夏のイタリア縦断!定番コース『ローマ~フィレンツェ~ミラノ』へ=子供と行ってみたイタリア=

夏のイタリア縦断!定番コース『ローマ~フィレンツェ~ミラノ』へ=子供と行ってみたイタリア=

夏のイタリア縦断!定番コース『ローマ~フィレンツェ~ミラノ』へ=子供と行ってみたイタリア=
私の娘の名前はミラノ。そのことから「ミラノはミラノに行かなくちゃ。」と余計なことをずっと思い続け、ほとんど使命感によって今年の夏休みの旅行先はイタリアへと決まりました。とはいえ、夏のイタリアへ家族4人で行くなんてそう何度もあるものではありません、結局は私自身が一番楽しみにしていた旅行となりました。

美しい夕陽の当たるドゥオモ

【遺跡の町ローマ】
ローマ・フィウミチーノ空港よりレオナルドエクスプレスでテルミニ駅へ。もっと乗っていたいと思うほど快適で、ほんの約30分で到着です。しかも、子供が無料のようで大人2人分の料金。子供にやさしい国です。

レオナルドエクスプレス

駅から数分のところにあるホテルに荷物を置いて、早速コロッセオ・フェロロマーノ観光です。ローマはいくつかに見どころエリアが分かれているので計画的に動くと時間にロスがなくなります。
地下鉄でコロッセオ駅まで行き、地上に上がると、『コロッセオ!!』はい、目の前にコロッセオがそびえ建っていました。これは感動です。あぁ~来ましたよローマ、という感じです。

コロッセオの姿に圧巻


さすが夏のイタリアだけあり、観光客がウジャウジャ。どこかのガイドブックに「コロッセオとフェロ・ロマーノの共通券は、空いているフェロ・ロマーノの入り口で購入する方がよい」と書いてあったのを思い出し、先にフェロ・ロマーノへ。なるほど、全く並んでいませんでした。
古代のローマ皇帝達が次々と建てた巨大な建造物。今は完全な形で残っているものはほとんどありませんが、柱の大きさからみて古代を想像するのは簡単。ここをローマ人達が歩いていたんだなぁと思うと、若かりし頃歴女だった私としてはじーんと。
ただ、遺跡跡は炎天下、既に帽子を失くした息子は「暑過ぎる・・・」とやや無言で歩いていました。

フェロ・ロマーノ

歩き疲れた息子がジュースを飲みたいというので売店でファンタのペットボトルを購入。値段をよく見ずに買ったら、なんと4ユーロ!まさかの500mlが560円!観光地だけど、高過ぎる・・・。初めて円安の現実を突き付けられました・・・。
そしてお目当てのコロッセオ!!外観は十分堪能済なので、いざ中へ!見ると入口にかなりの長蛇の列!!と、これはチケットを購入する列でした。やっぱりフェロ・ロマーノで購入してよかった。
やはり巨大な闘技場、感動します。ここでいろいろな人や動物の血が流されたのだと、また感慨に耽ります。
1階から4階まで建築様式が違うというので、子供達に説明するも「どう違うの?みんな同じに見える~。」と。ここに図入りの教科書があれば!と思いながら何となく教えましたが、そんな雑学より本物に触れるだけで満足の様子でした。

コロッセオ内部

次に向かったのがサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の真実の口。教会の名前より真実の口の方が有名ですね、やはり並んでいます。並ぶこと約20分、何だか味わう時間もなく、写真1枚で促されてしまいます。もうちょっと演技したかったなぁと娘。(「ローマの休日」を出発前に見たせい?)

あ、手が!

イタリア到着初日はやっぱりピザ!子供達もピザは好きなので、食べるものには苦労しないのがいいところ。本番のローマピザを堪能しました。

この店おススメのカプリチョーザピザ/A RA PACIS LA CAPRICCIOSA

翌日は少し小雨降る朝からヴァチカン市国へ。美術館の予約が10時だったので、先にサン・ピエトロ広場を見て回ろう9時には到着しました。涼しく澄んだ空気の中、広い広場の中心にオベリスク、周りを囲む回廊、そして目の前には美しいサン・ピエトロ大聖堂が堂々と建っているのを見て、やっと来れた・・・と1人ひっそり感動していました。
子供達は世界一小さい国という事にやや実感もないまま、歩き回っていました。
ところで、このヴァチカンとローマの国境(回廊)に荷物検査の機会が静かに放置されていました。ヴァチカンで正式な行事がある時などには入国が厳しくなるのだろうか。

サン・ピエトロ広場!広い!

