おばあちゃんの機織り ~ル~マニア~

おばあちゃんの機織り ~ル~マニア~


5月20日から9日間、ルーマニアに行って参りました。(コースKC099の後半ブカレストを1泊減らしたパターンです。)
私は旅行する前、ルーマニアというと具体的なものがあまり思い浮かばない国だったのですが旅行後は、旅行には素晴らしい国だということがわかりました。
確かに誰もが知っている有名建造物があるわけではないのですが、ヨーロッパの中でもまだあまり知られていない、中世の文化を残しているのどかな町がいくつも残っています。夏のご旅行が決まっていない方はこれからベストシーズンを迎えるルーマニアがお勧めです。(食事も安くて美味しいです、特にサラダ)


5月20日 ブカレスト到着
アリタリア航空を利用してブカレストまで。
生まれて初めてのアリタリア航空利用である。
ローマまでは12時間。パーソナルモニターはわりと小さめだったがビールなどアメリカ系とは違いアルコールが未だただなのがうれしい。
ローマの空港にてしばしぶらぶら。なんだか倉庫みたいな空港だなとおもった。広い敷地に、5人掛けのパイプイスがぽつんぽつんとある。ラウンジはアリタリアとブリティッシュエアウェイズのみあり。レストランは多くなく、カフェが数える程度あるだけだった。免税店にチーズやワインが打っているのはいかにもイタリアらしい。チーズは成田まで持ち帰れるのであろうか?私は6ユーロで水とピザを購入。
この国はふつうピザを4分の1カットでうっているのだろうか?日本で買うよりも2倍くらい大きかったがうまかった。
ブカレストに向かう飛行機に乗り込む。アジア人は私一人だけだった。約3時間のフライトのあとブカレスト空港に到着。特に出入国カードや税関申告書はなく、パスポートコントロールを受けるだけだった。そのとき何日間滞在するのか、ホテルはどこか、経由地はどこかなど詳しく質問された。
ゲートを越えると、ホテルまで送迎してくれるガイドさんのダン・ニカさんと合流。ダンさんはお父様が日本のルーマニア大使館で働いていたため日本の小学校で4年間過ごした。日本語のイントネーションも完璧な頼れるガイドさんでる。
空港からホテルまで約30分。渋滞があるときは1時間くらいかかるらしい。
<キャピトルホテル>
この日宿泊するホテルはキャピトルホテル。
観光に便利なヴィクトリア通りに面するホテルである。
革命広場や旧共産党本、国民の館が徒歩でいける。
ミニスーパーと呼ばれるキオスクと呼ばれるや売店やカフェレストランも徒歩5分圏内にある。
内装は美しく清潔で、3ツ星ホテルとは思えないほどのもの。ドライヤー、バスタブ、有料有線インターネットサービス(PC持ち込み、1時間10レイ)あり。ポットやスリッパ、セーフティーボックスはなし。シャンプーはあるが持参がおすすめ。朝食は1階のレストラン。チェックアウトは翌日12時まで。お湯の出がよい。

ホテルロビーにて、ダンさんから列車のチケットやホテルバウチャーを受け取り打ち合わせ。その後、部屋に入り就寝。
5月21日 ブカレスト→スチャバ
朝9時に目が覚める。寝坊した。急いで支度して朝食をたべる。朝食は一般的なもの。トースト、菓子パン、スクランブルエッグ、ハム、トマト、キュウリ、ジュース、コーヒーなどがそろっているビュッフェ。
その後、ダンさんとの待ち合わせの午後1時までブカレスト市内を自分で徒歩観光。
キャピトルホテルはロケーションがよいため、自分の足でも革命広場、旧共産党本部、国民の館など観光できる。
(国民の館の入館は事前予約が必須で、あとでダンさんに聞いたとろ予約ができるのが前日かららしい。それも定員を満たすと予約ができない。いきなり会議の場所として使われることもあり、前日までは確約できないという。必ずみたいという方は前もって、また予備日があったほうが好ましい。)

