西安・上海をくつろぎの寝台列車と 兵馬俑坑特別見学の旅

西安・上海をくつろぎの寝台列車と 兵馬俑坑特別見学の旅

今回私は西安・上海の一人旅をしてきました。
12月6日成田空港から上海を経由して西安まで向かう飛行機中国西北航空に乗り出発をした。
この飛行機に乗って思いがけない人に出会いました。キャイーンのウド鈴木です。
ビジネスクラスとエコノミークラスの垣根があまりない航空会社だったのか、通常ビジネスクラスの乗客は飛行機に乗る場合はもちろん降りる場合もエコノミークラスの乗客よりも先に降り、バスも違うものに乗るはずが、ビジネスクラス・エコノミークラスの乗客は同時に降りて同じバスに乗り込みました。(逆に最初に降りたのはエコノミークラスの乗客でした。)
ウドちゃんは別にムッとするわけでもなく普通でした(何となく彼のおおらかな人柄を垣間見たような感じでした)
これが美川憲一や神田うのとかだったら激怒していたかもしれませんね。(おどき!)


彼らは上海で降りました。
私も中国の入国検査を行うために一度この飛行機を降りました。
通常西安に行くために入国審査後この飛行機にもう一度乗るわけだが、ナント西安に行く乗客は私を含めたったの3人!(内2名は中国人)と言う事が判明。
私たちは空港職員に迷路のような浦東空港の裏口をどんどん奥の方へと連れて行かれ3人で入国審査を行った。
その後違う西安行きの飛行機に乗せられ西安へ・・・・予定より約2時間遅れ午後11時の西安到着となった。
ところが、待てど暮らせど荷物は届かないターンテーブルには乗ってきた便の違う人たちの荷物が10個程度回りつづけていた。
西安の気温は摂氏0度日本から着てきた服ではかなり寒かったので荷物が上海で止まってしまっていては困りものだ、もしかしたら国際線ターミナルの方に荷物が行っている可能性があるため職員に言って国際線ターミナルに行くと私の荷物がグルグルと回りつづけていた。
こちらのターミナルにも荷物がないと困っている日本人観光客が10人程度いて添乗員さんはあたふた・あたふた。
その後彼らも国内線ターミナルの方へ取りに行ってました。
もしもこういう状況が日常茶飯事的に起こっているのであればお客様の言う「中国系航空会社はちょっと・・・」というお気持ちはわかるような気もします。
まぁー中国だからという気もしますけど・・・・
さぁー色々ありましたが中国西安に到着し荷物もOKということでホテルへ・・・・
あれ?現地旅行会社の人影が見当たりません。
当然違う飛行機で到着し、しかも2時間も遅れていれば仕方がありません。
急遽現地会社に連絡を入れてタクシーでホテルへ向かう事に。
ホテルがある西安中心まで約1時間で空港―市内間の料金はメーターで行くと
約300元なのだが、元々空港―市内間の料金があるようでドライバーが教えてくらました。
もしも空港から市内へタクシーで行く場合は料金表みたいなものをドライバーは持っているので、乗る前に要求して見せてもらうと良いと思います。(メーターで請求されるかもしれないので)。
やっとホテルへ到着。
ホテルは東方大酒店ロビーの改装を終えてなかなかきれいなホテルでした。
部屋に入ると条件反射ではないですが部屋チェック開始、お湯は出るか・電気はきちんとつくかなど。
20階くらいのホテルの15階以上のフロアーに宿泊したが数秒で熱いお湯がじゃんじゃん出てきました。このホテルは3つ星ホテルですが、4つ星に昇格を目指し改装等を行っておりだんだん良くなっていきます。
翌朝寒気と共に起きて窓を開けてみると、今年初雪の西安の街並みが広がっていました。
朝食を早々に済ませ西安最大の観光地である兵馬俑に向かいました。
ホテルから約1時間、秦の始皇帝陵を横目に1.5キロ行くと秦俑博物館があります。
第一坑に入るとそこには6000体もの兵馬俑が整然と並んでおり前回行ったエジプトのピラミッドとはまた別の感じでの迫力を感じた。
1体1体の髪型・顔・身長も違い民族ごとに違う特徴が中国人の器用さと始皇帝の権力の象徴を感じさせます。また、兵馬俑に第一坑は中2階があり世界のVIPのみが入れる特別な場所があるのだがファイブスターのコースはなんとVIP扱いの特別見学が出来てしまうのです!