さて、待ちに待ったヴァチカン美術館。インターネットで事前予約していったおかげで長蛇の列にも並ぶことなく、すぐ入館。この予約は必須です。歴代教皇のコレクションが展示されているこの美術館、展示されている絵画や彫刻は名だたるものばかりです。中でも静粛なシスティーナ礼拝堂に堂々と描かれている『最後の審判』は壮絶です。天国へか、地獄へか、最後に裁かれる人々の苦悩の姿が描かれています。
本当に素晴らしい。

美術館入口

ラオコーン

ラファエロ

ローマで忘れてはならないのが「スペイン広場」「トレビの泉」・・・。しかし、残念ながら今回は両方とも工事中の為、優雅な風景は見ることが出来ませんでした。ここではジェラートを!

種類が豊富なジェラート

急ぎ足のイタリア旅行、翌日はユーロスターでフィレンツェへ。イタリアの列車は乗車ホームがすごく直前に決まります。みんなうろうろしつつ、掲示板に何番線かの表示が出た途端大移動。時間もあまりないので、何号車かをテキパキ探し席へ。発射音もなく、スーッとホームを出ていき、快適な列車の旅が始まります。
ローマからフィレンツェは約1時間30分、寝る暇もなく到着しました。

いざ、フィレンツェへ!

車窓より

【花の都フィレンツェ】
フィレンツェでは家族経営的なゲストハウス『CASA HOWARD』に。駅からも近く、HPでは家庭的で素敵だったので決めました。しかし!到着してみると入口の扉は閉まったままで、インターフォンにメモが!!『ゲストへ 到着したら電話下さい。』え!!!
電話もないし・・・と3軒先のレストランに借りにいくも、ここでは貸せないからあそこのインターネットカフェで電話して、と。ようやく電話をしてオーナーやって来ました。どうやら何時に到着するのか私に電話をかけてくれていたようですが、海外では使用出来ない携帯なので、繋がらなかったようです。
部屋は2つあり、本やDVDもあり、壁にはなぜかボルダリング用の突起物・・・家のような温かい部屋で子供達もすっかり気に入りました。

温かみのある部屋

ボルダリング?

フィレンツェの町並みはローマと全く違います。『花の都』と言われるだけあり、優雅な雰囲気。まずはドゥオモに向かいます。フィレンツェは小さな町なので中心部はほとんど歩いて回ることが出来ます。写真で何度も見ているとはいえ、ドゥオモはやはり見事!大きさもさることながら、彫刻や大理石の色の美しさが素晴らしいです。13世紀の着工以来、約600年の歳月をかけて現在の姿を見せているこの大聖堂に誰もが憧れを抱くのも頷けます。少し時間が止まってしまったように眺めていました。

ドゥオモ

ドゥオモの周りには絵描きが

ドゥオモから賑わう通りを少し南下するとアルノ川沿いにあるウフィッツィ美術館に到着。この美術館も16:15の予約を入れていたので並ばずにチケットを受け取り、すぐ入れました。この美術館のお目当てはボッティチェリやミケランジェロ、ダヴィンチでしたが、そればかりではなく、ルネサンスを代表する巨匠達の絵画が並び過ぎて目が回るようでした。
この美術館だけでも大満足です。
娘は愛読書に出てくる、『メドゥーサの首』の絵に感動していました。


夕暮れが近づいたので、アルノ川を挟んだ対岸にある小高い丘ミケランジェロ広場に向かいました。ここからは美しいフィレンツェの街並みを一望出来ると聞いては行かずにはいられません。ポンテヴェッキオから歩く事約20分、階段をいく段も上がり、丘の上にある広場へ。美し過ぎる!!フィレンツェ全体が見渡せます。赤い屋根に埋もれて、ドゥオモが建っています。この姿がどうしても見たかった・・・。これでフィレンツェに思い残すことはありません・・・。このフィレンツェに住んでいる人が羨ましくなりました。


フィレンツェでは名物キアナ牛のTボーンステーキで有名な『IL LATINI』へ。テーブルには大きなキャンティが置いてあり、グラス1杯2ユーロ申告制のようです。このキャンティが美味しくて。さすが本場トスカーナです。料理は前菜に生ハムメロンなどおススメの盛り合わせ、メインにTボーンステーキでお腹いっぱいに。大満足の夕食でした。

