今回7年ぶりにベトナムのホーチミンとカンボジアのシェムリアップに家族で訪れる機会を得て1歳の娘を連れて家族旅行に出かけてきた。私が今までみた遺跡の中でもアンコールワットの遺跡の大きさには圧倒されるものがありいまだに特にアジアの遺跡でアンコールワット越えの観光ポイントは無いと私の中では思っている。歩行もまだまだゆっくりの娘を連れての旅行なのでいつもよりすごく余裕をみてスケジュールを組み立てた。近年海外旅行を手配していても0歳のお子様から沢山のご旅行依頼を受けていてまたそれも増加傾向にあると思う。私自身は生まれて初めて海外旅行に行ったのは家族旅行で中学生の時であるから時代は変わったなぁと感じつつ、子供にとっても自分自身にとってもいろんな刺激になるのではと良い方法の考え方でとらえている。
ベトナム航空と日本航空の共同運航便を利用して、JAL機材を利用することでより、子供連れにとっては万全の体制で出発した。乗り継ぎの関係もあり1日目は深夜にベトナムホーチミンへ到着。昨年夏に日本のODAの援助で完成した真新しい空港に到着し、アジアの急速な変化を到着時から感じつつ、現地旅行社の方と合流。弊社に勤務していた日本人スタッフに会い(現在はベトナムの現地旅行社勤務)久し振りの再開を喜びつつスタッフお勧めの市内中心のルネッサンスリバーサイドに向かう。ロビーに入ると大きなクリスマスツリーが飾られており、暑い季節のクリスマスに不思議な感覚につつまれた。朝起きるリバビューの部屋からは朝日が昇るのが見えきらきらと美しい。以前ホーチミンに訪れた際にホテル視察に訪れた事があり、部屋の雰囲気は知っていたが、このホテルに泊まるならぜったいリバビューでと言われ泊まってみて初めてわかる気がした。たしかにサイゴン河は透明度が高いという河ではないが、その独特の色がベトナムらしくより旅の中で印象に残る、時間があれば今度きたときにはディナークルーズも是非楽しんでみたい。窓の外を眺めると朝から数え切れないほど沢山のバイクの数、今でもまだ庶民の足は車ではなくバイクで車はまだ高級品になるそうだ。街を上から眺めるとああ東南アジアに着たなぁとつくづく感じられる。ルネッサンスリバーサイドホテルは現地スタッフがお勧めするだけあってお手ごろな値段のデラックスホテルとして立地もよく、バスタブもあり、日本人スタッフもいるのでとても泊まりやすい。なかでも朝食のメニューは豊富で沢山のフルーツ・おかゆ・飲茶・日本食・洋食・ベトナム料理となんでもあるので朝から食べ過ぎるくらいで優雅な気分で朝の食事を楽しめる。
カンボジアへ出発のフライトまで時間があるので2日目の午前中はホーチミンの市内観光に出かけた。市内の観光ポイントは小さくまとまっているので半日もあれば観光可能だ。中央郵便局はコロニアルタイプの建物で観光名所になっている、中にはベトナムの雑貨のお土産物屋も入っており郵便を出すだけでなくてもちょっと覗いてみたい。斜め向かいにあるサイゴン教会はベトナム人の方が結婚の際に記念撮影をするポイントで見た目にもとても美しくベトナムの紹介の写真にはかかせない場所。その他にも市内にはホテルだけではなくホーチミン市人民委員会の建物や市民劇場などフランス統治時代の建物が多く残っており外観からの撮影が可能でコロニアル風の建物はとても雰囲気がある。街歩きをしながら是非撮影ポイントでスナップを楽しみたい。
それにしてもホーチミンの町中には雑貨のお店の並びに海外のブランドショップがちらほら見えて本当にびっくりした。ドルが下っている今だからこそ雑貨だけではなく、ブランドものまでお買い物が楽しめる。主に新しくできたホテルや改装したホテルの1階にブランドショップは入っているようだ今回は時間がないので外観だけみて・・・という事にしたがお買い物好きの方に是非ご紹介したくなるお店が沢山あった。その後は観光の定番ベンタイン市場へ生きたままの姿で売られている 魚・鳥・蛙・うさぎ 新鮮な野菜・沢山の穀物・ライスペーパーなどなどみているだけでも楽しめる。雑貨も交渉次第で安くなるのでひやかしてみるのもおもしろい。市場もずいぶんと整備されて買い物も楽しみやすくなっている、ちょっと客引きが多いのが難点だがそれもホーチミンらしさなのかもしれないのでかけひきを楽しみたい。
ベトナム料理のランチを満喫し、駆け足でのホーチミン観光を終え今回の旅の目的地アンコールワットのあるシェムリアップ空港に向かう。ホーチミン発16:30発のベトナム航空のフライトは日本から出発する午前中の便に乗り継ぎがいいので、搭乗されているほとんどのお客様が日本からの乗り継ぎ便の日本人のお客様でほぼ満席で団体ツアーのお客様も多くアンコールワット遺跡の根強い人気が感じられた。 約1時間というあっという間のフライト時間で飛行機はシェムリアップ空港へ到着。家族にはカンボジアの空港は箱のようで質素だったよと話をしていたので数年前改装されて新しい空港建物になったと知ってはいたものの、綺麗な外観の建物に圧倒された。ふーアンコールワット遺跡の人気恐るべし。