国民の館の前が駐車場になっているのは、あまり景観がよろしくないのでやめたほうがいいと思う。
本屋さんで絵はがきを購入。1枚1レウ。
コーラは500ミリリットルで3レン。
(1レウは約25円程度)
両替について。
ダンさんから空港でなくて町中の両替所かATMがよいといわれていた。私はATMから引き出した。ドルとユーロをどちら方がよいか両替所のレートをみるが、ユーロかドルどちらが有利というのはなさそう。町中ではごく一部の店舗はユーロ表示されているところもあるので利便性はユーロのほうが上かも。
ちなみに一般的なお店や田舎のお店全般は現地通貨のレウ(レンは複数形)でないと使えないところが多いので両替は必須。特に田舎に行くと両替できる場所が少ないので必ずレウにてある程度用意しておくこと。
治安について。
ノルド駅についても後述するが、ブカレスト市内に関して肌で感じるような危ない雰囲気はなかった。片手にガイドブック、首には一眼レフというTHE 旅行者という出で立ちの私だったのだが、こちらをじっと見てきたり、声をかけてきたりというのは一度もなかった。
ダンさんにも確認したが、人の出入りが激しいようなところではスリがいるが、貴重品に気をつけていれば大丈夫、夜出歩いてもいいが野犬がいるのであまり近づかないことさえ心がければ問題ないとのことだった。
ホテルロビーでダンさんと待ち合わせ。
20分前にダンさんはやってきた。
いろいろ雑談してホテルをでる。
これでブカレスト観光は終了。
最後にルーマニア出国の時にブカレストはもう一度立ち寄りはするのだが、到着は夜遅く、出発は朝早いためこれが最後の観光の機会だった。
私としては地下鉄に乗りたかったが、十分に時間がなかった。
地下鉄の入り口や切符売り場はみてきた。行きたい場所の切符をかったり間違えて列車を反対方向に乗ったりすると待ち合わせ時間に間に合わないから。
ブカレストからスチャバまでの出発駅はノルド駅。
キャピトルホテルからは車で約15分。
ブカレストは車の数が増えて、慢性的に交通渋滞である。
また駐車場が少ないため、路肩駐車が非常に多い。
タクシーを利用する場合は余裕をもって出かけたい。
このノルド駅、ガイドブックから散々の言われようで、悪質券売員、悪質検札官、悪質タクシー業者、スリ、ギャングなど出没するらしい。
野生の狼のような鋭い眼光で、自分の身をもって検証しなくてはとファイブスタークラブのスタッフとして息巻いていたのだが、金曜のためか、駅構内は帰省する人や行楽に出かける人の明るい雰囲気で満ちていた。

ダンさんによるとノルド駅で気をつけるのはスリとタクシー。
タクシーはぼったくりが多い。料金(1キロ1,5レン前後)がドアに書いてあるのが一般的なタクシー。堂々と1キロ3レンと書いてあるタクシーや料金が書いていないタクシーもあるので注意が必要。
駅構内ではファーストフード店やカフェが軒を連ねている。マクドナルドやケンタッキーもある。せっかくなのでダンさんおすすめのルーマニア流ファーストフードをたべる。ルーマニアのケバブ屋さんはハンバーガーのような厚いパンに、羊でなく豚肉と野菜、それにフライドポテトを挟んでたべる。フライドポテトにはさすがにびっくりだ。時間がないときには確かにいいかも。胃の中でどうせ一緒になるし。コーヒーをつけて一人9レン。
定刻通りに列車は出発。
ダンさんと列車の前で写真をとりお別れ。

列車は1等、2等車両がある。どちらも対面式になっており、1等は1列に6席、2等は1列に8席。基本的にコンパートメント型だがそうでない席も車両によってはある。
私は1等席のコンパートメントでない席だった。
車両の端にはお手洗いがついている。車内販売はあるがポテトチップスやジュースなどの簡単なものしかない。長距離路線の場合は駅にて事前購入がおすすめ。