私が特別見学をした時もたくさんの観光客がいましたが私以外の人たちは誰一人中2階のところにはやってきませんでした。(それがどんなに大手旅行会社のバッジ付けた日本人観光客でさえも)
これは本当に爽快な気分です。(兵馬俑は特別見学をお勧めします。)
第2坑・第3坑と行くにつれて出土された兵馬俑が色のついた状態で見る事ができるようになってきています。
これは出土直後に薬品につけて変色防止を施しているからなのですが、1974年当時は保存技術も今ほどなかった為発掘した数時間後には兵馬俑が空気に触れて数時間で土色になってしまったそうです。
兵馬俑を出て次の観光地は華清池ですが、世界三大美女の1人である楊貴妃と玄宗皇帝のお話で有名ですが、それ以外に蒋介石が住んでいた事でも有名です。
そういった有名人がこよなく愛した理由には華清池には温泉が沸いているからです。
この日は雪が降っていてとても寒かったので温泉が沸きあがっているところは暖かく暫し幸せな気分になりました。
この日の夕食は餃子で、西安は麺と餃子が有名です
どんどん運ばれてくる餃子は20種類以上で甘い餃子や胡桃が入ったものなど殆どが蒸餃子で日本でよく食べられている焼餃子とは味も違いました。
3日目はイスラム教寺院のある化覚巷と清真大寺・碑林博物館や書院門古文化街・鐘楼・鼓楼など西安中心部を徒歩で回ってみました。
歩いてるうちにお腹が減ったので何か食べようといろいろな店を見て回り1軒のラーメン屋に入りました。
いくつかある食材の中から自分で好きなものを指定してグツグツの鍋に入れてもらい食べました。
やや油が多くこってりと感じのスープでしたが味は抜群!ただし中国に着いてすぐに食べるとお腹をこわす可能性もあるので注意しましょう。
中心部は前を見ればマクドナルドやケンタッキー後ろを見れば鐘楼と今と昔が混在するような不思議な雰囲気でした。
少し時間があったので中心部から少し足を伸ばし日本でも有名なジャイアントパンダをみに西安動物園へ・・・
日本ではガラス越しにしか見れないパンダですが西安では触れてしまうくらいの距離で見ることができます。
さて、西安に夕日が差す頃私は一路列車で上海に行くため西安駅へ行きました。
中国の列車は軟臥・硬臥・軟座・硬座の4種類の車両に分かれていて、私は軟臥車両に乗りました。
駅にはそれぞれのグレードに対して待合室が分かれています。
軟臥の待合室は飛行機のビジネスクラスラウンジのような綺麗な待合室でした。
寝台車自体も中国の招待所と比べ物にならないくらいの綺麗さでした。
電車に乗り込み出発を待っていると一人の女性が窓越しの男性と携帯電話で別れを惜しみつつ話をしている光景みて、駅は出会いと別れの場所という日本の演歌のイメージが広大な国土を持つ中国にきて久しぶりに思いました。
列車内には食堂車も連結されているので酒好きの私はビールを飲みに行きました。
ビールは1本5元(約75円)でした。
一人で飲んでいるのもつまらないので、紙とボールペンを持ち中国人と筆談・・・・
日本人が珍しかったのか車両長までも筆談の中に入ってきてくれたので、勢いで一緒にビールを飲みましょうと誘うと仕事中にもかかわらずガブガブ飲んでいました。
これは中国人の「乾杯(かんぺー)精神なのだろうか」。
すると車両長はキッチンからつまみの料理を出してきてくれました。これも中国人のもてなしの精神と思い遠慮なく頂きました。
私は2・3時間して部屋に戻りぐっすりと眠りにつきました・・・・・・・
約17時間の機車の旅をして私は上海駅へ到着。(列車は飛行機とは違い比較的時間に正確です)
そのまま駅から3分のところにある華東大酒店に宿泊しました。
このホテルもファイブスターでは馴染深いホテルであるがまたしても条件反射・・・
