ラオスに染まる。ラオガール計画☆

ラオスに染まる。ラオガール計画☆

「ニィニィ!?ニィニィ!?」
何度も聞いたこの言葉。頭から離れない。いったいどんな意味でしょう??
・・・・・・
私はラオスに行ってきた。
出張の行先がラオスと知った時、私の印象は、大学時代に“ラオス”と呼ばれていた友人いたな、というだけであった。今まであまり考えたことのなかったラオス。行くなら染まってやろうじゃないか!身も心も、匂いもラオスに!
ラオガール計画の始まり、始まり。

<ラオスの国花・チャンパ>

<ラオ航空の飛行機>


<ラオス・ルアンプラバン>
ベトナムのハノイ空港からラオ航空に乗り継いで、初めに訪れたのは、ルアンプラバン。町全体が世界遺産に登録されているところだ。
到着が夜だったため、空港でガイドさんと合流するとすぐに夕食のレストランに向かった。所狭しと並べられるもち米、野菜スープ、豚肉炒め、そしてココナッツカレー、フルーツ、紅茶・・・量の多さに唖然とした。まあ、これらを食べ続ければ、ラオスの体臭になること間違いなしだ。
2日目の午前中はワット・マイ、国立博物館、ワット・シェントーン、ワット・ビスンナラートと寺巡りをした。最初のうちは仏像をみて感動していたものの、あまりにも多くの仏像を見たため正直少し疲れてしまった。信仰心はそう簡単には身に付かないようである。ラオスの仏像にはそれぞれ曜日があり、ラオスの人は自分の生まれた曜日の仏像を買い、枕元に置いているそうだ。と言うことで、それならマネできると私も木曜日のミニ仏像を購入。
午後は、プーシー丘近くのマーケットへ。地元の人もここで買い物をするというだけあって品揃えと活気がある。食材、日用品、鞄・・・となんでも揃えることができそうだ。身なりもラオスに染まらないとね~ということで、服を購入。ラオガールスタイル完成。明日からは現地調達の服で攻めていくことになるだろう。

<ワット・マイ 木曜日の仏像>

<ワット・シェントン 月曜日の仏像とその後ろで寝る火曜日>

<お米の麺 カオソイ>

<プーシーマーケットの洋服屋>

一度ホテルで休憩をしてから、プーシー丘のサンセットを見に行った。急な石階段を必死に登るとそこにはすでに、多くの観光客が場所取りをしていた。サンセットの魅力は万国共通なのだ。そんなことをしみじみと考えながら沈みゆく太陽を眺めていた。
下山後は、プーシー丘麓のシーサワンウォン通りのナイトマーケットへ。さぁ、買い物、買い物!服や小物、アクセサリー、そして食べ物の屋台などなんでも並んでいる。フレッシュジュースは氷が危ないからとガイドさんに止められてしまったが、焼き団子や揚げパンの食べ歩きと服や小物の買い物を存分に楽しむことができた。

<プーシー丘サンセット>

<ナイトマーケット>

<ナイトマーケット>

3日目、この日はパークウー洞窟へ。市内からボートでメコン川を進むこと2時間。途中、サーンハイ村に寄る。ここでは、ラオスで有名な焼酎ラオ・ラーオの酒造りを見学することができる。もちろん試飲もできるが、弱いものでも16度、強いもので50度ほどあるので飲みすぎは禁物である。ほろ酔い気分になったところで、洞窟へ向かう。
洞窟には4000体以上の仏像が納められており、圧巻である。ここでも、石段をひたすら登るのだが、洞窟の中が涼しいのでほっと一息つくことができた。
帰りは、サーンコン村に寄った。絹織物と手すきの紙が盛んな村である。かなり儲かっているらしく、家がどこも大きかった。
パークウー洞窟に行く際のちょっとしたポイントは、上着を持っていくこと。船の上ではメコン川の風が予想以上に涼しかった。もう一つのポイントは、帰りは船の長椅子で横になって寝ること。穏やかな揺れと水の音がそれは、それは心地よかった!

