UAEとオマーンに行ってきました

UAEとオマーンに行ってきました

い つの頃か忘れたけれど、テレビで初めてドバイという場所を観た。そこにあったものは、豪華ホテルの数々と開発された都市であった。全く未知の国であったアラブ諸国が実はこんなに素敵な場所だったとは・・・・。それ以来、旅行会社のパンフレットやガイドブックを見ては想像を膨らませた。
いつかは必ず訪れてみたいと思っていたが、まさかこんなにすぐに機会が巡ってくるとは!!!!


空港今回行ったのは、ドバイのあるUAE(アラブ首長国連邦)とオマーン。え?オマーン??聞いたことはあるものの、いったいどんな国?しかも危険度ゼロってどんな場所?地図で見て、こんな所にあったのか。と思うくらいオマーンについては無知識。そんな全く未知の場所へ行けることと、今まで想像上の場所であったあのドバイに行ける!ということににうきうきしながら、今回の3泊6日の旅が始まった。
仕事を終えて関空へ。深夜出発のエミレーツ航空でドバイへ。深夜出発なので戸惑いなく眠りに入る。目覚めるとそこは・・・アラブの国。といっても、まだドバイの空港。空港で金の量り売りを見て、ちょっとアラブ諸国に来たのだと実感。ドバイで乗り継ぎ、オマーンへ。
外へでるとむぁっとした空気に包まれる。午前10時ですでに42度。しかもカラっとした暑さでなく湿度十分の日本でも経験できる、いや、日本以上の暑苦しさ。ただし、建物のなかは冷房がこれでもか!というほど効いていて驚くほど寒い。不幸にも私がオマーンを訪れた時期は、夏季。高温多湿で体感温度はかなり高いとか。『オマーンはどう?』と現地の人に聞かれるたび、『暑い暑い』を繰り返した。すると、『こんな時期に来るものじゃない、9月から気温も下がり始めて、もっと過ごしやすいのに』と。ショック・・・・・・・。
しつこいようだが、本当に暑かった。朝の7時から夜の23時まで。私が外を歩いた時間帯はずっと暑かった。
今回、オマーンを案内してくれたのは、フセイン(?!)さんという荒井注に似た英語ガイドさん。フセインさんは真面目でかなりの愛国者である。
アルブスタンパレスのプライベートビーチオマーンの魅力は、整備された道路や近代的な建物があるかと思えば、椰子の木が覆い茂る場所、手つかずの自然のままのきれいな山、川。大きなショッピングセンターがあるかと思えば、店が所狭しと並ぶ細い道を人々が行きかうスーク。歴史ある建物も見られるし、海のシルクロードと言われたアラビア海ではマリンスポーツも楽しめる。というようないくつもの素晴らしい場所を持っている所である。
道を車で走っていると、片側にアラビア海、もう片側には岩山といったような風景。
また、教育に力を入れており、大学も国からお金がでるとか。そして人々はかなりフレンドリー。スークや街中を歩いていると、必ず笑顔で声をかけてくる。
ゴールドスークスークは、スパイス・金のアクセサリー・服・雑貨などの店が並んでいる。店を覗いていると、現地の人が着ている服をあわせてくれたりもする。試しに、イスラム教の女の人が顔を隠す為につけている黒いかぶりものをかぶってみたが、けっこう暑かった。いくら宗教上の問題だとはいえ、この猛暑の中、大変である。
カメラを持っていれば、子供も大人も『写真を撮って!』と群がってくる。さすがに黒い衣装に身を包んだ女性はそそくさと通り過ぎるが。
また、オマーンはイスラム教の国なので、お酒は飲めない?!かと思いきやレストランなんかでは普通にビールが飲めたりする。大きなショッピングセンターでも買うことができた。ただ、やはり建物の外では飲めないとか。
ニズワ市場首都マスカットを観光した次はニズワへ移動。
マスカットから約2時間。岩山ばかりの景色の中に椰子の木が多い茂る地域が見えてくる。ここは色々な野菜などが育てられていたり、オマーンで一番大きな灌漑用水路があるオアシス都市である。スークは、現地の買い物客で賑わっている。魚をさばいて売っていたが、この気温で、しばらく放置されている魚は果たして大丈夫なのであろうか、もしや食事で使われていた魚も・・・と思わずにはいられなかった。他にも、肉、野菜や果物、アラブの男の人が着ている白い帽子と衣装も売られている。マスカットと違うのは自転車に乗ってる人が多かったこと。マスカットでは自転車などこの国にはない。と思うくらい全く影も形も見られなかった。
オアシス都市ニズワ 市場のすぐ近くにはニズワ・フォート。内陸地方の統治と防衛の為に17世紀に作られたこの砦。屋上に登ってみると先ほどのスークや周りの椰子の木が覆い茂っている様子などが一望できる。狭い階段と迷路みたいな内部は外から敵が入ってきたときの為に工夫されているのだという。落とし穴や上から熱湯や油がかかるような色々な仕掛けも施されている。
ニズワからまたマスカットへ戻り、マスカットで2泊した後、ドバイへ向かう。途中、グランドモスクに立ち寄った。ここは今までの観光地と違い、かなり厳しかった。入る前に、女性は足首まで隠れるズボンと長袖のシャツ。そして、髪の毛が見えないようにとスカーフをかぶる。入る前に何度もスカーフ、身だしなみを整えられた。真っ白な外観とは異なり中は、思わず息を飲むほど豪華で素晴らしかった。一面色鮮やかな絨毯の上に、一筋青色の布がしかれていて、その上を歩いて見学する。布から一歩でもはみ出て絨毯の上に乗ろうものなら、たちまち入り口で見張ってる人たちが注意しに飛んでくるくらいである。
