ビール!!!今回の出張の行き先を言い渡された時、私の頭を駆け巡ったキーワード.
おいしいビールが水のごとき値段で売っているという、あの夢のような国チェコ!今回の行き先はビール大国チェコとウィーン、ブダペストの3か国。正直、ウィーンとブダペストはビールのイメージの前に霞んでいたのは確かだった。
エミレーツ航空の夜便で成田を立ち、丸一日かけて私はオーストリアのウィーンに降り立った。1日かけての移動に疲れたなんて言ってられない。荷物を置いたらすぐに市内観光へ出かける。ウィーンはリンクと呼ばれる中心部の幹線道路内に、主だった見どころがまとまっている。ホテルはリンク外であったが、メトロに乗れば5分程度なので全く問題はない。某有名ガイドブックの指南通り、観光の起点となるKARLSPLATZ駅を基点に街歩きを開始。駅を降りるとすぐにヨーロッパ三大オペラ座の一つ、国立オペラ座が見える。オペラ座を左手に街のシンボル、シュテファン寺院まで伸びる大きな目抜き通りがケルントナー通りだ。ウィーンはカフェ文化発祥の街というだけあって、通りの真ん中には大きな傘を広げたカフェのテラスが立ち並んでいる。春とはいっても若干肌寒く感じてしまう私だったが、ヨーロッパの人はやっぱり屋外のテラスが大好きなようでとても繁盛している。
小腹が減ったので、ウィーン名物豚肉のシュニッツェル(カツレツ)の老舗フィグルミュラーを訪ねた。豚肉を薄くたたき、揚げたものだがこのお店のシュニッツェルはなんといってもその大きさが特徴だ。シュテファン寺院からすぐ近くなので、ぜひ立ち寄ってみていただきたい。味ももちろんおいしい!
夜は泥のように眠り、翌日は本格的にリンク内の散策へ。
まずは王宮に向かった。
きらびやかなハプスブルグ家の銀器コレクションや皇妃エリザベート(通称シシィ)ミュージアムを見学。
ブランチに老舗カフェデーメルを訪問した。ガイドブック通りにザッハートルテをいただく。もう一つの老舗カフェザッハーがザッハートルテ発祥とうことですけどね。
そしてリンクの郊外に足を伸ばし、シェーンブルン宮殿を訪ねた。
広大な敷地にでーんと構える宮殿。中を見学するが、何だかもう当時の貴族のケタ違いの財力にため息しか出ない。
シェーンブルンからKARLSPLATZに戻るひとつ前の駅で降りると、そこにはナッシュマルクト(市場)がある。衣料品から雑貨、果物、惣菜、生鮮食品のお店が軒を連ねる。
市場内にはレストラン、カフェもたくさん。ここもやはりオープンテラスに人が溢れている。
そしてまた市内に戻りあてどなくトラムとバスを乗り降りしながらリンクを一周してみた。
トラム沿いに有名な建築物やドナウ川が見られ、まるで観光バスのよう。
乗り換えが不安な人には観光用の黄色のトラムに乗りましょう。通常の乗り物パスの運賃では乗れないのでご注意を。
旅行4日目、想像以上に楽しかったウィーンを出発し、いざブダペストへ。ブダペストは時間の都合上、1泊しかできない。時間も丸一日ない!だからやりたいことは日本から考えてきた。大体いつも何も考えないで現地に到着してしまうけど、さすがに半日しかないのであれば時間は1分たりとも無駄にはしたくない!
レイルジェットよ、早く私をブダペストへ連れてっておくれ。
と思っているそばからあと10分位のところで電車が立ち往生。30分くらいを無為に過ごすが、運航再開のめどが全く立たないのでそこから急遽メトロに乗り換えブダペスト東駅へ向かう。
気を取り直して、ブダペストで一番楽しみにしていたセーチェニ温泉へ!!!
これが見たかった、風呂チェス!!
