これまで一番好きな国は?と答えられたらスイスと答えていました。あまりに自然が素晴らしすぎてハイキングがこんなに楽しいと思ったことがなかったほど感動したのがきっかけです。その話を山専門のオペレーターをやってらっしゃる井上さんと話したところ、一番いいのはイタリア北部から東部オーストリアへ広がるチロル地方だというのです。
具体的には
1・スイスと比べてまだまだ観光客が少ない。
2・イタリアなので食事が美味しい
3・スイスより物価が安い
とのこと。
これまであらゆるヨーロッパの山を登ってきた専門家の井上さんが言うならきっとそうだろうと、いつかチロル地方に行きたいなぁと思いを抱いていました。
そして今回、ようやくその機会に恵まれチロル地方に行くことができました。
※ちなみに今現在使われている「チロル」がさす地域はかつてハプスブルク家に統治された「チロル伯領」のことを指します。チロルは第一次世界大戦後、オーストリアの北チロル・東チロルとイタリアの南チロルに分かれ今に至っています。オーストリア側のチロル地方の中心はインスブルック、イタリア側のチロル地方の中心はボルツァーノ。チロル地方への窓口となっているのは国際空港を擁するインスブルックです。しかし南チロルの高級リゾートのコルティナ・ダンペッツォまでは人気観光地のベネチアから車で2時間ほどの距離なので、飛行機の便数が多いベネチアからチロルに入られることも多いようです。今回、私はベネチアから入りドイツのミュンヘンから出る、チロル地方を南から北へ縦断するルートを選びました。
以下私が訪れた行程です。
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9/7 羽田からベネチアへ ベネチア観光
9/8 ベネチア観光とコルティナ・ダンペッツォへ移動
9/9 トレ・チーメを一周ハイキング
9/10 ファルツァーレゴ峠を越えて、ポルドイ峠へ
9/11 オルティゼイに移動し、アルペディシウジ観光
9/12 インスブックを経由してゼーフェルト近郊のマーティンさん宅へ
9/13 井上さんとゼーフェルト観光とマーティンさんの料理教室&バーベキュー
9/14 ゼーフェルトからミュンヘンへ
9/15 帰国の途へ
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9月7日 羽田発カタール航空でベネチアへ
前日、会社を9時に出て羽田に向かう。00:30発のQR813に搭乗。平日に関わらず満席だった
深夜出発だったが、出発して約2時間後に夕食もちゃんと出た。映画もそこそこ、ぐっすり睡眠をとって日本を出発して約11時間後、ドーハに到着。
セキュリティーチェックを受けて、搭乗エリア移動。ドーハのセキュリティーチェックは待たされる時間短いので好きだ。通常成田から到着した場合は、セキュリティーを抜けた後はティディベアのいるメインフロアに到着すると思うのだが、羽田からの便はドーハのメインフロアから放射状に伸びたコンコースCの先のコンコースDのあたりから搭乗エリアへ入る。
モニターでベネチア行きの便のゲートを確認したのだがまだ先のためか表示されていないのでドーハ空港をウロウロ。ドーハ空港にきたのはGWぶりなのでさほど時間が経ってないはずだが、お店が増えている感じがした。これまでティディベアのいるメインフロア周辺しかほとんどお店が無かったと思うが、そこから延びたコンコースにも少しずつカフェなどができた。時間が余って軽く飲み物でも、という時にわざわざ中心まで戻らなくても良いので楽だ。
私はコンコースAのデルモンテのカフェでコーヒーを飲んで、日本から持ってきた煎餅を食べてベネチア行きの便を待った。
ベネチア行きのQR125も羽田からの便と同様に大盛況でほぼ満席。
アジア系のお客はあまり多くなく、日本人は数組。そのほかはヨーロピアンが多かった。約6時間のフライトだが、軽食が1回提供された。チキンパイのようなもの。
【ベネチア入国と島への移動方法】
ベネチアに到着。ベネチアの空港ではEUや日本籍・韓国籍の人は自動化ゲートを利用できる。入管に並んでいる人は多かったがそれでも30分程度で入国できたと思う。
自動化ゲートの後はパスポートにスタンプを教えてもらい、バゲージクレームで荷物を取り上げる。そして到着フロアへ。
到着してすぐ左手には「PUBLIC TRANSPORTATION」の文字があったのでここでバスチケットが購入できるのがすぐにわかった。「PUBLIC」という言葉に弱くすぐにチケットを買う、私。
片道8ユーロ、往復だと15ユーロ。クレジットカードももちろん使える。
バスのチケットを買った後に気づく、そう言えばベネチアの空港には水上バスも乗り入れているのだった、それも見ておかなければ。
・船の場合
水上バス乗り場は空港内の看板通りに行けばたどり着けるので簡単。まず2階の出発フロアに移動し、ボートのマークの矢印通りに真っ直ぐ進む。空港外への扉を抜けて動く歩道を使いそのまま200m程度行った先のエスカレーターを降りると船着き場がある。ここでは水上バスの他に高速フェリーをチャーターもできる。片道140ユーロ程度。人数に応じて料金は変わるようだ。
水上バス乗り場は一番奥。空港からの水上バスは3路線あるのでホテル最寄り停泊所のある路線を確認しておこう。そうでないとベネチアの街は起伏に富み、しかも石畳の道。重いスーツケースを持っての移動は大変だ。ちなみに空港からの水上バスはALILAGUNA社であり、ベネチア本島周辺を巡るのはACTV社なので、24時間券や48時間券を購入する場合は要注意。
・バスの場合
空港内のチケット売場で切符を購入。知らなかったのだがどうやらベネチア空港からベネチア中心部にはACTV社とATVO社の2社が運行している。私は適当に空いているカウンターで買ったので空港外のローマ広場行きのバスに乗ろうとしたら別の会社のバスだよ、と言われて判明した。言われた方のバス乗り場に向かい、丁度バスが停車していたのでそれに乗る。途中でバス停に何箇所か停まり、約20分でローマ広場に到着。
ちなみにバゲージクレームにもバスや水上バスのチケット券売機があったが、到着フロアもさほど混んではいないので、荷物を待つ間の時間短縮したい慣れた方なら使う価値はありそう。
ローマ広場からは歩いてこの日のホテルへ。
今回は男一人の旅で、尚且つベネチアは本来の目的じゃなくて1泊しかしないおまけみたいのもの(随分豪華なおまけだけど)なのでとびっきり安くて中心部に位置する宿にした。
<Ostello Domus Civica>
ベネチア・ローマ広場から徒歩で10分程度。サン・マルコ広場へも徒歩20分ほどで行ける好立地。スタッフはフレンドリー、カタコトの日本語で話しかけてくれる。客室は個室ではあるがシャワーとトイレは共同。室内には洗面所、ベッド、机、匂いそうなクローゼットあり。エレベーターはオンボロだが、一応ある。朝食はない代わりに共同キッチンがあるので近くのスーパーなどで買い出して自分達で作って安く上げることも可能。また全館WIFI環境は整っている。格安なのも納得のクオリティだが、割り切って使うならとても良い宿だと思う。
