安心してください!落ちませんから。神秘のゴールデンロックとミャンマー周遊 (ヤンゴン、チャイティーヨ、バゴー、バガン、インレー、カックー)

安心してください!落ちませんから。神秘のゴールデンロックとミャンマー周遊 (ヤンゴン、チャイティーヨ、バゴー、バガン、インレー、カックー)

ゴールデンロックのライトアップ

今話題のミャンマーに行ってきました。最近アウンサン・スーチーさんが率いる民主派が勝利し、今年4月から本格的に軍事与党から民主派に変わるミャンマー。さぞかし色々変わっているのかと思いきや、優しい人々、素晴らしい仏塔の数々、アジア最後の桃源郷と言われるミャンマーはどうであったかお伝えします。

ヤンゴン シュエダゴン・パヤー

○春からは民主政権へ!
軍事政権というと、日本のすぐ近くにある金さんの国を思い浮かべる方も少なくないと思いますが、ミャンマーではそのような事はなく国民が不当に処罰される事はなかったそうです。ただ軍事政権がいいかというとそうではなく、国民にいい事をするのが30%、悪いことをするのは70%と言われているようです。私腹を肥やしたりとお決まりの政治腐敗ですが、ミャンマーの場合はそこまで腐っていないようです。ただ民衆も春からの民主政権には期待しているものの、表立って動くと軍事政権に余計な刺激を与えるため今の所、静かに民主政権の登場を待っているとの事です。アメリカの経済制裁緩和もそもそもミャンマーは食物自給率が高く、あまり一般の庶民には制裁中、制裁解除後の変わりはないようです。一番民衆にホットな変化はスマホの代金が大幅に下がり、多くの人が気軽にスマホを使えるようになった事だそうです。今や僧侶もタブレットを片手に写真を撮る時代になりました。

ゴールデンロックで祈るミャンマー人


○ミャンマー料理
国民的旅行ガイドブック・地球の歩き方のページを開くとミャンマーの主食はカレーと写真付きで掲載されています。間違えではないのですが、日本で想像するカレーとは大幅に違い全く辛くありません。ミャンマー料理は一般的にすべて辛くなく、別皿で食事についてくる唐辛子などで追加するのがほとんどとの事です。鶏肉や豚肉、魚、ミャンマーで取れる新鮮な野菜などの料理は油で炒めて食べる事が非常に多く、特別な香辛料なども使われていない為日本人でも全く問題なく食べられます。主食はお米ですので日本と同じくおかずにお米という感覚です。また東南アジアらしく麺料理も多数あり、チープな値段でおいしい麺料理も食べる事が出来ます。

ヤンゴンのローカルレストラン

一般的なミャンマー料理の定食

シャン地方の地方料理

ミャンマーの定番麺料理・モヒンガー

○落ちそうで落ちない神秘のゴールデンロックを巡礼!
ヤンゴンから片道約4時間の距離にあるチャイティーヨにはミャンマー人も憧れる巡礼地チャイティーヨパヤー(ゴールデンロック)があります。海底にあった丸石を不思議な力で持ち上げ、ブッタの頭髪をその上に祀ったと言われる不思議な岩で、見れば見るほど良く落ちないな、としげしげ思う大岩です。金色に光る大岩はサンセット、ライトアップ時はさらに神々しく輝きます。ゴールデンロック周辺は広場になっており、ミャンマー人は日帰りや1泊をその広場で過しゴールデンロックを参拝するのが定番のようで、夜になっても多くのミャンマー人が広場に集まっていました。
現在ふもとの村からはトラックを改造したバスで一気にゴールデンロックまで行けますが、15年前までは徒歩でしか行くことができずかなり時間がかかったようです。徒歩の時代は2泊3日も当たり前だったようで、憧れの巡礼地になるのも分かる気がします。

落ちそうで落ちない不思議な岩・ゴールデンロック

ゴールデンロックへのお供え物を売る店

ゴールデンロックのある広場。夜もミャンマー人でにぎわう

ゴールデンロックへの乗合トラック。途中強制ショッピングあり

○13~15世紀のモン族の王都であった古都バゴー
ちょうどヤンゴンとチャイティーヨの間にあるバゴーは、13~15世紀モン族の王都であった場所で、シュエモードパヤーや寝釈迦物などもありこちらもミャンマー人の巡礼地の一つだそうで、王宮の跡地は現在もまだ発掘作業が続いています。バゴーでは僧院の生活の一部も見る事ができ、多くの僧侶の食事風景を見学できます。

