トレボーノ!! イタリアのとっても美味しい旅

トレボーノ!! イタリアのとっても美味しい旅

シラクサの町並み10月の下旬、南イタリアのタオルミナ、シラクサ、ナポリ、カプリ、アマルフィへ行ってきた。その中で私が気に入った町がシラクサとアマルフィで、今回はその二つの町について書こうと思う。


シラクサの町並みシラクサの町並みシラクサの町並み
シラクサは古代地中海の大都市で、古くからの港町である。北部の考古学公園、ギリシャ劇場などを含む考古学地区、南部の旧市街のあるオルティジア島からなる。
タオルミナからの早朝の列車にてシラクサ駅に到着、タクシーで行くのが一番楽だけど、タクシー代は日本以上に高くついてしまうので、地元の人と同じようになんとかバスを使ってホテルまで行ってみよう、と路線バスに挑戦してみることにした。乗客の一人に降りるべきところに近づいたら教えてもらうように頼んだ。「ここだよ」と声をかけてもらったときに気づいたことが「誰もバス代を払ってない」ことだった。つまり、町を循環してる路線バスは地元の人も観光客も乗り放題ってことだ!ただより安いものはない、使わなきゃ損、損と考古学地区と旧市街を行き来するのに何度も使ううちに、同じ運転手さんのバスに偶然乗ることもあり、「また会ったね」とにっこり笑みを交わしたり、なんてこともあった。
ギリシャ劇場私がシラクサを気に入ったのはバス代がただだから、だけではない。オルティジア島の旧市街は大きすぎず、1日かけて街を歩けばシラクサの住人になったかのようにどこに何があるか大体把握できる。旧市街は町並みがきれいなだけで観光客用のテーマパークと化してるのではなく、そこに生活する人々の息づかいか聞こえてくるのだ。

アマルフィの街中
路地に入ると2階から洗濯ものを干しているおばちゃんや、市場で野菜を買っているおじちゃんもいて、人々の生活している姿も垣間見ることができる。だからシラクサの街歩きはとても楽しいのだ!

アマルフィの町並み
アマルフィは世界遺産に登録されている「世界一美しい海岸線」が有名で、山間には美しい家々がそびえたち、岸壁の真下には真っ青な地中海が広がり、まるで絵画の中に迷い込んだかのような美しさをもつ。街自体はとても小さくかわいい。

アマルフィのドゥオーモドゥオーモ前の広場ではおしゃべりに夢中なたむろしている学生たち、海岸線沿いの散歩道では犬の散歩をしている人々や赤ちゃんを乳母車に乗せて散歩する若いお母さん、お土産物を熱心にみる観光客たちが行き交う中で、のんびり時が流れてゆくのを感じながらカフェでカプチーノを飲む、これが正しいアマルフィや南イタリアの小さな町での正しい過ごし方だと思う。
イタリアに来て忘れてはいけないのがなんと言ってもイタリア料理!!シチリアでしか食べれないいわしのパスタ、魚介のパスタ、ナポリのピザなど何を食べてもほっぺたがおちそう・・・。イタリア人がアマルフィの街中で他国の料理に排他的になるのはどうかと思うが、自国の料理を誇りに思い、えばるのも無理はない、と納得。しかしながら、ちょっとしたレストランに入るとワインなしでも軽く20ユーロは超えてしまう。レストランだけではなく、すべてのものが高くユーロ高にはびっくり。日本で買うのと変わらないからイタリアでブランド物をまとめ買いするOLさんもずいぶんと減ったそうだ。しかしユーロ高に苦しんでいるのは観光客だけではない。イタリアはユーロになってから物価は2倍になったものの人々の給料は変わってないそうだ。南イタリア人の気さくな笑顔からはそんな生活苦など感じ取ることができないが、イタリア人の平均収入が約1000ユーロ、それでいて物価が日本よりもずっと高いとなるとなんて住みにくいところなんだ、とイタリア人に同情してしまう。イタリアはたくさんの人を魅了してやまない国、一週間の滞在だけではイタリアを語ることなんてきっとできないのであろう。今度、イタリアを訪れるのはいつの日になるだろうか、そして誰と訪れることになるのか・・・ そんな思いにさせてくれるイタリアであなただけのお気に入りの街や村を探してみてください。

追伸:旅行前に、一人でイタリアを旅行した女友達が「(イタリア人男性がたくさん声をかけてくるので)3分たりとも一人にさせてくれなかったよ」という経験談をしてくれ、イタリア人男性の誘いをどう断ろうか、といろいろ悩んだが、結局そんな心配は無用だった・・・
やはり、イタリア人男性も誰に声をかけるかはちゃんと見極めてるようです。

2007年10月 辻理恵子

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