イギリスの食事は不味いなんて誰が言った!? 食、ガーデン、中世ヨーロッパ、大自然、アンティーク・・・いろんな要素がたくさん詰まった「本当のイギリス」が旅のテーマ!

イギリスの食事は不味いなんて誰が言った!? 食、ガーデン、中世ヨーロッパ、大自然、アンティーク・・・いろんな要素がたくさん詰まった「本当のイギリス」が旅のテーマ!


中世ヨーロッパ時代の景色そのままの田舎町ライの景色 私のお気に入り

海賊の根城としても使われた「マーメイドイン」私のお気に入り
どうしてイギリスで食べる食事はまずいと言われているのでしょうか? それも世界的な常識となっているかのような言われ方で・・・。 当のイギリス人でさえそれを自虐的なジョークとして使うので、それを聞いた人は信じてしまうでしょう。
ネットで調べてみると、不味い理由となっている説をたくさん見つけましたので、いくつかご紹介します。
①地理的な条件
地中海沿岸の地域と比べ、寒冷地帯が多く日照時間も短いため作物が育ちにくい。 特に緑黄色野菜がほとんど獲れなかった。
②食材の特徴を生かすことなく焼き過ぎ・煮込み過ぎ調理法
農業から工業へと社会が移り変わった18世紀後半の技術革新により、急激に多忙となった人々は料理をする時間も無くなり、食への意識も低下していきました。 「産業革命」と呼ばれた時代です。当時から階級社会が根強かったイギリスでは、大半の庶民は貧しく、新鮮な食べ物が手に入りづらいため、しっかりと火を通すことが重要で、焼き過ぎる、煮込み過ぎる調理法が最も良い方法として根付いてしまった。
しかし、私、ネス湖でフィッシュ&チップス、ロンドンでハンバーガー屋さんのチップスを食べましたが、揚げ過ぎることなく普通に日本と同じでした。

ネス湖の人気店のフィッシュ&チップス屋


③宗教的な習慣
イギリスの国教はキリスト教のイギリス正教会でプロテスタントの部類に入り、贅沢を「悪」、倹約を「美徳」とする傾向があります。 そのため、食事は空腹を満たすための単なる行為であるという考えが根強かった。
④ 伝統を重んじ過ぎる教育
先祖からの家の伝統や習慣、祖父母、父親、母親からの教えを守るよう教育されてきたため、時代が移り変わっても他国からの新しい文化を積極的には採りいれてこなかった。
⑤ 民族的な特徴
イギリス人は主にゲルマン系アングロサクソン人を祖としています。 人間には食べ物の味を感じる「味蕾(みらい)」というセンサーが舌にあり、この数が多ければ多いほど様々な味を感じることができるそうです。 アングロサクソン人は、この味蕾の数が少ないために民族的に味音痴だとされた。
諸説ある中の一部ですが、「これだ!」という有力な根拠になるものではないようです。
ただ、イギリスの食事は不味い根拠を探る情報が山ほど存在していることは確かです。
しかし、これらの事実と相反する情報もあります。
それは・・・
イギリスで生産されている世界的に有名な食材や製品ってけっこうあるのです。
たとえば・・・
**<魚類>*******
日本と同じように島国なので漁業が盛んでたくさんの種類の魚が獲れます。 スコットランドのスモークサーモン、イングランド南部の天然牡蠣や養殖牡蠣は特に有名で、私は今回の旅でこれらの両方を食べてきました。うまかったです。


ガーリック味とスモーク味。もちろん生牡蠣もある

ウィスタブルの地ビール。強烈な地ビール感
**<肉>*******
イギリスの牛肉、豚肉、ラム肉は産地直送であり、地産地消でもあります。 また、それに付随した製品のチェダーチーズ、スティルトンチーズなどチーズの種類は豊富で、世界中から高品質であるとの評価を得ています。 ロンドンにあるチェーン店のハンバーガー屋さんで食べたのですが、チーズハンバーガーはボリュームたっぷりで旨みがあり、本当においしかったです。 マクドナルドのハンバーガーは半年に1回くらいしか食べる気が起きませんが、これだと月に何度も食べることができます。

