ヨーロッパの深掘りをするなら中欧の都「ワルシャワ」「クラクフ」「ブダペスト」は、はずせない!!!

ヨーロッパの深掘りをするなら中欧の都「ワルシャワ」「クラクフ」「ブダペスト」は、はずせない!!!


夜に映えるクラクフ旧市街中央広場

今回の出張はポーランド、ハンガリー、そしてほんのちょっとのスロヴァキアの9日間。4月より就航の深夜便のフィンランド航空にてヘルシンキ経由最初の訪問地ポーランドのワルシャワに向かう。いずれの国も初めてなので今からわくわくする。
ワルシャワ着08:15、2016年開通の快速列車で空港駅からワルシャワ中央駅まで約15分。料金3.5ズウォテイと安く、町の中心まで行けるので非常に便利。早速バッゲージをホテルに預け、歴史地区へ向かう。歴史地区は新市街と旧市街に分かれているが、クラクフに首都があった頃の街が旧市街。ワルシャワに遷都された16世紀以降が新市街なのでいずれも古い町並みだ。とは言え第2次世界大戦で破壊されてしまい、ポーランド人の「くぎ一本まで再現する」という強い信念で昔の様に再現された。


空港から市内までの快速列車乗り場

イェロゾリムスキェ通りから新世界通りを北上すると新市街だ。道の両側にはおしゃれなショップ、レストランが建ち並んでいる。クラクフ旧通りから(とは言っても境はみつけにくいが)旧市街は始まる。丁度大統領府あたりがその目印だ。王宮広場にシグムント3世の塔を中心に整然としている。キャッスルホテルの脇の道を入ってしばらく行くと、旧市街広場にぶつかる。この広場の中央に剣を持った「人魚の像」が可愛らしくも、猛々しくも立っている。この広場は何とも言えない丁度いい広さで、周りに15~16世紀頃を思い起こす古い建築に囲まれ実に心地良いのだ。しばらくはお茶を飲みながら広場の懐に抱かれていた。


新世界通り・新市街


クラクフ郊外通り・新市街


クラクフ郊外通り・新市街・コペルニクス像


クラクフ郊外通り・新市街・聖十字架教会


クラクフ郊外通り・新市街・ワルシャワ大学


クラクフ郊外通り・新市街・ヴィジトキ教会


クラクフ郊外通り・新市街・大統領官邸


旧市街・王宮広場


旧市街・王宮広場


旧市街・旧王宮


旧市街・旧市街広場・人魚の像


旧市街・旧市街広場・人魚の像


旧市街・旧市街広場


旧市街・旧市街広場


旧市街・旧市街広場・レストランスタッフ


旧市街・バルバカン


サスキ公園

この歴史地区の周辺は大都会そのもので、近代的なビルが立ち並んでいるが、ワルシャワ駅と文化歴史博物館が新旧マッチして良い加減なのだ。


ワルシャワ中央駅


文化科学宮殿

翌日は、ワルシャワ発09:15の列車に乗ってクラクフに向かう。2時間弱で到着。意外に近いのだ。田舎の町と思っていたクラクフだが大間違い。人口80万人の大都会。駅の隣には大ショッピングセンター「ギャラリア」がそびえ立っている。駅前広場にはファッションショーも開かれイメージがまるっきり違うのだ。


クラクフ駅・列車


ショッピングセンター「ギャレリア」


ファッションショー


ファッションショー

そんなクラクフの見所は旧市街に集約されている。第2次世界大戦の爆撃に遭わなかったおかげで13~16世紀の街が現存しているのだ。先ずは定番通りフロリアンスカ門から入場するが、その瞬間にタイムスリップし中世の世界に入り込んでいる。世界一美しい旧市街と言われるのも納得がいく。街の中心の中央広場は4ヘクタールもあり、真ん中の織物市場と東側の聖マリア教会が広場を形作っている。広場の周りにはカフェ、レストランが建ち並び、多くの人がくつろぎ、広場の1シーンに溶け込んでいる。街のはずれにある聖ペテロ聖パウロ教会は中の装飾もまばゆいばかり、外ではストリートミュージッシャンが人を引きつけている。旧市街の極めつけは「ヴァヴェル城」。高台にそびえるこの城は実に美しい。塔、庭園、教会と行儀よく納められ、本当に来てよかったと思わせるのだ。現地の子供たちとも触れ合い楽しい時間だった。