オマーンからドバイへは陸路で移動。約5時間。岩山ばかりの風景がしばらく続く。
フセインさんと別れ、ドバイのガイドはカリーヤさん。『カレー屋と覚えてくださいね』というくらい、日本語が流暢なインド人。ドバイに入国してもしばらくは同じ風景。ぼーっと眺めていると、いつの間にか砂漠が広がっている。初めて見る砂漠に大興奮!またしばらく行くと、先ほどの風景からがらりと変わり大都市ドバイ。高層ビルと豪華ホテル。整備された道路を行きかうたくさんの車。
ドバイは50%以上が外国人という都市。なるほど、オマーンで見たようなアラブの服を着た人もいれば、欧米系の人、インド系の人、色んな人が街を行き来している。
そして、現在も開発中。観光に力を入れているというのがよくわかる。建設中のホテルを街中でいくつも見た。豪華ホテル続々と出来ていく。まさにホテルライフを楽しむ場所だと言って良い。
シャングリラ私が泊まったのも例に漏れず、2003年9月に出来たばかりのアジアを代表する豪華ホテルシャングリラ。空港からは15分くらい。高層ホテルなので部屋からの眺めも最高。遠くの方に、薄っすらとドバイのランドマーク、バージュ・アル・アラブを見つけ、ドバイにいるのだ。と実感。 5つ星なので部屋ももちろん最高。こんな部屋を1人で使っていいものかと思い、またわずか1泊しかないことを残念に思った。
今回は、市内のホテルを中心に見たのだが、グランドハイアットも2003年にできたばかり。また、できたばかりではないが他にも、シェラトン(と言ってもドバイには3つの違う名前のシェラトンがある)、ヒルトン(こちらも2つの違う名前のヒルトン)、エミレーツタワー、フェアモントとドバイはどのホテルもすばらしいし、どのホテルも競って客室、設備は充実している。またホテルからショッピングセンターへのシャトルバスがでていて、猛暑の中を歩いて移動する必要はほとんどない。ただ、ドバイは日中はオマーンと同じく蒸しっと暑いのだが、オマーンと違い、朝・夕は涼しく過ごしやすい。朝、プールを使うと少し寒いくらいである。
残念ながら、一番見たかったバージュ・アル・アラブは遠くからしか見ることができなかったが、それでも、自分の目で見ることが出来たので、ちょっとだけでも満足した。 5つ星ならぬ7つ星ホテル。一組のゲストにつき5人の人間が付くらしい。今では宿泊客以外は入るのは難しいといわれている。いつか、泊まれるものなら泊まってみたい!!!!
ドバイの市内観光を終え、夕方、砂漠の中にある、アルマハホテルへと向かう。 観光で使っていた車とは違い、今回は4WD。市内から約20分。都市をちょっと離れるとまた砂の世界。砂漠の中にある、アルマハホテルへと向かう。
アルマハホテルは、本当に砂漠の真ん中にあり、見渡す限り、砂・砂・砂!!!!砂以外何もない。部屋にはプールがついており、オリックスも近くまで遊びに来る。また、夜は満点の星空を眺められる、現実離れするにはもってこいのホテル。ホテルで頼めば、砂漠の中でディナーもできる。ホテルに余韻を残しつつ、いよいよ砂漠サファリへと向かう。
砂漠の夕日噂には聞いていたが、かなり興奮。なにしろ道のない砂の上をすごいスピードで進む。みんなでキャーキャー言いながら車は急斜面を登り下り。前方にはやはりすごいスピードでめちゃくちゃに走り回る車。もっと激しくとかゆっくりなどのリクエストにも答えてくれる。ルートは決まっているのか、適当なのかナゾ・・・・・。それにしてもドライバーさんは顔色ひとつ変えず余裕で運転。すごい技術である。めちゃくちゃな運転で、若干気持ち悪くなりかけた頃、車を降りて砂漠の夕陽を観賞。心地よい砂の上を裸足で走り回っているうちに夕陽が沈みだす。その瞬間、まるで時が止まったように静かで感動的。
ヘンナをした子暗くなったところで、今度は夕食をする為、砂漠の中にある施設へと向かう。そこではバーベキューディナーを楽しみながら、ベリーダンスを見たり、水タバコを吸ったり、ヘンナ(ボディーペイント)をしたり、ラクダにも乗ることができる。砂漠で月下、ラクダに乗るなんて正に思い描いていたアラビアンナイト。 ラクダに乗りながら『月の〜砂漠に〜』と歌っている日本人を発見!! でも、歌う気持ちもわかる気が。食事も一息ついたところで、突然どこからか、肌を露わにした衣装を身にまとった女性が現れ、中央のステージで官能的に踊る。ベリーダンスの始まりである。何曲もすごく激しい動きで休みなしに踊る。その姿を必死で写真に撮る人、見とれてる人、誘われて一緒に踊る人。見ている人の楽しみ方もそれぞれ。
ラクダベリーダンス
大都会のドバイからわずか20分ほど離れたところでは、こんなに幻想的な世界が体験できる。都市で買い物、ホテルライフや買い物を街中で楽しむのも良いが、時間があるなら、ぜひ砂漠でこんな体験をしてみるのもいいと思う。
今回、初のアラブ諸国だったが、まんまとその魅力にはまってしまった。
次はどこのアラブの国へ行こうかと考えずにはいられない。
川内 由佳
2004年5月

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