チャカッワイン僧院 僧侶の昼食時間

シュエターリャウン寝仏

チャイプーン・パヤー

○世界3大仏教遺跡も数えられるバガン
大小様々な数多くのパヤー(パゴダ)が存在し、すべてのパヤーがいくつあるか分からないほどのバガン。仏塔・寺院と言えどもそれぞれ建築の時代や建築方法が異なり、さまざまなパヤーを見る事が出来ます。古いものは9世紀から始まり多くの寺院は11~12世紀に建てられたもの。寺院の中にはフレスコ画が残っている寺院もあり、当時の生活の状況が描かれ生活の風景を見ることもできます。

シュエズィーゴン・パヤー

団体さんが使っていた日本の越後交通の中古バス

グービャウッヂー・パヤー

スラマニ・パヤー

バガンに沈む夕日

○巨大な湖、水上生活集落もあるインレー湖
インレー湖は雨期には南北22km、東西12kmにもなる巨大な湖で、あしなどを集めて浮島を作り水上生活をしている村や巨大寺院などを見学する事が出来ます。モーター付の小舟でインレー湖を移動すると、途中インター族と言われる水上集落に住む民族の独特な漁師を見る事ができます。両手を開ける為、片足で船を操りながら器用に網で漁をします。またファウンドーウーパヤーと呼ばれる巨大な水上寺院には男性しか近寄ることのできない聖なる像が5体おかれ、多くの参拝客が訪れます。また水上集落の中には蓮で糸を作り、織物をおって生計を建てている村もあり、村見学も楽しめます。インレー湖のある地方はシャン地方と呼ばれ、この土地独特の料理もあり大変おいしいです。

シャン地方のマーケット 野菜が豊富にある

インレー湖 インター族の独特な漁

インレー湖 カモメが餌をねだりに来る

インレー湖 ガーペー僧院

インレー湖近くにできたミャンマー初のワイナリー

○2400あまりの仏塔が立ち並ぶ不思議な遺跡・カックー
インレー湖から約2時間、2000年までは外国人の立ち入りが制限されていた場所にあるカックー遺跡は、現在2478もの大小さまざまな仏塔が立ち並ぶ不思議な遺跡です。一番古い仏塔は紀元前のアショカ王時代に建築されたとも言われています。多くの仏塔は周辺にすむパオ族、シャン族の寄進によるもので12世紀前後の仏塔がほとんどです。寄進した人の裕福度合いによって仏塔の大きさが異なり、それぞれ作り方も違ったりするので一つ一つ見ていくととても1日では足りない位です。仏塔の上部には鈴がついており、シャンシャンと優しい鈴の音が響くとても不思議な空間でした。

カックー遺跡

カックー遺跡 お祈りの鐘をつく

カックー遺跡 さかさカックー

カックー遺跡 パオ族のガイドさん

○日本の中古車両が活躍中!鉄道ファンにはたまらないヤンゴン鉄道乗車体験
ヤンゴンでは非常に多くの日本製を見る事が出来ます。ヤンゴン市内を走る車はほとんどが日本製の中古車で、見た感じ程度もよくとても経済制裁を受けていた国とは思えないほどです。バス・トラックなども日本車が多く、日本で使われていた時の会社名やバス会社名もそのまま使われています。ヤンゴンには環状線と呼ばれる鉄道が走っているのですが、時間通りに走らない、駅が繁華街や家から遠い場所にある、スピードが遅いなど、さまざまな理由で非常に人気がありません。ただこの環状線には日本の中古車両が輸入されており、日本の三陸鉄道の中古車両なども走っています。環状線をすべて乗ると大変時間がかかりますが、数区間だけでも乗るとミャンマーの一般の生活風景を見る事が出来るためとても楽しめました。また鉄道ファンなら今では日本で見られない車両が走っている為、時間があればホームで色々な列車を待つのもお勧めです。但し修理などで走っていない場合もあります。

ヤンゴン環状線 モーティン駅

ヤンゴン環状線 日本の中古車両

ヤンゴン環状線 日本の中古車両

ヤンゴン環状線 環状線の車内

ヤンゴン市庁舎

この激動の時代にもミャンマーでは人々の温かさに触れられ、さまざまな仏塔や生活風景を見学でき、素朴なでもすごくおいしい食事にも恵まれ、非常に楽しむことができました。春からの民主政権に移行すればインフラなども今より良くなり、行きやすくなりそうなミャンマー。今回の研修で行けなかったけれども興味があるところはたくさんあるので、いつかまたミャンマーを訪れたいと思います。
チャイティーヨ:★★★★★
バゴー:★★★★
バガン:★★★★★
インレー湖:★★★★
カックー:★★★★
ヤンゴン:★★★★
鉄道体験:★★★★★(鉄道が好きな方)
(2015年12月 菅原幸介)
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