アオザイ美女を探せ!~ベトナム紀行・世界遺産ハロン湾と首都ハノイ~

アオザイ美女を探せ!~ベトナム紀行・世界遺産ハロン湾と首都ハノイ~

やっぱりベトナムのバイクの波はすごかった!

バイクが押し寄せる中、命がけでフランスパンを売るおばちゃん

空港のお土産屋で出迎えてくれるコブラ酒

私は今回、ベトナム航空さんのハノイ研修旅行に参加させていただくことになった。
ベトナムといえば美味しいベトナム料理、ハノイやホーチミンのバイクの波、激動の時代を生き抜いてきた力強いベトナム人、あと何かあったような。。
そうだ、ベトナムといえばアオザイだ!アオザイを着たベトナム美女をこの目で見なければ。あわよくばアオザイ美女と一緒に写真におさまってやるぞ!ヨシ!!
と、ベトナム航空の機内に鼻息荒く乗り込んだ。


<ハロン湾>

ハロン湾クルーズ

ハロン湾といえばベトナムを代表する観光地であり、世界自然遺産にも登録されている。
今回、約3時間のランチ付きクルーズ船でハロン湾をめぐることとなった。

ハロン湾へ向かう途中ののどかな田園風景

クルーズ船

絶景は出港してすぐにやってくる。だいたい世界遺産クルーズというのは出発してからメインのスポットまでいくらか焦らしタイムがあってもよさそうなものだけど、ハロン湾クルーズはいきなり全力フルパワー。最後に出てくると思っていたボスキャラが最初の方に突然出現してきた、あの感じ。

水墨画に出てきそうな景色の中をゆっくり進んでいく

集落が出現。小学校もあるらしい。

名前が付けられている岩も。これは闘鶏岩

その絶景に囲まれた中、船内でランチも食べないといけない。そのランチも近海で取れた新鮮なシーフードが中心で美味しい。ランチを食べて、外に出て写真を撮って、、、の繰り返し。この贅沢な忙しさ!

近くの漁師が魚介を売りつけに乗り込んでくる

生きているシャコをその場でさばいてくれる。とにかく美味しい!

船内ではビールも飲める。ベトナムのビールはすっきりした味でウマイ!

ハロン湾クルーズのクライマックスは鍾乳洞の観光。このクルーズではもっともポピュラーなティエンクン鍾乳洞に立ち寄った。
島で一旦船から降り、急な階段を上って入る。その内部のライトアップのすばらしいこと!



この鍾乳洞、湾内に大きく広がっていて、一般公開されているのはそのうちの一部だけとか。まだまだ知られていない鍾乳洞も、今後見ることができるようになるのかもしれない。

なぜかペンギンのゴミ箱

今回のクルーズは3時間のコースでハノイからの日帰りも可能(ハノイからハロン湾まで約3時間)だったけど、船の中で宿泊してハロン湾をじっくり楽しむのもおすすめかもしれない。またハノイからハロン湾まで高速道路が出来る予定もあるそうで、そうなるとますます観光の選択肢が広がることになる。まあ、ガイドさんは「ベトナムのことだからいつ高速道路が出来るか分からないけどね」とおっしゃっていたが・・・。
<ハノイ>
ベトナムの首都、ハノイ。漢字だと河内と書く。大阪周辺の方は親近感が湧いてきませんか?
ハノイは約1000年も前からこの地方の都となり、発展を遂げてきた。
まず見所となるのは、その繁栄を見守ってきた由緒ある遺跡や寺社。
ハノイが都となったときに築かれた城は、タンロン遺跡として世界遺産にも登録されている観光地となっている。

タンロン遺跡 端門

階段を上ると、、、

こんな景色

そしてそのすぐ隣には遺跡の発掘中。2002年に国会議事堂を建て替えようとした際ここが偶然発見されたとのことで、約1000年前から19世紀にかけてほぼ一貫してベトナム諸王朝がここに都を築いたため、各時代の遺跡が積み重なっている。

発掘中の遺跡。想像力豊かな方なら1000年前の空気に浸れる・・・かも?

タンロン遺跡から約1km南にある文廟も、約11世紀に建てられた由緒ある場所で孔子が祀られている。建立してすぐにベトナム最初の大学が建てられ、現在では受験生の祈願スポットになっている。ベトナム版太宰府天満宮??
この日はちょうど全国試験の前日で、ハノイじゅうの高校生がやってきて大混雑。

オーラが漂う孔子像

鉛筆などの験担ぎグッズを売っているのは日本と同じ

なぜか100円玉も。日本円にして約125円でした。

このようなハノイの長い長い歴史を感じさせるような場所もあれば、激動のベトナム現代史に関連する場所もある。

こちらはおそらくハノイ一人気の観光地、ホーチミン廟。祀られているのはもちろん、ベトナムの大英雄ホーチミン。

なかなかの行列。

内部は残念ながら撮影禁止で、立ち止まることや私語すらも許されない。それでも永久保存処置を施されて横たわっているホーチミンの遺体はやはり見る価値がある。このような保存の例は、他にはレーニンと金日成の3人しかいないそうだ。
そういえば、ベトナムのお札にはなんと全てホーチミンが描かれている。ホーチミンがどれだけベトナム人に慕われているか、分かっていただけるかと思う。
タンロン遺跡内には、ホーチミンが大きく関わったベトナム戦争の遺物がある。アメリカと戦った旧北ベトナム軍の作戦司令部が一般公開されているのだ。

旧ベトナム軍の作戦会議室。ここに座れば気分は将軍!?

