食べて歩いて思いを馳せて!怒涛のベトナムカンボジア

食べて歩いて思いを馳せて!怒涛のベトナムカンボジア


ベトナムとカンボジアって陸続きだけど、どこがどう違うのだろう。知らない国へ行くときはそんな素朴で簡単な疑問を大切にする。事前に知識を詰めこんでいくよりも私にはその方が、結果的に多くのことを吸収できる気がするからだ。そして、やはり今回もたくさんの大好きなものに出逢えた。世界中に好きな場所が増えていくこの幸せ!たくさん歩いて食べて見てきました、ベトナムカンボジア!!


<ベトナム>
ベトナムはとにかくバイクの量が多い多い多い!!!道路の横断は困難極まりない。横断歩道なんて、形だけである。フエでは何とか震える手をあげて「通るで!私ここにいるで!!」と主張しながら渡れば、意外とバイクは優しく私をよけて走り抜けていってくれた。しかしホーチミンはガイドと横断することをおすすめする。なにしろ、人口800万人に対してバイクが600万台!

ホーチミンはフランスの植民地だったため、フランスの文化が今も色濃く残っている。
街もパリのように渦巻状に1区2区3区・・・と区画されている。
サイゴン大教会。中は外の喧騒と違い、ひっそりとして静かだ。

中央郵便局

笑顔の素敵なお土産のスタッフ。とても可愛らしい。

ホーチミンで印象にのこったのは、カラフルなベンタン市場だ。コーヒーやお土産、果物や靴、食器など何でも売っている。



地元の人が買い物に来ることはあまりないとのことだが、売っている人はもちろんベトナム人。ベトナムの人の元気をそのまま感じることができる。
靴屋のおばちゃんに写真をとろうと誘われた。

アオザイを着た店員さん

<古都フエへ>
フエへは国内線で1時間と少し。
訪れるまで何のイメージもなかったフエだが、私はこの旅でフエが大好きになった。日本の京都に似ているとされるフエ。初めて来た土地であるにもかかわらず、とても落ち着くのだ。
フエではカイディン帝廟という、王様のお墓を紹介したいと思う。

お墓といっても驚愕のキラキラ、陶器の繊細な装飾のパレードである。ぜひ訪れていただきたい。しかもこのお墓はかなり特徴的で、豪華さだけが見どころではないのだ。
カイディン帝廟内部




この建物は12代目の王様、カイディン帝のお墓だ。最後の王様である13代目の王様のお墓はフランスにあるため、カイディン帝のこのお墓が1番新しい。完成したのは1931年。他のお墓が数年という単位で建てられるのに対し、このお墓は11年という歳月をかけて建てられた。そんなに時間がかかった理由は、豪華で繊細な内部の装飾を見れば明らかだ。
この王様は新しいもの好きで、他の王様のお墓とは趣も形式も異なるところが多い。
まずは、フランス風の外観。他の王様は中国風が多いのだとか。

王様の遺体がはっきりとどこにあるか分かっているのは、この王様だけ。また、この王様はお墓を部屋の中に納めている。それには死んでも生きているようにしたい、という王様の願いがこめられている。
私は天蓋を布だと思っていたが、陶器やガラスで出来ているらしい。風になびきそうなほど、繊細な作りだ。


装飾に日本のビール瓶が使用されている。Tokyoという文字を見つけることができる。

ランプなど、当時では近代的な道具であった道具が装飾にチラホラ

さて、疲れた頃にベトナムの屋台、フランスパンを試してみた。子どもをつれたお母さんがやってきたので、現地の人が買うのを見てから私も挑戦してみようと傍で見ていたら、そのお母さんが質問もしていないのに、英語で買い方を丁寧に説明してくれ、最後には笑顔で去っていった。こんなところで大阪のおばちゃんのような温かさに触れるとは。