温泉でチェスしてるよ~不思議な光景だなぁ~と一人テンションが上がりまくる。
ためしに湯船につかってみたが、温泉というよりは温水プールだなぁと感じた。中心部は身長160センチの私の顎の下までの深さ。温度も日本みたいにアツアツではないので、のぼせることはなさそう。温泉は曜日や時間帯、個室ロッカー利用の有無などによって料金が異なる。
そして、ブダペストと言ったら夜景!
王宮の丘からの夜景が素晴らしいと聞いていたので、夕食を食べつつ日の入りを待つ。
20時頃からやっと日が落ちてきた。
国会議事堂のライトアップがそれはそれは美しかった・・・。
そしていよいよ私の旅のメイン目的地、チェコへ入国。
レストランのメニューを見てビックリ。コーラより安い!そしてビールうまーーー!
プラハの街は中世の雰囲気そのままで、歩いているだけでウキウキしてしまう。入り組んだ石畳に、古い建物が連なる。ピンク・ブルー・イエローと色彩もとても豊かだ。たまたまイースターの準備期間と重なっていたため、旧市街広場にはたくさんの屋台が広がって、ちょっとしたお祭りムード。どこもかしこも絵本の世界のようだ
旧市街側からの橋塔からはカレル橋とプラハ城がばっちり写真に収められるので、ぜひここに登っていただきたい。
カレル橋にはたくさんの出店が並んでいる。ストリートミュージシャンも多く、どこからか音楽が流れてくる。橋を見下ろすと、ヴルタヴァ川をクルーズしている船や川沿いのカフェでお茶をしている人たちが見えた。青空と音楽、温かい日差し、目の前にはお城とオレンジ屋根の城下町、全身でプラハの街を楽しんでいるような気分。
翌日専用車でブドヴァル醸造所を経由し、世界遺産の街、チェスキークロムロフへ。
ブドヴァル醸造所は、あのバドワイザーの名前の由来となった街。実はアメリカのバドワイザーと商標権を巡って長く訴訟が続いている。アメリカのバドワイザーしか飲んだことがなかったけれども、本場のバドワイザーを飲んでその味の違いに愕然!今まで飲んでいたバドワイザーは何だったんだ!?というくらいおいしい。
チェスキークロムロフに着いた頃には雲行きが怪しくなってきた。
オレンジ色の屋根にお城、メルヘンな家々。まるで絵本の世界!
街はこじんまりとしているので、徒歩で簡単に一周できる。ところどころお洒落なカフェがあったり、かわいい飾り窓のおうちがあったり街歩きが楽しい。
街のシンボル、チェスキークロムロフ城を見学。ツアーに参加しないと城内は自由に観光することができない。何世紀にもわたって持ち主が変わるたびに増改築が繰り返されたので、お部屋ごとに雰囲気がガラッと変わる。中は写真禁止のため、画像に残せないのが残念なところ。
チェスキーに1泊して、翌日ここもまた世界遺産の街、テルチへ。
ザ・メルヘン!チェコに来てから何度思ったかわからないけど、やっぱりここもメルヘン!
これでお空が青かったら最高に絵になるのに、あいにくの曇り空。
現地在住の日本人の方に勧められたストラホフ修道院の図書館がどうしても見たく、日本帰国前に最後のプラハ観光へ。
今は図書館としては使われていないが、日本のCMや映画でも多数使われることが多いと聞く。ドキドキしながらチケットを購入。
想像を超える美しさに思わず感嘆の声がもれてしまう。
いや~見に来てよかった!哲学の間は事前に予約をすれば中に入ることができるそうだ。
ユダヤ人街の墓地も見ておきたかった場所の一つ。
そして旅の最後はこれでしめなきゃということで、旧市街広場へ。
そう、ビール。思えば、チェコについて以来、朝食以外は全部ビールだったなぁ。
最終日は天気も良く、イースター前のお祭り雰囲気の中、チェコに別れを惜しみつつビールを流し込んだ。