【イタリアでSIMを買う】
ホテルに荷物を置いて、向かったのは携帯電話ショップ。実は事前にアマゾンでSIMを購入していたのだが、持ってくるのを忘れてしまった。リアルト橋付近に携帯ショップがあるらしく、まずそこへ向かう。ホテルから歩くこと10分、あったボーダフォン。早速、中に入り店員に相談。イタリアの後、オーストリアとドイツに行くんだけど使えるプリペイドシムがないか?すると8ギガまで使える30ユーロのプランと20ギガまで使える40ユーロのプランを紹介してくれた。大は小を兼ねるので40ユーロのプランでセッティングしてもらう。この後、2時間ほど待てばSMSのメッセージが飛んでくるから、そしたら「モバイル通信をON」にしてね、とのこと
了解しました。とりあえずの作業は10分程度で終了して支払いを済ませて、2時間街をぶらぶらする。
2時間後、メッセージが届かないので、電源を入れ直すと、携帯はボーダフォンの電波をキャッチし、メッセージを次々と受信しはじめた。店員のいうことが正しければその後に「モバイル通信をON」にすれば使えるはずだが、使えない。ちょっと良く分からないのでもう一度ボーダフォンショップに行くことに。どうやらモバイルデータ通信のAPNもいじらなければならなったらしい。携帯によっては自動的にここも設定されるんだけど、と言っていた。ともかく使えるようになってよかった。
【ベネチアを街歩き】
7世紀頃から存在したと言われるベネチア共和国の首都ベネチア。50を超える運河と177の島々からなるこの歴史あるベネチアの街は要塞としての役割を担っていたためか、まるで迷宮のような複雑な構造を持っている。ガイドブックの地図を片手に歩いてもいいが、あまりに複雑なのでほとんど地図は役に立たない。街中にはリアルト橋やサン・マルコ広場などの主要な観光スポットの標識が出ているので、迷った場合は携帯のGPS機能を使いながら、それを手掛かりにしよう
でも本当のベネチアの楽しさは、迷いながらも歩いているときにハッとする美しい風景に出会えること。運河に架かる橋から覗くとまるで絵画のような風景に気付いたり、建物に囲まれていてそれまで見えなかった白亜の教会が突然姿を現したり、赤い夕陽に照られる鐘楼や、1000年の時を超えて感じる下町風情など。ベネチアを歩いているどこかロマンやセンチメンタルな感情を呼び起こしてくれる。それはローマはもちろんパリやロンドンなど歴史ある街を歩いてもそこまで感じることはない。かつて栄華を誇った海洋王国が時代に取り残されたまま現在へと続いているベネチアの歴史が、旅情を誘い今日も旅人を引きつけているのかもしれない。
【ベネチアでの食事】
ベネチアには雰囲気の良いレストランはたくさんある。店先の路面にテーブルを出して楽しげに食事しているのをみるといいなーと思う。しかし今回私は一人だったので、ちょっと入りづらい。しかもこのベネチアという街では一人で食事している人は誰一人もいなかった。ロマンチックな街だからそりゃそうなんだけど。
そこで私が使ったのはバーカロ。バーカロとはイタリアの立ち飲み屋さんのこと(バカリともリ言うらしい)。バーカロで頼むものと言えばチケッティとオンブラ。チケッティは「ピンチョス」のような簡単なおつまみの事。オンブラとはグラスワインの事。チケッティは1〜2ユーロ程度。オンブラも2ユーロ程度。店によってバラツキはあるが大体同程度。もちろんワインだけでなくビールも置いてある。日本にも1000円でもベロベロに酔えるという意味の「せんべろ」という言葉があるが、ここベネチアはそういった「せんべろ」のお店が沢山あるので酒好きには堪らない場所であろう。
私が訪れたのはガイドブックにも載っていた老舗バーカロ「Cantina Do Mori」。なんと朝8時からやっている。もうダメ人間決定!そんな気分にさせてくれる天国(地獄?)のような店。
9月8日 引き続きベネチア観光とコルティナ・ダンベッツォへ移動
朝10時くらいにホテルをチェックアウトして、荷物を預けたまま、コルティナ・ダンベッツォ行きのバスの時間までベネチアを観光。
昨日は歩いて観光をしたので、この日は水上バスを使って観光することにした。
【ベネチアの交通手段・ヴァポレットとは?】
ベネチアは「水の都」とも称されている通り、街中は運河が張り巡らされている細い路地が入り組んだ構造のため車は街中に入り込めず、船が運搬の手段となっている。観光客にとっても街中の運河と船はベネチアの風物詩というだけでなく重要な交通手段となっている。
ここでは観光客が最もベネチアで馴染み深くなるであろう「ヴァポレット」と呼ばれる水上バスについて簡単に説明したい。
ベネチア本島を運航しているヴァポレットは2社ある。空港との路線を網羅しているALILAGUNA社とベネチア本島周辺を巡るのはACTV社。圧倒的に利便性が高いのは後者のACTV社。
ALILAGUNA社の路線は4路線なのに対してACTV社の路線はなんと20路線以上。
https://www.alilaguna.it/en/lines/lines-map
http://actv.avmspa.it/it/content/consulta-le-mappe
ヴァポレット乗り場はベネチア本島の中心部をS字に流れるカナル・グランデと島の周囲を取り囲むように点在している。船の停留所は全て統一されたデザインで分かりやすい。停留所の中にはベンチも設置されており、海に浮かぶ待合室のよう。暑さをしのぐこともできる。停留所の入り口には切符を読み取るセンサーがあり、それにタッチして乗り込む。なおチケットの券売機や販売カウンターは主要な停留所にしかないため注意。もしくはタバッキ(日本で言うキオスクのような小さな売店)にもヴァポレットのチケットは売っているようだ。
ヴァポレットの良い所はただ単に移動手段というよりも、それそのものが一つのアトラクションになっていること。つまり水面からの目線でベネチアの街を眺められるので、船内に座りながらも地上を歩いているのとは違った別の角度からのベネチアの美しさに気づかせてくれる。特にリアルト橋をくぐった時の感動は格別。橋が影となって一瞬暗闇が船全体を覆うが、まるでトンネルのように、暗闇のその先にはキラキラ光る運河がひらけてくるのがわかる。広大な運河、空を自由に飛び交うカモメ、船のり達がゴンドラを漕ぐ風景、、、ああ私はベネチアに来たんだ、この風景を見るためにベネチアに来たんだ、と実感した瞬間だった。