約6時間半、だだっぴろい農村を走る。
予定時刻ほぼぴったりにスチャバに到着。
スチャバにはスチャバ駅とスチャバノード駅の2つの駅がある。
スチャバ駅の方がメインの駅なのでガイドさんはスチャバ駅の方に迎えにくる。
終点はスチャバノード駅なのでその手前で降りるよう気をつけていないといけないのだが、日本と違いアナウンスもないし、車内に電光掲示板もないし、ホームに駅名の看板もない。唯一駅舎には駅名の看板がある。ほかの乗車客も当然不安らしく、列車が駅にとまる度に駅舎が見えるところまで車内を移動している。降りるときにほかのお客にこの駅で確認するのが一番いい方法だ。
スチャバで大体のお客さんは降りるので問題ないとは思うが、不安な方は写真の駅舎のイメージを覚えていただければと思う。

スチャバ駅にてガイドのチプリアンさんと合流。
チプリアンさんはルーマニアのあんちゃんという感じだが、5ヶ国語を操り(日本語は含まず)ロンリープラネットにも実名で載っているやり手のガイドさんである。
利用ホテルのコンチネンタルホテルに移動しチェックイン。
<コンチネンタルホテル>
シンプルなホテル。ドライヤーやセーフティーボックス、バスタブ、スリッパはなし。ミニバーはないが空の冷蔵庫はある。ちかくの売店まで徒歩3分程度。朝食はキャピトルホテルと同じくトースト、スクランブルエッグ、ハム、トマト、キュウリ、ジュース、コーヒーなどの普通のビュッフェ。

チプリアンさんと一緒に夕食。
近くのカフェレストランへ移動。
ピザ生地を焼いたパンとサラダに加え、ソテーした豚肉にサワークリームをかけたルーマニア料理とルーマニアビールをいただく。
5月22日 5つの修道院観光
朝食を食べ、9時半にホテルロビーに集合。
チプリアンさんと合流して、5つの修道院観光に出かける。カメラ持ち込み6レイ、デジタルカメラ・ビデオは10レイが入場料とは別に必要。
<フモール修道院>
出発から約50分。グラフモールという小さな街をぬけて到着。5つの中でもっとも小さな修道院。状態は悪いが、ルーマニアの修道院の特色である外壁のフレスコ画は十分たのしめる。

<ヴォロネツ修道院>
フモール修道院から10分。
青が美しいフラスコ画が特色。北側の壁画は剥がれ落ちているが東側、南側、西側が鮮明に残っている。

人のよさそうなガードマン。
<モルドヴィツァ修道院>
ヴォロネツ修道院から45分程度。
ペルシャ軍とビザンツ帝国の戦闘場面が描かれた壁画もさることながら庭園の美しさも見所の一つ。私はこの中で一番好きかも。

ここで昼食。レストランはポパストゥルスティックというツアー客御用達のレストラン。蒸留酒のツイカもある。

<スチェヴィツァ修道院>
モルドヴィツァ修道院から約30分。5つの修道院の中で一番規模が大きく、門も立派。外壁な巨大な「天国への梯子」と、4層に分かれている内部も特色。
<アルボーレ修道院>
スチェヴィツァ修道院から約30分。規模が小さくひっそりしている修道院。内部は改装中。西面の一部剥がれている「創世記」が印象的。
途中、この地方の伝統工芸である壷づくりを見せてもらう。