肉が旨い

これはチェコのバドワイザー
**パン*******
オーツ麦、ライ麦のパンなど、パンの種類が豊富で、イギリスでは、すべての家から徒歩圏内に必ずパン屋さんがあると言われています。 従って、パンを焼く技術は高く、フランスのクロワッサンやバゲットももちろんおいしいです。 材料となる麦系の作物はイギリス古来の農作物で多く輸出されています。
**果物*******
これは、あるガイドさんから聞いたお話ですが、ヨーロッパでは「イギリスのいちごは世界一」だとの評価を得ているそうです。 他にはラズベリーはじめベリー系各種、リンゴ、ラフランス、サクランボなど果物が豊富でヨーロッパ各地に輸出されています。 イギリスのイチゴは7~8月の夏が旬で他の地域では一般に春先が旬なので季節のずれも知名度アップに一役買っているそうです。 また、テニスの4大大会のひとつ、ウィンブルドンでの大会中にイチゴ&クリームがイギリス名物として飛ぶように売れます。 イギリスのイチゴは日本産と比べ酸味が強いので練乳のような甘いクリームがぴったり合うそうです。今回は季節が合わず、イギリスのイチゴを食べることができませんでした。 残念。
**ウィスキーとビール*******
スコッチウィスキーは言うまでもなく、世界中で愛飲されているスコットランド原産のウィスキーです。スコットランドのあちらこちらに蒸留所があります。 今回私は、そのひとつの蒸留所を訪れ、ゴージャスな雰囲気の中ウィスキーのテイスティングを体験しました。ウィスキー1種類に付き、テイストの違ったチョコレートが付いてきます。 これが本場の嗜みだそうです。


「ダルウィニー」シングルモルトスコッチウィスキー蒸留所(インヴァネス近郊)


初体験! ウィスキーのテイスティング
また、ビールも種類が豊富で、各地に地ビールの醸造所があり日本同様すごい種類のビールの銘柄があり、味も多様でこれまた言うまでもなく旨い!
因みに、2012年サントリーが調査した世界のウィスキー消費量ランキングでイギリスは5位。日本は4位、1位はインド、アメリカは2位、6位にミャンマー。
また、同じく2012年にキリンビールが調査した世界のビール消費量ランキングでイギリスは8位。日本は7位、1位は中国、アメリカは2位。
総消費量なので人口が多い国が上位になりがちですね。


スカイ島のビール工場


「スカイビール」豊富な商品ラインナップ

「ハーベイズ」のビール工場(ロンドン近郊のルイス)

直営ショップの商品ラインナップ





直営パブ 素敵!
つまり、サーモンや牛肉に塩胡椒して焼き上げたお魚料理やお肉料理とビール、そして、ラズベリージャムに濃厚バターを塗ったおいしいオーツ麦のパンやバゲット。 デザートには酸味たっぷりの真っ赤なイチゴを食べ、寝る前にスコッチウィスキーをロックで、くいっ。
これを読めば、もう、「食に貧困な国・イギリス」と言う人は誰もいなくなるでしょう!?他にもヒラメやムール貝、肉などおいしい料理を食べてきましたので、後ほどご紹介します。
さて、今回の旅の目的は、大きく2つ。 お料理がメインテーマではありません。
1. スコットランド・スカイ島を中心にハイランド地方の大自然に触れる
2. 南イングランドの中世ヨーロッパの雰囲気がそのまま残る小さな田舎町周辺を訪れエレガントな
古城や英国式庭園の代表のひとつとされる庭園を見学
アムステルダムで乗り換え、イギリス最初の訪問地・エジンバラに到着です。アムステルダムでは1時間25分という乗り換え時間の中、非常に厳しいセキュリティーチェックでしたが、チェックするスタッフがたくさんいたからなのか、ハイテクノロジー機器を駆使し、とてもスムーズに進むことができました。


空港から市内へ「トラム」が便利
スコットランドの首都はエジンバラで、人口が最も多い都市はグラスゴーになります。 エジンバラは、中世の重厚なレンガ造りの建物がひときわめだつ旧市街と都市計画の最高傑作と称される新市街があり、ともに街全体が世界遺産に登録されています。 最初、「新市街なのに世界遺産なのか」と少し違和感を覚えましたが、新市街の建設は1700年代の中頃に始まったので日本ではまだ江戸時代ですから決して新しくはありません。 当時からずっと名称を変更することなく、新市街と呼ばれ続けているということですね。



