南モラヴィア地方と南ボヘミア地方の小さな町巡りとビールを飲みにチェコ旅!

南モラヴィア地方と南ボヘミア地方の小さな町巡りとビールを飲みにチェコ旅!

以前チェコのツアーを企画する機会があり、ちょっと興味を持っていたチェコ。
夏の家族旅行に提案しつつも20年前位にチェコを訪れている主人に暗い国だからなあ、と反対され諦めていたところ出張の機会が。今回はプラハだけではなく、南モラヴィア地方と南ボヘミア地方にあるいくつかの小さい町を訪れる旅となりました。

そして本場チェコビールも沢山飲まなければ!と飲む気満々で出発しました。

今回はカタール航空利用で南周り。時間はかかりますが深夜発便利用で到着が昼間となり、初めての町でも安心です。※夜22:20発-ドーハ乗り換え-ウィーン13:00着
目的地はチェコなのに、なぜウィーンなのかと言うと、チェコ南部にある南モラヴィア地方はプラハよりウィーンから行った方が近いから。チェコの小さな町のスタートは南モラヴィア地方にあります。


エンターテイメントも豊富で飽きる事がありません。

この時期のウィーンは既に秋で朝晩は気温も一桁になりますが、昼間はティシャツ1枚でも十分でテラス席では誰もがビールを楽しんでいました。


旧市街ケルントナー通り

一通りの観光後、ウィーン名物ウィンナーシュニッツェルとビールを。1人ビールとはいえ、美味しいスタートです。


手のひらの様に大きい!

翌日、早々にオーストリアを出てチェコ南部南モラヴィア地方へ。まず訪れた小さな町は『ミクロフ』。この町は古代キリスト教巡礼者達の巡礼ルートとてして栄え、今はワインの生産地として有名です。


ミクロフの街並み


巡礼地神聖なる丘


もちろんワインを購入

次に訪れたのは『レドニツェ』。この町にはレドニツェ城があり、世界遺産に登録されています。
城には広い庭園、ヨーロッパ最古の温室と見応え十分。沢山歩いた後はお待ちかねのチェコビール!


レドニチェ城


ビールは42CZK(210円)

南モラヴィア地方はぶどう畑と大平原が広がります。大平原は春から初夏にかけては緑が美しく、夏が終わると茶色の大地が広がりますが、それもまた綺麗に整えられ見事。広大でも隅々まで自然を大切にしているのが伺えます。


広い大平原


土の色も綺麗な平原

南モラヴィア地方から約3時間でプラハへ。ホテル近くのビアレストランでやっぱりビールを!


ピルスナー45CZK(225円)

◆◆
チェコ2日目。今日はピルスナービール発祥の地『プレゼニュ』へ。世界中で飲まれているピルスナービールの発祥の地でビールを飲む!ビール好きには外せません。プレゼニュへはプラハから列車で約1時間半。連休にも関わらず列車はあまり混んでいなかったので2等自由席でもゆったり出来ました。


快速列車

プレゼニュの町は観光地化されていないので、地図を頼りに町の中心部へ。
町はとても静かでビールビールと言う賑わいはありませんが、プラハの人混みを思うと落ち着いていてゆっくり見て回れます。


共和国広場


穏やかな街並み

この町で味わいたいのはピルスナー・ウルクェル。
今やプラハでも飲めますが、この地で飲む事に意味があります!


レストラン「ナ・パルカーヌ」でピルスナーを!

ビール醸造博物館や、ピルスナービール工場などの見学も楽しいです。また、プレゼニュの町の地下に張り巡らされた地下博物館も興味がある方は是非!


ビール醸造博物館


地下博物館

プレゼニュの町はビール好きで、ビールの歴史に触れたい方にオススメの町です。

◆◆
チェコ3日目は自由に市内観光。初プラハなのでやっぱり目指すはカレル橋。火薬塔から旧市街を通りモルダウ川に出ると、ありましたカレル橋!でも凄い観光客の数!


モルダウ川に架かるカレル橋


橋の上は混雑

9-10月は一番いい季節でヨーロッパ各地から観光客が集まるそう。この人混みではスリが多いのも納得。荷物に気をつけながら橋の両側に立つ聖人や、演奏、絵描きさんを眺めて歩きます。


ミュージシャン演奏


聖人像

橋を渡ると目指すはプラハ城!9世紀に建てられ、16世紀に全盛期を迎えた一つの町の様なお城です。城内は無料で入れるのですが、ここで購入したいのはBコースチケット(250kc)。
聖ヴィート大聖堂、旧王宮、聖イジー教会、黄金の小径に入れるチケットです。


黄金の小径の可愛い家々


ちょっと怖い鎧

圧倒的な存在感のある聖ヴィート大聖堂には手前までは無料で入れるのですが、奥のステンドグラスまで近づけるのはチケットがある人のみ。
また可愛い家が並ぶ黄金の小路にもマリオネットのお店や鎧の展示などもあり、ぜひ見て頂きたい!


