私、実は非常に暑がりです。夏は暑いだけでイライラします。そんな私も、最近やっと東京も寒くなってきて、非常に過ごしやすくなりました。皆さんには寒いかと思いますが、私には心地よい気温です。さて、そんな私が北極圏になんとオーロラハントをしてきました。しかも船で!今までクルーズには何回か乗ったことはありますが、何とも言えずいいんですよね~。クルーズって。船からゆっくりと外を眺めながらゆっくりとした時間を過ごす・・・。セレブな感じがとってもGOOD!さらにオーロラまで見れちゃうかも?!さらにさらにめちゃ寒い北極圏!!「私のためにある出張だ~」と思い行ってまいりました。
さて成田を出発し、オスロで1泊、2日目の午前中には沿岸急行船の出発地ヒルケネスへ到着。ここはロシア国境とも近く町からなんと7km。街にはロシア語も見受けられます。飛行機からターミナルは徒歩。うひょー、さすがに寒いです。氷点下13℃。北極圏に来たな!という感じ全開です。空港も小さく、そそくさと荷物をとり空港の外へ。空港に着くとシャトルバスがお出迎え。フライトの少ないこの空港は飛行機が到着すると乗客が来なくなるまでバスが待っていてくれます。
さて、街までは約20分。ぼんやり外を眺めているとやっぱり一面の雪景色。車も少なくそのうち街に到着。まだ12時前なので部屋の準備ができておらず、街をぶらぶらして時間をつぶすことに。非常に小さい街ではありますが、かわいらしい家や飲食店、スーパーなどもあり不便は感じなさそう。ただし非常に寒い。暑がりな私を持ってしても寒い。結局1時間くらい散策しましたが、途中でお店に避難するなど寒さをしのぎながら散策。さらに極夜といって白夜とは反対に、日中太陽が上がらないもしくは薄暗く北極圏の冬独特の現象です。なんと13時は暗くなりはじめ14時には真っ暗。これには何ともびっくりしました!今まで人生の中で初めての体験なので地味に感動しました。この日はヒルケネスで1泊。夜、天気は悪かったので今回は無理でしたが、天気がよければ街もそんなに大きくないのでオーロラ鑑賞も運がよければ可能かも知れません。
3日目ついに沿岸急行船に乗船。夏に人気の沿岸急行船ですが、ベルゲンから7日間かけて北上、もしくはヒルケネスより6日間で南下して運行しているクルーズ船です。フィヨルドを観光するクルーズ船として利用されるほか、地形的に車や飛行機での移動が難しい沿岸諸都市へ生活物資を届ける定期航路としても運行されています。今回はヒルケネスより南下。4日目の深夜ボードーまで乗船です。お昼前、早速ホテル前からバスに乗って船着場へ。いやー結構デカいです。今回の船は標準的な大きさだそうですが、それでも定員が約700人がという船。さらに船の名前が『Ms Nordlys』ノルウェー語でオーロラという意味だそうで、それだけでテンションが上がります。さて、人専用の入り口から3階へ入ってチェックイン。またお部屋の準備ができてません・・・というので船内散策へ。
船内はなんと7階建て。1階・2階は機関室があったり貨物室があったりとお客さん用ではないので省略。3階から7階までキャビンがあり、その他レストランやカフェを見学する為の展望ラウンジなどかなり広め。インターネットスペースや寄港地でのツアーを予約するためのツアーデスクなど、さすがクルーズ船といった感じ。それでもカリブなどの大型クルーズではなく、かなりクルーズ船としては小さめの感じです。まあ700人乗れるので決して小さくはないですけどね。さて船は13時には出港。
昨日と同じ様に真っ暗に。「これ毎日だったらウツになっちゃうよ」と思いつつ昼食へ。昼食は4階のレストランでバイキングタイプのお食事。エビ・カニが舞い踊りでテンションも最高潮!有名なノルウェーサーモンも美味でニシンなどもあり、お肉の駄目な方も問題なさそう。ただしお客さんが少ない・・・。 先ほど定員700名とお伝えしましたが、レストランには20名にも届かない皆様方が。やっぱり冬場はお客様少ないようです。ただしその代わり夏場は非常に取りづらい予約も冬ならOK!オーロラ鑑賞も楽しめるのですごくお得です。ちなみに朝食はバイキングタイプ、夕食はセットタイプとなります。人数が多いと時間予約制になるようです。
