エキゾチック・オマーン! 未知なる都市サラーラへ

エキゾチック・オマーン! 未知なる都市サラーラへ


今回、カタール航空さんのご招待でオマーンへの研修へ参加させて頂いた。
・・・オマーンってどこ?どんな国?暑いの?
日本にとってまだまだ馴染みのない国、オマーン。行くまではサッカーのイメージくらいしかなかったオマーン。
オマーンは、北はホルムズ海峡をはさんでイラン、西はアラブ首長国連邦とサウジアラビア、南はイエメン、東はインド洋に面している南北に長い国。 長い海岸線と、標高3000m級の高い山脈や、どこまでも続く砂漠など変化に富んだ美しい国なのだ。
今回訪れてみて、おススメしたい国の一つとなったので、その魅力を是非ご紹介させて頂きたい。


カタール航空がこの度オマーン南部にある「サラーラ」に就航するということで、初便に乗せて頂き、未知なる都市サラーラへと向かった。
○サラーラ
首都マスカットから約1050kmというかけ離れた所にある街サラーラ。空港に着き車を走らせると、広大な土漠とラクダの群れが見えてくる。そして、白とベージュの低層な家が建ち並ぶ住宅街。これぞ、思い描いていた中東の光景。さらに走ると、そこにはなんとコバルトブルーの海と、ヤシの木やバナナの木が見えてくる。まさに、「中東の南国」?!ヤシの木が生い茂る海辺でラクダが水を飲む、そんな光景を見られるのはここサラーラだけではないだろうか。
街中のホテルから約30分車を走らせ、行き着いたのはとある絶壁。

車を降りてみると、海・空・街が造りだす素晴らしい光景が目の前に広がった。

ここ「タカ」はドファール地方で3番目に大きな街。この絶壁からは白いタカの街並みと、エメラルドに輝く広大な海・空との美しいコントラストが見渡せる。まるで絵はがきの中にいるかのようで、立っているだけで汗が流れ出る程の暑さにも関わらず、そんなことも忘れてその景色に見とれてしまった・・・。
タカから7kmほどの所に、世界遺産にも登録されている「ホール・ルーリ」がある。

ホール・ルーリへの入口

高台にあるこの遺跡からの眺めもこれまた素晴らしい。

ここには神殿、乳香の貯蔵庫、井戸のほか、シバの女王の宮殿といわれる遺跡も残っている。今回私は見ることができなかったが、運が良ければ水を飲みに来ているラクダの群れを見ることができたり、雨季には山々が緑一面になり、また違った景色が楽しめるらしい。是非雨季の景色も見てみたいものだ・・


サラーラは、世界でも数少ない乳香の木(フランキンセンス)が生息する町。

乳香の木(フランキンセス)

そもそも、乳香って何・・?
日本でもアロマオイルとして使われている「フランキンセス」。アロマ好きの女子は耳にしたことがあるかもしれない。
乳香(フランキンセス)はメソポタミア、エジプト時代から数千年の歴史があり、当時は金と同じくらい貴重なものとして扱われていたそう。
乳香は木の樹液で、木に小刀で傷をつけて採取する。木の傷口から粘着性非常に強い樹液が染み出て、空気に触れると白濁し、固まり始める。


固まったものがこちら。

そして、このようにして焚く。

ゴールド・スークでも、たくさんの乳香や香水が売られていた。

お土産用に袋詰めされたもの

乳香が焚かれている

アラブの国では「お香」はとっても身近な存在。
オマーン人は、この香りを非常に誇りに思っており、日本の迎賓館にあたるオマーンのブスタンパレス・ホテルでは常にこの乳香が焚き詰められている。私が泊まったホテルでも、ロビーでは常に乳香が焚かれていた。また、世界で最も高価な香水のひとつであるアムアージュもこれを主成分にしているらしい。
サラーラにはフランキンセスの博物館があり、乳香についての歴史や、オマーンの歴史について見学することができる。

乳香博物館

○マスカット
サラーラを離れ、次に向かったのはオマーンの首都マスカット。
マスカットは、ルイ(Ruwi)、マトラ(Mutrah)、オールド・マスカット(Old Muscat)の3地区から成っている。
マトラ地区にある、マトラ・スークの前の海岸沿いを歩いていると、みんな海に向かって釣り針を投げ、釣りをしていた。