この部屋から急な階段を下ると、地下室の作戦司令部へ。

ガイドさんが北ベトナム軍の指揮官に見える。

さて、せっかくハノイに来たのだから街歩きも楽しまなければ。
街歩きが楽しいのは、市内中心部のホアンキエム湖周辺とその北の旧市街地区。
ホアンキエム湖の湖畔には電気自動車が止まっている。これに乗れば、ハノイの街を埋め尽くすバイクにも脅かされることなく街をラクラク観光可能!蒸し暑い空気を吹き抜ける風が涼しい。

電気自動車


ホアンキエム湖はハノイ市民憩いの場

もちろん歩き回っても楽しめる。特に旧市街周辺は昔から商業地区として栄えたエリアで、現在もいろいろな店が立ち並び活気十分。おしゃれなカフェ、服屋さん、ヘルメット屋さん、ビカビカに光る仏壇を置いている店。その前を爆音を響かせながらバイクが走り、ベトナムおなじみの笠をかぶって平行棒を担ぐ物売りのおばさんが通り過ぎる。ああ、やっぱりベトナムといったらこの光景でしょ。

電線の絡まり具合がいかにも東南アジア

ハノイ大教会

旧市街の北の端にあるドンスアン市場


生きた魚をぶった切る、パワーあふれるベトナムおばちゃん

そして一日の最後は、ハノイ名物の水上人形劇で締めくくり。

水上人形劇のマスコットキャラクター?と一緒に

水上人形劇は文字通り水面を舞台に繰り広げられる人形劇で、劇場で毎日上映されている。
劇が始まると、まず伝統楽器の生演奏と歌のように軽やかな語りが聞こえる。そしてほどなく人形が登場。語りはベトナム語なのでストーリーを完璧に理解するのは難しいけど、人形のコミカルな動きに引き込まれてしまう。

水上なのに人形の動きはとても繊細

かと思えば花火を使った演出など意外な仕掛けが施されていたりする。1時間弱の上映時間、退屈だと思うこともなく十分楽しめた。

<最後に>
今回の日程は4日間。慌ただしそうな日程だけど、結果的にとても充実したものとなった。自然好きや世界遺産好きなら一度は行ってみたいハロン湾はハノイからの日帰りも十分可能。またハノイは首都でありながらそれほど広くなく、観光スポットを巡るのに一日あれば十分だと思う。
また今夏からベトナム航空の夕方発羽田便の運航も開始した。都内でお勤めの方でも午後だけお休みを取って、会社から一気にベトナムへ!なんてこともできるのでは、と思う。
ただ、今の時期やはり心配となるのが暑さ。この時期の蒸し暑さはなかなかのもので、体力を消耗した。やはりうちわや扇子、水分は必須。また暑さ対策兼お土産としてベトナム名物の笠を買ってもいいかも。ただ私は大きい笠を買ってしまったので、スーツケースに入らず帰国までずっと持ち歩くはめになったが。。
そうそう、冒頭の「アオザイ美女を見つけてやる!」宣言。ハノイで血眼になってアオザイ美女を探したものの、なかなか見つからない。アオザイを着たベトナム人を探すことは、もしかしたら着物を着た日本人を探すのと同じことなのかも・・・。
ところがタンロン遺跡を観光していると、やっと見つけたアオザイ美女!しかも花束を持ってイベントか何かの写真撮影をしており、かなり本格的な美女。もちろん一緒に写真を撮ってもらった。

あれ、ちょっと迷惑そう・・・?

個人的な目標も無事達成し、大大大満足してベトナムを去ったのでした。
最後になりましたが、研修旅行を企画して下さったベトナム航空の皆様、そして大変お世話になったツアーの皆様、誠にありがとうございました。
【スタッフおススメ度】
●ハロン湾 ★★★★★
クルーズ船で世界遺産の絶景を見ながら美味しいシーフードを食べる贅沢を是非!
●タンロン遺跡 ★★★
ハノイのど真ん中に1000年前の遺跡とベトナム戦争の戦跡が同居する不思議な空間。
●ハノイ旧市街 ★★★★★
どこを撮っても絵になる。角を曲がって新たな道に入るたびにわくわく。
●水上人形劇 ★★★★
水上を滑らかに動く人形の動きに魅了されるはず。伝統楽器の演奏も聞く価値あり。
(2014年7月 伊藤卓巳)
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