川の向こうにリガ旧市街が広がる景色の眺望が楽しめる。1階にカフェレストランも併設されており、市内観光をすませて時間がある場合は是非立ち寄りたい場所だ。市内の眺望スポットである教会などは有料だが、無料で館内を楽しめる点も魅力的。


川の向こうに見えるユニークな建物


近くで見るとこのようなかたち


モダンな内装


ガラス張りの展望室


お洒落な配置の本棚


わくわくするような内装

★ブラックヘッドの会館

今回は外観のみ。入館時間のタイミングに間に合わなかった。


外観のみ

その後ふたたび22番バスを利用して空港へ。やはり30分ほどの所要時間で順調に空港へ到着。


空港内部

この日はポーランドのクラクフへ向かう。LOTポーランド航空を利用し、ワルシャワで国内線へ乗り継いでクラクフへ。

リガの空港では昼食に、リドを利用してみた。

■リガ空港 LIDOSTA RIGA

ラトビア風セルフサービスブッフェレストラン。カウンターに並ぶ飲み物、サラダ、メイン、デザート等のなかからトレーに好きなものを乗せてレジまで運び会計。セルフサービスのため気軽に利用出来る上、手頃な値段が嬉しい。


外観


好きなものをトレーに乗せてお会計へ


たっぷり取ってもリーズナブル

クラクフ空港に到着したのは17:20ころ。そこから荷物を引き取り両替を済ませ、18時すぎ。鉄道で市内へ。市内への鉄道はそこまで頻繁に出ているわけではないがバスなどの他交通機関に比べ所要時間が短いため鉄道を選択。1時間に2本くらいのペースで出ている。クラクフ中央駅まで約20分。駅のホームをうろうろしていると駅員さんが親切に話しかけてくれた。次の列車は18:38に到着するよ!とのこと。ホームにあった券売機で切符を購入。中央駅までは9ズロチ。


空港外観


空港向かいのビルにて駅へのエレベーターを発見


空港駅ホーム


列車到着

19時ころに駅に到着。駅は大型ショッピングセンターと直結しており、その出口から外へ。ホテルは駅に近く、かつ旧市街もすぐの好立地。

●ホテル

Matejiko


外観


ツインルーム


ミネラルウォーターサービス


シャワールーム


洗面台・トイレ


アメニティ

中央駅から徒歩5分もかからないくらいのところ。駅と旧市街の間に位置する立地抜群のホテル。部屋はシンプルだが清潔でドライヤー、タオル、シャンプーなど有り。冷蔵庫やスリッパ、歯ブラシ、バスローブ、ポットなどはない。近くにコンビニもあるため不便はない。さらに、クラクフではとくに美味しいと有名なレストランも目と鼻の先。

そのレストランは日本出発前に社内の先輩より教えていただいた場所だが、のちにアウシュビッツを訪れる際のガイドさんもクラクフでは指折りのレストランだと仰っていた。

この日そこで食事をしようとしたら、あいにく満席で入れないとのこと。さすが人気店。では翌日に訪れようと、直接予約を入れた。

この日は駅近くで食事をすませて明日に備える。

<9/30>

朝食を済ませてホテルロビーでガイドさんと待ち合わせ。


朝食

ガイドさんはとても気さくな日本人の方だった。この日はアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所博物館へ。クラクフに来たのであれば必ず訪れるべき場所とも言える。駅を抜けたバス停から、博物館のある町オフィエンチウムへ。


アウシュビッツ行きのバス

ちなみに、オフィエンチウムのドイツ語読みが「アウシュビッツ」。町はクラクフの郊外で1時間半ほどかかる。この日は晴れてはいるがものすごい強風で、ビルケナウが閉まってしまうとのことでまず第2収容所であるビルケナウへ。通常は博物館として写真や遺物展示などのある第1収容所から訪れる。何故かものすごい強風で、話によると木製のバラックが倒壊してしまう恐れがあるため見学が中止となってしまう可能性があるのだとか。なるべく当時の状態を忠実に再現するために、木製バラックは大変簡素なつくりとなっており風に弱いようだ。実際に、到着し中へ入ると係員から制止されてしまった。やはりバラック内は入れず、見学可能な部分のみ見ることに。


有刺鉄線がのびる


ビルケナウの入り口


広大な敷地の中にバラックが並ぶ


プラットフォーム

有名な線路と、プラットフォーム。

この線路を通って、多くのユダヤ人の人々を乗せた貨車が強制収容所へと入ってきた。晩年、労働の目的を棄てホロコーストのためだけに稼働していたころ貨車には何人もぎゅうぎゅうに押し込められ、立ったままで移送されたとのこと。長距離でも状況は同じでろくな食事も取らされず、もちろん移送の途中で命を落とす者もいた。