マリオネットのお店

プラハ城周辺にはお土産屋さんやレストランが沢山あります。マロストランスカー広場近くのビアレストランでランチ。隣の席の人が飲む黒のドラフトビールを頂きます。


ビール0.5Lで36CZK(180円)

プラハの町の見どころである旧市街は全て徒歩で回れますが、ちょっとした距離の移動はトラムを使ってみてください。チケットは各停車駅では売っていないので、地下鉄の駅などで買っておくのが便利です。5回以上乗るなら24時間券、そこまで乗らなければ30分券を数枚買っておくのがオススメです。打刻した時より有効時間以内乗り降りできます。景色を見ながら楽々移動は楽しいものです。


ストラホフ修道院の図書館


旧市庁舎からの眺め

◆◆
チェコ4日目。南ボヘミア地方の小さな町々へ向かいます。まず訪れたのはボヘミア=モラヴィア地方にある『テルチ』。この町はモラヴィアの真珠とも称され世界遺産に登録されています。中心にあるザハリアーシュ広場を囲むように建ち並ぶ建物は16世紀にルネッサンス様式及び初期バロック様式に基づいて建てられ、当時の姿のまま時を止めています。パステルカラーのカラフルな家々はまるで絵本の中に入ってしまったかの様で、可愛らしい風景に癒されました。


テルチのかわいい街並み

次に訪れたのは今回の旅の楽しみの一つ、ブディェヨヴィッキー・ブドヴァル醸造所。かのバドワイザーの名前はプディェヨヴィッキーのこのビールに由来しているのです。


ブディェヨヴィッキー・ブドヴァル醸造所

この醸造所では約1時間の見学ツアーがあり、ビールが出来るまでの工程をゆっくり案内してくれます。瓶詰めする前のタンクより出来たてのビールを頂けるのが見学ツアーの特権ですね!


出来立てビールをタンクから試飲


見学ツアー

さらに、醸造所の隣にはレストランも併設されているので、料理と共にビールを楽しめます。


出来立てビール39CZK(約195円)

この醸造所がある町が『チェスケー・ブディェヨヴィツェ』。旧市街の中心にはプシェミスル・オタカル2世広場がありそれを囲む様に色とりどりの建物が並びます。
旧市街は徒歩で30分もあれば見て回れる程の町です。


プシェミスル・オタカル2世広場

チェスケー・ブディェヨヴィツェより車で10分のところにある世界遺産の小さな町『ホラショヴィツェ』へ。この町は南ボヘミア風バロック様式の建物が残る町。
1840〜80年に建てられたそのままの姿で残っていて時が止まったかの様な不思議な街並みです。


漆喰の家


街並み

歩いて15分程で全て見終わる広さですが、是非農民小屋など覗いてみて。CLOSEと書かれていても入りたそうにしてればおじさんが開けてくれます。


農民の小屋

世界遺産なのにこんなに人がいないのは嬉しい様な哀しい様な…笑
さて、ホラショヴィツェより30分で世界で最も美しい町と称される世界遺産の町『チェスキー・クルムロフ』へ。この町は13世紀より始まり16世紀にルネッサンス都市として栄えましたが、その後近代化に取り残されました。しかし、取り残されそのままになっていた事が功を成し、繁栄時代の姿を残したまま今に至り世界遺産となりました。大きく屈曲して流れるヴルタヴァ川に囲まれた美しい街並みを見た瞬間「来て良かった」と感動を口にしていました。


城の塔からの眺め


美しい町

見どころはチェスキー・クルムロフ城含め町全体です。


モルダウ川に囲まれた町

また、この小さい町にもエッゲンベルグという地ビール醸造所があり、隣にはレストランがあり地ビールを楽しめます。


エッゲンベルグビール27CZK(135円)安!

◆◆
チェコ5日目。小さい町巡りも次が最後、チェスキー・クルムロフより30分の町『フルボカー・ナト・ヴルタヴォウ』へ。この町にあるのがチェコの中でも美しいと言われるフルボカー城です。


フルボカー城

フルボカー城はまず誰が建てたのかわかっていません。途中からボヘミア王家に3世紀に渡り所有され、その後ドイツ貴族に所有されるようになりました。その貴族が19世紀に改築して現在の豪華な城の姿となりました。フルボカー・ナト・ヴルタヴォウの町もシーズンが終わってしまったからか静かで、特にこれといって見るものはありません。


フルボカー・ナト・ヴルタヴォウの町

そしてプラハに戻りました。
◆◆
今回チェコ5泊で計8カ所の小さい町を巡りました。どの町も名所や独特の風景を持ち、プラハとは違う田舎ののんびりした雰囲気があります。各地で飲んだビールも安くて美味しく、ビール好きにはたまらない国。社会主義国から民主化となったのが1989年。確かについ30年前までは旧ソ連と同じ暗い雰囲気だった様ですがそれも徐々に変わりつつあり、今ではほとんど他のヨーロッパ都市と変わる事はありません。世代が変わり本当の民主化となる日までもう目の前、これからも益々楽しみな国です。

■今回利用のHOTEL
・Claris hotel クラリスホテル
メトロAの駅から徒歩3分の便利な立地。バスタブがある部屋とない部屋があります。掃除は行き届いていて清潔です。free wifiあり。

・bellevue hotel ベルビューホテル
ブディェヨヴィツェ門からすぐの4星ホテル。旧市街まで徒歩すぐの便利な立地。すぐ裏にエッゲンベルグのレストランもあり便利です。
シャンプーはロクシタン。ゆったり滞在出来ます。free wifiあり。

■スタッフ(勝手に)おすすめ度
・ミクロフ★★★★
・レドニツェ★★★
・モラヴィア大平原★★★★
・プレゼニュ★★★★
・テルチ★★★★★
・ブディェヨヴィッキー・ブドヴァル醸造所★★★★★
・ホラショヴィツェ★★★★
・チェスキー・クルムロフ★★★★★
・フルボカー城★★★

2018年9月能祖文子

東欧・北欧・ロシアカテゴリの最新記事