エジンバラの目抜き通り「ウォーターループレイス」付近
旧市街のシンボルは岩山に築かれたエジンバラ城です。 街を見下ろすように建つ重厚な石造りの要塞はスコットランドとイングランドの長い攻防の歴史を語るのに欠かせない存在です。その物語は、映画「ブレイブハート」で描かれています。 今もスコットランドの英雄であるウィリアム・ウォレスの闘いの半生を描いた映画です。


スコットランド・ハイランドの雄大な大自然
ウィリアム・ウォレスは歴史上の実在の人物で、当時のイングランド王の過酷なスコットランド支配に対して一般民衆の国民感情を高め抵抗運動を推し進めただけでなく、その運動をイングランドからの独立運動にまで進化させた中心人物です。 しかし、その運動に非協力的だったスコットランド貴族の裏切りにあい、志し半ばで処刑されてしまいます。皮肉なことに、彼を処刑したことがかえって反イングランド感情に火と油を注ぎ、イングランドからの独立を果たす未来につながっていくのでした。 ウィリアム・ウォレスは今もスコットランド国民にとってのヒーローなのです。
因みに、この映画の監督は、主演も務めたメル・ギブソンで、アカデミー作品賞はじめ、アカデミー音響効果賞、アカデミーメイクアップ賞、アカデミー監督賞、アカデミー撮影賞を獲得し世界から絶大な評価を得ました。
このエジンバラ城を起点に聖ジャイルズ大聖堂、地下洞窟都市、ホリルードハウス宮殿など歴史的建造物が見どころ。新市街は18世紀に計画されたため比較的古い時代の新市街と言えます。 中心はプリンセス通りでヨーロッパの巨匠の絵画などが多く収蔵されている国立スコットランド美術館、ギリシャ神殿のような佇まいのロイヤルスコティッシュアカデミー、スコットモニュメントなど見どころが集中しています。 また、夕暮れ時にカールトンヒルからエジンバラの街全体を見渡すのが定番観光です。 しかし、私は時間がなく訪れることができませんでした。 残念!
スカイ島はじめハイランド地方の観光はバスツアーが便利です。 1泊から数泊する多彩なコースがあるので希望に合わせて選択することができます。 当社では2泊3日のコースを組み込んだツアーがございます。 今回私が参加してきました。
1日目は、エジンバラ→カランダー→グレンコー→フォート・ウィリアム→エレンドナン城→スカイ島のポートリーと辿ります。
スコットランド歴代王家ゆかりのリンリスゴー城やスターリング城を眺めながら16人乗りの小型バスを利用してスカイ島へ向かいます。 グレンコーの壮大な景色をドライブして、ハイラインド第2の都市フォート・ウィリアムにて休憩


フォート・ウィリアム中心地の町並み

薄く霧のかかったグレンコーの谷
グレンコーは、1692年イングランド政府内強硬派およびスコットランド内の親英勢力による虐殺事件があった村です。 「グレンコー」はスコットランド・ゲール語で「嘆きの峡谷」を意味します。 現在も小さな村があり、美しい景観で知られる観光地で、映画「ハリーポッター」のロケ地になっています。 「アズカバンの囚人」ではハグリッドの小屋のロケ地、「炎のゴブレット」でもグレンコーの山々が背景として使われました。
すぐ近くのグレンフィナン高架橋とシエル湖も、「ハリーポッターと秘密の部屋」のロケ地です。 現在も蒸気機関車「ジャコバイト号」が走る世界最古のコンクリート製高架橋がグレンフィナン高架橋です。 ロケ地として使われたため「ハリーポッターブリッジ」と呼ばれるようになりました。
※この付近の道路は車が猛スピードで走行しているので、基本的に下車して観光しませんが、どうしても写真を撮りたい時はあらかじめガイド兼ドライバーさんに伝えておく必要があります。
フォート・ウィリアムは、イギリス最高峰のベン・ネイビス山の麓にある町です。 休憩後スコットランドで最も美しく、神秘的なエレンドナン城(アイリーンドナン城)へ向かいます。スカイ島ではカラフルで可愛らしい港町、ポートリーに2連泊しました。


