パプアニューギニア旅行記

パプアニューギニア旅行記

1日目
成田発21:30 出発約30分前に搭乗開始。(尚、預けた荷物は、ポートモレスビーにて乗継いで他都市へ行く場合でもポートモレスビー止まり、搭乗券もポートモレスビーまでしか出されない。)
機内へ乗り込むと、気分はすでにパプアニュ-ギニア。機材は比較的新しく清潔感のあるものであったがスチュワ-デスをはじめ乗務員がすべて現地人。外国籍の乗務員は一人もいない。それも、結構年のいったアフロヘアーの色黒のスチュワーデスばかりで、変な気分には一切ならない。この航空会社ではセクハラなど全く想像できない。(言いすぎかな?ゴメンナサイ)しかし、サービスのよさは伺える。みんなが座席についた頃を見計らって、飲み物のサービスが始まった。エコノミークラスにもかかわらず珍しい航空会社である。離陸し、水平飛行になるとすぐに機内食のサービスが始まる。と同時に片言ではあるが日本語のアナウンスがあった。半分くらい意味不明ではあるが、日本人のお客さんに対しての国としての期待及びホスピタリティーを感じた。食事も意外なことに日本人の口に合う内容。
まもなくすると、消灯と同時に映画が始まったがナイトランということもあり寝てしまった。その間も、常に飲み物を持って機内を回っていたらしい。


2日目
現地時間04:45(日本より1時間進んでるつまり日本はまだ03:35)ランディング。もちろん外は真っ暗。国際線のターミナルはさほど大きくないが非常に分かりやすい。なんといっても、日本語の案内表示がある。英語よりも日本語が目立つ空港のようだ。入国審査場も非常にシンプルで。一番左ビザを持っていない人、真中ビザ思っている人、一番右ニューギニア人、もちろんすべて日本語表示がある。出入国審査も税関も日本人はほとんどノーチェック、質問などは全くされない。乗継ぎのある場合、税関を通り過ぎた左奥へ(乗り継ぎカウンター)。すでに搭乗券が用意されており、荷物を預けなおすのみ。非常に簡単。出口が分かりづらい。きょろきょろしていると係員に声を掛けられ出口を案内されるが、「これはわかんないよー、スタッフ オンリーの鉄のとびらジャン」と思った。一応<EXIT>の非常口の電器は合ったがお客の出口とは誰も思はないであろう。だって、みんなきょろきょろしてたもん。
出口を出ると、すでにガイドが名前を掲げてまっていてくれた。人懐っこそうな、感じの良いひと。英語もナチュラルではなく、私にはわかりやすいアジア的な英語である。両替を済ませ、一通りの注意事項の説明をうけたが、次の目的地タリへのフライト時間まではまだ3時間以上もある。お店もほとんどなく(あっても、この時間にはやっていないだろうが)ガイドと相談して空港近くのホテルにて朝食を取ることになった。
車で約5分、ゲートウェーホテルへ(最終日宿泊するホテル)。お腹が空いていなかったので、コーヒーのみ。ガイドにいろいろなパプアニューギニアについての質問をしているうちに(といってもまだ日本では熟睡している時間帯。ほとんど覚えていない。なにせガイドの名前も覚えていないのです。)出発時間だ。空港へ向かう。国内線のターミナルも非常に簡単で(国際線のとなりにある)、もちろん日本語の案内もある。ココの空港はガイドも搭乗ゲートまで入っていけるので、迷うことは全くない。約1時間30分のフライトで最初の目的地タリ空港ヘ到着。空港といっても、砂利で出来た滑走路で管制塔もターミナルも何もない。滑走路の周りに金網が有るのみ。私自身、いろいろな国のいろいろな空港を見てきたが、ココまで何もない空港は初めてである。このある意味カルチャーショックを受けた空港には、今日、明日宿泊する「アンブアロッジ」のスタッフが待機しており、名前を確認後荷物をマイクロバスに積み込む。名前はすべてファーストネームで登録されているらしい。また、マイクロバスは日本製で、「ココでもか」と思ってしまった。
悪路(ホントに物凄い悪路)で約2時間、山の頂上に建つ「アンブアロッジ」に到着。すべて山の斜面に立てられたコテージタイプの部屋は、差ほど広くないが、半面ガラス張りの見晴らしのたいへん良い清潔感のあるものである。また、オーストラリア人のマネージャーはとても良い人だ。

