中国で発見!キラキラ菜の花畑とノスタルジックな水墨画の世界~雲南省・広西チワン族自治区の旅~

中国で発見!キラキラ菜の花畑とノスタルジックな水墨画の世界~雲南省・広西チワン族自治区の旅~




中国。日本の約25倍の面積がある広大な国。
毎回出張の場所は既に決まっている。今回もそうだ。
大変失礼ながら中国という場所へ私は今まで行きたいと思ったことがなかった。(!)
そんな私がまさかの中国へ!
今回の旅程は雲南省と広西チワン族自治区。
私は知識が乏しく全くイメージがわかないが、
旅程を確認するとどうやら菜の花畑や棚田を見れるらしい!
棚田と言えば、私は前回のベトナムのサパに行ったときは天気が悪くて棚田が見れなかったので是非ともリベンジしたかった。
それから、中国の西南エリアには少数民族も多数暮らしているので少数民族の方にも会えるという。
なんだかバラエティに富んだ旅になりそうなので、今回もわくわくして出発までがとても待ち遠しかった。


***雲南省***
今回は中国東方航空を利用。
途中、上海の浦東空港での乗り換えを経て昆明へ。
昆明国際航空は4年前に新しくできたばかりでとてもきれいで大きい。
中国で4番目のハブ空港であり、昆明からの国際線も充実しているので非常に便利。
昆明は標高約1900mの高原に位置し、晴れると少し日差しが強く感じるらしい。
年間を通して気候が安定して緑が多いことから「春の城」とも呼ばれという、、すてき!
さて、そんな昆明から始まったこの旅。
雨女の私はやっぱりやらかしていた。
出発日、東京の空はあんなに綺麗に晴れていたのに昆明は雨が降る極寒の地だった。
寒いのは分かっていたけど東京と同じくらいか、もう少し暖かいかなーなんてちょっとなめてかかったら完全にやられた。ほんとに寒い。
しかも、なぜか中国はどこへ行っても屋内までも寒い。ホテルのロビーもレストランもなんで暖房つけないの!と突っ込みたくなる。おかげでいつでも完全防寒の癖がついた。
昆明に到着した日、笑顔が素敵なガイドさんは言った。
「明日も明後日もその翌日の金曜も雨ですね~、あ、土曜は晴れますよ!」
私が昆明を発つのは金曜日だった。
「では、もう一泊昆明に延泊しましょう!ははは!」
ああぁ、、なんて明るいんだ。思わず笑った。
翌朝7:00、朝食会場から見える外の景色はまだ暗い。
この時期の昆明は日の出がだいたい7時半頃なのだ。意外に遅い。
その後少しずつ明るくなる空、どんよりしているもののなんと雨は降らなかった。
おお!!これはもしかしたらもしかすると雨女撤回かもしれない!!!
行くしかない!!!わくわくしながら昆明から羅平への約3時間半を車で過ごす。
結局、雨は降らなかった。曇っていたものの、霧もなくまずまずな天候!
羅平市内へ入ると驚くことに、窓の外がほんとにほんとに黄色!黄色!たまに緑、そして黄色!!!!


もーーーーー素晴らしい!!少し段々になっている地形が大きな弧を描きながら美しく広がり、菜の花の黄色がきらきらと色づく、そこはまさに芸術作品!
なんなんだ!なんなんだここは!夢の中なのか!?と錯覚してしまような絶景が目の前に広がる。どこまでも続き菜の花にとにかく大興奮だった。
今年は寒かったせいで開花時期が少し遅れたようだが、例年は2月~3月上旬をピークに菜の花が満開になる。驚いたことに日本人観光客も何組も来ていてアジア人だらけだった。
羅平に来たからには必ず見なければならないのがこの菜の花の風景なのだ。

もちろん近くで見てもきれい。

それから、金鶏峰という展望台からみる景色は幻想的である。同じ菜の花でも見方によってたくさんの楽しみが感じられる。展望台までは結構階段をのぼるので少しきついのが難点。

ガイドさん曰く、8月ごろにはマリーゴールドのオレンジ一面のお花畑も見れるという情報も!羅平、なかなか侮れない!
途中、九龍瀑布という中国六大瀑布のひとつへも訪れた。

竹林が美しい静かな参道を進むと10段にもわたる大きな滝があらわれる。
少数民族の売り子もたくさんいて、見る人を楽しませる。

カラフルに色をつけた五色米というのを少数民族おばちゃんが売っていた。
お土産などもみて楽しみつつ、九龍瀑布でマイナスイオンをたっぷり浴びてリフレッシュ!
雲南3日目。本来ならば再度、金鶏峰からの菜の花畑を拝むはずだったがあいにくの雨のため中止。さすが雨女。土砂降りになってしまったので前の日に菜の花を見ておいて本当によかった、、!
この日は午前中から石林へと向かう。羅平から1時間半ほどで到着した。