ヴァポレットのチケットは1回券(75分)8ユーロ、24時間券20ユーロ、48時間券30ユーロなど時間によって複数の種類に分けられる。私は1泊しかしないため、ヴァポレットに乗る予定をそこまで考えていなかった。よってその場その場で1回券を買っていたのだが、24時間券を買えばよかったと後悔する羽目になった。特にムラーノ島やブラーノ島など離島へ出かける際はそれだけで往復分を消費してしまう。
もしベネチアに何泊してその間に島観光を考えているのであれば、24時間券を購入して 24時間券を有効にする日に離島の観光を集中して行うのが賢い方法かもしれない。
【離島に行くならカラフルな街並みが残るブラーノ島へ】
ベネチアに2泊程度するのであればそのうち1日を離島観光に当ててはどうだろう。
ベネチア本島と比べて建物の高さが低いため開放感があり、地元の人々の生活を垣間見ることができるのでベネチア本島とはまた違った印象を抱くはずだ。特にオススメなのがベネチア本島のフォンダメンタ・ヌォーヴェ(Fondamente Nove)停留所から高速線で約40分北上した場所にあるブラーノ島。
ブラーノ島の特徴は何と言っても超カラフルな街並み。漁師の街であるブラーノ島では霧の中でもどこが自分の家なのかを判別できるようにこのように彩ったそうだ。さすがフォトジェニックな街並みだけあって特に若い女性に大人気だった。街を散策するなら1時間程度、食事もするなら2時間程度でみてまわれる。
なおブラーノ島へ行く船は途中ですガラス工房の島・ムラーノ島やベネチア発祥の歴史深い島・トルチェッロ島にも経由して行けるのでこちらも併せて立ち寄るのもおすすめ。
【コルティナ・ダンペッツォ行きのバスを待つもバスが来ない・・・】
ブラーノ島からホテルに戻り荷物をピックアップして、コルティナ行きのバスが出るメストレ駅まで市バスで移動。ベネチア本島からメストレ駅前にはバスで約15分で到着。コルティナ・エクスプレスのバス乗り場を探すと、駅正面口を出て、右側にバスを待っている人達がいたので、コルティナ・エクスプレスを待っているかを確認したところ、私と同じバスに乗る人を見つけたので安心して、その人の近くで待つことにした。いろいろなバスの発着所になっているようで、次から次へとバスがやってくる。しかし我々のバスは一行にやってこない。10分、30分、1時間・・・待てどもこない。イタリアは適当なこともあると思うけどこんなことって普通なの?一緒に待っている人も呆れ顔。18:25に次のバスがあるので、最悪それに乗せてもらうことにしよう。次のバスが到着したのが18:50なのでこちらのバスも少し遅刻気味。前のバスから待っていた乗客数人でバスの乗務員に文句を行ったが、バスの運転手はどうにもできないということで、取り敢えずはこのバスに乗車して、コルティナ・ダンペッツォを目指す事にした。
コルティナ・ダンペッツォまで空港や幾つかの山間の村で停車しながら移動。2時間半ほどかけてコルティナ・ダンペッツォに到着。バスを降りる。うー、寒い。思わずジャケットを着込む。すでに夜の9時半近くなので美しいドロミテの山々は暗闇に紛れて見えない。
バス停から歩いて今日のホテル・REGINAへ移動した。
<REGINA HOTEL>
コルティナ・ダンペッツォのバス乗り場から徒歩で7分程度にある3つ星ホテル。周囲にはレストランや高級ブティックが並ぶ賑やかなエリア。ホテルはシンプルだが木のぬくもりを感じるあたたかい雰囲気。フロントのスタッフも親切だった。室内はそれほど広くはないが一人で使うなら十分。テレビやヒーター、ドライヤー、冷蔵庫、無料のWIFIあり。バスタブはなくシャワーブース。
ホテルに荷物を置いた後は、食事に出かける。日本から持って来たお煎餅など食べようかと思ったが、そうすると山歩きの時の食料にこまる可能性があるのでやはりレストランに行く事にした。レストランはREGINAホテルに併設されたところをチョイス。大盛況でほぼ満席だった。私はモッツァレラチーズと生ハムの前菜(15ユーロ)、それとエビのトマトソーススパゲッティ(15ユーロ)をいただく。飲み物とパンや水などサービスを併せて42ユーロだった。確かにボリューム満点だったが贅沢しすぎた。今度からは一皿だけ注文するようにしよう。
9月9日 トレ・チーメ・ハイキング
この日はコルティナ・ダンペッツォからバスで1時間ほどにあるトレ・チーメへハイキングに出かける予定だ。
コルティナ・ダンペッツォで初めての朝を迎える。ホテルの窓から外を覗き込む。昨日は全く見えなかった周りを取り囲むドロミテ山脈が姿が現していた。ゴツゴツとした質感の先が尖った険しい岩山、しかしその白さからは何処となく純朴さや清々しさを感じる。
ホテルの朝食を食べに1階へ。パンやヨーグルト、果物。ハムにチーズが数種類の朝食。りんごとスモモとビスケットを昼食用にポケットに忍ばせた(本当は良くないけど)。
【トレ・チーメ ハイキング】
●トレ・チーメ ハイキングその① トレ・チーメへ向かう
準備をして、いざバス停へ。
バス停には様々な行き先のバスがすでに停車している。バスの運転手らしき人にトレ・チーメ?と聞くと、ここから出るよ、と言うので安心。バスの出発時刻まで待つ。
バスはほぼ定刻に出発。チケットはバスの中で購入。片道4ユーロ。ガイドブックに書いてある金額よりも値上げしている。それでも安いのではあるが。。。途中でミズリーナ湖などいくつかの停留所で停車しながらコルティナ・ダンペッツォからトレ・チーメ ハイキングの起点となるアウロンツォ小屋の駐車場へ。ミズリーナ湖を過ぎたあたりからは急斜面のくねくねした山道となる。
アウロンツォ小屋はレストランとカフェバーが一緒になっている建物で、近くには無料のトイレもある。皆ここでこれからの登山の準備をしたり、登る前の記念写真なんかを撮っている。
●トレ・チーメ ハイキングその② ハイキング出発
トレ・チーメ ハイキングの入口はそのアウロンツォ小屋の裏手から。しばらく平坦な道が続く。眼下には緑が美しい谷と湖、街並みが広がる絶景のオンパレード。最初なので歩くことよりも写真スポットを探すのに夢中になってしまう。ジーンズとスニーカーできている人もちらほら見かけたが、道中は石がごろごろ転がっているので、登山靴で来て良かったと心から思った。
緩やかな道を歩くこと約30分。第2の山小屋であるラヴァレード小屋に到着。ここに到着すると3つ並ぶトレ・チーメの姿がようやく見えてくる。ここからがまさに登山!と言えるくらいの急勾配の坂道が続く。
●トレ・チーメ ハイキングその③ トレ・チーメの絶景ポイント
トレ・チーメの周囲をぐるっと一周するトレ・チーメ ハイキングは時間にするとおよそ4時間から5時間くらいが所要時間である。そんなに長く歩けないよ〜と言う人に絶景ポイントを教えてあげよう。トレ・チーメ ハイキングのハイライトと言えるのがラヴァレード小屋から続く坂道を登り切った後にたどり着く展望台である。ここからの眺望が一番見事だったと個人的には思う。ピッコロ、グランデ、オッチデンターレの3つの頂が縦に並ぶ眺望が見事。天を突き刺ささんとばかりに空に向かって延びる絶壁の岩山が迫ってくるように感じられる場所だ。少なくともここまでを見て欲しい。
