世界遺産マチュピチュ
40数年生きてきて、まだ上陸した事のなかった南米大陸。日本から遠いし、アメリカでの乗継ぎも面倒だしなあ、と、年をとるにつれ何となく遠い世界に感じていた南米。それでも若かりし歴女時代に夢見たマチュピチュだけはいつも心の片隅に。そしてついにやってきました南米ペルーへの旅行の機会、ついに夢叶う!
ラタム航空
ペルーまでの移動はラタム航空を利用、ロサンゼルス乗継ぎでリマまで約20時間の道のりです。成田からロサンゼルスまでは共同運行のJL機材となるためエンターテイメントも豊富で快適。9時間半のフライトもあっという間です。
美味しいJLの機内食
ロサンゼルスでの乗継ぎ時間は2時間ありましたが入国→荷物のピックアップ→荷物の再預け、となると割とギリギリで少し駆け足気味の乗継ぎでした。
※成田で荷物を預ける際、プライオリティ札を付けて貰う事をお勧めします。
※ちなみに復路はJFK乗継ぎ、こちらはターミナル移動があるので余計に時間はかかりますが、ターミナルが細かく分かれているだけに混雑がありません。
リマまでは再び9時間となりますが、眠いやら何やらでこちらも思いの外あっという間に到着しました。なんだ、意外に近くてびっくり。
01:30に空港内のトランジットホテルに宿泊
◆◆WYNDHAM COSTA SOL AIRPORT◆◆
綺麗で快適なお部屋
【南米ペルー2日目】
リマ154m→クスコ3,399m→マチュピチュ2,400m
昨晩(今朝)3時に寝たのに4時半にモーニングコールで起こされ、徒歩で空港へ。クスコに向かいました。クスコはインカ帝国の首都、そこにあるインカの聖なる谷はその名の通りインカ時代に栄えた史跡の残る場所で、アンデスに生きる人々が昔から変わらぬ生活をしています。
この谷全体はとても広いのでとても1日では回りきれません。今日はピサック村、マラス塩田、モライを訪れました。
インカの聖なる谷
●ピッサック村●
色とりどりの織物やニット製品、銀製品の沢山出る市場が有名。かつては物々交換の場であったそう。村は狭い路地に家々が建ち並びノスタルジックな雰囲気です。
カラフルな市場
刺繍も素敵
●マラスの塩田●
なんとプレ・インカ時代から続く塩田。この高地には塩分を含む鉱泉が湧いており、それを天日干しして塩を取り出しています。棚田の数は約2,300枚、昔と変わらぬ手作業で塩作りが行われています。ここで作られた塩にはミネラルがたっぷり含まれ体にもいいと購入して行く人も多い様です。この白い塩田は4〜9月の乾季の間しか見ることが出来ません。
※今は塩田の中には入れません。
マラス塩田
突如現れる塩田
●モライ●
インカ時代に作られた円形の段々畑の遺跡です。円形劇場の様なモライはケチュア語で「丸くへこんだ所」を意味します。ここは直径約100m、深さも約100mもあり、最上部と最下部の温度差、一日の日の当たり加減、風の当たり方など異なる環境で育つ作物を植えて研究していた試験栽培場だと言われています。美しく整えられたこの畑に様々な作物が実っていただろう姿はインカ帝国の豊かさを想像させられました。
午後15時位の影がかかった様子
更に影が伸びてきた
聖なる谷にはインカ帝国の素晴らしい遺跡が点在しています。
道中にあるアルパカ、リャマの保護施設
毛糸を紡ぐおばあちゃん達
ウルバンバのビュッフェレストランにて
そして聖なる谷を後にし、いよいよマチュピチュへ。オリャンタイタンボより約1時間40分で到着です。マチュピチュへはペルーレイルとインカレイルの2社が列車を運行、料金も列車のタイプによって様々ですが、とにかく混んでいます。私は今回インカレイルを利用、クッキーとお茶がサービスされました。
インカレイルを利用