ポートリーの海岸沿いのかわいらしい町並み
エレンドナン城は、スコットランド本島とスカイ島を結ぶ、スカイブリッジから約10kmほど手前にあります。 ここも、映画「ハイランダー・悪魔の戦士」や007シリーズ「ワールド・イズ・ノット・イナフ」のロケ地で使われました。 写真で見てもわかると思いますが、お城の外観は寂れた感が甚だしく廃城ではないのかと思ってしまうほどでした。 往時の華やかな様子が再現された城内を見学後、再び外観を見ると、その寂れた感が、王者の風格に見えてしまうので人の感覚や思いほどいい加減で危うく、おもしろくもあり、恐ろしくもあるもの、であると感じます。



エレンドナン城(内部は撮影禁止)
かなりの時間をバスの車内に座って居眠りしているだけでも疲れるものです。 1日目の最終目的地、スカイ島のポートリーには5時30分頃の到着になります。
スカイ島はスコットランドで2番目に大きい島でスコットランドゲール語が日常的に話されているスコットランドの中でも稀有な地域です。 ポートリーはスカイ島で一番大きくすべてが徒歩圏内のこじんまりした町です。 人口はスカイ島全体で約1万人。
雨天と晴天が目まぐるしく変化するため虹や霧が多く、幻想的な雰囲気を満喫することができます。 スカイ島が別名「霧の島」と呼ばれる所以です。 晴天と雨天(しかも豪雨)が繰り返される中、私は、何度も180度近い状態に架かる虹を見ました。 それもダブルレインボウで。

「鮭とブロッコリーのクリームソースのスープパスタ」

基本的に常温で出されるビール
ポートリーは、鮭の養殖で有名な町と聞いていたので、夕食はサーモン料理をいただきました。 次の日の体力を補てんするために鮭とブロッコリーのクリームソースのスープパスタをチョイス。 そしてもちろんビールはスカイ島の地ビールです。「スカイレッド」「スカイブルー」「スカイイエロー」「スカイグレー」「スカイプレミアム」戦隊物のテレビ番組みたいですが、全部で何種類あるのか、その後に立ち寄ったスカイビールの醸造所で質問するのを忘れてしまいました。 どこのレストランもそうだったのですが、基本的にビールは常温で出てきます。 冷たいビールが欲しいときは店員さんに希望を伝えた方がよいと思います。 それと、ほとんどのレストランで量が多く食べきれませんでした。ごめんなさい!!


「ザ・ローズデール・ホテル」も素敵
ホテルはイギリスらしいB&B「ザ・ローズデール・ホテル」です。 チェックインするときのウェルカムドリンクはスコッチウィスキーでした。 さすがスコットランドです。 建物は何度も増築していて迷路のようでした。 お部屋は少々狭いと感じましたが大柄なイギリス人が泊まることを考えるとこんなものなのでしょう。 朝食は、スコットランド式の朝食で、卵料理(スクランブル、ポーチド、フライド、ゆで卵などからのチョイス)と10種類くらいのサイドメニューの中から自分の好きなものを選びます。 全部選ぶこともできます。食べれるならの話ですが・・・。 サイドメニューは、ベーコン、ソーセージ、マッシュルームのソテー、煮豆、焼きトマト、ハギスなどです。


「ザ・ローズデール・ホテル」の朝食
ハギスは日本ではなかなか食べられないスコットランドの伝統料理で、茹でた羊の内臓のミンチ、オート麦、たまねぎ、ハーブを刻み、牛脂とともに羊の胃袋に詰めて茹でる、もしくは蒸す詰め物料理の一種です。 スコットランドでは一般的で、肉屋の総菜としても売られている最も有名な羊肉料理です。 ツアーバスで移動中にドライバーさんのハギス(写真がありません!ごめんなさい)のランチを少しいただきましたが日本人のお口には合わないと思います。基本的に何でも食べる私ですが、強烈な個性を持つすごい食べ物です。食文化の違いが成せる業ですね。 日本人が好んで食べる納豆やくさやがこれにあたるのでしょうか・・・。
2日目は・・・
荒々しくワイルドな姿を見せる岩山、複雑なフィヨルド地形の断崖絶壁の海岸線、遥か彼方の山の裾野まで続く広大な草原など世界屈指のすばらしい景観が魅力のスコットランド・ハイランドエリアの人気の名所を訪れます。
かわいい港町ポートリーを南下し、スカイ島最西端のニースポイントに向かい、次に北端へ。北側の海岸は、壮大な絶壁や岩々であるオールドマン・オブ・ストーやキルト岩などが連なるエリアになります。 どのポイントに訪れるかはドライバーさんがその日の気象条件に合わせて立ち寄り先を決めて連れて行ってくれます。


