ワインとシャンパンの故郷を巡る アルザス・シャンパーニュ地方&パリの優雅な旅

ワインとシャンパンの故郷を巡る アルザス・シャンパーニュ地方&パリの優雅な旅

アジアが好きで、旅先もいつもアジアを選びがちな私が、今回旅することになったのは花の都パリとアルザス&シャンパーニュ地方。喧噪にまみれたり、面倒くさい客引きにつかまったりすることのない、エレガンスな旅を経験してきた。専用車でシャンパンメゾンを周ったり、古城ホテルに泊まったりと、夢のようなひと時だった。

シャトー・ド・マルセー(古城ホテル)


まずストラスブールからエレガンスな旅は始まる。半日しか観光の時間がなかったため、かなり駆け足だったが、街全体がコンパクトなので、徒歩で十分観光ができた。一番気に入ったのは、プティット・フランスと呼ばれる散歩道。白やパステルカラーの壁に木骨組みの建物が並び、周りにイル川が流れている。きれいな花を飾っている家々があったりして、目で見て楽しい、歩いて楽しいエリアだ。

プティットフランス

このストラスブールから列車で30分ほどのところにあるオベルネ。この街はガイドブックでなんでこんなに取扱いが少ないのか、と思うほどに素敵な村だった。1時間もあれば観光できてしまう、小さな村だが、中世の雰囲気が残ったとてもかわいらしい村。むかし絵本の中で見たような、メルヘンチックな街並みに女子であれば皆、心弾むことだろう。まずはインフォメーションセンターで地図をもらうのがおすすめ。その地図には、便利な観光順番が載っており、建物のプチ情報なども教えてくれる。ストラスブールはドイツと長年にわたり領土の取り合いをしていて、ドイツの領土だったこともある。そのためストラスブール近郊の町の建物は、どこかドイツっぽさを感じる。

オベルネの街並み

オベルネの街並み

オベルネの街並み

オベルネ中心部から歩いて5分程度のところにある、ル・パルクホテルはカントリー調で温かみなる雰囲気。メルヘンな気分をより高めてくれる、素晴らしいホテルだった。

ル・パルクホテル

翌日、専用車でアルザスのワイン街道満喫ツアーに出かけた。

ワインセラー巡り

ワインテイスティング

リクヴィルの街並み

お肉屋さんの看板

フランス国内で造られる約20%の白ワインが、ここアルザス地方で造られているのだそうだ。南北170キロにわたるアルザスワイン街道を走り、今回3軒(通常のツアーでは2軒)のワインカーヴを巡った。1軒でだいたい5種類くらいずつ飲み比べができ、味の違いを楽しめた。私のお気に入りはピノグリと言われるワインで、ワイン慣れしていない私にも飲みやすく感じた。今回は特別に貯蔵庫も案内してもらい、代物のワインや1717年に作られた樽など大変貴重なものを見ることができた。試飲は有料の所と無料の所がある。無料の所では、1本でも買うのがベターということだ。やはり試飲だけというのは、気が咎める。
ワイン街道には、途中いくつかの美しい村々がある。フランスには“ランスで最も美しい村協会”というものがあり、昔ながらの田舎の風景を守っている。その最も美しい村に登録されているリクヴィルという村と、リボーヴィレを訪れた。ブドウ畑に囲まれ、町の中心に教会、といういかにもフランスの田舎らしい村で、ここもまたカラフルな木骨組みの家々が並んでいる。またアルザスの村の特徴は、お店の看板だ。看板で何屋さんかを表しているのだが、とても個性的でかわいい。看板だけを撮ってもとても絵になる。
そして翌日はシャンパーニュのシャンパンメゾン巡りへ。

シャンパンメゾン巡り

かの有名なモエ・エ・シャンドンと小さなメゾン、合わせて2軒を訪ねた。モエのメゾンは大手だけあって、地下の貯蔵庫はかなり見ごたえがある。ズラーッと並んだワインボトルは圧巻!最後にはもちろんシャンパンの試飲も付いている。

モエ・エ・シャンドンの貯蔵庫

モエの試飲

フランスの田舎に行ったら一度でいいから泊まってみたい、そんなキャッチコピーがよくつけられる、シャトー(古城)ホテル。お一人様でかなりロマンチックな古城ホテルに1泊した。

シャトー・ド・マルセー

シャトー・ド・マルセー

それはそれはロマンチックでメルヘンチック。キャッチコピーもうなずける。
今回私が泊まったのは、シャトー・ド・マルセー。シノン駅からタクシーで10分ほど行ったところにあるこのホテルは、15世紀に建てられた中世のお城を改築している。ホテルの周辺にはタンポポが咲き乱れ、ブドウ畑に囲まれ、とても牧歌的な雰囲気の中、ひっそりとホテルが佇む。なんて絵になる風景でしょう。ここのホテルのレストランはミシュラン一つ星を獲得している。シャトー・ド・マルセーに泊まったら、ここの高級フレンチを堪能したいものだ。
ようやく花の都パリへ向かった。
今までの田舎と違って、人が多く、若干の治安の悪さを感じた。想像以上にジプシーが多くて驚いた。

パリのシャンブルドット

エッフェル塔

パリでの宿泊はシャンブルドット。シャンブルドットとは、イギリスのB&Bのようなもので、一般家庭が空いている部屋と朝食を旅行者に提供しているものだ。
ふつうのホテル泊では経験できないことがたくさんあった。苦労したのはアパートを探すことと、アパートに入ることだ。道に迷うのは私の方向感覚の問題だが、アパートに入る方法が意外と難しい。入り口の扉を事前に知らされている番号で開け、住人の家のインターフォンを呼び出すだけなのだが、今回のアパートの問題だろうが、操作の説明や住人の部屋番号などが書いておらず、あたふたした。
部屋はとてもセンスが良く、向いの窓からパリっ子の日常生活が垣間見られ、ホームステイをしているような気分になった。主人の人とちょっとした会話ができるのも、魅力の一つかもしれない。
パリでは主だった観光地を周ることに精いっぱいで、ショッピングをしたかったのに、まったくそんな時間はつくれなかった。
観光づくめでパリの滞在が終わってしまった。こんなにお洒落な街なら、今度は1週間くらいのパリだけの滞在にして、食事やショッピングなどゆっくり楽しみたいなぁ、と思いながら帰国の途へついた。
2013年4月 久保井
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パリ
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