マチュピチュ駅より徒歩3分のホテルに宿泊
◆◆INTI PUNKA MACHUPICCHU◆◆
シンプルながらゆったり過ごせるお部屋
【南米ペルー3日目】
マチュピチュ2,400m→クスコ3,399m
マチュピチュの朝は早い!観光チケットが7時からでしたので、6時に川沿いのバス停へ。既に長蛇の列でしたが、6時半から運行開始したバスがどんどん来るのですぐに乗車、ジグザグ道を30分走りマチュピチュ遺跡の入り口に到着です。
バス停の列
マチュピチュ遺跡入口
マチュピチュの町
7時スタートの観光客の入場が開始され、まずはインティプンク(太陽の門)へ。インティプンクはクスコから続くインカ道にあるマチュピチュへの玄関口で、ここからは山々に囲まれたマチュピチュの全容を見る事が出来るのです。
花崗岩が美しいインカ道
片道1時間の軽いトレッキングと思っていたら斜度も少しあり、なかなか。
途中の大岩の墓跡
タンボ
タンボ近くの儀式の石
中間地点のタンボ辺りに来ると遠くにマチュピチュが見えて来ます。山々に囲まれて、自らも山の頂きに存在するマチュピチュは本当に神秘的で感動せずにいられません。
遠くに見えるマチュピチュ
そして目的のインティプンクへ到着!ここまで来ると楽だったな、とか思えます。笑
インティプンク(太陽の門)
インティプンクから見たマチュピチュ
せっかく到着したからみんな居座る
皆少しの時間静かにマチュピチュを見下ろして佇み、そして名残惜しそうに来た道を戻って行きます。
マチュピチュに戻ってからガイさんに案内をしてもらいながら遺跡内部を見学。やっぱりガイドさんがいるといろいろ説明してくれるので観光が倍楽しくなります。
定番
動くのが面倒なのか全く動かないリャマ
これも定番
指先にあるのがインティプンク
結局、7時から12時半までの5時間半マチュピチュで贅沢な時間を過ごしました。
※通常1回4時間まで。今回はチケットを2回分購入。
もちろん帰りのインカレイルは爆睡です。
◆◆AGUSTOS CUZCO◆◆
ちょっと中心地からは離れますが、寝るだけなら快適
【南米ペルー4日目】
クスコ3,399m→リマ→ラパス3,650m
クスコに戻り、今日は2日目に行けなかったインカ聖なる谷のプカ・プカラ、ケンコー、サクサイワマンに訪れました。
●プカ・プカラ●
インカの聖なる谷に入る前の関所の役割をしてきた場所である説があります。
要塞の様に入口に佇む
ここからインカの聖なる谷が見渡せる
●ケンコー●
インカ帝国の祭礼場であったと言われる。守護神ピューマの顔を太陽の光によって浮かび上がらせる巨石を中心に半円に供え物が置かれるくぼみのある壁が作られています。
柵にもピューマ
光の当たり加減でピューマの顔に
●サクサイワマン●
インカの特徴であるカミソリの刃も通さない精巧な石組み技術を持って作られた巨石の壁に圧倒されます。用途ははっきりとわかっていませんが名前からも管理事務所の様な役割を担っていた場所ではないかとされています。
巨石の大きさにびっくり
綺麗に計算されて建っています
インカの聖なる谷には他にも素晴らしい遺跡がありますので、遺跡好きでしたらクスコにも2〜3泊するのをお勧めします。
【南米ボリビア5日目】
ラパス3,650m→ウアタジャタ(チチカカ湖)3,890m
深夜ボリビアに入国。
本日はラパスの街を散策後、チチカカ湖に向かいます。
ラパスはすり鉢状になった都市で、上部の標高は3,800mにもなります。街の中心部はビルも建ち並び、まさに都会。地形から公共移動手段はロープウェイと何とも不思議ですが、現在10本もの路線があり、住人には欠かせない乗り物となっています。
パープルライン駅
ロープウェイからの眺め
景色も最高!