スカイ島最西端の「ニースポイント」






スカイ島の北側はワイルドな景色の連続
映画「ブレイブハート」で見た景色が目の前に広がります。内陸よりも気温が下がるそうなので、各季節1枚多めに服が必要です。 また、強風が吹き荒れるため帽子や身に着けている物が吹き飛ばされないように注意しましょう。 それらだけでなく自分自身にも注意しましょう。 それほど突風が吹くこともあるそうです。
途中、ブレイブハートでも出てきた中世時代の一般庶民の家を見学できます。 まさに映画通りでした。


ひときわ真っ赤な実が映える「ローワンマウンテンアッシュ」



再現したものだが間近で見ると不思議な迫力がある(有料の博物館)
この日の晩ご飯は、またシーフードにしました。 マッスル(ムール貝)のワイン蒸しカレー風味です。 なんでまたカレー風味なのか怪訝に思いましたが、レストランのお奨め通りの味でおいしくいただきました。 スパイシーなので体が温まる効果があります。 私が旅した10月頭は夜朝の最低気温が3度。 もうしっかりと寒いです。


カレー風味のマッスルポッドとスカイビールの黒
そして、エジンバラに戻る最終日は・・・
スカイ島(ポートリー)→フェリーを利用してスコットランド本土へ→ネス湖→エジンバラ
いよいよバスツアーの最終日は、エジンバラに戻る途中、ネッシー伝説で有名なネス湖に立ち寄ります。 ランチ休憩も含めた立ち寄りになりますが、その時間によって楽しみ方が変わってきます。 今回はそんなに長く時間が取れなかったので、ネス湖の写真撮影と、フィッシュ&チップスのランチと少しの休憩で終了です。
時間があればネス湖クルーズやミステリアスな廃墟、アーカート城まで散策するなどして楽しめます。



ネッシーはいないか!?
ネッシーの最初の記録は、なんと西暦565年。 ネッシーが湖から首を出したあの有名な写真が発表された遥か昔にまで遡ります。 その写真の真偽はさほど重要ではなく他にも多くのネッシー伝説の「証拠」が残されているのです。 またさらに、ネス湖の湖底は海と繋がっているため様々な憶測を生み、伝説の真相は未だ謎のまま。ネッシー探索クルーズに参加した観光客は皆、船外の景色を見ることなく、しばらくの間ずっと湖底を映す船内のモニターに見入っているそうです。


ネッシーのモニュメント
スコットランドからイングランドへの移動は飛行機ではなく列車を利用し、エジンバラからロンドン・キングスクロス駅に向かいました。(所要時間約4.5時間)イギリスの列車の場合、予約は日本でしても実際の乗車(指定)券は駅の自動発券機を利用して取り出します。その際、名前の確認が必要なため、必ずクレジットカードが必要です。自動発券機にまずクレジットカードを差し込み、読み取りはすぐ終わるのでクレジットカードを取り出し、次に予約番号を入力したらそれで完了です。 お金の引き落としは一切ありませんのでご安心を。



駅構内に目立つように自動発券機が置かれている(有人の窓口もある)

乗車指定券

座席番号は背もたれ上に刺さってる紙で確認(違う席に座ると罰金と書いてある)
発券された乗車(指定)券を持って自分が乗るべき正しい列車に乗り込むだけです。 車内ではビールやスナックの車内販売もあり快適な列車の旅を楽しみました。