お湯・部屋共に申し分ないホテルです。(やや水周りが古くなってきている部分がありましたが)
昼食を済ませ街中に出ました。このホテルは地下鉄の駅にも近く観光地に出かけるのには便利な立地です。
街中は殆ど日本と変わりなく、高層ビル・高層マンションが立ち並び渋滞までも日本とそっくりでした。
外灘まで足を伸ばすとコロニアル風の建築物が立ち並ぶ金融街と黄浦江の向こうに見える浦東新地区の高層建築物のテレビ塔と87階建ての金茂大厦ビル、眺めは最高でした。
また、夜のライトアップは必見ですね(但し、冬は気温も下がり風も強いので防寒はしっかりと)
上海2日目は上海の郊外にある蘇州と周庄の観光をしました。
蘇州は上海から車で1時間30分の場所にあり上海を車で30分走るともうそこは雑踏と一変して一面畑の田園風景が広がっていきます。
蘇州の見所は寒山寺と虎丘ですが、わたしはあまり宗教などに興味がないので虎丘の方が好きです。
虎丘は300段の階段を上りながらいくつかの言い伝えのあるものを見ていくのですが、その中でも気に入ったのは漢字でもある「試金石」の言い伝える石があるのですが大きな石が真二つ切れているものがあったのですが、これは昔剣の切れ味を試すために使ったものといわれており、これが本当であればすごいと思いました。
また、大きな石の上に小石がいくつか乗っかっているものがあったのですが、これの言い伝えは離れた場所から小石を投げて岩の上に小石が乗っかれば男の子が生まれると言われているもので、中国では一人っ子政策で跡取り息子が欲しいと思う人が多いのか、皆こぞってやっていた。
私事ですが、私の妻も現在妊娠中のためやってみましたが小石は乗っかりませんでした。
男の子でも女の子でも元気であればそれが一番なのですが、内心は男の子が欲しいと思っていたので少し残念・・・・。
旅行に行っているときは子供の性別はまだわからなかったのですが、この原稿を書いている段階では私の子供の性別わかりました。(男の子か女の子かはご想像にお任せします)
ただ一つだけ言えるのは、あくまでも言い伝えですから・・・・
言い伝えを聞きながら上へと行くと、蘇州で1番古い塔があるのですがこれは400年前から傾き始め今では15度も傾いています。ピサの斜塔中国版ですね。
何百段も階段を上りたくないという方はご心配なくちゃんと籠があるのでご安心を・・・
蘇州の観光が終わり次は周庄の観光ですが、私が1番気に入ったのはここです。
周庄は中国人たちの中でも有名な観光地になっています。
昔はただの田舎の町だった周庄が一躍有名になったのは、ある1枚の絵画からだったのです。
アメリカの石油王が訪中の時に、小平(とう・しょうへい)へのお土産にこの絵を送った事からが事の発端でした。
周庄にある双橋が絵のモチーフになっているのだが、小平(とう・しょうへい)はこの絵を気に入り江沢民と一緒に周庄観光をしたくらいです。
周庄は水郷の町で運河があり柳の木がさらに哀愁を漂わせとても良い雰囲気でした。
運河にはたくさんの船が浮かんでいるのですが、観光用に乗る事もできます。
日本の江戸時代に戻ったような気持ちもあり、中国のベニスと言った雰囲気ところでしょうか。素晴らしかったです。
上海3日目は豫園・玉仏寺と観光しました。
豫園には有名な小龍包レストランがあり、上海がにの剥き身が中の豚肉と一緒に入っているものがあったりととてもおいしかったです。
豫園に行かれたら是非ご賞味下さい。
もともと私は賑やかな街の方が好きだったのですが、ファイブスタークラブ入社4年目となりこういった静かな雰囲気や自然造形などに興味がわいてきたのは良い意味で自分が変わったような気がします。
山下 尚宏
2002年12月

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