●トレ・チーメ ハイキングその④ 横一列のトレ・チーメの見るなら更に歩こう
もし余力があれば第3の山小屋、ロカテッリ小屋に向かおう。縦に並んでいたトレ・チーメが今度は横に並んだ光景を楽しめる。ロカテッリ小屋までは下りや登りの勾配のある道が続く。約50分歩くと小屋に向かう道とハイキングの続きの道へと2つに分かれるが、ロカテッリ小屋まで行くのがおすすめ。ロカテッリ小屋の裏手には小さな湖もあり、ドロミテの山脈に囲まれた湖と緑のパノラマを楽しむことができる。ロカテッリ小屋では本格的なレストランも併設されているのでここで昼食をとっても良いだろう。私はバスの時間があるので朝食の際に拝借したスモモやりんごをかじってロカテッリ小屋をあとにした。
●トレ・チーメ ハイキングその⑤ トレ・チーメ ハイキング一番の難所 N105
ロカテッリ小屋を越えるとこのトレ・チーメ ハイキングの丁度半分くらいの距離を過ぎたことになる。ここまで来たら引き返すよりも先に進もう。ただし後悔するかもしれないのだが。。。
ロカテッリ小屋から先の道(N105)は険しい下り坂。しかも道中の砂利道の石の大きさも徐々に心なしか大きくなっている気がする。一歩踏み外すと危険だが、急勾配の下り坂なのでかなり神経を使う。ようやく下りきったと思った今度は急斜面の上り坂。しかも2500mほどの高所なので、すぐに息が切れてしまう。休み休みゆっくり行こう。坂を登りきると高原植物の美しい平坦な道へ出る。第4の山小屋、ラングアルム小屋はもうすぐそこだ。
●トレ・チーメ ハイキングその⑥ ラストスパート 最後のビールが待っている
ラングアルム小屋付近からしばらく隠れていたトレ・チーメが再び姿を表す。徐々に横から縦一列に角度を変えて行く。このあたりから道は平坦になる、また出発地点となったアウロンツォ小屋らしきものが見えてくる。ゴールはもう少しだ。
徐々に駐車場も見えはじめ、沢山の人影も目に入るようになって来たらもうすぐそこ。ようやくゴール。最初に降りたバス停に到着。
9時50分にスタートし、14時手前に到着したのでおよそ4時間のハイキングだ。
早速アウロンツォ小屋で行き、バーでビールを注文して、ドロミテの山々に一人で乾杯して、最高のビールを味わった。
ビールで休憩するのも束の間、ミズリーナ湖に向かうためにバス停に戻ってバスに乗車した。
【ドロミテ山脈に囲まれた美しい湖畔の村・ミズリーナ】
アウロンツォ小屋への道すがら途中に停車する、ミズリーナ。ミズリーナ湖の周りにはホテルやレストラン、お土産屋さんが建ち並ぶ観光スポット。早朝や夕刻には湖の水面にドロミテの山々がその姿を水面に写し、またハイキングとは違った美しいドロミテの姿を楽しめる。湖の周りには遊歩道が整備されており1時間ほどで一周できるらしいのだが、正直歩き疲れてそこまでの気分にならなかった。ミズリーナのバス停の側にはスーパーやカフェもあるので手軽にピクニック気分を味わうことができる。
実は乗ろうと思ったバスを見逃してしまい、ミズリーナの村に約2時間半もいてしまった。バスが少ないので時刻表には十分ご注意を。
【コルティナ・ダンペッツォの街を散策と夕陽に染まるアルプス】
コルティナ・ダンペッツォの村に戻り、夕食を調達するためにスーパーマーケットを探すも見当たらない。ホテルのスタッフに聞いたところ、スーパー自体はあるものの日曜日なのでやっていないとこと。昨日はレストランでお金を使ってしまったので、今日はバスターミナルの売店で飲み物や簡単なおつまみを買って、これを夕食とした。
帰り際に、美しく夕陽に染まるアルプスの山々を見ることができた。
9月10日 ファルツァーレゴ峠、ラヴィラ、ポルドイ峠
朝8時に起床し、出発の準備。この日はファルツァーレゴ峠を経由してこの日の宿泊先であるラヴィラに向かう。その後、ラヴィラから人気のトレッキングコース、ポルドイ峠に向かう予定だ。
ファルツァーレゴ峠に向かうバスは9時20分に出発するのでホテルを9時10分に出ればいいや、と気楽に考えていたら、ホテルの宿泊料金はまだ支払っていなかったようで、チェックアウトに手間取り、結局バスを1本逃してしまった。このバスを逃すと次のバスは約1時間後となる。あちゃー、ファルツァーレゴ峠でゆっくり時間を取ろうと思っていたのに。
思わぬ時間ができたので、バス停の構内ですごす。
そう言えば、コルティナ・エクスプレスが一昨日、自分が乗ろうと思った便が運休になったのでそのリファンド手続きをしなければ。カウンターに並んで、自分の予約した便が乗れず新たにバスチケットを買う羽目になったことを伝えるも、あえなく私の拙い英語を理解してもらえず、撃沈。まぁ予想はしていたものの、なんだか後味の悪い結果となった。コルティナ・エクスプレスは安くて便利ではあるものの、やはりこういった点で不安は残る。
その後は、コーヒーを飲んでバスの時間まで待つ。こちらでコーヒーを頼むと普通にエスプレッソが出てくる。このエスプレッソが1.8ユーロ。店で飲むコーヒーにしては日本で比べて格段に安い。さすがバールのカフェ文化の国・イタリア。こんな山間の村にもイタリアらしさが残っているのが嬉しい。
【ファルツァーレゴ峠へ】
無事、次のバスに乗車することができ、一路ファルツァーレゴ峠を目指す。
途中、老夫婦がチンクエトーリのゴンドラ近くのバス停で下車。一見何気ない道路沿いのバス停だが、ここがチンクエトーリのトレッキングの入り口なのだろう。チンクエトーリはイタリア語で5つの塔という意味で、その名の通り、5つの岩山で構成されている岩山群の総称である。ここもドロミテの人気のトレッキングコースだ。
その後しばらくウネウネした山道をひた走ること数分でファルツァーレゴ峠に到着。標高2105mに位置するこの峠からの真下には牧草地と民家が広がる牧歌的な風景とそれを取り囲むようにドロミテの象徴的なギザギザの尾根が繋がる。このファルツァーレゴ峠の絶景ポイントは、ゴンドラで上に上がった先にある2778mの山、ラガツォイ。ゴンドラの乗り場で見たような牧歌的な雰囲気から一転、ゴンドラに乗って上までやって来ると草木の生えていない、岩場だらけの荒涼とした雰囲気になる。目の前に立ちはだかるラガツォイの急峻な岩壁、なんと棘とげしく険しいこと。「死の世界」があるとしたらこういう場所なのかもしれない。しかし、この日の天気は晴天、絶景のハイキング日和。真っ青の空に下に広がる荒涼とした風景は、ハイカー達をいざなっているようにも見える。私はこのままハイキングしたい欲求をどうにかしておさえて、バスの時間に間に合うようにゴンドラリフトで下まで降りた。
もっと時間があったら重い荷物を背負ってでもハイキングしただろうな。
【山間の美しい村・ラヴィラへ】
ファルツァーレゴ峠からは別のバス会社に乗換えて、ラヴィラへ向かう。