まさに職人の顔。
またいくつか宿泊施設をチプリアンさんに簡単に案内してもらった。
<PERLA BUCOVINEI>
ヴォロネツ修道院近くのペンション。オープンしたばかりで新しく、高台にあるため眺望もよい。レストランもおしゃれかつフレンドリー。スチャバのホテルは手頃な値段で質の高いものがないのだが、このペンションは4つ星かつ値段も手頃。しかし場所がスチャバから少し離れているので送迎が必要。
<IRENES HOSTEL>
チプリアンさんが経営しているバジェットホテル。スチャバの中心地に位置する。2段ベッドとシングルベッド2つのドミトリールームが2部屋、プライベートルームが1部屋。共同のキッチン、シャワー、トイレがある。経済的に宿泊したい方におすすめ。
大体16時にコンチネンタルホテルに戻る。
しばし休憩し、スチャバの街を自分の足であるく。
スチャバを軽く一周するのにかかるのは大体2時間だろうか、小さな街である。
なにげに世界遺産に登録されている聖ゲオルゲ協会のほかに中央公園、聖ドミトル教会を見てまわった。
共産党時代に残されたようなうらぶれた高層マンションが残る一方、観光客を相手にしたようなお洒落なカフェがぽつぽつと出現する不思議な街だ。
夕食はラティノというチプリアンさんのおすすめの店でたべる。イタリアン料理店でスパゲッティボロネーゼとビールを頼んで24レイだった。ビールはたっぷりクリーミーな泡がのったドラフトビールだった。
5月23日 ボディザ村
朝食を食べ9時にホテルロビーにてドライバーさんと合流。英語ドライバーさんのみの移動である。
この日はマラムレシュ地方のボディザ村に宿泊する。農業や牧畜業が主な産業で、キリスト教の信仰深く珍しい木造の教会と民族衣装(女性はスカーフにスカート、男性は山高帽)をまとう地元の人々が見所の、中世の町並み残る田舎町である。
長閑な農村風景と山道を越えて約5時間。午後2時頃にボディザ村に到着。
途中ローカルレストランで牛肉とジャガイモを煮込んだ名物料理だというスープをいただく。ぴりっと辛い。
宿泊するのは民家のゲストハウス。
部屋はいくつかある。トイレ・シャワーつきテレビありのツインルーム1室とトイレ・シャワー共同利用のツインルームが2部屋ある。もちろんゲストルームのためドライヤーやミニバーなどホテルに用意されているものはない。タオルは用意してくれる。

到着したら家には誰もいない。この家の主である方はお出かけのようでしばし家の中でまつ。
しかしここの人々は出かけるとき鍵を閉めていかないのか。自分の育った町を思い出す。
しばらくして主のおばあちゃん登場。
笑顔がかわいいおばあちゃんだった。ルーマニア語しかしゃべれないため、ドライバーさんに今日の夕食の時間などを伝えてもらう。
おばあちゃんの家族は近所に暮らしているようで会いに行く。ご家族は英語が多少しゃべれるのでなにかあればこちらの家族に教えてほしいとのことだった。
その後しばしボディザ村をうろうろ散歩。
聞こえるのは鳥のさえずりと川の音、そして村人たちの話し声。(家の前のベンチでよく近所の人々同士おしゃべりしている。一人の人もたまにいる)
小さな街なので閉鎖したコミュニティーかなと思っていたのだが、比較的フレンドリー。声をかけてくれる子供がいたり、おじいさんおばさんも目が合えば会釈をしてくれる。



マラムレシュ地方の木造教会は明日また観光するのだが、ここボディザ村にも存在する。修道院も民宿から3キロ程度あるかないといけないが見ることができる。
これらの木造建築は驚いたことに釘などの鉄をいっさいつかっていない。日本の神社や仏閣の伝統的な建築方法と似ており興味深い。
ちょっとした売店やレストランは村で2、3店あるくらいだった。
18時に戻りおばちゃんが腕によりをかけた夕食をいただく。地元の人が作る料理だから郷土色濃いもので食べられなかったら悪いなあとおもったがおいしく食べられた。
夜中、街を歩こうと思ったら街灯がすくなく真っ暗にちかかったので断念した。
5月24日 マラムレシュ地方の木造教会
鶏の鳴き声で起きる。
8時の朝食。パンとハム、チーズ、卵焼き、トマトなど用意してくれた。
食事が終わると、おばあちゃんの日課だそうな機織りを見せてもらう。
9時にマラムレシュ地方をガイドしてくれるガイド兼ドライバーさんのジョージと合流。ボディザ村のおばあちゃんともここでお別れ。

お体に気をつけて、ゲストハウス運営がんばってください!
<イエウド教会>
ボディザ村から30分。
1364年に建てられたという木造教会のなかでも一番ふるい。規模は小さく、内部の壁画は一部剥がれ落ちているものの未だにのこっている。