★ラパスの街中ショット★
街の中心ムリリョ広場
ムリリョ広場には沢山のハト
スペイン植民地時代の建物が残るハエン通り
お土産屋さんも多いサガルナガ通り
魔女の店
●月の谷●
市内より車で約40分の郊外にある乾燥した土色の岩が広がる谷。街から急に景色が変わるので違う国に来てしまったのかと錯覚するほど。岩山の中に見学通過があり、15分のショートコースと45分のロングコースがあり、ツアーで行く場合はそれぞれ半日観光、1日観光で歩くコースと別れます。
どこか異世界の雰囲気
周辺の景色も荒涼としています。
ラパスを出てチチカカ湖へ向かいます。
チチカカ湖湖畔のホテル
◆◆HOTEL INCA UTAMA◆◆
チチカカ湖湖畔にあります
ゆったりしている部屋
目の前はチチカカ湖
このホテルはKALLAWAYASの説明や星座について日本語で上映してくれるので楽しいのです。
【南米ボリビア6日目】
ウアタジャタ3,890m→ココトニ→コパカバーナ→(月の島・太陽の島)→コパカバーナ→プーノ3,830m
ココトニの船着場からジェット船でコパカバーナへ。
ジェット船
チチカカ湖を走る
コパカバーナはカトリック信仰が篤く、週末にはラパスより沢山の人々が休暇を過ごしにやって来る町です。
コパカバーナ
奇跡を起こす聖母を奉るカテドラル
インディアンマーケット
マーケットで売られているコーン菓子
コパカバーナから島巡りがスタート。ここからインカ帝国が始まったと言われている聖なる月の島と太陽の島を巡ります。
●月の島●
インカ帝国の遺跡も残る小さな島です。島からは真っ青の湖と遥か遠くに見えるイリャンプー山との美しい景色が見渡せます。
【月の島】インカ時代から残る壁
【月の島】乙女達の家
●太陽の島●
伝説では、太陽の神がこの島にインカ初代王となるマンコ・カパックと妹のママ・オクリョを遣わしたと言われています。島の斜面には段々畑が広がり、緑豊かです。また、3つの村があり、ホテルもあるので宿泊も可能です。
【太陽の島】段々畑が美しい
【太陽の島】インカ初代王マンコ・カパック
【太陽の島】眺めのいいレストラン
【太陽の島】チチカカ湖で採れたサーモントゥラウト
どこまでも広がる真っ青なチチカカ湖は標高3,800mの高地にある美しい湖です。子供の頃、この響きのいい名前から興味を持っていましたが、遥か遠くの国過ぎて現実味がありませんでした。それでも行ってみたい、見てみたい、という思いを忘れずにいると実現した時は言葉ではいい表せない感動がありました。
コパカバーナから陸路で国境を越えてプーノへ
国境ゲート
国境プレート
ペルーへ入国
両国ともイミグレーションは厳しくなく、すんなり出入国。
国境からプーノまでは約2時間の道のりです。
◆◆HOTEL HACIENDA PUNO◆◆
町の中心に徒歩圏内
部屋もゆったり
【南米ペルー7日目】
プーノ3,830m→帰国
南米2カ国周遊も最終日、チチカカ湖に浮かぶウロス島へ。
ホテルから車で5分、チチカカ湖の船着場に到着。そこからボートで浮島ウロス島に到着します。島ではトトラを使った浮島の造り方や生活の仕方を説明してくれ、伝統的な衣装を着せてくれたり、トトラの舟バルサに乗せてくれたりと浮島生活の体験が出来ます。子供達は人懐っこくて可愛く、女性達もシャイで笑顔が素敵でした。
子供達ものびのび
作り方を教えてくれる
歌で見送ってくれる
トトラ製バルサ
6泊9日でマチュピチュ、クスコ、プーノ、ラパス、チチカカ湖と駆け足ながら見所は抑え、また徐々に高所に向かったからか高山病にかかる事も全くなく、天気にも恵まれた最高の初南米旅行でした。ペルーとボリビア2カ国だけでしたが、どの町でも旅行客を温かく迎えてくれている様な気がします。アンデスの自然とインカに触れられる旅に是非出てみてください。
プーノの町とチチカカ湖
◆スタッフおすすめ度◆
・マチュピチュ★★★★★L・・・絶対行きたい!ベストシーズンがオススメ
・クスコ★★★★★・・・聖なる谷は時間をかけて回るのかオススメ
・プーノ★★★★・・・ウロス島は必須
・ラパス★★★★・・・ロープウェイを使って街を見下ろして絶景を楽しむ!
・チチカカ湖★★★★★・・・ボリビア側とペルー側はまた違う雰囲気
2019年5月能祖