王道東南アジア旅!都会なホーチミン& 賑やかホイアン&シェムリアップで遺跡の虜に!

王道東南アジア旅!都会なホーチミン& 賑やかホイアン&シェムリアップで遺跡の虜に!

ベトナム・カンボジアへの出張が決まってから、私はとにかく自分に出来ることをしてみた。旅行で使えるベトナム語を教えているYOUTUBERの動画を見たり、クメール語とカンボジアの遺跡の歴史を調べてみたり、ベンメリアを訪れるというのでジブリ作品の『天空の城ラピュタ』を三回くらい観返したり、城つながりで『ハウルの動く城』を観たり(遺跡関係ない)、民族衣装が大好きなのでミャンマーで買った民族衣装を着てみたり(もう一回着たかっただけ)、とにかく自分に出来ることをした。そんなこんなしているうちに、出発日は駆け足で私のもとにやってきた!


初ベトナム航空お色が素敵

快晴の空を飛ぶこと6時間ちょっと。
着いたら日が暮れていたので、まずはおやつに何か食べて腹ごなしだ!ガイドさんと別れて一人の解放感バンザイヒャッホー!と思うのもつかの間、ベトナム初の食事は絶対フォー!!と心に決めていた私は、ホテルの部屋に荷物を捨て置いてホーチミンの街へ飛び出した。


ドンコイ通りにはお土産屋さんがいっぱい

さて、うまいフォー屋さんの情報収集をせねばと現地民に尋ねてみると、三人連続で「フォー24」がいいよと言うので道を教えてもらって行ってみた。


噂のフォー24

!?チェーン店やん!!と看板を見て割とがっかり。私が期待していたのはもっとこう、ジモティに愛され続けて数十年、みたいな東南アジアっぽいチープな看板が立っている店だとか屋台だとかだったんですけど・・・。
でもその時の私はお腹がすきすぎてもう歩きたくないという気持ちが勝ってしまい、しぶしぶ入店。そこで店員さんのおススメを聞いて、牛肉入りのフォーとライムジュースを頼む。


おやつにしてはガッツリ。

結果これがすごく美味しかった・・・ちゅるちゅるナイス食感米粉麺、ピリッとスパイス、味の染みた薄切り肉、時折挟む爽やかライムジュース・・・。チェーンかよとか言ってごめんなさい。なめてました、美味しかった。お腹いっぱいだし、フォーも食べられたし、旅の出だしは順調順調、とその後ルンルン気分でホーチミンの街をうろついたのであった。


夜の大聖堂

ドン!
二日目。この日はメコン川クルーズを体験!他の日本人グループのお客さん達何組かと共に参加した(一人で参加するの緊張した)。


モーター付きボートでまずはタイソン島へ


割とちゃんとした椅子が並べられております


島民はだいたいハンモックで皆寝てる

タイソン島の一般的なツアーは、はちみつ農園に行ったり、ココナッツミルクキャンディ工場を見学したり、島唄っぽいものを聴いたり、島特産のエレファントフィッシュ(形が象の耳に似てるかららしいがそこまで似てない)を食べられるレストランに行ったりと朝から盛り沢山なツアーである。

私達のグループも例に漏れず、同じルートでタイソン島を満喫!


エレファントフィッシュ。象の耳に似てる・・?


ココナッツミルクキャンディ工場。お姉さんたちの手仕事。


蜂の巣に直接指を突っ込んでロイヤルハニーをペロリ。蜂と目が合った気がする。


ロイヤルハニー入りのお茶を体験、あまうま。

そのはちみつ農園兼カフェでは、ヘビを飼って(?)いたので、お茶を楽しんだ後は皆でヘビと戯れることに。彼女はとても穏やかなヘビだったので、グループの皆様もそれほど怖がらずに首に巻いて、ヘビさんに遊んでもらっていた。


籠でしゅるしゅると大人しくしていてなんだか可愛い


さすが飼い主(?)慣れたもんだ

ということで私も、


ヘビと戯れてみた。大興奮

ずっしり重たくて、お肌が思っていたより硬くてされど滑らかで、お顔もよく見ると美人さんで、人に慣れていて、ヘビに対する考え方が変わったタイソン島での一大イベントだった。勿論全てのヘビがこんなに良い子なわけではないけれど。
島の魅力を存分に知ったところで、メコン川クルーズのお時間がやってきた。