ジプシーの子供と遭遇。
<ボーダンヴォダ教会>
イエウド教会から10分程度。
内部の壁画は鮮明にのこっている。

お祈りをささげるおじいさんをぱちり。
<ロザヴィリャ教会>
ボーダンヴォダ教会から15分。
これまでの木造教会の中では一番シンプルで門も立派な教会。残念ながら中には入れなかったが落ち着いた雰囲気を与えてくれる。なお今回訪問した木造教の中でボーダンヴォダ教会とロザヴィリャ教会は世界遺産に登録されていないそうだ。

<ブルサナ修道院>
ロザヴィリャ教会から約20分。
私が一番、感銘を受けたのはここ。大きな敷地内に教会や博物館があり、庭園も美しく花で彩られている。ちょうどこの日はルーマニアの祝日らしく大勢の人がお祈りにきていた。

<MEMORIAL OF THE VICTIMS OF COMMUNISM AND OF THE RESISTANCE>
日本語に訳すと、共産主義とその抵抗運動の犠牲者追悼館
といったところだろうか。ブルサナ修道院から30分。シゲットという街にある。
もともと牢獄として使われている建物を博物館として利用し、当時の資料をふんだんに展示している。基本はルーマニア語での解説。英語は係員に頼めば別紙解説を貸してくれる。
シゲットの街で昼食。ルーマニア伝統料理を出すレストランで食事。サラダがうまい。
<サプンツァの陽気な墓>
シゲットの街から約20分。
墓標にはその人の生活していた様子の絵が色鮮やかに描かれている楽しげな墓地。絵の下には文字も書き添えられている。たとえば車に乗っている男性の絵が描かれている墓標には「私の名はカクカク・シカジカです。私は交通事故により20歳にしてこの世を去りました。私のようにならないように車の運転はゆっくり、気をつけてしましょう」と書かれている。これこそ文字通り人生の教訓。

お土産にミニチュアの墓標をかった。
それから車で1時間半。
バイアマーレという街へ。
ホテルはカルパチ、到着したのは午後4時半ごろ。
<カルパチ>
バイアマーレの4つ星ホテル。
バイアマーレの市内中心地から少しはずれたところ、徒歩10分程度。バイアマーレ自体が大きな街ではないので市内観光も差し支えないだろう。
バー、レストラン、ジム、サウナあり。
室内にはミニバー、バスタブ、ドライヤー、インターネットサービス(PC持ち込み)、スリッパ、セーフティーボックスあり。近くにレストランあり。売店まで徒歩6、7分。
近年改装したようで文句なしに清潔で美しいホテルだ。

翌日の列車が朝早く4時に起床しなければならないので6時ジョージとレストランへ。
レストランはルーマニア料理、イタリア料理を出す大衆レストラン。私はスパゲッティを食べる。大体飲み物と合わせて一人15レイ。
ジョージとはここでお別れ。
明日は私一人でホテルから駅までタクシーでゆく。
ジョージはホテルに翌日のモーニングコールと朝食のボックスを作ってくれるように頼んでくれた。

ドライバーの中では一番のナイスガイだった。
一人でバイアマーレをぶらぶら散歩。
スチャバやブカレストと比べ割と新しい建物が多く、街も区画化されており、道路も広い。近代的な作りの街といえると思う。
明日の朝は早いで就寝。
5月25日 シギショアラ
4時に起床。
5時にホテルをチェックアウト、フロントにタクシーを呼ぶと5分かからずにきた。
ルーマニアで初のタクシー利用だ。
特に事前の交渉はしなかったが、何も問題なかった。
10レイを超える値段をいわれたら文句言おうと思っていたが杞憂だった。(ジョージには10レイは超えないだろうといわれていた。)ちなみにタクシー運転手は英語ができなかったので地図を見せて意志疎通をはかった。
5時半ごろにバイアマーレの駅に到着。