雨模様の中の石林は石の色が濃く、神秘的な世界観を存分に楽しませてくれた。
石林の中は迷路のようにたくさんの通路があるのでガイドさんなしでは間違いなく迷ってしまう。(現地のガイドさんでも迷っている人がいたので驚き。)
何億年前という大昔には海の中だったという石林。
カルスト地形と呼ばれるそこは、天へのびる大きな石がいくつも林のよう広がり総面積は約1100㎢ともいうのだから驚愕だ。ゲームの最終ボスが待っている砦のようでなんだかおもしろい。

時間によって少数民族(サニ族)の踊りも無料で見れる。

ねこちゃんみたいな岩を発見!
夜は昆明の名物の過橋米線という麺料理を食べた。

鶏などのだしがきいたスープに薄い生肉をくぐらせて日本のしゃぶしゃぶのようにして、
そこにたくさんの薬味と米麺を入れて食べる。
意外にあっさりしていて手が止まらなくなるおいしさだ。


昆明の駅周辺。とっても賑やか。
あっという間に雲南省での旅は過ぎ、桂林へと旅立つ。
雲南は美しい畑やたくさん山々の風景があり、昭和の日本を思い出させるようなどこか懐かしい土地であった。
***広西チワン族自治区***

桂林には夜到着した。昆明から飛行機で1時間半もかからなかった。
極寒の昆明から比べると、突然春がきたような少し暖かい空気に安堵する。
広西チワン族自治区。「省」ではなく「自治区」。
少数民族が主体となって管理する地域をこう呼ぶ。この広西チワン族自治区内に住む少数民族の中ではもちろんチワン族が大多数を占める。
今回の桂林はカルスト地形が特徴的で2014年には世界遺産にも登録されている。
空港はあまり大きくないものの、整った高速道路に加え、少しずつ高層マンションなども増えていて町の発展がうかがえる。その高層マンションのあいだからはカルスト地形独特の山々が突然現れたりするから不思議だ。市内中心に入るとは高い建物はほとんどないが、中国らしいいろんなにおいのする商店街と自転車だらけの道路でにぎわう。空港から市内中心まで40分程度だった。ホテルの窓からは特徴的な山とにぎやかな商店街が一緒に見えるので桂林ならではだなと思った。
翌日、朝一番の漓江下りの船へと乗り込む。
9時が始発だが既に多くの観光客でごった返していた。
観光シーズンの一番多い時期だと400隻ほどの船がでるというから驚きだ。
さて、桂林のハイライト、漓江下り。

馬が9頭隠れているらしい。ほんと?

ウーロン茶のCMで使われた場所

20元札の風景の場所
やっぱり天気に恵まれない私。笑
曇りがかってどんよりしている天気だったが、それが逆に墨絵そのものを見ているようで非常に美しい風景だ。(中国人は墨絵のような曇った風景の方が好きなんだよ、というガイドさんのフォローがあったのでそう思うことにした)
下っていく途中にたくさんの見どころも多く、ついついカメラのシャッターを押してします。だが日が出ていない冬の川下りはとても寒いのでくれぐれも防寒対策が必要。
春には程遠い、またまた極寒の川下りとなった。

漓江下りでもでっかいねこちゃん発見!
今回は終点の陽朔までは行かず、途中の興坪にて下車。
日本人が住む林さんのお家を訪問する予定だったが、改装中で断念。
展望台から再度漓江を見下ろす。
そして、興坪の昔ながらの味のある街並みをゆっくり楽しんだ。


興坪をあとにして、車で40分ほどで陽朔へ。
ここでは竹の筏で川を下りながらカルスト地形を楽しむことができる。
中国の国内旅行者は多く訪れるものの、外国人客はまだ多くないという、なんとも穴場!
え!!大丈夫!?と思うような割と簡易的な竹の筏は2人乗りで船頭さんが漕いでくれる。
最初は落ちるんじゃないかとひやひやしたものの、魚の泳ぐ澄んだ川の美しさ、目の前に広がるカルスト奇岩、川に反射する風景、静かに川の流れる音と時々聞こる鳥たちの声・・・すべてが最高だった。

こんな簡易的な筏!
こんなんで結構段差があるところも平気で進むという恐怖。


イメージ的にはディズニーランドのカリブの海賊のあのちょっと落ちるところをかるーくした感じ!こわい。笑

定番の漓江下りとはちがった素晴らしさを存分に楽しめるのでとてもおすすめだ。
※しかし本当に落ちることもあるらしいので挑戦する方は覚悟が必要!
その後、陽朔の見どころである大きなガジュマル、月亮山を観光。


天気がよかったのと、少し時間があったのでレンタルサイクルで西町へ!
まさか中国で自転車に乗れるとは!なかなか楽しかった。1日レンタルで約1000円程度。
無免許でスクーターも乗れると言われたがさすがに怖くて乗れなかった。


西町は多くの観光客が訪れ、たくさんのお土産屋さん、レストランやバーが並ぶのでとても楽しい。夜には雰囲気をガラっと変えてイケイケな音楽が大音量で流れてまるでクラブのようになる。昼も夜もにぎやかなので、お土産探しから食べ歩きやちょい飲みまで老若男女問わず楽しめるおすすめスポット!
陽朔でもう一つ欠かせないのが「印象・刘三姐」という広大なスケールで行われる少数民族の野外ショー。行く予定はなかったのだが、昆明のガイドさんにゴリ押しされて、これは見に行くしかないと決めたのだが、本当にすごい!


