キレイになる女子旅レシピ in モロッコ

キレイになる女子旅レシピ in モロッコ


モロッコに行ってきた、と言ってもピンとこないかもしれないが、近年特に女性に人気のあの「タジン鍋」、「クスクス」、「ミントティー」や美容に良いといわれる「アルガンオイル」と言えば、「あぁ、あのモロッコか」と思うかもしれない。モロッコはキレイのもとにあふれている、女子旅にぴったりの国なのだ。
そんなモロッコの魅力を紹介したい。




キレイレシピ<1>メディナからパワーを!
モロッコには世界遺産がたくさんある。その中でも世界遺産の旧市街(メディナ)、「フェズ旧市街」と「マラケシュ旧市街」のパワーがすごい!
まず、最初に訪れたのはフェズ。このフェズの旧市街は1,200年以上も続く町。迷宮都市とも言われ、道が狭いので車は入ることができない。多くの人が徒歩で移動する。歩きながら声を掛け合う。子どもたちは迷宮の中を走り回る。


世界遺産の迷宮都市、フェズの一般家庭で、日本語で挨拶をしてくれる、陽気なお父さんとお母さんに出会った。お父さんは62歳。以前は家具を作るなどの仕事をしていたが、現在は引退して観光客をもてなしているそうだ。家の中にはお父さんが作ったという、おしゃれなテーブルが使われていた。
この家庭でモロッコ名物のミントティーをいただく。

☆ミントティーの作り方☆
1.温めたポットに中国緑茶を入れてお湯を注ぐ→緑茶を使っているのがポイント。
2.すぐにお湯を捨てる。茶葉を洗うように。
3.緑茶が入っているところにミントの葉を入れてお湯を注ぐ。
4.火にかける。沸騰させる。
5.香りが出たら注ぐ。
6.お好みで砂糖を→ここで通常たくさんの砂糖が入れられる。

モロッコの家庭では、この砂糖が1週間で消費されるとか。
ミンとティーの作り方はお店や家庭によって異なる。お母さん手作りのビスコッティとともにいただく。これが絶妙。とっても仲が良いご夫婦に出会えて、心が温まった。

ところで、モロッコ人はこのミントティーを日に3-4回飲むそうだ。消化を助けるので食後に飲むことが多い。暑さ対策にも良いらしい。
ところで、モロッコの家庭には窓がないことが多い。お父さんの家もそう。窓がなく、天井から光が差すようにできていて明るい。日差しをさえぎるとともに、壁も厚いのでとても涼しい。クーラーをつけていなくても、外が暑くても家の中は涼しくて快適なのだ。

1200年以上続く町だからこその知恵でもある。
古い町並みが残っていたり、町全体が世界遺産になっているところはほかにもたくさんあるが、これほどの広さ、人口、そしてその人々が生み出す熱気は、他の国にはない、このフェズだけのものではないだろうか。
そして、もうひとつの世界遺産の旧市街、「マラケシュ」。マラケシュのエネルギーはフェズとは全く異なる。本当に同じ国なのか、と驚く。
マラケシュの人々の生活になくてはならないもの、それが「ジャマエルフナ広場」である。昼間は多少の露天が並び、人々が行き交う広場なのだが、夕方以降、その表情を大きく変える。まず、広場の中心にたくさんの屋台が並びだす。そしてその周りに露天、大道芸人、へナを進める女性たちなど、たくさんの商売人が集まる。そして、日が沈んでくるとともに、どんどん人が増えてくる。日本でいえば、夏祭りとか、花火大会とか、そんな熱気。どこからこんなにたくさんの人がやってくるのか、と不思議になるほど、老若男女問わず、とにかく人が多い。そして、このジャマエルフナ広場最大の魅力は、この活気が1年中、毎日続いているということである。こんなにもエネルギーにあふれた町は他に類をみないのではないだろうか。

ジャマエルフナ広場と中心とする旧市街エリアはフェズの旧市街より道が広い。そのため、バイクが結構なスピードで走っているので注意が必要だ。日本では免許が必要な原付バイクも、モロッコでは免許不要。広く普及している。