エジンバラ・ウェイヴァリー駅発ロンドン・キングスクロス駅行きの列車
残るは、あと3泊4日、第二のテーマである・・・
南イングランドの中世ヨーロッパの雰囲気がそのまま残る小さな田舎町周辺を訪れエレガントな古城や英国式庭園の代表のひとつとされる庭園を見学
あと3泊4日あるとは言え、ロンドンはほとんど寝るだけの時間しかありませんので、実際は1泊2日でこのミッションを遂行しなければなりません。

エレガントに湖水に浮かぶ「リーズ城」
まず、訪れた場所や体験したことをご紹介します。
★ライ・・・中世ヨーロッパの雰囲気がそのまま残る田舎町(1)海賊や密輸業者が跋扈し     た時代があった。
★シーフードカフェ・・・ライ特産の舌平目料理とエビと鮭のブイヤベースを食べ、ライ特産地ビールを飲む。



旨かった!
★マーメイド・イン・・・海賊が根城にしたいわく付きのホテルに宿泊
★ルイス・・・中世ヨーロッパの雰囲気がそのまま残る田舎町(2)特に、プロも買い付けにくる良質で安価のアンティークの町。
★ブリティッシュパブ・・・イギリスの有名ビールメーカー「ハーベイズ」の直営パブで昼ビール。ルイスはハーベイズの企業城下町。
★トラディショナルパブ・・・歴史あるマーメイドインのバーでスコッチ「ラフロイグ10年物」をロックでいただく。
★セブンシスターズ・・・丘陵地をナイフで切りとったような白亜の絶壁
★ホテルでコース料理の夕食・・・泊まったマーメイド・インのレストランにて
★焼きたてのクロワッサンが出る朝食・・・泊まったマーメイド・インのレストランにて
★カンタベリー大聖堂・・・イギリス正教会の総本山であり世界遺産
★ウィスタブル・・・王室御用達の牡蠣の町として有名。養殖牡蠣ばかりでなく天然も食べれる。
★リーズ城と英国式庭園・・・英国で最もチャーミングな城。施設内のB&Bに宿泊もできる。ここの庭園はイングリッシュガーデンの代表。
1泊2日の限られた時間でしたが、こんなに内容の濃い充実した時を過ごせたのは、ひとえに専用車を利用したことによる効果です。 専用車を利用するとお値段はそれなりにかかってしまいますが、限られた時間の価値を飛躍的に高めてくれます。 当社では専用車を利用するコースがございます。 詳細は当社スタッフまでお問い合わせください。




ライの町のシンボル「セントメリー教会」



セントメリー教会の鐘楼から眺めたライの町

数百年前は教会のすぐ前は海だった
実は、リーズ城に併設されているB&Bに宿泊する予定でしたが満室のため、ライにある「マーメイド・イン」に宿泊することになりました。が、これが掘り出し物でした。 今回の旅の大きな収穫の一つです。 ライの歴史あるインで、12世紀のノルマン様式のセラーや隠し部屋。教会へ通じる地下通路が造られています。これは海賊や密輸業者の根城だったため、禁制品などを隠す部屋として造られました。 また、教会への地下通路は、何とその禁制品を教会に隠すための通路だったのです。 つまり、教会の牧師(または神父)と協力して密輸品を隠していろんな利益を得ていたわけです。 このいわくつきのホテルには少なくとも5体の幽霊が、今も尚住んでいるのだそうです。このホテルに行けば、その詳細がわかります。



マーメイドインの外観

暖炉のあるラウンジ


すべてのお部屋に名前が付けられている


実は本棚は隠し扉。隠し部屋や地下通路へと続く(普段は鍵が掛かってて入れません)


天蓋付きベッドのデラックスルーム


スタンダードルーム
こんな裏の顔とは別に・・・
1420年に基礎部分を残して再建され現在に至ります。エリザベス女王、皇太后、エドワード王子をはじめ、多くの有名人やアーティストが訪れている由緒あるホテルです。お部屋にはかわいらしいアンティーク家具が置かれ中世ヨーロッパの雰囲気満点です。
私も満喫させていただいたレストランは、イギリスで権威ある、AAロゼット(日本で言うJAFのようなものでホテルガイドや地図を発行している)の2つ星を受賞しているレストランで洗練されたイギリス料理やフランス料理を楽しめます。雰囲気もとても素敵です。