6人乗り。島のお母さんが漕ぐ

川は細く、舟が4隻横に並んだ時は渋滞か転覆か起こるんでないかと思ったが、さすがベテランのお母さん達。器用に櫂を動かして舟の方向を変えてはすいーっと避ける。お母さん達がすれ違う時に現地語で何やら楽しそうに言い合っているのが、おおいいなぁ、と思った。


周りは緑でいっぱい

夕方ごろクルーズが終わると、来た時と同じモーター付きボートに乗って、ココナッツジュースのサービスを受けて終了である。実に濃い一日であった。


糖分補給

次の日はホーチミンから、ダナンのホイアンに移動。
美人ガイドのジャムさんに連れられ、ミーソン遺跡へ向かう。


ジャムさん。こんな35歳になりたい


遺跡までの道は森の風が吹いて気持ちよい


ミーソン遺跡


年月を感じる

私が観光した日は小雨が降っていたためか観光客も少なく、静かに見物することができた。ジャムさんはこのミーソン遺跡は全体の2割、と説明してくれた。他の8割は先のベトナム戦争で壊されてしまったとのこと。戦争というのは本当に、今を生きる人達だけでなく、その祖先達の想いや積み上げてきた歴史をも壊し、踏みにじる、悲しく卑劣な行為なのだ。


リンガとヨニのセット


こちらはヨニのみ

リンガとは男性の象徴で、上の写真で言うとポコッと突き出た部分のことで、ヨニとは女性の象徴で、リンガを囲むような形をしている。この二つは単体で置かれることもあるけれど、やはりセットで作られることが多く、今回の出張中、ベトナムだけでなくカンボジアの遺跡でも多く見られた。リンガとヨニは多産や繁栄といった意味を持ち、昔から多くの人々に大切にされてきた、現地の人には馴染み深いシンボルのひとつなのである。


苔に覆われる遺跡


石段も苔苔苔

遺跡だけで存在していると、きっとゴツゴツして厳めしい雰囲気を持つのだろうけれど、苔や自然がすぐ傍にあるからか、遺跡がなんだか身近で柔らかいものに感じられた。そんな風に思うのは私だけだろうか。ミーソン遺跡の歴史も面白かったけれど、道中聞いたジャムさんと旦那さんの馴れ初めとか、学生時代の色恋沙汰や漫画みたいな青春の話の方が笑えて面白くてキュンキュンした印象が強すぎてダナン=ジャムさんのイメージが見事についてしまった。おのれ、どうしてくれる、ジャムさん。


ドーン!アンコールトム入口、南大門!


ドーン!入口を守るナーガさんたち!

さぁ来た出張後半カンボジア!というわけで、ネットやら写真やらでよく見るアンコール遺跡を訪問してみた。個人的にはベトナムよりカンボジアの方が楽しみだったので非常にドキドキワクワクだった。くしゃっと可愛く笑うのが特徴的なガイドのチョムちゃん(25)に終始「アレ何!コレ何!あっちのは?!」と興奮気味で問いかけては「ハーイ、そうですね、これから説明しますからね」と宥められた。

以下は、グループの他の方とチョムちゃんを置いて先走って撮った写真の数々である。


顔まで綺麗に残っている


修復されたところもちょこちょこある


かくれんぼして遊んでくれたフランス人のお嬢ちゃん


壁に残るレリーフ


柔軟


アンコール遺跡は色んな所に顔がある


先走った私に追いついたチョムちゃんが撮ってくれた


チラッ


壁画

アンコールトムの壁画には、ベトナムのチャンパ王国との戦争場面や、その当時の人々の生活や市場などを彫ったものが多く、宗教的な内容の壁画が多く残るアンコールワットとはまた違った面白さがあった。遺跡を歩いていくと、象のテラスと呼ばれる、アンコールトムの城壁を巡らした都の一部や(壁に象のレリーフがある)、かつて王が敵から息子を守るために造ったバプーオン(隠す、という意味を持つらしい)という寺院遺跡を見ることもできる。広い遺跡の中にそれはもうたくさんの歴史が詰まっているのだ。


バプーオン。大きすぎて隠れ家感ゼロ。


今は王の息子ではなく猿が住んでいるらしい


どうやってこんなに綺麗に造ったんだか謎!

アンコールトム遺跡には前述のようなバプーオンや象のテラスがあるが、特に観光客が多くみられるのは、遺跡の中心に位置するバイヨンだった。そこには至る所に、塔の四面に人面像が彫られた「四面像」があり、自分好みのイケメンを探すのにも一苦労だった。


あっち見ても顔、こっち見ても顔!