着後すぐに昼食。出発前から食事は芋ばかりで全く期待できるものではないと思っていたが、すぐさま考えは変わった。なんと昼からいきなり肉と野菜をふんだんに使った手の込んだキッチュがでてきた。もしかしたら、歓迎の意味で最初だけかなと思っていたが、今後ココではウエスタン料理がメインで食事が楽しみの一つになったくらいである。マネージャーのおかげであろう。もう一つ付け加えれば、ワインもある(オーストラリア産)。ビールはないがほとんどのソフトドリンクの用意があり、コーヒー、紅茶は常に用意されており自由に飲むことが出来る。このホテルのスケジュールは毎日レストランの入り口に毎日掲示されており参加は自由。
1日のスケジュール例は以下の通り
06:30~ バードウォッチング
08:00~ 朝食
09:30~ ネイチャーウォーク
13:00~ 昼食
16:30~ バードウォッチング
19:00~ 夕食
といった予定で一日おきにスケジュールを変えている(たいていに宿泊客は2泊のみのため)
今日は、昼食の後ネイチャーウォークに参加した。14:30出発、日本人の団体がいたが、あえて外国人の小グループに参加し(私をいれて4人のみでココに滞在中、部屋にいるとき以外は食事の時も観光のときも常に行動を共にした)森の中を約2時間30分歩き回った。通常は1時間30分位らしいが、どんな些細なことでもオーバーアクションの外人さん(ちなみに趣味で写真に熱を入れているおしゃべり好きのオーストラリア人と、リタイア組みのドイツ人の夫婦)、3時間もかかった。がしかし時間を忘れるくらいに植物観察、滝鑑賞を堪能した。森の中の山道(獣道)は比較的平坦で途中に3ヶ所ある手作りのつり橋はおもしろかった。また、湧き水が何箇所か出ていたのでかなり口にしたが、無味無臭の水は結構おいしかった。(あまり真似はしないほうが良いと思うが、ロッジの水も基本は雨水なので気にせず飲んでしまった)運がよければ、このあたりの森に住む3匹の自然のカンガルーにも出会えるらしい。
さすがにこの日は疲れたので、夕食後はすぐに就寝、なにせまた明日は05:30モーニングコールがある。
3日目
朝05:00自然に起床。まだ外は暗いが空気が良いせいか気分がよい。小雨が降っているようだが、あまり気にならない程度。ただ寒いので防寒儀は必要(ウインドブレーカーなど雨にも対応できるものだと観光の際役に立つ。森の中では傘などさせないので・・・)
(モーニングコールは頼んでいなくても勝手に部屋を回って、返事があるまでドアをたたいている)
06:00 レストランにてコーヒーのサービス。この頃になるとあたりはだいぶ白んできており、眼下に雲海が広がっている。とても幻想的な雲の上に立っているような不思議な気分になる。
06:30 バードウォッチングへ出発。車で約15分のポイントへ。目的は国鳥であるパラダイスバード(極楽鳥)このあたりには5種類の極楽鳥がいるらしいが見られたのは全身真っ黒の1種類のみ。色のついた極楽鳥が見たかったなあ~。およそ45分一つのポイントに留まり、あまり歩き回らずに息をひそめて極楽鳥が来るのを待つ。きれいな泣き声を頼りにその方向を見ると、尾っぽの長いきれいな姿をした極楽鳥がいる。失敗したのは、双眼鏡を持っていかなかったこと。パプアニューギニアへ行くときは双眼鏡は必携、ついでに言うと懐中電灯も必携です。
ホテルへ戻り08:00より朝食。
09:15 フリ族の村訪問終日観光へ出発。最初に訪問したのは、車で約40分(もちろん想像を絶する悪路)未亡人の村。と聞くと何か意味深な村だが、全くそんなことはなく写真撮影と天に祭られる手作りの墓の見学。ただし、ここではじめて原住民にあった。上半身裸の腰蓑だけをつけた女性。顔には独特のペインティングをしている。ここで興味深い話は、最愛の夫をなくした妻には必ず1~5人のお手伝いさん兼見張りがつく、そうしないと、夫の後を追って自殺しかねないからである。身近にいる誰かさんに聞かせてあげたい話ではないですか?