さて船は真っ暗な中を進んで行きます。4日目深夜のボードー到着まで沿岸の都市に寄航しながら進んでいきます。都市によって停泊時間が変わり、例えば物資の積み下ろしだけなら5分とか船で催行するツアーや乗り降りの多い都市などは1時間から1時間30分停泊したりと様々。
夜中に船が止まったりすると、エンジンをかけたり止めたりするので少し寝にくいかもしれません。まあどちらにせよ、ほとんどが夜みたいなものなのでいつでも気が向くまま寝てください。私も途中ハンメルフェルストとトロムソで下船して観光。さすがに明るい時間は極度に少ないので暗い中の観光になることが多いのではないでしょうか。この時期だと、どの街もクリスマスイルミネーションばかり。逆に暗いほうがきれいなのでラッキーと思いながら観光。沿岸の都市はどこもそれほど大きくないので、徒歩でも十分廻れます。また、冬場は、悪天候や人数が少ないために催行できないこともあるようですが、船でツアー客を集め催行している場合もあります。船に乗ってから予約できるので便利です。
食事、寄航、ツアーの間以外は展望デッキや24時間営業のカフェでまったり。進行方向の先頭にある展望デッキは見晴らし抜群!コーヒーなどを飲みながら本を読んでいるヨーロッパの方なんかもいらっしゃいました。またカフェは飲み物をはじめ軽食やスイーツなど意外に多い品揃え。結構びっくり。ちなみに船オリジナルのマグカップを買うと船滞在中コーヒー・紅茶が飲み放題になります。是非お勧め。約10杯くらいで元が取れます。
また、室内でまったりしていても電話のP1ボタンを押すと常時船内放送が電話のスピーカーから聞こえます。これでオーロラもばっちり!こんな感じでのんびりと沿岸都市を経由しながら下船場所のボードーに到着。1泊してからコペンハーゲンでアンデルセンゆかりの地オーデンセやコペンハーゲンの北にある古城を1日ツアーで観光して成田に帰国しました。
コペンハーゲンは北極圏ではないのですが日暮れは早め。吹雪もありかなり寒かったです。クリスマスマーケットやイルミネーションなどがあり冬場ならではの風物詩なので意外に楽しめました。日本からの持参品で感動したのはユニ○ロのヒートテック。あったかくって感動しました。ぜひイエローナイフなどのオーロラ鑑賞や冬場のヨーロッパなどにはお勧めです。この旅行中ほとんど太陽を見ることがなく、7日目のコペンハーゲンで久しぶりに太陽を見たくらい暗い時間がほとんどでしたが、船や街など、人気の夏場には見れない姿が見れ、寒いながらも非常に充実した出張でした。
・ ・・・あ、オーロラ見えたか書くのを忘れていました。下記の通りです。
1日目:雪(たまに吹雪)の為、観測できず。
2日目:雨?!の為、観測できず。
3日目:海が非常に時化と雨の為、観測できず。
番外編
ヒルケネス:雪の為、観測できず
ボードー:雨の為、観測できず。
毎日夜中1~2時間ごとに起き、外のデッキまで天気を確認しに行くこと10何回、今回は残念ながらハント失敗。さらに船3日目には海が非常に荒れて途中の寄港地を2つほど飛ばしたというおまけ付き。まあ天気によるものなのでしょうがないとは思いますが、極夜のためチャンスが非常に増えるので是非お勧めです。
因みに、ベストな時間は18時~25時くらいだそうです。今回は、たまたま見ることができませんでしたが、船のスタッフによると、もちろん見えることも多々あるそうですが、自然現象によるものなので、確率まではわかんないよ(笑)とのことでした。
2010年11月 菅原