<ラオ・ラーオ>

<パークウー洞窟の入り口>

<船で寝る>

この日は、15時ごろホテルに戻りその後はフリータイムだったので、ラオガール計画をさらに実行することにした。
いざ、おまかせカット☆
ホテルをでて近くの通りをふらふらと歩く。通りを20分ほど歩くと3,4軒の床屋が見つかった。1つ1つ覗いてみるが、メニューも値段もわからない。英語も通じる雰囲気がない。とある床屋の前でうろうろしていると、現地の学生さんたちが声をかけてくれた。これはラッキーである。ラオスで困ったらお坊さんか学生さんを探せばいい。彼らは英語ができるからである。事情を話すと、彼らが手助けをしてくれた。目の前の床屋は洗髪しかできないが、もう少し先にヘアカットをしてもらえる床屋があると教えてくれた。かなりの収穫である。

<床屋を教えてくれたラオスの学生さんたち>

紹介された床屋はすぐに見つけることができた。早速「マイヘア!カット!プリーズ!」を連呼。髪の毛を切りたいというのは通じた。しかし、それ以外一切英語が通じない。店員さんはラオス語なので値段すらよくわからない。紙に値段を書いてもらい、やっと理解。おまかせカットスタートである。

<紹介してもらった床屋>

道具もかなり充実しているし、ハサミを縦に入れてくれる(以前、インドではハサミを真横に入れられ5分ほどでスーパーぱっつんになった)。学生さんもよく来ているようだ。この様子からみて、きっと人気で評価の高い床屋であろうと感じた。
ハサミが目に刺さりそうだなあ、という勢いで、しかし細かく丁寧に時間をかけてカットをしてくれる。ただ、店員さんが「ニイニイ!ニイニイ?」とやたらうるさい。たった2つの音なのに、さっぱり意味がわからない。とりあえず私も負けずと「イエス!オッケーオッケー!カットカーット!」を繰り返す。そんなこんなで全く言葉が通じないまま、おまかせカット終了。仕上がりは満足の出来であった。

<おまかせカット中>

お値段、合計25000kp!!!(カット15000kp、ヘアアイロン10000kp)
日本円で約250円である。安い。素晴らしく安い。
ちなみに後日、ガイドさんに「ニイニイ」って何?と聞いてみた。「ここ」とか「これ」とかという意味らしい。つまり、「ここ?これでいいの?」ってずっと言ってたんですね。意外と会話は成立していたようだ。
匂いも、服も髪型もラオガールになってきたところで、次はパクセへと向かう。
<パクセ>
この日は車で1時間ほどのワット・プーを見に行った。カンボジアのアンコール遺跡を連想させられる遺跡だ。13世紀まではヒンドゥー教の寺院であったそうだが、現在は仏教信仰の地となっている。天国と称される本殿に行くには77段の急な石段を上らなければいけないので、動きやすい服装をお勧めする。
階段を上り終わると、パクセのあるチャンパ―サックの町を見渡すことができる。緑がきれいで風も心地よいので、のんびりと過ごしたくなる場所だった。

<ワット・プー>

<天国(本殿)へと続く階段>

<天国>

次の日は、コーン滝群を見に行った。パクセから車で3時間ほど進み、コーン滝の入口の島、コーング島にいく。そしてそこからボート1時間、西洋人がバンガローのハンモックで寝ている姿を両手両足でも数えきれないほどみたところでコーン島に到着する。そこからトゥクトゥク15分ほど乗り、ようやく1つ目の滝、リーピー滝に出会うことができた。
アジアの滝なんてとあまり期待していなかったのだが、ゴウゴウと渦を巻いている濁流を見るや否や鳥肌が立った。少し下流に行けば川イルカがいるそうだ。
コーン島からボートに乗り本土へ戻る。2つ目の滝は、コーンパペンの滝だ。こちらも迫力満点。しかも滝の目の前まで下りていくことができる。片手にアイス、片手にカメラを持って下りた私は何度も転びそうになったので、両手はフリーの状態がいいと思った。この滝に落ちたら、戻れそうにないなと思っていたが、そこで悠々と釣りをしている人がいるのは驚いた。

<リーピー滝>

<コーンパペンの滝>

コーン滝群を存分に満喫した私だが、それでは普通の観光だ。そろそろラオガールに磨きをかけないといけない。そこで使えるのが、ラオス版(?)サービスエリアだ。コーン島に向かう3時間の道のりの途中では、車を止めると、一気に物売りが押し寄せてくる場所がある。あまりの勢いで車から降りるのが怖いくらいだった。ここではもち米、蓮の実、鹿肉のジャーキーを食べてみた。もち米は遠足のおにぎり並みに美味しい。蓮の実は、生のまま食べるのだが渋みがあり口に合わなかった。鹿肉のジャーキーは非常に臭いが、炭火で焼いて食べるととっても美味しい!!!!ローカルなおやつを体験でき大満足することができた。