次に訪ねたのは、車で約10分位の所ににあるフリ族の集会場。ここでは、有名なシンシンダンス鑑賞。黄色く塗った顔と頭には極楽鳥の羽を飾った男たちが、踊りとは言い難いが(お遊戯みたい)興味深いパフォーマンス。手作りの木彫りのイメージ人形や弓矢などがお土産用に飾られており、他の場所では替えないので興味を持った方はこの場で買うべきである(私も後で買えるだろうと思い、買い損ねてしまった。失敗)。
<参考までに
木彫りの人形小:40キナ(約¥1600)
大:60キナ(約¥2400)
弓矢セット:100キナ(約¥4000)
矢のみ:10キナ(約¥400)

尚、ポラロイドで撮った写真やタバコをあげると貝や数珠玉で作った首飾りをくれるのもポイント>

3番目は昼食の時間になったこともあり、シンシンダンスを仕切っている酋長さんの家へ。パプアニュ-ギニアの伝統料理「ムームー」をご馳走になる。ムームー料理とは、地面に掘った穴にバナナの葉を敷き野菜、鶏肉を入れその上にまたバナナの葉をかぶせ、その上に焼いた石を敷き詰めて蒸し焼きにした料理。味付けは得にされていないが、素材そのものの味がわかるとてもシンプルな料理。塩やバターで自分なりに味付けして食べる。バナナ、ジャガイモ、カボチャ、サツマイモ、タケノコなど日本で普段食べ慣れている食材だけに本当の味がわかったような気がする。
次に訪れたのはルム村といって婚約の儀式のデモンストレーションを見せてくれる村。三流の役者の三流の芝居(喜劇)だが、演じている村人は大まじめでそれがまた笑いを誘う。あまり興味なし。
この日最後に訪ねた村では、普段の生活様式を見せてくれた。この地域では、まだ男女差別が通常で、家も男の家、女の家、子供の家と分かれており、夫婦でさえ寝食をともにしない。男の家では火の起こし方(マッチやライターがないので原始的な方法)や狩の実演、女の家では家の中に一緒に住んでいる(ここは家の中には入れてくれない)家畜の飼育の仕方などを見学した。
どの村も共通しているのは、おみやげ物を無理に進めたり、物乞いをしたりしないどころか、自分の村を訪ねてくれたことに対する感謝で、バナナをはじめ各種果物をもちろん無料で配ったりしている。どこかの国と大違いで本当の人間らしさや感謝の気持ちを改めて教えてくれたような気がする。だから、そんな人たちのためにおみやげを自分から進んで買ってあげたり、寄付箱が有るので文化の保存も鑑みて小額でよいので寄付したりという気持ちを持ってもらいたい。
ロッジに戻ると明日のスケジュールが掲示されている。ここで初めて明日出発の飛行機の出発時間を確認することになる。やはり今日もたいへんハードな一日だった(たいへん充実した)ので夕食の後は部屋に入ってすぐに就寝。ここでは夜がすごく早い。
アンブアロッジでの食事のメニューと飲み物の値段を参考までに紹介します。
朝食: ビュッフェスタイル
スクランブルエッグ、カリカリベーコン、シリアル、フルーツ、トースト、マフィン、オレンジジュース、コーヒー、紅茶、
昼食: セットメニュー
野菜と肉のキッチュ、サラダ、ご飯、フルーツサラダ(デザート)、パン、コーヒー、紅茶
夕食: セットメニュー
オリジナルスープ(野菜のポタージュ)、魚のムニエル、サラダ、パン、ザート(チョコレートケーキ)、コーヒー、紅茶
ミネラルウォーター:3キナ(約¥120)/ ジュース(コーラ、スプライト、ダイエットコーラ、ファンタオレンジ、トニックウォーター、ジンジャーエール):3キナ/ 赤ワインフルボトル:70キナ(約¥2800)
また、ここにはサウナがあるが前日に予約が必要、おみやげやもマネージャーに言ってお店を開けてもらう。
4日目
朝食後、またあのガタガタ道を2時間かけて空港へ向かう(この頃になると体が悪路に慣れているので気にならなくなっている)。空港へは08:40到着。がしかし、飛行機がまだ到着していなかった。(ちょっぴり不安になる)。ちなみに出発予定時刻は09:25。電話などないこの空港では、しきりに無線のやり取りをしている模様。現地語なので全く分からない。それでもたまに英語で説明してくれたので1時間くらい遅れるらしい。(まあこの国では、1時間くらいはON  TIME)あまり大きくない飛行機のため搭乗するお客様及び荷物も重量が需要になる。そのため、まず搭乗者の体重を計測、次いでそれに対しての積み込むことが出来る荷物の重量及び個数を測った。