ラヴィラは南チロル地方のいくつかの村を総称した「アルタ・バディア」の内の一つだ。
スキーのワールドカップが毎年行われるとあって、毎冬にはこの有名なゲレンデを楽しむため、沢山のスキーヤーで賑わう。一方、夏でもサンタクローチェ、ノイナー、ツェナーなどの名峰の美しい山々を見ながら過ごせるとあってヨーロピアンのハイカー達に人気の村でもある。
この日の宿泊先はラヴィラのバス停のすぐそば「Hotel Ladinia」だ。スマホでホテルの位置を確認してホテルに向かっていると、日本人ガイドの藤田さんが私を出迎えてくれた。なんとポルドイ峠への案内もしてくれるとのこと。
藤田さんは夏の間、スイスとラヴィラに拠点を構える山岳ガイドで、ヨーロッパの山々のみならず日本やカナダ、ネパールなんかも毎年アテンドをしているそうだ。そんな世界の山をその足で体感していらっしゃった藤田さんもお墨付きだというラヴィラ。楽しみになってきた。
ホテルにチェックインして早速、次なる目的地ポルドイ峠へ向かう準備をする。
<Hotel Ladinia>
ラヴィラのバス停近くに位置する3つ星ホテル。ホテルはシャレー風の瀟洒な作り。木目調の温かな雰囲気で宿泊客を出迎えてくれる。ホテルのスタッフも皆さん感じが良い。客室はリノベーション中で、私が宿泊したのはリノベーションを終えた「Lavarella」という名のカテゴリー。室内は非常にモダンな造りではあるが木を基調とした内装が落ち着いた空間をつくりだしている。大きなバルコニーを持ち、目の前は名峰を見渡せる絶好のロケーション。室内には冷蔵庫、シャワー、セーフティーボックス、無料のWIFIあり。なおバスタブ付きの部屋もあり、事前リクエストも可能だ。館内にはサウナもあるので山歩きの疲れを癒すには最適だ。
また1泊料金には朝夕の食事料金も組み込まれており、それも大変美味しい。私が宿泊したのはちょうど火曜日で、毎週火曜日と木曜日は食前酒と前菜をビュッフェ形式でいただける特別なディナーとなっている。北イタリアのカクテル「スプリッツ」(Spritz)と一緒にタコのマリネや生ハム、野菜の天ぷらや、野菜のグリルなど様々な皿が並んでいる。この前菜があまりに美味しいのでついつい食べすぎてしまうが、その後「第1の皿」としてリゾット、「第2の皿」として牛肉のフィレ、そしてデザートも待っている。
ホテルに含まれている食事なんて期待できないでしょ?と思いがちだが、こちらの夕食は格が違う。さすがグルメの国・イタリアの高級リゾートなのだと思い知らされた。
【ポルドイ峠とピッツボエ】
ポルドイ峠にはまず、コルヴァラまで移動。コルヴァラからバスを乗り換えて、パッソポルドイ(ポルドイ峠)行きのバスに乗り換える。ラヴィラからはうまく乗り継げば1時間ほどで移動できる。
ポルドイ峠に到着。標高2,239 m、さすがに寒い。そこからロープウェイに乗って、さらにを上指す。ロープウェイの到着した場所、サッソポルドイ展望台は標高2950m。目の前には険しく切り立った崖、草木のない荒涼とした風景、目の前にはセッラ山群の頂上ピッツボエ(3152m)がそびえる。ファルツァーレゴ峠の時と同様、「黄泉の国」に来たような感覚を覚える。
藤田さん曰く、天候が悪いとホワイトアウトが起こることもあるとのこと。なるほど確かにドロミテ山脈の主成分であるドロマイト(苦灰石)を含んだ岩石は白く見えるので空が雪や雲と紛れると、目の前の色が全てが同色化してしまうのは納得だ。まだ空が青いので問題がないが、天候が崩れると危険なトレッキングルートになるのだろう。
ケルンと呼ばれる石積みがルートの目印となり、ハイカー達にルートを知らせている。
私達は帰りのロープウェイの時間を確認して、ピッツボエに向かってしばらく歩き出す。
かなり急な下り坂、恐る恐るゆっくり足を踏み出す。崖を降りるとハイキングルートの最初の山小屋「Rifugio Forcella Pordoi」に到着。ここからはしばらく平坦な道が続く、私達はこの道を數十分歩いた後、帰りのバスの時間があるので余裕を持ってもと来た道を引き返した。
ピッツボエまでは片道2時間、頂上での休憩時間などを含めると往復5時間くらいが大凡の所要時間だそうだ。トレ・チーメと比べて更に少しハードな道のりだそうなので、行かれる方は天候を確認してしっかり準備した上で出発しましょう。
無事、最終のロープウェイでポルドイ峠まで、降りてバスの時間までお土産屋さんを冷やかしながら待つ。土産物をチェックするのも飽きたので、近くにある小さな教会まで歩いた。
そこから見たセッラ山群の美しいこと。真っ白なドロミテの山々はそれのみだと神々しさ、あるいは冷酷さ、無慈悲さなど人間の叡智を超えた存在のように思える。しかし果てなく広がる牧草地、可愛らしいシャレー風の民家とともにドロミテを見ているとまた違ったようにも思えてくる。あんなに非情に見えたドロミテの白い山々が我々の生活の「守り神」的な存在のように寄り添って感じられるのである。全く不思議な山だ、ドロミテは。
ポルドイ峠からバスでラヴィラへ戻る。この時のバスの運転手が親切な方で、最終便だからか、予定にないラヴィラのバス停まで送ってくれた。コルティナ・エクスプレスのこともあったので、イタリア人のことを少し残念に思っていたが、やはりいい人もいるのだなぁとなんだか嬉しい出来事となった。
藤田さんに色々現地情報をお伺いしながらホテルで夕食をいただく。
この日で藤田さんとはお別れ。本当に物腰の柔らかい素晴らしいガイドさんでした。
9月11日 オルティゼイとアルペディシウジ
朝9時、朝食を食べた後にホテルをチェックアウトして、お迎えを待つ。
この日はクラウディオバスというラヴィラに拠点を置くショーファーサービスのスタッフの方が次なる街・オルティゼイまで送っていただけることになっている。
なんとお迎えはベンツのSクラス。外装はピカピカ、中のシステムはスピードメーターなど含めて全て液晶の最新鋭。車には詳しくないがめちゃくちゃ高そう。
山道を超えること約1時間でオルティゼイのホテルに到着。途中でサッソルンゴのベストビューポイントで写真タイムを取ってくれた。送ってくれたクラウディオさんにお礼を行ってお別れ。
<ガルニホテル・ドクターセノネール>
オルティゼイの中心部に位置する3つ星ホテル。賑やかな街へは徒歩1分でアクセスできるものの、ひっそりした路地に面しているため喧騒とは無縁。エントランスは非常にモダンで、エレベーターも新しい。室内はエントランスのモダンさとは対照的にクラシックなウッディーな造り。シャワー、ヒーター、ドライヤーあり。室内でも繋がるWIFIはもちろん無料。バスタブやセーフティーボックスはない。バス乗り場や、アルペディシウジまでのロープウェイ乗り場へは徒歩で3分程度なので観光の拠点にはうってつけの場所だ。
まだ朝10時ではあったが、幸いなことに清掃後の部屋があったのでチェックインさせてもらえた。登山用の服装に着替えてアルペディシウジのハイキングルートをなんとなく考えて、さぁ出発。