貨車


鉄道引込み線の終焉

プラットフォームに到着すると、そこで降ろされて荷物を奪われ、軍医による”選別”がはじまる。働ける者とそうでない者の選別だ。そうでない者は通常、そのままガス室に連れて行かれ殺されていた。老人や子供、怪我人、身体の不自由な人などは一瞬でガス室へと判断された。


爆破されたガス室跡


ビルケナウとアウシュビッツを結ぶシャトルバス


アウシュビッツ収容所博物館の有名なゲート「働けば自由になる」と掲げられている


アウシュビッツは博物館となっており、当時の写真や遺品などがおさめられている


子供達の写真


ガス室の再現模型


ガス室で多くの人々を殺めた劇薬チクロンBの空き缶


連れてこられた人々の遺品は種類ごとにまとめておさめられている


犠牲者たちの写真

その他この収容所内では信じられないほど簡単に、そして多くの人々を殺めていた。政治犯などを銃殺した壁や飢餓牢、移動式の首吊り台や脱走時の見せしめ用の首吊り台に加え、子供達を利用し人体実験まで行っていたという事実には吐き気がした。ホロコーストの概要は学生時代の授業でも説明されるが、そこまで深い話まではされない。ある程度歳を重ねたならば、一度足を運び、二度とこんな悲劇を繰り返さないように、そしてこれが紛れもない事実であることを胸に刻んでおきたい。


死の壁


焼却炉

夕方、クラクフに戻る。神妙な面持ちのまま旧市街へ出る。未だ空いていたバルバカンと教会へ。

★バルバカン

駅から旧市街へ歩いてきて最初に見えるものは、旧市街北に位置するフロリアンスカ門を守るために造られた円形砦。入場9ズロチ。現在はヨーロッパに3箇所しか残っていない貴重なもので、クラクフにあるものが現存する中で最大のもの。


バルバカン入り口


壁の中は迷路のよう

★中央広場

フロリアンスカ通りをまっすぐ歩いてくると左手に聖マリア教会、右手に中央広場が見えてくる。ここが旧市街の中心だ。中世からそのまま残る広場としてはヨーロッパ最大で、まわりには多くのレストランが軒を連ねている。中央には織物会館がどっしりと構えている。


中央広場


夕暮れる広場

★聖マリア教会

1222年創建のゴシック様式の教会。遠くから見ても高い尖塔状の建物が目立つ。今回行った時は内装工事をしており、且つ入場時間を過ぎていたため残念ながら祭壇に近づけなかった。ただ、入り口部分から見ても祭壇とその上の青いステンドグラスは大変美しかった。通常は10ズロチ、撮影に5ズロチ必要。また、旧市街を見渡せる塔に登るチケット15ズロチを購入することも出来る。


美しい尖塔の目立つ教会

★織物会館

中央広場の中心に大きなルネサンス様式の建物が鎮座している。14世紀創建当時、衣服や布類の交易所だった建物。現在1階は土産屋が並ぶバザールのようになっており、観光客で賑わう。2階は美術館、地下は博物館となっている。


織物会館はどっしりした建物


中はお土産の宝庫!


陶器や


チェスに


木製細工の工芸品


グラスや


ブーツまで!

★旧市庁舎の塔

市庁舎自体は19世紀に取り壊されてしまったが、塔だけが残った。上部には巨大時計が。塔に登り、広場を一望できる。料金9ズロチ。


旧市庁舎の塔

塔の近くにアーティスティックな像があったため、記念撮影。


不思議なオブジェ「Eros Bound」

広場の奥にあと2つ訪れる予定の場所があるが、入場時間も過ぎているため翌日観光することに。

この日は予約していた例のレストランへ。行ってみるとすんなりと通された。

■Jerema Restaurant

バルバカンを右手に、旧市街を背に大通りをまっすぐ歩いてくると右にあるクラシカルな雰囲気のレストラン。可愛らしい内装と、キュートな制服のウェイターさんが特徴的。


外観



内装


マッシュルームスープにモッツァレラ、トマト、ナッツのリーフサラダ、そしてサーモンのグリル

どれもお洒落で味付けもちょうどよく、大変美味しくいただいた。
評判が良い訳を実感。

すぐそばのホテルへ戻り就寝。

<10/1>

午前中はフリープラン。前日行けなかった旧市街の奥へ。入り口からは歩いて15分ほどで聖ペテロ聖パウロ教会に到着。旧市街奥の目的地ヴァヴェル城への道の途中にある。早めに行ったが早過ぎたのか、未だ空いていないようだ。先にヴァヴェル城へ向かう。さらに徒歩5分ほど。城壁が見てきた。この時私は正面入り口ではなく、城の裏側から入ったようで旧王宮の入場チケットを先に入手しそびれた。