そうこうしているうちに、セスナも無事到着し10:30出発。所要時間45分で次の目的地カラワリに到着した。セスナから降りたとたん、強烈な暑さが体中を刺す。(後で聞いたのだが、この日の最高気温は摂氏42度。今まで山岳地帯の涼しい地域にいた体にはかなり酷である。ジットしているだけで汗が吹き出てくる)ここもまた、さらに田舎で、ジャングルの中のちょっとした広場という感じの空港。芝生の滑走路の横にはセピック川が流れており、ボートに乗って約20 分でホテルの船着場に到着。さらにジープで5分で見晴らしの良い小高い丘の上にたつカラワリロッジに到着。
ロッジに入ってのインパクトはかなり強烈で、ダイニング兼レセプションの四方の壁には手作りの木彫りのお面がところ狭しと飾られており、これらがほとんどお土産用に販売されている。ウェルカムドリンクと冷たいおしぼりはほんの束の間の安堵を与えてくれた。(その後も観光から帰ってくる度に冷たいおしぼり(冷たいと言うより半分凍っている)が用意され細かいサービスが気に入った。ここの、マネージャーもやはり外国人。カナダ人で非常に美形の(変な趣味は有りませんが男から見てもかなりかっこいい)それでもってフレンドリーなひと。四六時中大自然の中にいると心も豊かになるのだなあとつくづく感心した。30年前には世界のホテルベスト100に選ばれたことのあるロッジではあったが、過酷な自然と月日の流れは形あるものを風化させる。とはいっても竹で編んだ壁とかやぶきの屋根、そしてガラス窓などなく網戸だけの窓、さらにはベットの上にかかった蚊帳はジャングルの中のオアシスといっても良い憩いの空間になっている。(エアコンなどなく天井にファンがあるのみ、電気も自家発電のため朝6時より夜10時30分までで、日中お客様が観光に出ている間は消灯している)。また、ほとんどの部屋がジャングルビューになっており、サッシの窓などがないため朝晩は騒々しいほどの虫の鳴き声が聞こえる。もちろんホットシャワーも有るが、この暑さでは水のシャワーで充分。ちなみに、このロッジもすべて雨水が主に使われている。ここでの食事も、ウエスタン料理ばかりでローカルな食事はまず出てこない。
この日のスケジュールは昼食後 03:45発でセピック川の流域の村ルム村訪問。ここの原住民も男女共に腰ミノだけの格好。この人口約300人の小さな村で、普段の彼らの生活を見学。高床式のロングハウスや観光客用に設置された地面に広げられたおみやげなど約1時間の観光であった。ロッジに帰りまもなく夕食、その後は部屋に帰り、暑さと移動の疲れでうるさい虫の音など気にならずにすぐに就寝。夜は掛け布団が要るほどに涼しくなる。
5日目
夜中に強烈な雨量のスコールと騒がしい虫の鳴き声で何度も起こされ、睡眠不充分の中目覚ましが鳴る。
朝07:30起床。まだこの時間だと比較的涼しいのでホットシャワーを浴びる。朝食のためレストランへと向かう。その横のテラスからの景色は絶景。地平線の遥か彼方まで続いているジャングルの中を、曲がりくねったセピック川が縦横無尽に走っている。ジャングルの中のあちらこちらから煙が立ちのぼる。ジャングルの中に住む原住民も朝食の時間のようだ。
09:00出発。今日はセピック川流域の村を終日かけて3ヶ所訪問する。このセピック川流域には約60もの部落があり、それに伴って60の民族・言語・風習が存在するらしい。皆同じような村のように思えるのだが、家の作り方や、身にまとう装飾品などが微妙に違う。最初に訪れた村では、彼らの主食であるパンの木から作る料理の実演及び試食をした。
行程? 直径40cm程の丸太の皮を剥ぎ、中の幹を細かく削るように砕く。(スイカの匂いがしてほんのり甘い)
行程? 砕かれた屑を竹の籠に入れ水を流し込む。そこから流れる白くにごった水が重要。当然その水はセピック川の水。
行程? しばらく放置しておくとでんぷん質のものが沈殿する。それの水分をとる。
料理? でんぷん質の粉を土で作ったプライパンで焼く。油やバターはもとより味付け一切なし両面をこんがり焼き上げて出来上がり。→焼いた後もほんのり甘く、まるでお餅のような食感。醤油があればきっと美味いはず。
料理? 土で作った鍋でお湯を沸かし、その中にでんぷんの粉を入れる。不思議なことに日本で言う葛湯のようになる。
→味は全くない。どうやって食べたら美味しくなるかなあ?