【緑が美しいハイキング天国・アルペディシウジへ】
オルティゼイの街のスーパーでハイキング中に食べる食料をいくつか購入してからアルペディシウジ行きのゴンドラ乗り場へ。ゴンドラが到着して、目の前に広がるのは一面緑の絨毯を敷きつめたような牧草地。アルペディシウジはヨーロッパ最大の牧草地とも呼ばれている。
緩やかな丘の上に目線を移すと、サッソルンゴやサッソピアッツォ、シリアールの巨大な岩山がアルペディシウジののどかな生活を覗き込んでいるようにも見える。
写真を撮ったあと下り坂を降りることになるが隣にリフトが見えた。しかも特に料金所もないので、きっとこれは無料なんだろうと思って下へ向かうリフトに乗車。到着してリフト乗り場から出ようとすると駅の改札のようなものがあって、チケットをかざさないと出られない様になっている。あ、チケット必要なんだ。。。仕方ないのでチケットを購入して出ることにした。
だから他のお客さんはあまり乗っていなかったんだね、と合点がいった。下りでリフトに乗る人はほとんどおらず、上りって行く人は多数見かけた。確かに下りにリフトするよりも上りに使ったほうが体力的に楽だよね。
しばらく牧草地を歩く、こちらに微笑みかけるサッソルンゴ。足取りも軽い。足下にはたんぽぽが可愛く咲いていたので写真を撮ろうとしたら、牛の囲いのためのワイヤーに触れてしまい、強烈な電気をくらってしまった。ワイヤーがあるところでははしゃいであまり無茶はしない様にしよう。
ゴンドラから到着して、田舎道を歩くこと1時間。到着したがサノン小屋(Malga Sanon)。
アルペディシウジの街・コンパッチョに次いで2番目に賑やかだったのがこのサノン小屋だった。ここではサッソルンゴとサッソピアッツォを正面に見やりながら、美味しい料理を堪能できるとあってハイカー達や家族連れに大人気だった。
小屋には山に向かって、沢山のビーチチェアがおいてあるので絶景を前に昼寝も可能。私はここでくつろぎたかったので、生ビールを購入してビーチチェアに寝そべって、オルティゼイの街から持ってきたナッツやフルーツをほうばりつつ、だらだら1時間ほど過ごした。あまりの気持ち良さに溶けてしまいそうな時間だった。
このままではあっという間に何時間も過ごしてしてしまうぞと、自分を奮い立たせてサノン小屋を後にした。その後私はアルペディシウジの街であるコンパッチョへ向かい歩き出す。美しい緑の景色の中ひたすら歩く。
歩いているという作業は決して楽ではないのだが、なぜだろうこの高揚感。周りの自然がそうさせているのだろうか。セロトニンの分泌の仕業なのか。人は大自然の中を歩いているだけでリラックスしたり、気持ちが良くなったり、周りの環境だけで気持ちを変えてしまう人間は変な生き物だ。
サノン小屋を出発して2時間ほどだろうか、そうこうしているうちに人通りが多くなってきた。コンパッチョに到着だ。コンパッチョでまず向かったのは公衆トイレ。サノン小屋で飲んだビールをそろそろ体外へ分泌したくなってきたのだ。
トイレを済ませて、コンパッチョの村を散策。冬場はスキーヤーで賑わうらしく、アウトドアショプやスキー教室などが沢山目につく。そしてカフェやレストランなども数多い。
コンパッチョにはアルペディシウジの麓の村(シウジ)行きのゴンドラのほかに、シウジ行きやオルティゼイ行きのロープウェイへのバス(つまり元きた道を戻るバス)もある。
私はシウジの街まで降りて、そこからオルティゼイ行きのバスに乗ろうと計画を練っていたので、シウジ行きのバスをチェック。しかしバスは本数がかなり少ない様なので安いバスは諦めてゴンドラで降りることにした。
シウジの街の外れにあるゴンドラ乗り場から歩いてシウジの街へ。歩いて10分くらいだろうか、シウジの街のバス停に到着。シウジはモンテペッツの山が正面に見えるアルプスの麓の小さな可愛らしい村だ。
バス停でしばらく待っているとオルティゼイと書かれたバスがやってきたのでそれに乗車する。シウジとオルティゼイの街の位置関係はアルペディシウジを挟んで丁度反対側。バスでこれまで歩いてきたアルペディシウジの大地の周りをぐるっと移動することになる。素敵な山間の村の景色を通り抜けて約30分でオルティゼイに到着。
オルティゼイに到着したら改めてスーパーに立ち寄り今日の夕食となるイカのマリネと生ハムとパンを購入して、ホテルに戻った。
9月12日 インスブルック観光とゼーフェルト郊外の家庭にホームステイ
朝食後、インスブルック行きのFLIXBUSに乗るためにオルティゼイからキウーザまでバスで移動。キウーザはイタリア語(Chiusa)でドイツ語ではクラウゼン(Klausen)という街の名前である。オルティゼイからはバスで約40分。到着した場所は山間の小さな村で、バスの乗り換え場所になる様な規模の街とは思えなかった。しかしインスブルックやミュンヘン行きの高速バスが停まるのだから結構需要はあるのだろう。
キウーザの駅前にてFLIXBUSを待つも時間通りにこない。約10分近く遅刻してFLIXBUSが坂道を降って来るのが見える。コルティナ・エクスプレスの様に予告なく間引き運転するんじゃないかという思いがよぎったがきてくれて良かった。やはり交通機関は日本の方が信頼性は高い。
約1時間半後、インスブルックの街に到着。バスはインスブルック駅のすぐそばにて停車した。
バス停では井上さんが待っていてくれた。井上さんはドロミテ地方をメインにオペレーションしている旅行社のエキスパートだ。井上さんとまずインスブルック駅に向かい、ロッカーに荷物を預けた。
【インスブルックを徒歩観光】
丁度昼食どきだったので、井上さんとランチをすることにした。イタリアで美味しいピザを食べていなかったので、ピザが食べたいと井上さんに伝えたところ、インスブルックで一番人気のピザ屋さん「Pizza Crocodiles」に連れて行ってくれた。私はツナとオリーブ乗ったMARIANAというピザ、井上さんはFUNGIという名の通り、フンギをふんだんに使ったピザをチョイスした。
インスブルックはオーストリアで話す言語はドイツ語ではあるがイタリアに国境が近いので、イタリアの食文化も入ってきており食のバラエティは豊か。美味しいパスタ屋さんもあるそうだ。また料金も良心的で、今回食べたピザ屋さんだと飲み物とピザ1枚で一人当たり10ユーロちょっと
お腹を満たしたところで井上さんとぶらぶら、インスブルック市内を観光。
現在オーストリアのチロル州の州都であるインブルック。東西南北ヨーロッパを結ぶ交通の要衝のため、1363年にハプスブルク家の領土となってからは急速に発展を遂げた。
美しい自然が豊富で、当時のハプスブルク帝国版図のほぼ中心に位置したことから、ハプスブルク家皇帝・マクシミリアン1世や女帝マリア・テレジアをはじめ数多くの著名人に愛されたこの町には、ホーフブルク王宮、大聖堂、黄金の小屋根、宮廷教会、そして中世の街並みが残されている。貴重な歴史遺産とアルプスの大自然が見事に調和した美しい古都・インスブルックでは旧市街の街並み散策だけでなく、ハイキングも楽しみたい。