バーのカウンター



おいしくゴージャスにいただきました



焼きたてパンの朝食
バーもまた大きな暖炉のある素敵な雰囲気で、名だたるスコッチウィスキーを(日本に比べると)安価で楽しめます。
ただ、歴史ある建物のため、幾度とない改修、改装を繰り返した結果、平面であるべき場所に段差があったり、異様な盛り上がり部分があったり、地面と平行だと思われる部分が少なく、常に斜めに立っている感覚になりますが、それはご愛嬌で気にしないことにいたしましょう。




ウィスタブルの町の様子
ウィスタブルは、王室御用達の牡蠣の町として有名で養殖牡蠣ばかりでなく天然牡蠣も食べれます。海岸沿いに牡蠣のカウンターバーやレストランが点在していて、夜だけでなく、ランチ時からオープンしています。テイクアウトもできますので、ビール片手にビーチに座ってのんびりできます。




ルイスにあるアンティークショップ
ルイスは、プロも買い付けにくる良質で安価のアンティークの町で日本からも多くのバイヤーが来るそうです。掘り出し物が見つかることも多いそうなので日本のアンティークショップの値段表を片手にルイスのアンティーク街をはしごしてみるのも面白いでしょう。
また、ハーベイズのビール工場がある企業城下町でもあり、ビール工場直営のショップやパブで安価にビールをゲットできます。
リーズ城は、イギリス歴代の6人の王妃が住んだことから「貴婦人の城」とも呼ばれています。英国式庭園の美しさはもちろんのこと、中世王室の暮らしをそのまま再現したインテリアや調度品も必見です。





リーズ城と庭園。ここの庭園はイングリッシュガーデンの代表と称えられています
庭園を含め敷地内はどこも花が咲き誇り、四季を通じて楽しめるようガーデナーたちのがんばりでいつも満開状態になることから 「イングランドの庭」と呼ばれています。
敷地内のB&B(宿泊客はお城の入場料が無料)に泊まると日帰り観光客のいない静かな時間を利用してのんびり散策することができ、とっておきの時間を過ごすことができると思います。マーメイドインに泊まらずに、リーズ城のB&Bに泊まるのもお奨めです。 どちらも捨てがたく悩んでしまいます。
最後に、イングランドにもスコットランドに勝るとも劣らない大自然の驚異があります。
丘陵地をナイフで切りとったような白亜の絶壁がドーバー海峡に面した海岸沿いにあります。その様子が、ベールをかぶった7人の修道女のように見えるためにセブンシスターズと名付けられました。






いろんな表情を見せてくれる「セブンシスターズ」
ビューポイントは主に2つでセブンシスターズの名前の由来である7人のベールをかぶった修道女(シスター)のように見える様子がよくわかるのがシーフォードヘッド側からで駐車場から往復約50分のウォーキングコースになります。また、断崖のふちまで近づくことができるのがバーリングギャップ側のポイントになります。駐車場から片道約15分で旧灯台(現在はB&Bとして利用)まで行け、より高いポイントからセブンシスターズを眺めることができます。ただ、このあたりは断崖のへりまで行くことはできますが強度の弱い石灰岩の地盤になりますのでいつ何時崩れ落ちるかわかりません。ヘリには決して近づかないようにしてお楽しみください。
皆様も、食、ガーデン、中世ヨーロッパ、大自然、アンティークなどの要素がたくさん詰まったイギリスの旅を是非お楽しみください。
あらためてイギリスの偉大さを再認識するとともに、イギリスで食べる食事を不味いと思っている皆様には「目からうろこ」の旅になることでしょう。
スカイ島はじめスコットランドハイランドエリア ★★★★★ 圧倒される大自然
ライ ★★★★★ 中世ヨーロッパの雰囲気そのままの田舎町。教会からの景色が最高
イギリス料理 ★★★★ 海岸沿いの漁業が盛んな町の料理はグッド!!
リーズ城 ★★★★ エレガントなお城はもちろんワイルドフラワーのようにも見せる英国式庭園の               技に感激
セブンシスターズ ★★★★ ここからの夕日が最高。白い絶壁をドローンで空撮したい
(2016年9月28日~10月6日 森裕)
ファイブスタークラブ・スコットランドコース紹介ページ
ファイブスタークラブ・イギリスコース紹介

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