午前中にもう一つの村を訪問。女の子が女性になったときの悦びの儀式とダンス。村人全員が顔に化粧(タリのシンシンダンスの時とは違う)とありったけの装飾品を身につけ、やはりお遊戯みたいなダンスが始まる。その後、儀式が始まるのだが文章では表現しづらいので写真を見てもらいたい。(ちなみにこの村はガイド 1人が生まれ育った村らしい)ここで昼食。ロッジより持ってきた食事を船上で広げて、ビュッフェ形式で食事が始まる。普通の食事。この日最後の訪問の村も他の同行したガイドの出身の村らしい。ここでは、他の村と戦争をして勝ったときに兵士をたたえるための悦びのダンスを披露してくれた。男が中心の勇ましい踊りは、更なる村の発展のため兵士たちを賞賛をするのである。
ホテルへは16時頃帰る。しばしの休憩。テレビもラジオもなく音の出るものは虫の声と風の音のみ。普段、喧騒の中にいる自分にとっては何よりの時間かもしれない。
* カラワリはすべてが裸の民族の住む村ばかりで、今でも基本は自給自足。成人の男女は腰ミノだけを身にまとい上半身裸。子供はもちろん全裸。
またここは、パプアニューギニアの中でも最も辺境の地とされ、宿泊施設もカラワリロッジのみ。セピック川(カラワリ川)を道路として村を訪問するのが主の観光で、ジャングルといえどもワニ狩りやジャングルウォークなどはない。(前人未踏の地がほとんどで何が有るかわからないのでジャングルに入って行けないーカナダ人マネージャー談―)ロッジの周りもジャングルだが、ここでは見たこともない昆虫や蝶々が多く見られ、昆虫好きにはたまらない地だと思う。各村にでは、手作りの民芸品がお土産として売られている。唯一の現金収入。
カラワリロッジでの食事のメニューと飲み物の値段を参考までに紹介します。
朝食: セットメニュー&ビュッフェ
スクランブルエッグ、ソーセージまたはカリカリベーコン(セット)、シリアル、フルーツジュース、トースト、(ビュッフェ)、コーヒー、紅茶(オーダーだが無料)
昼食: セットメニュー
スパゲッティ-ボロネーズ、サラダ、イチゴ(デザート)、パン、コーヒー、紅茶
夕食: ビュッフェスタイル
カレー(甘い)、シシカバブ、酢豚、野菜炒め、焼き魚、、チキンソテェ、サラダ、フルーツサラダ(デザート)、コーヒー、紅茶
ミネラルウォーター:3キナ(¥120) / ジュース(コーラ、ファンタオレンジ、ジンジャエール、ソーダウォーター、トニックウォーター):3キナ/ 国産ビール:5キナ(¥200)(タリにはなかった。SPとICE2種類有るが日本人の好みはSPかな?) /赤ワイン:70キナ(¥2800)
飲み物、お土産などすべて伝票で処理し、チェックアウトの際に清算する。キナ、USドル、カード(AMEX,マスター、ビザ)。尚現金で払うときはお釣りの用意がほとんどないので小額の紙幣を持参。
6日目
この日は移動のみ。前日に今日のフライトの時間を確認。予定では午前発であったが、実際には13:00発となった。(また故障かな?)思はぬスケージュール変更で昼頃までのんびり出来た。早めの昼食の後、ジープとボートを乗り継いで空港へ。ここはタリと違って近くて楽である。予定通り出発。次の目的地マウントハ-ゲンへ。ゴロカ経由のため所要時間は約2時間。西ハイランド州の州都だけにそれなりに立派な空港。でも飛行機の離発着が全くない。ホテルへは車で約 15分。町の中心に建つこのホテルは敷地が四方3メートルくらいの壁に囲まれている。ある意味監獄みたいなイメージ。ホテルスタッフに聞くと、このあたりは治安が悪く夜などは絶対に外に出ないで欲しいとのこと。仕方なく夕飯はホテル内で取ることにした。特にやることもなく、暇を持て余すだろうと思い大量に日本から持ってきていた本を読んだり(それまで毎日が忙しかったため、本など読めなかった)、今回の旅で初めてテレビがあったためそれを見たりと時間をちょっと無駄に使ってしまった。