★ヴァヴェル城


旧市街奥にそびえる城

旧市街南の端に位置し、歴代ポーランド王の居城として有名なヴァヴェル城。高台にあり、私が入った裏側からはヴィスワ川がと対岸の町並みが見える。個人的には最も見たかったヴァヴェル大聖堂をまず目指す。


今回は城の裏側から入ったようだ


美しい展望


奥に見えるのが大聖堂


ヴァヴェル大聖堂

ここは歴代王の戴冠式が行われたという大聖堂であり、王の墓。大聖堂横の建物でチケットを12ズロチで購入。中に入ると、撮影禁止のマークが。撮影出来るものだと思ってきたため残念。ただ、各聖人や王の墓所の細工装飾が美し過ぎて思わず息が止まった。そして思いの外広く、鐘楼の塔に登ったりしていたら1時間強くらいは経っていた。


鐘楼へと続く階段


巨大な鐘

じっくり見過ぎた。ここで旧王宮のチケット売り場を探しに行くと、通ってきた道の反対側に本来の入り口を発見!


行列が?!

その近くには長蛇の列が。どうやらここに先に並んでおくべきだったようだ。この後鉄道での移動前に教会の見学と、雑貨屋へ行く予定だったためここに並ぶと間に合わないと判断。

ちなみにヴァヴェル城ではあとひとつ、竜の洞窟というスポットがある。ドラゴン伝説があるのだ。あとから確認したところ、城内全部見てまわるには4時間はかかりそうだ。

★聖ペテロ聖パウロ教会

城から戻ってきて中に入ってみると、ドアが解放されていた。良かった!

中は比較的シンプルで素朴な装飾。祭壇は煌びやかで美しいが、その上のアーチ状の天井部分に描かれたモノクロの絵画も大変魅力的。クラシックのコンサートも行われるようだ。


壮麗な外観


シンプルながら、祭壇の天井はモノクロの絵画が上品に描かれている

★クラクフでの雑貨めぐり

主に、織物会館で木彫り雑貨や琥珀のアクセサリー、レース、陶器類などがまとめて手に入るが通りに面した個人商店も魅力的。陶器を中心に扱う店が多く、ガラス細工等も非常に美しい。そして物価が安めなのも嬉しい。


可愛い雑貨の数々


アクセサリーも


陶器の壁掛け時計


おなじみの食器類


可愛すぎるガラスの店

路面店に飾られた陶器の皿やカップ、時計などを見るとついつい足が吸い込まれていく。

有名なボレスワヴィエツ陶器も、大きなものは持ち帰るのが大変だが小さなプレート等なら気軽に購入出来る。商品には5〜23%の税金がかけられているため、TAX FREEの手続き可能な店で一度の購入で200ズロチ以上となった場合は、パスポートを出し所定の書類をもらって空港でユーロもしくはドルでの払い戻しを受けられる。

食器中毒の自分にとってはこの上なく眼福の空間だった。いつも持ち帰る際に心配になるが、大抵しっかりと梱包してくれるためスーツケースへの入れ方さえ誤らなければ割れない。機内持ち込みも大抵耐えられる。

ホテルで荷物を受け取り駅へ。


駅構内


車内は快適

クラクフからワルシャワへ向かう。約2時間半かけてワルシャワに到着。ホテルは駅近くのメトロポール。見た目はとても古く見えるが、内装はモダンで綺麗。

鉄道駅からは大きな道路を渡る必要があるが、地下を通る。地下道には手動式のエレベーターを使って降りることも出来る。


手動のエレベーター


到着するまで押しっぱなし

●ホテル

Metropol

中央駅から徒歩5分、メトロの駅は地下道を降りてすぐそばという好立地。お洒落なビストロもあり、とくに朝食ブッフェが種類豊富で人気。部屋は清潔で、ドライヤー、タオル、ポット、ティーサービス、水、セーフティボックスの用意がある。シャンプー類や歯ブラシ、バスローブ、スリッパ、冷蔵庫は今回宿泊の部屋にはなかった。


外観


ダブルルーム


金庫


ティーサービス


シャワー


トイレ・洗面台

到着時は既に日が暮れてきており、とりあえず旧市街の方へ行ってみることに。地下鉄のセントラム駅から2駅。切符は券売機で購入。20分、75分、90分のチケットや24時間乗車券などがある。最初に使った時カードも利用できるようで入れてみても反応がなく、結局現金で購入した。そのあと駅員さんが点検に来ていたため故障していたのかもしれない。