インスブルックで一番人気のあるハイキングスポットはノルトケッテ。インスブルックの中心部からケーブルカーとロープウェイを乗り継いで一気に2334mの展望台へ。ロープウェイ乗り場から平坦な2時間ほどのハイキングコースがあるので、インスブルックの街並みとチロルの山並みを満喫しながらハイキングができる。
【ゼーフェルト近郊のご家庭にホームステイ】
インスブルック駅の地下のスーパーでワインを沢山購入して、これから2泊するゼーフェルト近郊のお宅に列車で移動。インスブルックからは列車で2駅、ライテン駅にて下車。
ライテン駅から徒歩5分ほどで、今回お世話になるマーティン家がある。
マーティンは現在55歳の2児の9歳と7歳のかわいい男の子のパパ。宮廷料理人の資格をもつハイキングガイドでもある。宮廷料理人とは日本でいうと「天皇の料理番」の様な存在。生涯で一度しか受験の機会が与えられないという宮廷料理人になることは非常に名誉なこと。マーティンは宮廷料理人(キュッヘン・マイスター)の審査員も務めたこともあるそうだ。現在のマーティンは冬にはホテルの料理長として働き、夏にはハイキングガイドや農家として働く(スキー客で賑わう地域の為、冬場しかオープンしないホテルが多いそうだ)。そんなマーティン家の庭にはカボチャやリンゴ、トウモロコシ、キャベツ、ジャガイモなど多種多様な野菜を栽培している。それだけではなく、養蜂も行っており、自家製ハチミツを作ったり、ヤギやニワトリも飼っている。さらに驚くべきことには自分の家を改築したり、私の様な旅行者に部屋を貸すなど何でも幅広く自分でやってしまうというスーパーお父さん。
奥さんのアストリッドさんもマーティンさんと同じくハイキングガイド。それ以前は看護婦として働いていた。日本のことを大変気に入ってくれている様で「ポーニョ、ポーニョ、ポニョ」とポニョのテーマソングをよく口ずさんでいる。ハーブハイドとしての資格も勉強中。
今回宿泊するお部屋に案内された後、マーティンさんの手料理ができるまで庭先のテーブルでワインを飲みながら談笑。ワインのお供に、近所でもらったという葡萄をいただく。
ちなみにお部屋は個室のシャワーと洗面所付きのプライベート感があるお部屋。なおWIFIもあるがそれほど早くはない。
そして待ちに待ったマーティンさんの手料理が完成。
この日の料理は「シュヴァイネブラーテン」。豚肉のローストで、付け合せにセロリの根やジャガイモ、人参など。お肉は煮込んだ後にグリルしているので、皮の部分はパリパリ、中はしっとりジューシー。野菜も程よい硬さに煮込まれて、肉と野菜の出汁が染み込んだスープも美味しい。子供達もパンにつけて綺麗に平らげた。
その後は、こちらもマーティンさん手作りのデザート、ティラミス。
今回の旅行では美味しいものを食べて続けて来たが、さすがプロの料理人だけあってマーティンさんの料理が一番美味しかったかもしれない。
お腹を満たした後も、ワイン片手にご家族と暗くなるまで語り明かした。
9月13日 マーティンさんの料理教室と山小屋体験&バーベキュー、ゼーフェルト観光
この日はマーティンさんと朝食をいただいた後、マーティンさんがチロル風リンゴパイ(アプフェルシュトゥルーデル)の作り方をレクチャーしてくれる事になった。
【マーティンさんと作るチロル風リンゴパイ(アプフェルシュトゥルーデル)】
①薄力粉と塩、水、サラダ油適量を一緒に混ぜ、パイ生地を作る。
②しばらく生地を捏ねて硬くなりすぎず柔らかすぎずちょうど良い弾力になったらボールに入れた状態でラップで封をして30分程度寝かせる。
③その間に、たっぷりのリンゴをピーラーで剥き、短冊状に切っていく。
④切ったリンゴをまとめて大きめのボールに入れた後は、ラム酒で風味をつけて、砂糖もお好みで投入。
⑤フライパンでパン粉をたっぷりのバターで炒めたものを、リンゴの入ったボールへ移す。レモンピールとレモン汁、レーズンを入れて適度にかき混ぜる。
⑥寝かせたパイ生地をまるでピザの様に薄く伸ばしたら、混ぜたリンゴの材料を生地の中心へ並べていく。
⑦生地を折りたたみ、リンゴを包んでいく。生卵をかき混ぜてパイ生地に塗った後は、180度に熱したオーブンの中に入れて30分待つ。
⑧30分待てば出来上がり!
アプフェルシュトゥルーデルを作った後は、すぐには食べず、セーフェルトの街に繰り出した。
【アルプスに囲まれた優雅な高原リゾート ゼーフェルト】
マーティンさんの車で、ゼーフェルトまで送ってもらい、そこから井上さんと徒歩でゼーフェルトの街を徒歩で観光した。
インスブルックの北西、ドイツの国境に近い標高1200mの街・ゼーフェルト。アルプスの最も美しい街としても知られている。
ゼーフェルトの名前をどこかで聞いたことのある方は多いだろう。ロシアで行われた2018年サッカーW杯で日本代表がロシアに向かう前に合宿していたのがこのゼーフェルトだ。またノルディックスキーやスキージャンプの世界大会も行われている。1964年と1976年の2回行われたインスブルックオリンピックではいくつかの競技がここゼーフェルトでも行われた。スキースポーツの聖地といっても過言ではない。
ウィンタースポーツが盛んな街ではあるが夏には夏の楽しみもある。冬場はスキー場として使われる山がハイキングスポットとして使われるし、ノルディックスキーのコースとして使われる道は、夏にはサイクリングやウォーキングのルートとして観光客に人気だ。街の外れにはヴィルトゼー湖があり、周囲の山々を眺めながら気軽に湖畔散策もできる。ハイキング初心者から上級者まで誰もが楽しめる場所なのだ。
もちろんスポーツ目的でなくとも、ゼーフェルトに滞在することは忘れられない体験となることだろう。伝統的なチロル地方の街並みと、それに調和した美しい花々と緑の高原、周囲を囲むアルプスの山々の景色。チロル地方の高級リゾートと知られるゼーフェルトは、牧歌的なのんびりした雰囲気がありつつ、街のメインストリートにはおしゃれなホテルやカフェにブティックが建ち並びさりげない優雅さが漂う。天気の良い日にはゼーフェルトの自然を満喫し、天候が悪い日には電車で40分程度のインスブルックや2時間ほど足を伸ばしてミュンヘンまで遊びに行くのも良いだろう。
是非、ゼーフェルトに数日滞在して、日常の喧騒から離れたリラックスしたひと時を過ごしてほしい。
井上さんと街をぐるっと一周した後は、スキー場そばのレストラン兼ホテル「SPORTALM」にて軽い昼食。
昨日は夕食の後にワインを飲みすぎたので井上さんは短冊状のクレープ入りコンソメスープ、「フリターテンスッぺ」(Frittatensuppe)、私もスープをチョイス。チロルらしいスープということでチロル風ベーコン、シュペックとパン粉を団子状にしてスープに浮かべた「シュペッククノーデル」(Speckknodelsuppe)を頂いた。疲れた胃袋にジワリと入ってくる優しい旨味。
