ぼっち旅のすすめ・フランスピレネー山脈からスペインバスクまで気ままな一人旅。

ぼっち旅のすすめ・フランスピレネー山脈からスペインバスクまで気ままな一人旅。

私は人見知りである。仕事や添乗でお客様と話す事も多くキャリアも長い為、自分の性格を人見知りですと言うと大抵信じてもらえない。
でもあえて言おう!人見知りであると!そんな私がぼっちでフランスとスペインを旅してきた。ぼっちでも楽しめるフランスとスペインをご紹介したい。


フランス・ガヴァルニー村から滝を眺める


天国に続く階段・サン・ファン・デ・ガステルガツェ

ぼっちで行くからには行く先々で人々との触れ合いをせず、自力で何とかしなくてはならない。でも最近は大変便利だ。
スマホで地図でもレストランでもスーパーでもなんでも検索出来てしまう。さらに最近では翻訳も出来てしまう。
ヨーロッパではホテルや街中でWIFIが飛んでたりするが、ぜひ日本からレンタルWIFIを持っていっていただきたい。
大変便利だ。今回私はテレコムスクエアさんにご協力いただき、ヨーロッパ周遊のWIFIをレンタルさせていただいた。ほぼどの地域でも4G回線が利用でき大変便利であった。

株式会社テレコムスクエア
http://biz.telecomsquare.co.jp/telecomsquare/

ヨーロッパぼっち旅でもうひとつ欠かせないアイテムがある。ヨーロッパ電圧のケトルだ。ただの湯沸かしだとお思いだろうが、万能な料理器具なのである。
持ってきたカップラーメンをいつでも食べれるのはもちろん、スーパーでソーセージとパンを買い、ケトルでソーセージを温めれば何とホットドックも可能!
うまくやれば緬すらゆでられてしまう恐るべき調理器具なのである。是非1台お持ちいただきたい。なお普通のパスタなどでんぷん質の多い緬をゆでると大事故になるので注意。
※乗継の空港などでケトルを買うとヨーロッパ電圧対応なので便利。

〇ヨーロッパ最大落差の滝・ガヴァルニー滝

さあ、前置きが長くなったがようやく旅部分だ。まずフライトでトゥールーズから入り、スペインとの国境にあるピレネー山脈を目指す。
ピレネー山脈の中心にあるペルデュ山は世界遺産に指定されている。目的地はこのピレネーにあるヨーロッパ最大落差の滝ガヴァルニー滝。
生意気にもピレネー山脈でハイキングをしてやろうという計画である。とはいえやはり山岳地域だけに、公共機関が少なく移動に手間がかかる。
ぼっち旅とはいえこの地域では何といっても専用車をお勧めしたい。公共機関の時間などを心配せず、予定通りに旅をすることができ、移動の途中に思いがけないスポットに出会ったりできる。
今回は途中ピック・ドゥ・ミディという2877mの展望台に立ち寄ってみた。あいにく快晴ではなかったがピレネーの美しい景色を見る事ができた。


標高2877mのピック・ドゥ・ミディ展望台からピレネー山脈を見る


ガヴァルニーまではこんな峠道を走っていく。


ツール・ド・フランス山岳ステージの最高地点


有名らしいナポレオン橋

ガヴァルニー村ではゆったり2泊してみた。ガヴァルニー滝のハイキングは片道約1時間30分~2時間位。
土・日はかなり込み合う事もあるようだかそれほど人が多くなく、自分のペースで歩けるのでぼっち旅には大変お勧めだ。道も一本道で多少坂道はあるが、
だれでも行ける気軽なハイキングである。ホテルのあるガヴァルニー村からも遠めにガヴァルニー滝を見る事ができる。
ホテルのテラスからワインを飲みながら日が暮れていく滝を眺めるものおつなものである。(ちなみに暗くなるのは22時ころ)


のどかなガヴァルニー村


大して道はきつくないですが馬でも行けます。


誰一人いない道をぼっちハイキング


ヨーロッパ最大落差のガヴァルニー滝

今回ガヴァルニーへの往復専用車のドライバーはなんとフランス陸軍の出身で、タイのフランス大使館に駐在していた事もあるらしい。
ガヴァルニー周辺の警察や軍隊には顔が利くようで、ガヴァルニーでも昔の上司と言って気軽に挨拶していた。おしゃべりなトランス・ポーターといったところか。
専用車のドライバーは助手席を進めるタイプと後席を進めるタイプがいる。大体助手席を進めるタイプはおしゃべりが多い。
今回も人見知りな私は後席に座ってモンストでもしたかったのだが、助手席を進められてうまく断れなかった。でも以外に面白い経歴のドライバーで話していて楽しかった。


軍隊上がりのドライバーさん


アルプスマーモットというふさふさした生き物


峠部分はまだまだ雪深い

〇ハイキング中に捻挫したので聖地ルルドの奇跡の水で直してみる。

ガヴァルニーの滝へのハイキング中に捻挫をしてしまった。中学・高校とサッカーをしていてかなり癖になっているだが、久々に思いっきりひねったので近くにあるルルドに奇跡の水を求めて寄ってみた。
ルルドは病気が治癒する奇跡が何度もおきたとされるカトリック最大の巡礼地で、世界各地から多くの巡礼者が訪れる。
ルルドの街自体はあまり大きくないが、聖堂や奇跡の水が湧き出す洞窟がある周辺は聖域とよばれ多くの巡礼者を見る事が出来る。
4月~10月には毎日夜9時かろうそく行列と呼ばれるミサが行われる。マリア像を先頭に巡礼者がろうそくを持ち聖域を練り歩く。アヴェ・マリアの合唱をしながら行列する様は一見の価値がある。
なお夏が日暮れがすごく遅い為、闇夜にろうそくの行列が続くという定番の姿は見れない。こんこんと水が湧き出る洞窟から奇跡の水は組めず、すぐそばにある水くみ場で汲む。
体にかけるのは良いが飲料水ではないので飲まない方がいいらしい。とりあえず夜足に水をかけてみた。