地下鉄駅乗り場


券売機

18時頃となっており、観光スポットは既に入場時間を過ぎていたためショパンゆかりのレストランへ行くことに。

すると日本人の方が沢山いてびっくり。日本の方に有名なようだ。

■Honoratka

1826年創業の老舗レストラン。ショパンが通ったことで有名。ワインセラーを改築した、趣のある建物。通常のメニューの他に、店員さんに頼めばショパンが食べていたという「ショパン・メニュー」を出してもらえる。ポーランド料理をカジュアルに楽しめる旧市街のおすすめの店。

日本のツアー団体の方が多かったが、もちろん個人でも入店可能。どこへ行くか迷ったら一度足を運んでみるのがおすすめ。


入口の看板


内装


個室も可愛らしい


店内は広く団体の方も利用している

カントリー風の内装もとても可愛らしく、個室の雰囲気も素敵。


これがショパン・メニュー!

豆のスープと、白身魚のフライを頼んでみる。


豆のスープ


ボリューミー!

結構ボリュームがあり、おなか一杯になった。

ホテルに戻り就寝。

<10/2>


メトロポールホテルの朝食会場


スタイリッシュな内装


品数が豊富!

現地最終日。
出発までの時間、旧市街を観光することに。
前日と同じようにメトロで旧市街へ。この日もあいにく雨が降っている。
ワルシャワの旧市街は雨の日でも十分観光を楽しむことが出来る。
観光の目玉とも言える旧王宮は、室内の見学がメインだからである。

しかもこの日は水曜日。なんと水曜日は旧王宮の入場料が無料!ラッキーな日程。

★ワルシャワ旧市街 旧王宮
旧市街へ到着すると一目でわかる橙色の大きな建物は旧王宮。
第二次世界大戦中ナチス・ドイツの占領下で市民たちが放棄を起こしたが、町の約8割以上が破壊されてしまったワルシャワ。この旧市街は大戦後、17~18世紀の町並みを忠実に再現した再生都市。再建された町が世界遺産に登録されたのは世界初の出来事。
新しいながらも当時の雰囲気を忠実に再現している。そんな旧市街では必見の旧王宮。
王宮として国会審議が行われた政治文化の中心だったが、この王宮もやはり爆撃を受けて崩壊してしまう。ただ、一部の王宮家具と芸術作品は守られ、煌びやかな内装も修復されて現在では広く一般公開されている。


旧王宮外観


門を入ったところ


大理石の間


大理石の間


哲学者の間


王座の間


どの部屋も上品な内装が続く


王の寝室


カナレットの間


美しい鳥が描かれたテーブル


巨大な絵画が飾られた部屋もいくつかある

王宮にしっかりと時間を取りすぎてまた町めぐりをする時間が少なくなってしまったため、足早に旧市街を歩く。
途中でファサードの美しいヨハネ大聖堂にも立ち寄り、路地裏にこっそりとたたずむウィッシュ・ベルも見ることが出来た。ここでは願い事が叶うらしい。

★洗礼者ヨハネ大聖堂
この大聖堂も再建された建造物だが、ワルシャワで最も古い教会とされている。
レンガ造りの三角形のファザードは大変美しく、正面から綺麗に撮影したいが、道幅が狭くなかなか難しい。内装も洗練された天井の装飾と、厳かな雰囲気が印象的だった。ここではタイミングが良ければオルガンコンサートを見学することもできる。時間があればぜひ立ち寄りたい。


外観 正面から撮影したいが・・・


特徴的な天井


とても静かな空間


掲げられた旗と天井の色合いが美しい


やはりファサードの壮麗さは見逃せない


土産屋も豊富


これが噂のウィッシュ・ベル!

旧市街はもう少ししっかりと観光したかったが、空港へ出発するため駅へ。

また行くときには、晴れますように!

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表情の異なる3か国を旅して、改めて思ったこと。西の方のメジャーなヨーロッパの国々は観光地であれば英語が通じることが一般的だが、とくにロシアではやはり、ほぼ通じない。もちろんホテルや主要観光地では最低限の英語が通じるが、飲食店やスーパーでは通じないことが多い。わかっていたけれど、やはり言葉の壁は大きい。でも、ポーカーフェイスのロシアの人々も、ちょっとした挨拶をロシア語で話すとにっこりしてくれることもあった。英語はとても便利だけれど、現地の言葉を覚えてコミュニケーションをとることで異なる一面が見えたりもするから面白い。そんなことを改めて思った渡航だった。

2019年10月 山口

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エカテリーナ宮殿 ★★★★
エルミタージュ美術館 ★★★★★
リガ旧市街 ★★★★
ラトビア国立図書館 ★★★★★
クラクフ旧市街 ★★★★★
アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所博物館 ★★★★★
ワルシャワ旧市街 ★★★★

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