旧市街・バルバカン


旧市街・フロリアンスカ門


旧市街・フロリアンスカ門


旧市街・中央広場・織物会館


旧市街・中央広場・ポーランドの女の子


旧市街・中央広場・織物会館


旧市街・中央広場・聖マリア教会


旧市街・観光馬車


旧市街・聖ペテロ聖パウロ教会


旧市街・聖ペテロ聖パウロ教会


旧市街・中央広場夜景


旧市街・ヴァヴェル城


旧市街・ヴァヴェル城大聖堂


旧市街・ヴァヴェル城・地元の男の子


旧市街・ヴァヴェル城・地元の男の子と一緒に


旧市街・ヴァヴェル城・地元の女の子


旧市街・ヴァヴェル城

翌日はアウシュヴィッツ観光。第1収容所は博物館になって各収容所には遺留品が展示されている。とても写真には納められない品々を見ると、2度とこのような悲惨なことは起こしてはならないと強く思う。第2収容所は別名ケロナカと呼ばれ、終点の駅からガス室まで死の行進をした場所かと思うと胸が詰まってくる。空には青空が広がり、たった同じ地で80年の昔に起こったとは信じられない。


アウシュヴィッツ第一収容所(博物館)


アウシュヴィッツ第一収容所(博物館)


アウシュヴィッツ第一収容所(博物館)


アウシュヴィッツ第2収容所(ビルケナウ)


アウシュヴィッツ第2収容所(ビルケナウ)


アウシュヴィッツ第2収容所(ビルケナウ)

翌日は、世界遺産「ヴィエリチカ岩塩抗」を訪れる。いきなり52段の階段を下りていく。深さは123m。岩塩坑自体は300mの深さがあるという。岩塩坑ツアーは40名単位のグループで移動する。40名が部屋に入ると空気圧調整のため一旦扉を閉めて、全員入ったのを確認したら向こう側の扉が開けられる。1900年代から観光用としてツアーが組まれていたのだから昔からお墨付きなのだ。この岩塩坑はなんとポーランドの収益の1/3を稼ぎ出した強力な利益源なのだ。イメージからする強制労働ではなく、ここで働くことは名誉なことなのだ。簡単にここで働くことは出来ず、親の代々から働く権利が継承されるという誇りある仕事なのだ。岩塩坑の中には塩で作られたガラス・水晶・彫刻・シャンデリアがまばゆいばかりに光を放っている。今は水に溶けた塩のみ製塩しているが、ミネラルたっぷりの美味しい塩なのだ。


ヴィエリチカ岩塩抗


ヴィエリチカ岩塩抗


ヴィエリチカ岩塩抗の中で記念撮影


ヴィエリチカ岩塩抗


ヴィエリチカ岩塩抗・聖キンガ礼拝堂


ヴィエリチカ岩塩抗・聖キンガ礼拝堂

5日目は、なんと列車で9時間かけてブダペストまでの長丁場。クラクフを出てチェコの東端経由、スロバニアも通ってハンガリーのブダペストまで。どの駅も日本の様に整備はされておらず草ぼうぼう、田舎の駅ばかりだ。チェコの駅や景色が綺麗に見えたのが印象に残った。列車は古いおんぼろ列車だが、座席は広く快適だ。始発の時はまばらな乗客も徐々に増えてくる。スロヴァキアのブラスチラバではたくさんの人が降車した。やはり人気の街なのだ。ようやくブダペストの西駅に到着。長い田舎の景色からいっぺんに都会に押し出された。


クラクフ~ブダペスト間の列車


クラクフ~ブダペスト間の列車

6日目は、ドナウ川の曲がり角「ドナウベンド」の観光。先ずは初代国王が王宮と大聖堂を築いた「エステルゴム」へ1時間30分かけて移動。ガイドさんはこの道28年のベテラン、ガランポさん。国内最大規模の大聖堂は迫力十分。その大きさに圧倒される。その内部のきらびやかさには息をのむ。マリーア・ヴァレーリア橋を渡り、隣国スロヴァキアから見る王宮跡と大聖堂のパノラマの景色は貴重なビュースポットだ。次のポイントは「ヴィシェグラード」の要塞。ここからのドナウ川の景色はまさしく絶景だ。3つ目のポイントはアーティストが集まる町「センテンドレ」。美術館やギャラリーが沢山ある楽しい町だ。その中でも「コヴァーチ・マルギット美術館」は秀逸だ。民族性に富み、慈悲に溢れ、悲しみも喜びも含有する素朴な作品だ。是非お立ち寄りください。


エステルゴム・ハジリカ大聖堂


エステルゴム・ハジリカ大聖堂


エステルゴム・ドナウ川


シュトロボ・マーリアヴァレーリア橋


ヴィシェグラード・要塞から見たドナウ川


ヴィシェグラード・要塞


センテンドレの町並み


センテンドレのコヴァーチ・マルギット美術館


センテンドレのコヴァーチ・マルギット美術館


ヘレンドの陶器ショップ


トカイワイン(貴腐ワイン)