今回宿泊するメリディアンアンコールのホテルは空港から約車で15分アンコールワット遺跡に一番近いデラックスホテルである。現在シェムリアップには非常に沢山のホテルがあり現在もなお、建設ラッシュが続いているそれくらい需要があるということなのだ。沢山のホテルの中からメリディアンを選んだのは、小さな子供がいるので万が一のとき対応がすぐにしてもらえるホテルがよかったのと、プール等でのリゾートとしての時間も楽しみたいのでクメール式庭園をテーマにした滝のあるプールという設備面でも惹かれたからである。実際毎日プールはほぼ独占状態で利用ができ、プールサイドにはいつもスタッフがおり、新しいタオルやプールバーでは冷えたビールや簡単なスナック・アイスクリーム等のデザートも楽しめそのクオリティは高かった。 プールの横にはル・メリディアン・アンコールスパがあり マッサージとフェイシャルのセット1時間半で約日本円にして9000円で楽しめた。デラックスのホテルのスパでこの時間でこの価格!信じられないくらい安い。たぶん日本で同じことをしたら倍額以上かかると思われる。欲を言えば広大な敷地(庭)があるので、マッサージを受けた部屋は個室であるが、外の景色等が楽しめるつくりだとより良いかもしれない。スパまでは興味がなくても、別途マッサージのセンターもフロント近くに設定しており1時間で約4500円でマッサージを受けられるこちらは男性にもお勧めだ。せっかくなのでホテルの他の設備も説明するとホテル内には日本人スタッフが在中しており、部屋から電話をすればすぐに日本人スタッフに変わってもらえて対応して下さるので言葉の心配はまずない。他のスタッフのホスピタリティも非常に高く微笑みが温かい。カンボジア人スタッフも日本語を勉強されているようでこちらが簡単な英語で話をすると、日本語で大丈夫ですよと気遣いをみせてくれる旅人に優しいホテルだ。レストランは大きく3つあり、イタリアンレストランと野外レストランとメインダイニングになる。イタリアンレストランは雰囲気がよく、内装は大人向けだがキッズメニューもあり子供連れでも利用ができる。料理の味はメインダイニング・イタリアン共に質が高く日本のホテルで食べる味と変わりないクオリティである。カンボジア料理も食べやすいように調理してあるので、屋台の料理はちょっと心配という方にも是非ご利用いただければと思う。価格はまあそれなりに1品1500円程度~ になるがそれだけの価値はあると思われる。ホテルのお部屋もゆったりとした部屋のつくりになっており、観光の疲れを癒すのに申し分ない。ご年配の家族を連れての旅行・家族旅行・ご夫婦旅行・女性同士・男性同士の旅行などどのタイプの旅行にも対応できる良いホテルだと思う。
また、今回時間の関係上室内は拝見してないが新しく市内にできたホテル ドゥ・ラ・ペがあり、バーを利用して少し設備を拝見したが驚くべき内装でそのモダンな雰囲気は旅行雑誌のCREAさんの写真から飛び出したかの如くの内装であった。大きなベッドタイプのソファーでは靴を脱いで足を延ばしてバーの時間を楽しめる。ここはパリか?ローマか?と思わせるくらい非常におしゃれでカンボジアらしさはないが、是非ハネムーンやカップル・大人の女性同士の旅にお勧めしたい。遺跡をみつつホテルも楽しむ以前からお勧めさせていただいたプランではあるが、よりホテルが沢山できたことによりチョイス枠も広がり好みやコンセプトにあわせてリゾート&遺跡として楽しめる街になっていた。
でもやはり、シェムリアップにきたからにはアンコールワット遺跡群を見学しなければ始まらない一般的にアンコールワット遺跡と呼ばれているのはアンコールワット遺跡群の中にあるアンコールワット遺跡でカンボジアの国旗にも記載されているあの有名なアンコールワットだ、この遺跡の観光は日の当たり具合の関係で午後の観光がお勧めである。(ツアーに組み込まれている場合は午後に組み込んである)遺跡の前に立つとその大きさ雄大さに圧倒される、これほどまでに力を感じる遺跡をアジアで経験したことはやはりアンコールワット以外にまだ私は無い。 最高に美しい遺跡だと言える。遺跡の斜め前の水辺の前で写真を撮影すると水にアンコールワットが映り綺麗な写真が撮影できる撮影ポイントはいつも沢山のお客様でいっぱいで団体の中国の方や韓国の方を押しのけて撮影をした。ならんでもこの写真ポイントははずせない、現在第三回廊は工事中であるが、美しいレリーフの記載されている第一回廊や第二回廊は充分満喫でき誰の心にも残る世界でも他に例が無い本当に美しい遺跡である。そしてアンコールワット遺跡群のすごいところは、ものすごい遺跡がアンコールワット遺跡だけではなくそれ以外にも周辺遺跡群が沢山ありとうてい2~3日の滞在いやたとえ1週間あっても見切れないくらい遺跡が近くに沢山あるという事である。私がここ数年勤務している間にも、ベンメリアやクーレン山・クパルスビアン・バンティアイチュマールと沢山の訪問できる遺跡が増え現在も発掘作業は続いており何度リピートしても楽しめるところがなんともうれしい限りである。今回は小さな子供もいたので、欲張らずアンコールワット遺跡の他には、こちらも有名なアンコールトム(この遺跡は午前中に見ること光の関係上望ましい)遺跡・木の根っこが遺跡にからまっていて面白いタプローム・夕日が美しいプノンバケンへ訪れた。中でも印象的であったのが、プノンバケンの夕日で季節的にベストシーズンであった事もあり、地平線にしずむ真っ赤な太陽をみているとなんとも言えない気分になった。地球という大きな力を肌で感じる事ができるそんな場所である。今回旅をしてみて、いろいろな会社の社員旅行や団体ツアーのご年配のお客様が多い事をあらためて感じた。前よりもより観光しやすくそして安全になっている事をうれしく思いつつカンボジアの田舎らしさもまた残ってほしいと複雑な気持ちになった、人の優しさだけはいつまでも変わらずいてほしいと願うばかりだ。
2008年12月 岡野