1杯2ユーロで好きなだけ飲めるキャンティ

3人でシェアで十分なボリューム

フィレンツェ2日目はシエナ、サンジミニャーノ、キャンティ、モンテリジョーニを巡る日帰りバスツアーに参加。朝バス停に集合すれば連れて行ってくれるのでとても楽ちんです。今回一番の目的地はシエナでしたが、初めに訪れた塔の町と呼ばれるサンジミニャーノに大興奮。予想もしていなかった素敵な町並みです。可愛らしいお店も並び、もっとゆっくりしていたかったです。

サンジミニャーノ町並み

キャンティではランチも兼ねてワインのテイスティングを。トーク上手なオーナーさんの話を聞きながらシンプルなポモドーロペンネはワインと合ってとても美味しかったです。

ランチの後、楽しみにしていたシエナの町へ。ここでは町を歩いてみることが目的。迷路のように細い路地がいくつもあり、地図を持たない私達は迷子になりそうなほど。町の中心であるカンポ広場を拠点にぶらぶら歩きました。このカンポ広場はイタリアで最も美しい扇形の広場と言われ、広さと美しさについ時を忘れそうになります。広場で沢山の人達が座って涼む中、歩き疲れた息子は早速ゴロン。気持ちよさそうにしていました。
フィレンツェに戻る途中、城壁に囲まれた小さい町モンテリジョーニに立ち寄り、城壁からトスカーナの風景を眺める。贅沢。

カンポ広場/シエナ

モンテリジョーニ

フィレンツェに戻ってから夕食はホテル近くの小さなトラットリアで。素朴で家庭的なお店に娘も「こういう、普通のお店の方が気を遣わなくていいよね~。」と。中学生にもなるといろいろ思うところがあるようです…。

気楽なトラットリア

【ファッションの町ミラノへ】
翌日、ユーロスターにて最終目的地ミラノへ。ここでの目的は娘にミラノカツレツを食べさせ、ファッションの町を歩く事とドゥオモのみ。「最後の晩餐」は予約が取れなく、諦めました。ところが、到着するなり雨模様。えー!と思いながらホテルへチェックイン。ま、とりあえずドゥオモへと出たら雨は上がっていい天気に。少し不安定な天気のようです。
またもや地下鉄を降りて地上に上がったそこに『ドゥオモ!!』素晴らしい!!フィレンツェのドゥオモが素晴らし過ぎて、ミラノのはいまいち、、という噂もありますが、とんでもない!!フィレンツェはフィレンツェで素晴らしいし、ミラノはミラノで素晴らしいです。あ~来てよかった。
ドゥオモは屋上に上がれます。エレベーターもありますが、もちろん階段で。上ったそこはゴシック建築様式が目の前で見ることが出来、見事です。ミラノの街の眺めもよく、気持ちのいい屋上でした。

ドゥオモ屋上

そして、「ミラノカツレツ!」薄く伸ばした豚肉に薄く衣をつけて揚げたカツレツは最高でした。ランチ後から急にまた雨が降り出し、ファッショナブルな街を歩き回ることは出来ませんでしたが、ミラノはローマともフィレンツェとも違い、都会的で落ち着いた街でした。

ミラノカツレツ

ミラノリゾット

憧れのイタリア。今回はとても駆け足な3都市周遊でしたが、今度はもっとゆっくりと再び訪れたい国となりました。
子供達も、「街歩きなんて、つまんない~」と言っていたものの、帰りの飛行機では、あそこがよかった、これも美味しかった、などと楽しそうに話していました。
是非、大人になってから友人や恋人と行って欲しいものです。
【スタッフおススメ度】
街はもちろん全て★★★★★L
全ての町が全く違う雰囲気なので、行けるだけ回って欲しいです。
【今回のレストランご紹介】
イタリアのトラットリアやピッツェリアは子供連れでもOK!
■ローマ
・A RA PACIS LA CAPRICCIOSA★★★★
お店おススメのカプリチョーザが美味しい。場所もスペイン広場から近いです。

HOME


・RISTORANTE TEMPIO DI MECENATE★★★★★
満席でにぎわっていました。メニューも豊富です。最近流行りのメルラーナ通り。
■フィレンツェ
・IL LATINI★★★★★
肉料理が大好きな人にはかなりおススメです。観光客も多いようです。
http://www.illatini.com/?lang=en
・TIRA BARALLA★★★
町のレストラン的ですが、混んでいました。気楽でリーズナブルです。もしホテルが近くなら行ってみても〇。
2014年7月能祖文子
このエリアへのツアーはこちら

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