桂林のカルスト地形の山々を背景に演目は全て水上ステージで行われる。
大きな船が出てきたり本物の牛や鳥とともに炎や光、水などあらゆるものをパフォーマンスの一部として美しく表現していくので、一瞬たりとも目が離せなかった。
驚きなのはこのショーに出演する俳優はなんと600人!!!
こんなすごいのはここでしか見れない、とっても見る価値あり!!
その人気は毎日3000人の客席が満席になってしまうほどで、中国国内からも多くの人が訪れる。春節時は1公演では収まらず、2公演、3公演あるときもあるとか、、、恐るべし!!!!
満席になってしまうこともあるので、もし見たい時は早めにガイドさんに伝えて予約をするのが無難!
ちなみに、毎年1月頃はお休みになるのでその時期はショーが開催されるか確認が必要。
チワン3日目、この日は車で2時間半ほどの龍勝の棚田へ。
なんと!この日はついに朝から晴れました!!!念願の棚田が見れる!

竹筒料理が有名。竹の香りがふんわりして、おこわのようで美味しい~~

ここからは車が入れないので約1時間上ります。
ヤオ族のおばちゃんがポーターとして荷物を運んでくれることも可能。
足が悪い人だと籠に乗せて2人がかりで担いで登ってくれることも。どちらも有料。


ついにきたー!!段々になった棚田に水が張ってなんて美しいんだろう・・・・!
綺麗に整った水田の上の方は山から流れてきた水が溜まっていて、少しずつ流れて下の段へと水が満たされていく。ああ、きれい。
後ろの山々とのコントラストも本当に絶景だった。中国、すごいなー

ヤオ族のおばあちゃん。刺繍がとっても上手!

移動途中にヤオ族の村もちょっと訪れました。
ヤオ族は髪の毛がとっても長い民族!成人するまでは一度も髪を切らないというから驚き。綺麗にまとめられた髪はとても美しく、山で暮らす人々みんなパワフルでおばあちゃんでも白髪の人が少なく美髪なんだとか。

観光客が多い時だと民族ショーが行われてるみたいです。
チワン4日目、三江へ!
三江はトン族という少数民族暮らしていて、風雨橋の風景が有名だ。


トン族の建築技術はとても優れていて、日本の建築家も見に来るほどだと教えてもらった。
確かに、近くで見ると釘を一切使っていないが骨組みがしっかりしている。

三江の村の中にはたくさんの鼓楼と呼ばれるシンボル的建物がある。昔は太鼓を置いて何かあったときに太鼓を鳴らして村人を集めたそうだ。
現在は村の人々が集まる憩いの場だったり、伝統的な織物の道具を展示してあったりと、観光客向けな場所となっている。中で村人たちとの交流もできるが10元ほどのチップと署名が必要。

鼓楼の中に卓球台を置いているところがあったので村の方と勝負しましたが完敗でした、、、中国人強い。。


フランス人の観光客も来ていつのまにか国際試合!とても盛り上がった!
そんなこんなで桂林周辺を存分に観光しまくった中国の旅の後半。
最後におまけ程度で桂林の動物園でパンダのメイメイちゃんに会って旅を終えました。

この旅で今まであった中国に対するマイナスイメージを完全に覆すようなとびっきり楽しい旅となった。
途中、ホテルが停電してロウソク1本で一晩過ごしたり、胃腸炎で苦しんだり、、とびっくりぽんな出来事も乗り越えましたが今思えばいい思い出!(たぶん!)
情緒あふれる場がたくさんある中国、本当に素晴らしい。広大な国のまだほんの一部しか観光していないので、もっとたくさんの魅力が詰まった国であることには間違いない。日本から身近に行ける絶景の国として、是非一度行ってみてほしい。きっとイメージが変わります!
羅平の菜の花畑 ★★★★★ 一面の菜の花に大感動!一度見たら忘れられない絶景!
桂林の漓江下り ★★★★  桂林といえばコレ!まさに水墨画の世界!
龍勝の棚田  ★★★★★展望台から見下ろす棚田は絶景そのもの、段々畑の水に反射する光が美しい。
(2016年2月 柳)
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