バイアマーレには乗り場が2つあり、どちらかわかなかったが、とりあえず人が多く集まっている方にいた。
出発の15分前に列車が来たのでこれであっているかを駅の係員にチケットを見せて確認。
無事正しい列車に乗れたようだ。
バイアマーレからシギショアラまで列車で7時間半。
今回は1等車のコンパートメント利用で、私を含めて6人定員いっぱいになったので途中2等車に移動する。
人が1等車よりも人の数が断然すくなかったので荷物もこちらに移動してシギショアラまで過ごす。

写真は2等車。
シギショアラ駅には定時の8分遅れで到着。駅に到着する前の町並みがすばらしくよくほかの駅と雰囲気が違ったのでわかったが、駅にはやはり駅名を示す看板がなにもない。夜遅く到着だとかには非常に困りそうな駅である。下車する予定の方はこの写真でイメージを確認してほしい。

係員の方が迎えにきており、その方と宿泊予定のシギショアラホテルまで移動。
シギショアラは赤茶色の屋根が印象的な中世の面影残す美しい街だ。

<シギショアラホテル>
シギショアラホテルは旧市街に位置する。
駅から車で10分程度、高台を上った中央の広場付近に位置する。
歴史的な建物を改築しており、内装はお洒落で清潔。
ミニバー、バスタブ、ドライヤー、スリッパあり。セーフティーボックスはなし。ホテル内および近くにお洒落なレストランあり。売店は近くにない。旧市街の外にでれば売店はあるが10分から15分程度かかる。

ちょうどお昼時だったのでドラキュラのモデルとなった人物の生家をレストランに改築したというお店があるのでそこで昼食。

その後ぶらぶら市内観光。旧市街の中であれば十分自分の足で観光できる。
旧市街でひときわ目を引くのは時計塔。
中は博物館になっている。ちなみに入場料とは別にカメラ持ち込みは30レイもする。
時計塔のあたりは眺望がすばらしいのでここで写真を何枚かとった。
旧市街のもっとも標高が高い位置に、山上教会がある。
時計塔と並んでシギショアラのシンボル的な存在だ。
内部にはフレスコ画と、地下教会もある。
入場の際に、日本語での解説も受け取れる。
その後、ホテルのレストランで夕食。
夜、旧市街を出歩く。
この時期のルーマニアはサマータイムで1時間早いというのもあると思うが、日照時間が長い。夜10時にやっと夜になったなという感じである。
ライトアップされた旧市街もロマンティックである。
こんな美しい夜景を見ながら気の合う仲間とお酒なんか飲めたらもう最高ですね。
0時に時計塔の人形が動くとガイドブックに書いてあったので楽しみにしていたが壊れているのか、私には見えないのか、人形は動いていなかった。

残念。
5月26日 ビエルタン、ブラン城、ブラショフ
朝食を食べて朝8時にホテルロビーにて英語ドライバーさんと合流。
今日はシギショアラからビエルタン、ブラン城、ブラショフを観光し、ブラショフからは列車でブカレストまでゆく。
<ビエルタン>
シギショアラからビエルタンは約30分。世界遺産に登録されている要塞教会である。オスマン朝からの攻撃を防ぐために四方を分厚い壁で囲み、砲台まである。
教会のオープンは10時から。しかし我々は8時にホテルをでたのでビエルタンに到着したのは8時半。1時間半周りをうろうろして写真を撮ったり、公園でまったりした。
ドライバーさんに聞いたら「だって8時にホテルで合流とかいてあるんだもの」。もしシギショアラからビエルタンにいく方は9時半をめどにご出発ください。

<ブラン城>
ビエルタンから車で3時間。あのドラキュラ伯爵の舞台になったモデルのお城である。しかしドラキュラのもつ陰鬱さや怪しい雰囲気は、ブラン城周辺にはなく、今回のルーマニア旅行一、祭りのような賑わいであった。日本人だけでなくヨーロッパの旅行者にとってもルーマニアの中でもっともなじみ深いキャラクターなのかもしれない。
入場料20レンを払い中へ。広い庭園を歩き、お城を目指す。中は展示室になっており、ブラン城の歴史や実際に使われた調度品などが飾ってある。その中で書斎や王の着ていた服があるのだが、これはわりかしドラキュラのイメージ通りのものである。ドラキュラ好きにはブラン城の周りはともかく展示内容に関しては満足できるのではなかろうか?