聖なる水が湧き出る洞窟


水くみ場


城塞からルルドを眺めてみる。


ルルド名物のろうそく行列(これでも22時近くです。)


ろうそく行列 雨の為参加者少なめ。

〇バスク地方も専用車で回ってみる。

ピレネー山脈にまたがるフランス・スペイン一帯はバスク地方と呼ばれ、独特な歴史・文化が存在する。近年スペインバスクでは独立の動きもみられており、政治的には少しホットな地域である。
車で2時間も走れば大西洋のビーチに行く事ができ、山の美しい風景とビーチの明るい雰囲気を両方楽しむ事ができる。またスペインバスクはミシュランの星をもらうようなレストランも多数あり、
美食の街としても知られている。ルルドからサン・ジャン・ド・リュズに列車旅で移動し、サン・ジャン・ド・リュズから専用車でフレンチバスクの小さな街を回ってみた。
なかなか大都市では見れないカラフルな街並みや田舎町独特のゆったりとした雰囲気が旅の気分を盛り上げる。専用車なら時間をあまり気にせず自分の好きなペースでぼっち旅が楽しめる。


バスク地方のサン・ジャン・ペ・ド・ポール


バスク地方の名物料理・アショア(アイノワ村)


バスク地方のエスプリット村


スペイン・オンダビリア

〇大西洋に面した美しい避暑地 サン・セバスチャン

サン・ジャン・ド・リュズから専用車でバスクの村々を見学したあと、サン・セバスチャンに泊まる。
サン・セバスチャンは美食の街とも知られており、海産物を使ったスペイン料理が気軽に楽しめる。
ミシュラン3つ星のレストランが3件もあるほどで、通りの両サイドにバルが並ぶバルストリートは夜には多数の現地人が夜のおしゃべりを楽しみながらお酒を飲んでいる。
面白い事にバルでも流行りすたりがあり、人気のバルは人通りが全く絶えない。多少混雑しているが、ぜひバルも体験してみていただきたい。
おっと私は人見知りのぼっちなので、ラ・ブレチャ市場で結構上物の生ハムとワインを購入し部屋飲みを楽しんだ。
ヨーロッパはとりあえずうまいチーズと生ハムがあればいくらでもワインが進んでしまう。


とりあえずバルがいっぱいある。


悶絶するほどうまい生ハムを売る店。


ピレネー山脈から大西洋まで来てみた。


サン・セバスチャンのメインストリート

〇今回の裏目的 サン・ファン・デ・ガステルガツェ

ガヴァルニーの滝も楽しみであったが、今回のぼっち旅では裏目的があった。それがこのサン・ファン・デ・ガステルガツェだ。
最近では絶景旅も一般的で、なかなか新しい絶景ポイントを探すのも一苦労。たまたま見ていたサイトにこのガステルガツェが出ていて、
手配会社にこっそりとお願いしていたのです。場所はちょうどサン・セバスチャンからビルバオに向かう途中のビルバオ寄りにあり、
海に囲まれた岩山の頂上に教会が建つというなかなかの絶景。まず教会に続く200段の階段入り口まで山から約2km下っていき、そこから200段の階段。
ようやく教会にたどり着きます。この教会では3回鐘をならすと願いが叶うと言われており、多くの人が鐘を鳴らして願いをしていました。
当然2kmの下りと200段の階段があれば帰りも200段の階段と2kmの上りがあるわけで、教会まで来た段階でヘロヘロな私の願いは“無事に駐車場まで戻してください”でした。
さすが天国に続く階段。息も絶え絶えな私を見てドライバーが大爆笑してやがりました。絶景ですが道中の移動はなかなかハード。どうも近道もあるようですがあいにく工事中でした。
炎天下の中結構歩きますので帽子や水など忘れずに。


思った以上に距離があるな、と少しびびる。


下り2kmが終了。これから階段をのぼる。


ようやく教会に到着。すでに昇天間近。


3回鳴らすと願いが叶うとの事なので無事に帰りたいと願った。


駐車場に戻る。帰れてよかった・・・

〇 あとがき
今回は日程の関係上とツアー企画の視察も含めて1部専用車を利用しましたが、時間があれば公共機関の利用でも十分今回と同じ内容を組む事が出来ます。
ただ専用車をピンポイントで利用する事で旅が大変楽になります。特にバスク地方は列車やバスが少ないので、専用車は大変便利です。
フランス語、スペイン語、じゃべれなくでも片言英語で十分行けます。パリやバルセロナなどの大都市もいいですが、ぼっち旅には地方の小さな街が大変お勧めです。


ナスかと思ったら豚の血のソーセージでした。美味。


海より山が好きです。

スタッフお勧め度
ガヴァルニー:☆☆☆☆☆ ピレネーの雄大な風景は大変お勧め!
ルルド:☆☆☆☆ 聖地好きなら外せない場所
バスク地方:☆☆☆☆☆ フランス嫌いでもバスクはお勧め
サン・セバスチャン:☆☆☆☆ ザ・リゾート!開放的な雰囲気にうまい飯!
ガステルガツェ:☆☆☆☆ 本当に昇天しそうになったので☆ひとつマイナス。

2018年6月 菅原

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