<勢いに圧倒され車の中から写真を撮る>

<蓮の実>

<鹿肉ジャーキーとラオス版サービスエリア>

ホテルに戻った後は、服を買いに近くのブティックに寄ってみた。イケイケな服が多くあまり安くなかったが、店員さんと年が近かったためか話が弾み、ついついまた服を買ってしまった。そのほかにもホテルのある通りには雑貨屋やカフェ、ケーキ屋など9時ごろまで開いているので、夜も安心して楽しむことができた。

<ブティックの店員さんと>

<ヴィエンチャン>
ヴィエンチャンではほとんど観光することができなかったが、ルアンプラバンのようにナイトマーケットがあり、夜も賑やかであった。また、ガイドさんに頼み、近くのローカルスーパーに行くことができた。インスタントのラオコーヒーをたっぷり購入。ラオガールはコーヒータイムも楽しまなくちゃ。と勝手に思いながら。
そんなこんなで私はたっぷりとラオスに染まることができた。ラオガール計画☆成功☆ということになるだろう。たぶん。

<笑顔で手を振ってくれるコーン島のレストランの人たち>

<ホーチミン>
ラオスの匂い(鹿肉の匂い)をプンプンさせたまま到着したのは、ホーチミン。ラオスと比べ物にならないくらいの交通量である。特にバイクがびっしり。5年ほど前に1度来たことがあったが、その時よりも確実にバイクが増えている。
統一会堂、中央郵便局、サイゴン大教会を見た後、夜はベンタイン市場まで歩いてみることにした。私の泊まっていたホテルからは歩いて10分ほど。しかし、バイクが多いので道を渡るのも一苦労。私の事見えてるでしょ?そっちが止まってくれるでしょ?という勢いで進んでいかないと延々に渡れないだろう。ベンタイン市場では、日本語で容赦なく売り込んでくるお店の人にうんざりした。強引に物を売ってこないラオスの人々が恋しいと思った。バイクと人の多さにエネルギーを吸い取られてしまったので、サンダルを1足買ってこの日はホテルへと帰った。

<道がすいていてもこんな状態>

<その場で靴をカスタマイズしてくれる>

次の日は、ホーチミンも最後、旅行も最後の日であった。
実は行きのハノイ空港で買っていたアオザイに身を包み、前日に買ったサンダルと髪飾りを身に付けた。今日の予定は、メコン川デルタクルーズ。最終日、思いっきり楽しめそうな予感がする。
ホーチミンから車で1時間20分ほど行き、そこから船に乗り10分。デルタの村に着いた。ここでは養蜂場や、ココナッツキャラメル作りを見学することができる。またフルーツやお茶、歌のおもてなしもあるので、ほっと一休みすることもできる。また、村の中にある川を小さな船でゆっくりと渡ることができる。ジャングルの中に来たような楽しさがあった。

<アオザイを着て調子に乗る図>

<アオザイを着て調子に乗る図2>

デルタクルーズからホーチミンに戻ってきたのは、15時ごろ。ホテルはチェックアウトしてしまったし、フライトは24時ごろである。そこで、ベンタイン市場の近くにある公園のイベントに参加してみた。なんと「ジャパンフェスティバル」がやっていたのだ。どうやらアニメのコスプレのイベントのようである。見覚えのある衣装をいくつも見かけた。また、日本語を勉強しているという女の子が話しかけてくれたりもした。日本文化で盛り上がっている光景を見て、とても嬉しい体験をした。が、夕方突然のスコール。キャーキャー言いながらみんなでテントに逃げ込む体験も面白く感じた。

<ジャパンフェスティバル>

<ジャパンフェスティバル 浴衣を着たベトナムの女の子>

まだまだフライトまで時間があったので、ガイドさんに案内してもらい、ホーチミンの夜景を見に行った。都会になったなぁ・・・。5年前にちょっと来ただけの私だが、そう思ってしまうほどきれいな夜景だった。周りはカップルばかりであったが。
帰り道、スコールのおかげで道が川のようになっていた。水深10センチはありそうな道もあった。そして、なんと、魚が!!!!
道路に魚が泳いでいた。
最後の最後まで楽しませてくれたホーチミンであった。
結果的に、私はたった2日ほどでホーチミンに染まった。
あれ?ラオガールは…。
おしまい。

<ホーチミンの夜景>

おまけ
今回の旅で一番美味しかったビールは、ビアラオのダークラガーだった。
しっかりとした濃い味が、乾いた体にどんどんと吸収されていく。もう一度飲みたくなる味であった。

【ビアラオ ダークラガー】

2013年11月 鈴木美冬
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