綺麗なお顔ですこと。


タイプのお顔。これが噂のクメールの微笑み!


ちょっと休憩。映え~~を狙った私影山


色々お会いしましたが、結果この方に一目惚れしました。

存分に歴史を学んで存分に目の保養をしたところでお昼ご飯を食べることに。午後はアンコールワット観光なので体力回復しなければ!と向かった先はカンボジア料理レストラン。


カンボジア伝統料理アモック

カンボジア料理と言えばなんなのとチョムちゃんに聞いたところ、「このアモックが伝統、他は特にない。」とのことだった。地元民がこれしかないという伝統料理、ちゃんと味わわなくては!と口にしたこのアモック、私の口に非常にマッチ!バナナの皮に包まれた野菜と魚のすり身に、東南アジアっぽい(?) 香辛料がよく効いていて、初めて食べる味だったけれどお気に入り認定!


カンボジアカレー、甘みとコクがあって美味


野菜と豚肉

一般的に、ベトナム料理などに比べてカンボジア料理は日本人の口には合わない、とよく言われる。ふむ、どうやら私は日本人ではないようだ。ベトナム料理より美味しく感じる。もしかしたら私の前世はカンボジア人ではなかろうかという考えに思い至ったところで、お腹いっぱいの私たち一行はアンコールワットへ向かった。


ドーン!アンコールワット!写真でよく見るぅ


青い空によく映えますな


記念に一枚撮ってみた


くつろいでるネ


褪せた色もまた良し


遺跡奥は観光客も入れないので静かそうに見えるけど周りはうるさい


回廊の壁には美しいレリーフ


転がる遺跡のかけらたち

アンコールワットにはとにかく観光客がたくさんいて、皆同じスポットで止まってガイドの話を聞くものだからどこでも大混雑が起きていて、色んな言語が飛び交っていた。午後一番の時間帯だから混んでいたのかも。観光客少なめの時に見て回りたくば午前中朝一番が良いだろう。
大混雑の中アンコールワットを一周し、グループの皆様にもお疲れの色が見え始めたので、アンコールワット見学は終了して最後に夕日鑑賞で一日の幕を下ろすことになった。向かったのはアンコールワットからそれほど遠くない、プレイルップという遺跡。ここは遺跡に上ることができるので、夕日鑑賞の際に人気らしい。


この階段が見た目よりかなり急

同じグループの方々は皆様御年70歳近くで、上るのはちょっと遠慮しとこうという雰囲気になっていたのだが、私はここまで来たからには夕日を拝まねば、と勢いつけて腿上げの要領でダダダダと階段を駆け上った。それを見たグループの方々が「若い子があんなにすんなり上れるんだから私達にも上れるのでは」と錯覚を起こしたらしく(本人談)まさかの上ってきてくださった。「明日は筋肉痛よぉ」と言いながら見る夕日は、彼女たちの目に美しく映っただろうか。


私の目には美しく映った


オレンジに染まる遺跡は神々しい


この旅一番のおしゃれ写真。遺跡で読書て素敵すぎか

夕日を堪能して、来た階段を下りていく皆様が嘆く声を聞きながら、良い一日だったと私はひとり、今日という日の幕を下ろした。夕日は静かにオレンジ色の遺跡の中に落ちていった。

突然ですが、カンボジアに来たら絶対したいことがありまして。
それがこれ。


バグズカフェ。

説明なんて特にいらないけれど、はい、虫です。実はカンボジアに来る前から弊社スタッフのIさんに「カンボジア行ったらあれ食べなよぉ、虫」と言われ、実際お友達と行かれた時のブログを見せて頂き、爆笑&爆興味津々だったので、怖いもの見たさに行くことにしたのである・・・。夜の自由時間、トゥクトゥクのお兄さんにここに行きたいと言って怪訝そうな顔で見られたが、快く乗せてくれた。一時間後に迎えに来てーと頼んでいざ店内へ。


おしゃれやん普通に、普通にカフェやん。という印象


店内。虫好きがジワジワわかってきた

そしてメニューを見て、ビギナーにはこれ!と書いてあったプレートを頼んでみて・・・


ザワ・・・ザワザワ・・・

きたっ・・・私の目に映ったのはおしゃれなプレートにおしゃれに並べられた、虫(達)!
白いアリがちょろちょろ入った春巻き。
黒いアリがごろごろ入ったコロッケ。
何かの幼虫がどっさり乗った野菜の炒め物。
白い何やらわからぬ虫、サソリ、ゴキブリもどきが野菜と交互に並んだ串焼き。
タランチュラのそのまんま揚げ。