ブラン城の近くで昼食をとる。
その後ブラショフへ。
ブラン城からブラショフまでは30分。
ブラショフはブカレストにつぐ第2の都市である。
ブカレストと比べると観光客向けに街づくりがされている気がする。もちろん街並みの見た目の美しさもさることながら、ツーリストオフィスが旧市街の中心にあったり、ツーリストポリスが駐在していたりと、とにかく周りも観光客なので観光客であることが目立たない。
列車の時間まで約1時間程度あったのでドライバーさんにお願いして、旧市街のメインの観光地を見させてもらった。
<聖ニコラエ教会>
まるでお城のような教会。規模は大きくないが内装はきらびやかで一見の価値あり。
<黒の教会>
すでに内部見学はクローズしていたので、外側のみ。黒の意味は17世紀のハプスブルク軍からの攻撃により外壁が黒ずんだことに由来。
<歴史博物館>
入場料6レイ。歴史的工芸品や発掘物が展示されている。
なお歴史博物館を中心としたスファルトゥルイ広場はブラショフのもっとも賑やかなエリアで噴水もあり、地元の人や観光客の憩いの場なっている。

その後、ブラショフの駅へ。
ドライバーさんとはここでお別れ。

名刺をもっていなかったので名前は忘れてしまったが、いろんな意味で正直な方だった。
さすが第2の都市の駅だけあり、いくつかホームがある大きな駅だ。
駅構内にタイムテーブルがあるのでそこで何番乗り場かをチェック。飲み物を売店で買い、しばし待つ。予定時刻から遅れること10分。列車が到着。
ブカレストノード駅までは約3時間半、到着は午後9時過ぎの予定だ。
しかし途中の駅で2時間停車。何かのトラブルだと思うがアナウンスなどはなし。もちろんあってもわからないけど。どうしようもないので悠長に2時間待つ。

車内で充電中。
ノード駅に到着したのは23時半。
ホテルまでの送迎ドライバーを頼んでおいたが、こんなに遅延するとは思わなかったのでドライバーいなかったらタクシーつかっていっちゃおうと思っていたが、しっかり待っていてくれた。
2時間ずっと待っていてくれたようだ。
夕食をなにも口にしていなかったので(車内販売のお菓子は食べた)構内でサンドイッチを買ってキャピトルホテルに到着。
明日は6時の便にのるため朝4時に集合。3時に起床するため3時間だけ就寝。
5月27日 帰国
朝3時に起床して4時にドライバーと待ち合わせ。
ホテルロビーは真っ暗。ドライバーさんわかるかなぁと不安だったが問題なく合流できた。
それから空港まで移動。空港に到着しドライバーさんとお別れ。
空港でお土産を買おうと思ったが、出発ターミナルはキオスクすらやっていない(搭乗エリアであれば免税店はやっていた)。荷物を預ける前にお土産を買っておきたかったが、やっていたのがカフェだけで、そこに箱入りのチョコレートがうっていたのでそれにした。
アリタリア航空カウンターにてチェックイン問題なく定刻通り飛行機は離陸し、無事ルーマニアの旅を終えることができた。(ちなみにトランジット時間がローマで6時間程度あったので初ローマをたのしんで参りました。)
旅行を終えて。
ブルガリア1カ国で計9日間のツアーなので長いかなぁと思っていたものの終わってみるともう終わりかぁとなんだか寂しい感じがしました。
今回ルーマニア旅行の思いで深い場所をあげるとするならばやはりボディザ村です。美しい中世の街並み残したほかの街も大変よかったのですが、まだ観光客慣れしていない素朴な人々が印象的な村でした。観光となるとヨーロッパ西欧諸国と比べてまだまだ認知度は低い国ですが、見どころは多く9日間でもまだまだ足りないくらいです。ふつうのヨーロッパ旅行に飽きた方におすすめです。
2010年5月 橋本

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