中に挟む具は野菜やチキンやら美味しそうなものばかりだったが、お腹を壊すのを恐れてチーズしか挟まなかった。けれどサクサクして、本当に美味!!!!すれ違ったお兄さんが自転車に乗りながらフランスパンをかじっていたのを真似て、私も歩きながらほおばった。
<ベトナム料理>
ベトナムといえば、食べ物がおいしいことで有名である。それは本当だった。
まずはベトナム料理の王様といってもいいだろう、フォー。乗せるお肉には色々な種類があるが、このフォーは鶏肉のようだった。あっさりとして何杯だっていける。

生春巻き。パクチーが入った本場の味。

変わったものは、ベトナムのお好み焼きといわれる、バイン・セオ

黄色いパリパリした皮の中には炒めた豚肉やもやしなどが入っている。たれをつけて、野菜と一緒にいただく。皮の黄色は、サフランやターメリックの色。最初はバイン・セオのお皿をはみ出す大きさに驚いたが、皮が薄くて食べやすいためペロッと平らげてしまった。
そして私は、とりあえず旅行にきたら現地のビールは欠かせない。

こちらはベトナムのあんみつ、チェー。上から、氷、ココナッツミルク、寒天、と続く。日本のカキ氷のような食べ物で、口の中がさっぱりする。

これはバナナをもち米で包んで焼き、ココナッツミルクをかけたデザート。横の美しい花はスイカで出来ている。バナナが触りたくないほど苦手な私は、これを見た瞬間に絶句。恐る恐る食べてみるとココナッツの香りでバナナは大分優しい味になっていた。なんと1本まるごと、完食である。もう1回は食べたくないが、おすすめではある。

<カンボジア>
そして空路にて、カンボジアへ!!
ホーチミンからカンボジアのシェムリアップまでは空路にて1時間弱。飛行機から降りると、少し移動しただけであるのに、一気に南国のような風がふきつける。私はその国の空気に初めて触れる、この瞬間がとても好きだ。
シェムリアップではアンコールワットを始め、たくさんの遺跡を回ったが、ダントツ1番好きだったのはタ・プロームだ。この遺跡は、大きな樹が遺跡を侵食していることで有名である。この樹は、切ってしまうと遺跡が崩壊する恐れがあるそうで、いたるところで樹が遺跡を侵食したままだ。


修復工事が進んでいるが、私はこの遺跡の崩れているところが神秘的でとても好きだった。



根の間にデバターのような彫刻が隠れている

本当にもう1回訪れたい!
<カンボジア料理>
カンボジア料理は、ベトナム料理におされてあまりイメージがないのではないだろうか。
アモークと呼ばれる料理。食べる度に種類の違うアモークと出逢ったが、一般的に魚をココナッツミルクで蒸してバナナの葉っぱの容器に入れるというもの。どれも美味しかったが、ご飯にかけてカレーのようにいただくアモークが1番おいしかった。



カレーもおいしい。辛くなく、具がゴロゴロ入っている。ご飯にかけていただく。

中華のようなお料理も多い。春巻きや、お菜っ葉の炒め物。


そして、アンコールビール。

カンボジアでは夕陽をぜひ見ていただきたい。1番人気はプノンバケン遺跡だろうか。ちょっとした山を登らなければいけないが、山登りというほどではない。15分ほど歩いたところに、プノンバケン遺跡はある。

1日300人しかプノンバケンの遺跡には登れないとのことなので、まだ空が明るいうちから登り始めることをお勧めするが、この日はなぜか並んでいる人、およそ500人ほどだろうか、全員登ることができた。

ここから見渡せるカンボジアの大地は、限りなく平地だ。木がぽつぽつと生えていて、太陽は地平線に沈んでいく。偶然同じ日に世界各国から訪れた人と、1日の終わりを迎えた。ドイツ語や中国語が飛び交う中、同じ方向をみて同じように頬を赤く染める光景は、ちょっと感動的な場面だ。


また明日。

これからも旅はつづく。

2012年12月 楠本

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