サソリさん、お初にお目にかかります


幼虫うじゃうじゃ。ぷちっと食べられるけど皮が意外と厚め

素材に虫が紛れ込んでいる以外は何ら普通の料理と変わりない。フランス人のシェフが考案したというこの傑作、何から手を付けるべきか迷いながら、タランチュラの足にかぶりついてみた。毛が生えててチクチクしてた。胴体はもさもさしてた。味は普通にどこにでもいるタランチュラって感じかな(通っぽい)。初めて食べたけど。むしろ見たのも初めてだけど。他のサソリも幼虫もゴキもどきも、言われなきゃ虫食べてるとは思わない(見たらわかる)。味は総じて普通に普通のお料理と変わらない感じ!ただただ見た目のインパクトがすごい!大興奮しながら一人で平らげた私である。
満足して近くにいたスタッフに「非常に良かった。シェフを呼んでくれ」と言ってみたがその日は不在。くううぅ会いたかった。虫をこんなにおしゃれに安全に食べさせてくれる、その鬼才で奇才な変人の顔を拝んでみたかった!


ベンメリア遺跡

虫を食した翌日は、私が一番楽しみにしていた遺跡、ベンメリアへ。ベンメリアはシェムリアップから少し離れたところにある、密林にひっそり佇む修復されていない遺跡。修復されないのは、他の遺跡と比べて崩壊が著しいから。


崩壊ぎみ

確かに周りを見渡すとたくさんの瓦礫や岩がごろごろ転がっていて、積み上がっているものも多く、動かしてまた組み立てるのは至難の業。部屋の掃除をするのでも、汚すぎたり散らかりすぎたりすると掃除する気にもなれない。だから、修復しよう!という気持ちがカンボジアの人達に湧き起こらないのもちょっとわかる気がする。ちょっと違うか。


うっすら苔。


崩壊が激しい箇所

崩れた遺跡に私はどうしてか惹かれていて、どの遺跡より美しいと思った。そう思っていた時にチョムちゃんがちょっと寂しそうに呟いた。「昔の人が頑張って造ったのに直してあげないから、ここを案内するときは少し悲しい」

そうだろうかと思った。遺跡は直してもらいたいだろうか。遺跡を造った人は直してもらいたいだろうか。修復という延命治療を受けてまで観光客の見世物になりたいだろうか。自分が遺跡だったら、静かに暮らしたいんだからほっとけよと思いそうだし、私は直されないままの、ありのままの遺跡が見られて、観光客としてではあるが幸せだと思ったから、同意はしなかった。ただチョムちゃんが昔の人の気持ちまで考える優しい素敵な人だったので、その言葉に「ありがとう」とだけ返した。チョムちゃんは不思議そうな顔をしてくしゃっと笑った。


岩に巻き付く草木

ベンメリアは自然でいっぱいだった。自然は強いという一言でまとめるのは罰当たりかもしれないけれど、ただ力強さを感じたのでそう言うしかない。本当に、壊れていても美しいというのは一種の才能であると感じた。廃墟マニアはもう来るしかない。連れてきてくれてありがとう、チョムちゃん!


岩をどかしてでも上へ上へと伸びてゆく


どんな形になっても生きていく

以上、新人影山の出張記録でした。いやはや散文乱文失礼しました。少しでもベトナム・カンボジアの良さが伝われば幸いです。どちらも良い国で、それが旅をするうえで困る点。帰りたいところと会いたい人が増える一方で、新しい国や人にも出会いたいという思いも強く・・・。幸せな葛藤。さて、次はどこへゆこう。誰と出会おう。

<おすすめ度>
メコン川クルーズ★★★★ クルーズ自体は短時間ながら、その前に体験するタイソン島ツアーが楽しい。現地人の手仕事を見たりフルーツを食べたりゆったり過ごすならココ!
ミーソン遺跡★★★★ 古い歴史をひしひし感じるミーソン遺跡。森の風は涼しいけれど、風がない時は本当に暑い。サングラスと帽子、日焼け止めは必須!
アンコール遺跡群★★★★★ 広いからそれだけ見どころもたくさん!バイヨン寺院とバプーオン、夕日を見るならプレイルップも忘れずに!
ベンメリア遺跡★★★★★ 来たれ廃墟マニア!時間帯によっては観光客も少ないので、遺跡と自然の融合をとくとご覧あれ。

2019年2月 影山

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