こうしてフェズのメディナもマラケシュのメディナも、圧倒されることもあるが、想像以上のパワーをくれるのである。
キレイレシピ<2>リヤド
日中、メディナのパワーをたっぷりと受けたなら、夜はゆっくり休みたいもの。せっかくなら、メディナの近くで、でもそれなりの設備が整ったホテルでゆったりとした時間を楽しみたい、そんな希望を叶えてくれるのが「リヤド」と呼ばれる邸宅ホテルである。フェズもマラケシュもメディナの中に、大きな家(いわゆるお金持ちの家)が並ぶ地区がある。近年、新市街の発展等により、メディナを離れる人も多く、古くなった邸宅がリヤドと呼ばれる邸宅ホテルに生まれ変わっていることが多いのだ。
リヤドの特徴はまず、大きくはないこと。もともと邸宅であったため、それぞれのリヤドは部屋数が少なく、部屋により広さや設備が異なることが多い。
多くのリヤドの入り口はこんな感じ。

こんなにシンプルだからこそ、リヤドに足を踏み入れるまで、どきどき、わくわくした気分を味わえるのだ。そして華やかなパティオ(中庭)が出迎えてくれる。

また、リヤドはその小ささゆえに、サービスがきめ細かい。
室内の装飾ひとつとっても、洗練されていて、真似したくなるようなインテリアのアイディアにあふれている。

テーブルクロスの模様とクッションの色を合わせて、統一感のある空間に。
(リヤド・メゾン・ブルー/フェズ)

こんなにかわいい傘立てが!
(ラ・スルタナ/マラケシュ)

ゴミ箱もおしゃれに。
(アンサナ・リヤド・コレクション/マラケシュ)
さて、数あるリヤドの中でも今回特におすすめしたいリヤドは下記のリヤドだ。
<フェズ>
☆メゾンブルー/リヤドメゾンブルー(フェズ)
有名な法律家の邸宅を改装した「メゾンブルー」と、別館の「リヤドメゾンブルー」。
本当に1,200年を越える旧市街の中にあるのか、と目を疑ってしまう。

大きな木々が囲み、涼しげな印象のパティオ。

屋上からはフェズ旧市街も見える。

夜には屋上でゆっくり星を眺めるのも。

部屋はそれぞれ個性的。インテリアはどれも落ち着いた色合い。
<マラケシュ>
☆アンサナ・リヤド・コレクション
8軒のリヤドからなるアンサナリヤドコレクション。
タイのバンヤンツリーの姉妹ブランドでもあるアンサナリヤドコレクション。

開放感のある空間とプールで涼しさを演出。

モロッコのスタイルを取り入れながらもシックで落ち着いた雰囲気の客室。


プールのある屋上でリゾート気分を味わうのも良い。
キレイレシピ<3>野菜たっぷりのモロッコ料理
砂漠で乾燥した印象の強いモロッコだが、食料自給率は100%といわれている。
メディナを歩いていると、色とりどりの野菜や果物、肉や魚、調味料に至るまで、様々な食材を目にする。そんな豊かなモロッコの食事では、たくさんの野菜をとることができる。


モロッコ風サラダ。サラダというと生野菜をイメージすることが多いが、モロッコでサラダといえば、火の通った野菜が多い。煮物や炒め物など様々で、店により味も内容も異なる。


モロッコの食卓に欠かせないタジン。いろいろな肉や野菜を使い、違った味で楽しめるもの魅力。写真はチキンとオリーブのタジン。チキンがやわらかく、よく煮込んだ玉ねぎも甘くおいしい。

世界最小のパスタ、といわれるクスクス。クスクスもモロッコの人々が大好きが料理である。クスクスは上にのったたくさんの野菜と一緒に食べるのがポイント。ここでも野菜がたっぷり食べられるのだ。
キレイレシピ<4>ハマム
ハマムとはスチーム風呂のこと。サウナとも少し異なり、ゆっくりと身体をあたため、アカスリ、マッサージ等をするものである。モロッコの人々はハマムが大好き。町にはハマム用のバケツやアカスリが売られているし、看板がなく、観光客お断り、という地元の人向けのハマムがたくさんある。