ホテル内の相場
ミネラルウォーター:4キナ(¥160)/ ジュース: 2,5キナ(¥100)/ ビール:6キナ(¥240)
部屋には湯沸し、冷蔵庫があり コーヒー、紅茶も無料で飲める
7日目
今回の旅のメインの一つマッドマンダンス鑑賞へ。村の中の小さい劇場で行われる(知らない人だと見過ごしてしまう看板)、ダンスと言うよりショートコント。ちょっと期待はずれの感もあるが、実物のマスクは以前写真で見たそれと同じで、ある意味、やっとここで自分の知っているパプアニューギニアに来たと実感した。その後、コーヒー工場(いわゆるニューギニアコーヒー)、と紅茶工場を見学。ビニール袋を持っていけば出来立ての紅茶の葉をタダでくれると思う。(私は何も持っていかなかったが、工場長がビニール袋を探し回っていた)。そしてそのまま、空港へ。またしても1時間のディレイ(これもON TIME)。ポートモレスビーへは約1時間のフライト。

着後、一旦ホテルに荷物を置き、市内観光へ。あまり期待していなかった観光であったが、思っていたよりも楽しめた。パプニューギニアの国旗を買いに商業地区のデパートへ行ったり、官庁街(金曜日であったため中には入れなかったが)の町並みのきれいさに感動したり、PNGアートセンター(いわゆるお土産屋さん)もいろいろな地域のお面や人形、狩猟の武器、など行っていない所の文化・風習も垣間見れた。また、中心地に近い港の横には戦争時の名残りである沈没船がいまだに引き上げられずに船頭を見せていたり、そのすぐ横には水上集落(スラム街なので中には入れず車窓より)があったりと短い時間ではあったが充実した観光であった。
8日目
いよいよ帰国の日。出発は午後のためホテルでのんびり。朝食の後、プールでひと泳ぎ。部屋に帰ってシャワーを浴びていると出発の時間。空港まで送迎してもらって(車で3分)ガイドとはここでお別れ。チェックインを済ませ未だ時間が有るので、国内線ターミナルまで視察がてらちょっと散歩へ。
ここでびっくり。一応ポ-トモレスビーの空港は首都の空港。国内線といえどもパプアニューギニアの中心である。そこで、今まさに飛行機から降りてきたであろう現地人を見てビックリしたのである。なんと、こんな所まで腰ミノ一つで上半身裸の裸足の家族と思しき3人が到着出口から出てきたのである。大概いろんな国に行った私でも、こんなの今まで見たことない。他の現地の人は(当然普通の洋服を着ている)何もないような顔をしているが、私をはじめ外国人は皆目が点になっている。現地の人が無関心な所を見るとこれは日常茶飯事なのであろう。全く持って、最後の最後まで驚かしてくれる国である。
そんな笑いもあってのパプアニューギニアの地を後にして帰国の途についた。
今回の旅では、いまだかつて味わう事のなかった文化、風習、風土にふれ、ほんの少し垣間見ただけではあるが、良い体験をした。到底1週間では知りえることの出来ない国ではあるが、その1週間でも充実した時間を過ごすことが出来たことに感謝したい。将来的に、ニューギニア航空が日本より週2~3便のフライトを計画しているという話を聞いたが、今のままのパプアニューギニアでいてくれるかどうか心配である。歴史的には(近代史)日本人(特にご年配の方たち)は思うところのある国では有るが、いつまでも観光づれをしない、空港で原住民族と出会える国のままでいて欲しいと願うものである。
酒井 光浩
2002年05月25日

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