ただ、怖いくらい男の人ばっかり。女性は私だけではないかと感じたほど。オマーンではイスラム教によって女性が一人で歩くことは禁止されているため、女性はあまり外に出歩かないそうだ。言われてみれば確かに、男性と一緒に歩いている女性か、複数で歩いている人しか見かけなかった。

アラビア随一とも言われるマトラ・スークには、銀製品や布製品、ハンジャル(半月刀)やアクセサリーなどを売るお店がたくさん並んでいる。




スーク観光後、隣のカフェにて休憩。店員さんに「アラビックビア?」と聞かれ、暑さで汗だくだったため、皆声を揃えて「イエス!」と、アラビックビアとやらを注文。
そこで、出てきたのは、アラビックビアという名の、甘いアップルソーダ。
暑さにやられて私たちは外ではビールが飲めないということも忘れ、「アラビックビア」を注文してしまった。皆さんも、オマーン(イスラム圏)に行かれる際は、ホテルのレストラン等以外ではビールは飲めないので、要注意!

いろんな味の「アラビックビア」

マスカットで、個人的に一番感動したのが、スルタン・カブース・グランド・モスク。
2001年に完成したばかりで、オマーン最大にして最も美しいモスクなのだ。



見学の際は、イスラムのルールにのっとって、男女共に長袖・長ズボンを着ないといけない。女性はスカーフで髪を隠すことが義務付けられているので、私もイスラム女性になりきってスカーフを巻いて見学をした。

床は全て真っ白な大理石、メインのプレイヤールームに敷かれたペルシャ絨毯は4263㎡で、これ1枚でできているのだという。天井からぶら下げられたシャンデリアは高さ14m、幅8mという巨大なもの。その美しさには圧巻。



もちろん外観も素晴らしく、夜はライトアップされていて、まさに“アラビアンナイト”を感じることができる。

○ニズワ
マスカットから車で約2時間の所に古都ニズワがある。ここはマスカットに次ぐオマーン第二の都市で、現在ではオマーンを代表する銀細工と手工業の街として知られている。
オマーン3大フォートの一つでもあるニズワ・フォート。

17世紀に造られた砦で、曲がりくねった細い通路、カムフラージュの通路や扉など、外敵の侵入を防ぐ仕掛けがあちこちにあり、すごく面白い。地下には男女別のすごく小さい牢獄も。
屋上からはニズワの古い町並みを見渡すことができる。


近くをぶらぶら歩いていると、ニズワの古い町並みがあった。

ニズワからさらに30分ほど車で走ったところには、世界遺産にも登録されている、オマーン版万里の頂上「バハラァ・フォート」や、ジャブリン城がある。

バハラァ・フォート

ジャブリン城は宮殿として造られたものだが、同時に教育の場としても使われていた。一人で歩いていると迷子になりそうな程部屋がたくさんあり、各部屋は古い家具や手芸品などで飾られていた。外は40度近くの気温があるのに中は涼しく、風邪を通す造りになっていた。やっぱり昔の人はすごい。




お城の上からは規則正しくならぶヤシの木や砂漠、オアシスを望むことができる。


◆シャングリ・ラ バールアルジサリゾート&スパ
今回、シャングリ・ラ様のご協力で、マスカット一のリゾートホテル「シャングリ・ラ バールアルジサリゾート」に宿泊させて頂いた。
素晴らしいホテルで、今まで宿泊した中でも一番と言って良いほどだったので、是非ホテルの紹介をさせて頂きたい。
シャングリ・ラ バールアルジサリゾート&スパはそれぞれ異なるテーマをもった3棟のホテルで構成されている。空港から車で45分、岩山を貫くトンネルを抜けると「オアシス」を意味する「アル・ワハホテル」に到着。こちらはファミリー向けのホテルで、ホテルを囲むたくさんのプールがオアシスのような空間を作り出している。


そして、リゾートの中心に位置するのが「街」を意味する「アル・バンダールホテル」。ビジネス向けで、ショップやレストランがたくさん集まっている。

アル・バンダール ロビー

3つ目が、今回私が宿泊させて頂いた、「キャッスル」を意味する「アル・フスンホテル」。3つのホテルの中で最も格調高く、大人向けのホテルで、他のホテルとはサービスもワンランク上。

