Q:ヴィエルマキってどこ? A:フィンランドです。

Q:ヴィエルマキってどこ? A:フィンランドです。

私はヴィエルマキという地名を初めて知り、そして行ってきた。
旅行業界でも数少ない人物の一人であると自負している。
ピンとこないと思うので、はじめにオリジナルのプロモーション動画をご覧ください。→

この度フィンエアー主催のFAMツアーでフィンランドのヴィエルマキを訪れた。
今さらだがFAMとはFamiliarization の略で観光地のプロモーションのため、
旅行代理店のスタッフ、インフルエンサー、メディア関係者に現地を視察してもらう
モニターツアーのこと。各方面で様々なFAMツアーが実施されているが
フィンエアーの特長はメガサイズ(大人数)によるツアーという点で他に類を見ない。
申込時の企画書には以下の目的地が書かれていた。
①オウル
②ケミ
③トゥルクとナーンタリ
④ミッケリとサヴォンリンナ
⑤ヴィエルマキ
⑥エストニア
⑦ラトビア
この中から行き先が出発直前に決まるのだがこちらからは選べない。
1組10名として総勢70名を超えるメガツアー。札幌、東京、名古屋、大阪、福岡から
それぞれ発ってヘルシンキまで向かい、そこから上記の7班に分かれて旅をし、最後にヘルシンキに一同が集まってそれぞれの旅に関してのプレゼンをするという仕組みになっている。毎年開催され今年で5回目とのこと。弊社も毎年スタッフがお世話になっている
恒例のツアーでついに今年は自分にチャンスが回ってきた。
②③⑥⑦は既にツアーがあるので一度行きたいと思っていたが①と⑤は当社の商品造成の観点からもメリットがないと勝手に思ったのでヴィエルマキと聞いた時は正直がっかりした。ガイドブックにはない、ネットで見てもほぼ情報がない。ヘルシンキのちょっと北、フィンランドの西部湖水地方ということはわかった。試しに検索して頂きたいがおそらく
観光に関する情報は全くヒットしない。一体何があるんだろうか・・・
事前情報が乏しくイメージが湧かないミステリーツアー感覚で出発当日を迎えた。

成田から直行で10時間、日本から最も近いヨーロッパのヘルシンキへ。
行き帰り共あまり時差の影響を感じない時間帯に就航していて快適だと思う。
到着後、空港出口で同じツアーのメンバーと合流する。ヴィエルマキチームは総勢13名で他の組よりやや多めの編成。主催者側もヴィエルマキに期待しているのであろう。
でもいったい何があるんだろうか。地図上、最も大きな近郊の町はラハティで、ヴィエルマキ・ラハティ地区として今後観光客にアピールしていくらしい。
ヴァンター国際空港から北へ車で約1時間半。
あまり変化のない単調な景色を眺めながら車中トークで参加者と気持ちをほぐしつつ
ヴィエルマキリゾートホテルへ。着後軽く休憩を取ってスモークサウナ体験しにKARHUNPESAという村まで移動。
今回の主なスケジュールを整理すると
1日目:伝統的なスモークサウナ体験
2日目:ヴィエルマキリゾートホテル、設備のインスペクションとアクティビティ体験
コイラキッカハスキーファーム見学
3日目:家庭訪問とブルーベリーパイ作り体験とラハティ観光・湖上クルーズ
4日目:プレゼン大会
となっている。
スモークサウナ体験
フィンランドと言えばムーミンやマリメッコよりも圧倒的にサウナ。

着いて最初のプログラムがサウナの原点とも言われるスモークサウナ。
この挨拶代わりの体験で仲間との距離が一気に縮まりその勢いで帰国日まで(帰国後も)
盛り上がっていったほど、人の心を繋ぐ恐るべきパワーがサウナにはある。
飲み放題のビール片手に入ったり出たり湖に飛び込んだりの繰り返し、これが楽しすぎる。
しかも本場フィンランドのロウリュは気持ち良く日頃のストレスを一気に放出してくれるほどの快感を覚える。

ロウリュとは熱したサウナストーンに水をかけて水蒸気を発生させることにより体感温度を上げて発汗作用を促進するもの。ちなみにうちの近所の日帰り温泉ではロウリュにアロマオイルを加えるタイムサービスがありこれが人気でいつも混んでいる。
時間の都合でわずか1時間くらいだったが十分ととのった。

ヴィエルマキリゾートホテル

フィンランド政府が国民の健康増進とスポーツの発展を願って1927年に創設され、
今では年間およそ40万人に利用される大型リゾート村。
今回泊まったホテルは2010年に建てられたもので比較的新しい。