昼食を食べた後は列車でマーティンさんの家に戻った。
【マーティン家の山小屋へ】
ゼーフェルトからマーティン家に戻ってきたらすぐにマーティンさんがゼーフェルトの山中に持っている山小屋に出かけた。
こちらの方は夏の余暇を過ごすために山小屋を持っている人も多いのだとか、冬には雪深くなってしまいつかえなくなるので、夏にめいっぱい遊ぶのだ。
山小屋に到着すると小屋の中をまず案内してもらう。小屋は2つあり、1つは4人まで就寝可能な寝室となっている。もう一つはダイニングになっており、家族はそこでコーヒーなど飲みながら時間を過ごす。小屋にはアーチェリーやダーツ、スラックラインなどの遊びの道具がたくさん、子供達は森の中ではしゃいでいる。大人達コーヒーを飲みながら、今朝作ったアプフェルシュトゥルーデルを頬張りながら自然の中でまったり過ごす。
なんて贅沢な時間なんだろう。自分達が築き上げた生活の中で、子供や友人達と過ごす時間を大事にし、美しい自然の中で過ごす。子供達に友人の大切さ、自然の大切さ、家族と過ごす幸せを直接口伝えするわけではないが、人生を満喫する自分達の両親を見ながら子供達は育っていく。
日頃忙しく働いている私や日本人の方々は、それぞれに価値観の違いはあるにしても、見失った何かをここで発見できる様な気がした。
マーティンの山小屋で2時間ほど過ごしたところで雨が降ってきたので、自宅に戻る。
自宅に戻ってマーティンが始めたのがバーベキュー。
【マーティン家のバーベキュー】
井上さんがマーティンの手料理の中でも絶賛しているのが自家製スパイスを効かせたバーベキュー。スペアリブ、豚バラ、チキンレッグ、ソーセージなどを手際よく焼いていく。バーベキュー専用のグリルでは、炭火で焼くのと同時に煙で燻すことも可能なので、風味豊かな味わいになる。まず提供されたのがよく焼かれた豚バラ。昨日の豚肉のロースト「シュヴァイネブラーテン」のトロッとした味わいとは別で、噛むほどに味が染み出してくる美味しさ。適度な歯ごたえと、口の中に広がるスモークの香り。チロリアンが得意とする豚肉料理を満喫するには、バーベキューはうってつけ。日本人にも食べ慣れているし、子供から大人まで皆でワイワイ楽しめる料理なのだ。
料理の締めにはこの日もまたマーティンの自家製ティラミスと、チロル地方独自の蒸留酒、シュナップスをいただいた。
9月14日 マーティン家とさよなら、ミュンヘンへ
朝8時に朝食、プレッツェルとヴァイスヴルスト(白ソーセージ)のミュンヘンスタイル。
この日、私はマーティン家を後にして飛行場のあるミュンヘンまで移動してミュンヘンにて1泊する。
日本へのお土産としてマーティンさん自家製のハチミツとシュペック(チロル地方のベーコン)を購入して、お別れを告げる。
ゼーフェルトのFLIXBUS乗り場からミュンヘンへ。
約2時間かけてミュンヘンのバスターミナルに到着。このバスターミナルはミュンヘン中央駅から徒歩10分ほどの場所にある。このバスターミナルは新宿のバスタのようにプラハやチューリッヒ、ベルリン、ザルツブルグなど様々な行き先のバスが集うハブのような巨大ターミナルだった。
ミュンヘンのバスターミナルから歩いて、この日のホテルへ。
<リッティズ ホテル>
ミュンヘン中央駅から徒歩5分。比較的清潔感のあるホステル。シングル部屋は狭目で、室内にはテレビやヒーター、無料のWIFIがある。共同トイレ・共同シャワー。朝食はオプションで8ユーロ。とにかく安く泊まれればOKというお客様にはお勧め出来るが、周囲がアラブ人街なので夜も少しやかましいし、女性一人だと少し怖い感じがするかもしれない。もちろん何か危険があったわけではないのだが。。。
今回ミュンヘンは2度目の滞在。特に観光するわけでなく、街をフラフラ。
井上さんにオススメされたミュンヘンのラーメン屋さん「匠 TAKUMI」に行ってみる。海外で本格的な日本のラーメン屋さんに来るのは初めてかもしれない。
このお店一押しのラーメンを食べる。味は日本で食べるラーメンよりは美味しくはないのだが、日本料理が恋しくなった人にはいいかもしれない。それでもお店は大繁盛。日本人のお客も数人はいたがほとんどヨーロピアンで外国のRAMEN人気を痛感したのだった。
その後、井上さんもオススメいただいたエングリッシャーガルテンのビアガーデンに行こうとするも、すでに営業時間が終了してしまったので遠回りして歩いてホテルに戻った。
途中で、美しい旧市庁舎をみた。
マーティン家で美味しいものをたくさん食べすぎたためか、この日の夜からお腹の調子が悪くなり、早めに就寝。
9月15日 帰途へ
お腹の調子が思わしくなく、空港に行くまでホテルで過ごした。
本当はエングリッシャーガルテンでドイツビールを飲みたかったのだが・・・。ちょっと残念。
空港へはミュンヘン中央駅から乗り換えなしの、空港バスで行くことにした。バス代金は直接払うと11ユーロ。15分おきに出発するため便利である。
カタール航空は第1ターミナルなのでバスの到着した第2ターミナルから徒歩で移動。第1ターミナルのAエリアにて無事チェックイン。その後は順調に乗り継ぎ地のドーハに向けて飛び立った。
大きなトラブルなくチロル地方を楽しむことができました。
井上さんが事前におっしゃっていた通り、確かにスイスよりも人が少なく、食事も美味しく、物価も安い。一つ不満を挙げるとするならドロミテ・チロル地方全体的に公共交通機関の本数が少ないです。バスが1時間に1本程度しかない区間が多いため、ヒヤヒヤしながらバスに乗ることが多く、実際予定のバスにのれないこともありました。さすがイタリア、バスの時刻表もわかりにくいし、時間通りにこないこともあります。時間が限られている旅行者について公共交通機関は極力使わず、専用車で移動するのをお勧めします。
旅行が終わってあまり時間が経っていないため、スイスと今回の旅行はどちらが良かったかは今の所整理ができていませんが、とても楽しく過ごすことができました。
特に自分の中でのハイライトはトレ・チーメとアルペディシウジのハイキング。トレ・チーメは天に向かって伸びる奇岩が美しい不思議な風景。対してアルペディシウジは緑が延々と続く平坦な道の光景がのどかでどこか懐かしいスポット。
それぞれ全く違った趣ですがこれからドロミテに旅行に行かれる方はこの2つのポイントは立ち寄ることを強くお勧めします。
【スタッフおすすめ度】
ドロミテ・ハイキング ★★★★★L 日本人にあまり知られていない絶景スポット!素朴で美味しい料理もうれしい。個人的にトレ・チーメとアルペディシウジのハイキングが最高でした。
チロル地方のホームステイ ★★★★ ユニークな文化を持つチロル。チロルの家庭料理に舌鼓を打ちつつ、自然と身近なチロル人々ののんびりした生活を体験してみては?
(2018年9月 橋本 康弘)