アル・フスン ロビー

オマーン最大の広さのお部屋

ミニバーは全てフリー

ロクシタンのアメニティ

アル・フスンのレストランの朝食

15:45~16:45はアフタヌーンティー、18:00~19:00はカクテルアワーのという時間があり、それぞれレストランや、屋外で海を眺めながらシャンパンを楽しむことができる。

岩山とコバルトブルーの海を眺められるオーシャンビューのお部屋はとってもおすすめ。

このホテルの宿泊者しか行くことができないプールとプライベートビーチがあり、そこには年齢制限があり子供たちも入れないため、とても静かで、波の音しか聞こえない、なんて贅沢な時間が過ごせる。マスカットを訪れ、静かにリゾート気分を満喫したい方にはとっておきのホテルだ。
シャングリ・ラには「タートルビーチ」という名のビーチがある。ウミガメが、産卵にくるのだ。

私は運よく、そのウミガメを見ることができた。夕食をしていると、スタッフに「ウミガメがいるよ!」と声をかけられ、夕食を中断し、皆でレストランの前のビーチへ向かった。そこには、なんと砂浜に上がってきているウミガメが。写真はNGだったので残念ながら残っていないが、一生に一度見てみたかったウミガメの産卵を、まさかここオマーンで見られるとは思ってもいなかった。
サラーラ、マスカット両都市で感じたのは、予想以上に綺麗な街であるということ。ごみ一つ落ちていない。また、日本人はこの旅で全然出会わなかったが、日本の自動車メーカーの看板をニズワ付近で見かけたときは驚いた。それほど、オマーンでの日本車の普及率は高いのだ。さらに驚いたのは、どの車を見ても新品のような綺麗さ。オマーンでは車の洗車が義務付けられているらしく、洗車をしないままで走行すると罰金が課せられるとか。車が綺麗な訳も納得。
いろんなホテルを視察しに行ったが、どこのホテルでも、「日本人はビジネス以外で来る人はほとんどいない」とおっしゃっていた。今後、もっともっとたくさんの人にこの素敵な国を訪れてほしい。
○カタール・ドーハ
サラーラへ行くまでに、カタールのドーハでトランジットした際、朝の4時にドーハに着き、そこから21時まで時間があったので、一度出国し、ドーハの市内観光をした。最後になったが、少しドーハのご紹介もさせて頂きたい。
空港を6時に出発し、早速4WDで砂漠へと向かう。そう、朝っぱらからいきなりスリル満点のデザートサファリを体験。

デザートサファリはドバイのものが有名だが、砂漠はこのドーハの方が大きく、車もスピードを出してくれるらしい。本当に120kmくらいのスピードで、砂漠を走る。ジェットコースターが好きな私はとても面白かったが、ダメな人は苦手かも・・。私は助手席に座らせてもらったのだが、キャーキャー叫んでいると、隣で嬉しそうな顔をしてさらにスピードをあげるドライバーさん。

車が真横を向いて砂漠を落ちていく感じが今でも忘れられない。


デザートサファリを終えた後は、ドーハの中心へ戻り、イスラム芸術博物館やショッピングモール「ヴィラジオ」、人工島のザ・パールなどを観光した。

イスラム芸術博物館

ヴィラジオ

なかでもおすすめなのが、ワキフ・スーク。
オマーンでも様々なスークへ行ったが、このワキフ・スークの雰囲気が個人的には一番好きだった。




ドーハはトランジットで訪れる機会も多いはず。1日でも十分楽しめるので、その際は是非デザートサファリで絶叫してみて欲しい。
今回は初めての中東への旅だったが、見るもの全てが新鮮で本当に面白かった。まだまだ日本では馴染みがないオマーンだが、アラブの国を訪れるなら、まず、古きよきアラブの姿を守り続けているオマーンへ足を運んでみて欲しい。治安だって全く問題ないし、人は優しく、ご飯も美味しい。そして郊外には手つかずの自然が残されている。知られざる魅力満点の国なのだ。
2013年5月 池田郁依
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