一般的には企業の研修やチームビルディング、教育関係の研修等に利用されることが多いそうだが家族連れや地元の学生と思われる個人旅行と思しき人たちも来ていた。
ドミトリー、ホテル、アパート、コテージ、様々なタイプに分かれ、総ベッド数は3,000を超えるというから凄い。320ヘクタールもあるその広大な敷地は引用したくないが東京ドームがおよそ70個入るほどの規模。ドームを知らない人にはイメージが湧かないかもしれないがかなり広い。宿泊施設の他にゴルフ場などスポーツ施設がたくさんあり、
アイスホッケーの国際トーナメントやゴルフのヨーロピアンツアーで使われるほどのステイタスを誇る、アスリートたちが集う地元ヨーロッパでは名の知れた大型スポーツリゾート。

地下でボーリングとビリヤード

これにカラオケでもあればラウンドワン並みにオールで遊べる。遊んだ後の仕上げはライブで盛り上がる。

コイラキッカハスキーファーム

12月から3月の雪のシーズンは純血のシベリアンハスキーの犬ぞりが楽しめる

アクテビティプログラム

時間のかぶらないもの2つチョイスということでネイチャーウォーク

とサウナヨガを体験した。

他にも乗馬、ゴルフ、パドリングなどのアクティビティがある。森と湖の国フィンランドは夏と秋はウォーキング、カヌー、サイクリング、釣り、湖上クルーズ、冬はスキー、そして年がら年中サウナ・・なのでいつでも楽しめる。

さらにオーロラ鑑賞。オーロラと言えばもっと北、ラップランド地方のイメージがあるが
ヴィエルマキでも冬は普通に鑑賞が可能だそうだ。

家庭訪問とブルーベリーパイ作り体験
FAMツアーで家庭訪問は珍しいのではないかと思う。

一般のご家庭に上がらせてもらい部屋から庭まですべて見せていただいた

驚いたのはサウナがあること。大阪の家庭にタコ焼き器があるように一般家庭にも普通にサウナがある

ここではブルーベリーパイ作り体験のプログラムが組まれていた。

最後にパイとおいしいお茶をご馳走になった。

ラハティと湖上クルーズ

ヘルシンキから車で50分足らずに位置するラハティ。ここは木造建築や設計、邸宅、湖上クルーズ、アウトドア・アクティビティ、サウナなどの健康サービスが揃っていてフィンランド湖水地方の中でも重要な観光地区の1つ。
木造建築のシベリウスホールではクラッシックからロックまで多くのコンサートが行われる。(333)
ホールのすぐ横がクルーズ船の乗り場。天気に恵まれ気持ちいい。

船にまでサウナがあるなんてさすがフィンランド。

ロウリュでリフレッシュした後はビールで喉を潤して2日連続のサーモンスープ。

多くは欲しくないが意外に飽きのない味なので毎日続いても大丈夫かもしれない。

プレゼン大会
冒頭の動画のクオリティと短時間で仕上がった強力なチームワークによって見事優勝することができた。特に動画は出色の完成度で何度も繰り返し見てしまった。(作ったのは私ではない。念のため)審査員であるフィンエアーの本社シニアマネージャーが優勝チームはヴィエルマキとコールした瞬間の感動は忘れられない。偶然同じチームで旅をしたメンバーが短時間で結束して1つの目標に向かい勝利した喜びは格別だし、そもそも団体競技での受賞なんてもう何十年も味わった記憶がない。日常のサラリーマン生活では絶対に味わうことの出来ないちょっとレアな“もう一つの感動体験”となり、予想外にもこれがヴィエルマキ一番の思い出となったことに人との不思議な縁を感じる。

以上です。
旅はどこで何を観るのかよりも、誰と行くのか、誰と出会うか、何を体験するのかが重要だ
ということを再確認しました。お世話になった皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。
多くの方からおもてなしを受けたので今後はヴィエルマキをアピールすることで恩返しをしたいと思います。
ローカルなエリアでの体験を含め、ヴィエルマキには旅を楽しむ素材が多くあります。
森や湖にふれあい自然のパワーを体感、仲間とスポーツで汗を流す、サウナで日頃の疲れを癒す、さらにフィンランドには”安心・安全”という大きな要素も加わりますので是非訪れてみてください。たとえば学生のサークルツアーや社員旅行など大勢で来るときっと盛り上がります。最後まで読んでくださった方、ヴィエルマキを覚えてください。
よろしくお願いいたします。ヴィエルマキーッ!!

2019年6月 櫻本竜市

★★★ スモークサウナと湖  フィンランドに来たらマストで!
★★  湖上クルーズ     湖とサウナ。ビールで乾杯!
★★  家庭訪問プログラム  異文化体験こそ旅の醍醐味

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