7日目はブダペストの街歩き。先ずは「くさり橋」を渡って王宮の丘へ登るケーブルカー乗り場へ。徐々にペストの街が遠ざかってパノラマ状態になっていくうちに、丘の上に到着。
遠くから見ても近くから見てもブダの丘に堂々と王宮は構えている。ペスト側からみて右側に目立つ高い尖塔がマーチャーシユ教会。ブダペストのシンボル的存在だ。その前にあるのが三位一体広場。記念撮影のスポットになっている。王宮の丘は小さな町になっており、ブダの裏側の景色を見ながら一周した。まだ降りやまない雨の中、次は英雄広場を目指した。世界遺産のアンドラーシ通りの真下を走る地下鉄はヨーロッパではロンドンに次いで2番目に古いもので、1896年にハンガリー建国1000年を記念して開通したレガシー的乗り物だ。現在走っているのは開通100年を記念して当時の車両を復元したものだが黄色のボデイに小さな車両はテーマパークの乗り物と錯覚してしまうほど可愛いい。終点の2つ前で降車し地上に上がると英雄広場に出る。高さ35mの建国1000年記念碑を中心に、向かって右に現代美術館、左には西洋美術館。先に進んで右方向に絵になる(インスタ映えする)古い城がある。なんだろうと目を凝らしてみると農業博物館だった。ハリーポッターにでも出てきそうな由緒あるお城に見える。公園の左奥はセーチェニ温泉。立派な建物で、中には平日にもかかわらず温泉好きの沢山の人が順番を待っている。今日の観光はこれまでにし、夕食は名物料理のグヤーシュスープとパプリカーシュ・チルケを頂くことにした。


くさり橋


ケーブルカー駅


ブダペスト遠景


王宮


王宮の丘・マーチャーシュ教会


王宮の丘・聖イシュトヴァーンの騎馬像


可愛い地下鉄車両


可愛い地下鉄車両


英雄広場


現代美術館


西洋美術館


セーチェニ温泉


セーチェニ温泉


王宮の夜景


王宮の丘の夜景


くさり橋の夜景


聖イシュトヴァーン大聖堂の夜景


王宮の丘の夜景


グヤーシュスープ

いよいよ最終日。昨日周れなかったゲッレートの丘へ行こうと決めていたが、2日続いた雨もようやく上がり、歩くには少々遠いがくさり橋からドナウ川沿いに出発した。くさり橋の次は、ハウスブルグ家の皇帝妃の名前を取って付けられた真っ白な「エルジェーベト橋」。南隣にあるゲッレールトの丘の麓にかかる「自由橋」はハンガリー王国の紋章と冠をその頂
に掲げる趣のある橋である。ほぼほぼこの3つの橋の間でドナウ川の見所は揃っている。
自由橋を渡るとゲッレールト温泉とホテルが真正面に見える。温泉の建物はホテルとは別に独立して建てられていて、まだ朝早いにもかかわらず沢山の人であふれている。ハンガリーの人は日本人以上に温泉が好きかもしれない。入場料は2000円位とリーズナブル、スパは10,000円前後。中の写真を撮るのははばかられたがさっと2枚連写。ここからゲッレールトの丘までは少々きつい坂が15分程続き汗をかきながら頂上に着いた。ここからの眺めは本当に最高!ペストのみならずブダも一望できる景色はまさに息を呑むものだ。最後の目的地を踏破し、やり遂げ感満載で空港へ向かった。


エルジェーベト橋


自由橋


ゲッレールトホテル


ゲッレールトホテル


ゲッレールト温泉


ゲッレールト温泉


ゲッレールト温泉


ゲッレールトの丘・しゅろの葉を掲げた女性像


息を呑むブダペストの遠景


息を呑むペストの遠景

2019年7月27日

本山泰久

おすすめ度
ワルシャワ旧市街:★★★★★ あまり話題にならないが、調和のとれた建物に囲まれた程よい広さの広場は超おすすめ!
クラクフ旧市街:★★★★★ よくまあこんなきれいな街が残ったものと感心!
アウシュヴィッツⅠ・Ⅱ:★★★★★ 決して忘れてはならない人類の遺産です。
ヴィエリチカ岩塩坑:★★★★★ 規模といい、保存状態といい必見です。
ドナウベンド:★★★★★ 雄大なドナウ川と3つの町を巡るツアーは見どころ満載!
ブダペスト王宮の丘:★★★★★ 特に夜景の美しさには感動間違いなし

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