看板のないハマムの入り口。
さて、今回は、観光客でも入れる、マラケシュ旧市街近くのハマムを訪れた。


受付後、まずはロッカールームへ案内される。
ロッカーは日本のスーパー銭湯やプールで見るようなもの。鍵はきちんとついていて、ハマムの間鍵は手につけておくので安心。下着だけになり、バスローブを着る。(銭湯と違い、裸にはならないのだ!)バスローブとスリッパは貸してくれる。
今回は3名なので3名部屋へ。45分150DHのハマムと垢すりのコースをお願いした。まずはドーム型の部屋に案内され、シャワーを浴びる。3つのベッドがコの字に並ぶ部屋で横になる。ベッドからじわじわと温かくなってくる。
3人だけなので、ガールズトークにも花が咲く。
少しあたたまったら、おばちゃんが3人でやってきてオイルを塗ってくれる。
そしておばちゃんは去っていく。
その後、何分経ったのか分からないが、暑くなってきたころ、再びおばちゃん3人がやってくる。シャワーを浴びるよう言われ、その後アカスリをしてもらう。日本や韓国ではアカスリをしたことがあるが、もっと強力であった。全身のアカスリを終えたらシャワーをして終了。休憩ルームでミックスジュースを飲みながら休憩となる。
このお店でもメニューは他にある。今回は観光客向けのハマムだったが、次回は勇気を出してモロッコ人が行く、本当のハマム体験もしてみたい、と思う。
キレイレシピ<5>ショッピング
モロッコの雑貨は、とにかくかわいい。メディナでお気に入りの雑貨を見つけるもより、新市街で洗練されたオリジナル雑貨を探すもよし、とにかく、どれだけ時間を与えられても、女子には時間が足りない国!なのだ。

かご細工。日本でも人気のバッグだが、種類も大きさも様々。

ジェラバ。モロッコの伝統衣装。仕立ててくれるお店もある。


バブーシュ。皮のスリッパ。先の丸いものは室内用、先のとがったものは外出用。

ティーポット&グラス。旅行中、何度も出会うミントティー。日本に帰ったら、自分でミントティーを入れてみたいという気分になるはず。グラスは1つから買えるので、一輪挿しにしてもかわいい。

タジン鍋は持ち帰るにはちょっと大きい。。。そんな方にお勧めなのがミニチュアのタジン鍋。調味料を入れたり小物を入れたり、いろいろ使える。




今回購入したお土産。(上から)化粧水。ミントティー。オイルサーディン。クスクス。
キレイレシピ<6>航空会社にこだわる
アフリカ大陸にあるモロッコ。どうやって行くの?と思うかもしれない。
モロッコへは現在、直行便が就航していないので、乗り継いで行くのが一般的。
せっかくの女子旅だからこそ、航空会社にもこだわってみたい。
今回はトルコ航空にてモロッコを訪れたのだが、できればモロッコとトルコ(イスタンブール)を組み合わせるプランをおすすめしたい。
トルコ航空の成田―イスタンブール間の機材は大変きれいで快適。特に現在のお勧めはコンフォートクラスである。

エコノミークラスとビジネスクラスの中間クラス、他の航空会社で「プレミアムエコノミー」と呼ばれるクラスに近い。座席はゆったりとしていて、広い。

座席には電源コンセント、読書灯、USBケーブルがある。

機材によっては、無料でWIFIが利用できる。



食事は、前菜、メイン、デザートとコース形式で提供される。食事の内容はエコノミークラスともビジネスクラスとも異なり、コンフォートクラス専用に開発されたもの。食器はプラスチックではなく陶器の食器が使われていて、高級感がある。
世界遺産を見たい。おいしいものを食べたい。たくさん買い物をしてスパやハマムも体験したい。ホテルや航空会社はプチ贅沢をしたい。そんな女子旅にぴったりなのがこのモロッコ。次の女子旅はキレイのもと溢れるこのモロッコなんていかがだろうか。

2012年5月 西田

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