ボロブドール遺跡の日の出を見る

ボロブドール遺跡の日の出を見る



個性豊かな島をたくさん持つインドネシア、今回はバリ島とジャワ島、特にジャワの遺跡を満喫してきました!
インドネシアで遺跡といえば、何よりもボロブドゥール遺跡!
夜中にホテルに着き、翌日早朝にホテルを出発し、サンライズツアーに参加しました。
ボロブドゥール遺跡の敷地内にあるホテルに泊まったので、ホテルからそのまま徒歩でボロブドゥールを目指すのですが、朝5時はとにかく真っ暗で、どの辺に遺跡があるのかもわからない状況です。懐中電灯の灯りだけを頼りに、星空を眺めながら歩くと、あっちからもこっちからもアザーンが聞こえてきます。アザーンはイスラム教の礼拝の時間を知らせる歌のようなもので、イスラムのアザーンを聞きながら仏教遺跡に昇るのはなんだか不思議な気分でした。
ボロブドゥール遺跡はピラミッド状になっていて、階段を上がると2メートルはあるだろう何かがたくさん建っている円形の広場に出ます。その何かの間に腰を下ろして日の出を待ちます。
真っ暗の中まだアザーンが聞こえていて、イスラムな気分でしたが、少しずつ目が慣れてきて、周りにたくさん建っている何か、ストゥーパのシルエットがだんだん見えてきます。



いつの間に日が昇ると、真っ黒のシルエットがはっきりしてきて、ストゥーパの姿が鮮明になります。朝日の光のなかで改めて周囲を見渡すと、本当にストゥーパの中に埋もれてしまったようで、中には崩れてお釈迦様が見えているストゥーパもあり、さっきまでイスラム世界にいたのに、急に仏教寺院にいることが実感できてきます。日の出が観られたのも嬉しかったですが、もっと神秘的な体験をしている気がしました。
そんなボロブドゥール遺跡は、簡単に言うといちごのホールケーキです。しかも大きいので豪華なデコレーションケーキかウエディングケーキといった感じです。
下の方は四角い回廊が5段ほどだんだん小さくなっていき、その表面には生クリームのデコレーションのようにブッダの生涯がぐるりと描かれています。その上には丸い段が3段あって、72基ものストゥーパが規則正しく円状に並んでいます。ずらりと並んだイチゴみたいで美味しそうです。さらにてっぺんには特大のイチゴがどーんと載っていて、とても豪華なホールケーキです。
7時の開門時間になると、地元の学生をはじめとして、観光客がたくさんのぼってきて、静かで神聖な雰囲気から一変して賑やかになります。
ジャワでもう一つの大きな遺跡、プランバナン寺院群はヒンドゥー教のロロ・ジョングラン寺院の周りに、仏教寺院が点在しています。
どの遺跡も寺院の周り一面に幾何学的に祠堂とストゥーパが建てられているのですが、祠堂やストゥーパの大部分は壊れかけていて、遺跡の残骸に囲まれた寺院という印象を受けます。
その建造物の多さから「千の寺院」という意味に名付けられた寺院があるほどです。建設当時は辺り一面に規則正しく祠堂やストゥーパが建ち、その中心に大きな寺院が建てられて、その景色はどんなに圧巻だったろうと思いを巡らせてしまいます。もしお金持ちだったら、20年前からほとんど進んでいないという修復作業に寄付したいくらいです。

ロロ・ジョングラン寺院はシヴァ神殿だけはジャワ地震以来立ち入り禁止になっていますが、その他の神殿には入る事が出来ました。

ヴィシュヌ神、シヴァ神、ブラフマー神の神殿の向かいに、それぞれの神の乗り物として、ガルーダ、牡牛、白馬が祀られた神殿が建っているのが興味深い遺跡です。


インドネシアの観光スポットには地元観光客にも多く、どこにいってもたくさんの学生に囲まれることが多かったです。

そして、この旅で一番びっくりしたのが、ソロに近いラウ山にあるスク寺院です!
ここまで紹介してきたように、ジャワ島ではイスラム教、仏教、ヒンドゥー教と色々な宗教に出会ってきましたが、スク寺院はまったく別でした!一応ヒンドゥー教の寺院で、よく見るとヒンドゥー神話のレリーフもあるのですが・・・
とにかく第一印象がチェチェン・イッツァです!見た目は完全にマヤ文明のピラミッドに見えます!

入ってきた宗教を受け入れられなかった人々が、山に移って寺院を建てたら、こんな形になったと聞きましたが、マヤとの関係がないのか気になるところです。性教育に使われた学校だったとの説もあるようですが、ちゃんとここにお祈りに来る人々もいるそうです。


そして、インドネシアではまってしまったのがテンペ!大豆などの豆類をかためて発酵させたもので、健康食品として食べられているそうです。健康食品というと、体に良くても味がいまいちなイメージがありますが、私はこのテンペは美味しいと思いました。ピーナツを固めたバーをあまり甘くなく、穀物の味にした感じで、小腹がすいたときのおやつにしたいような、夕飯をつまみ食いする感覚で食べたいです。調理法も色々あって、特に揚げたテンペが美味しかったです。
日本でも品ぞろえの良いスーパーなどでは売っているので、野菜と炒めたり、お肉の代わりに使って調理するのもヘルシーでおすすめです!

ランブータンやドリアンなど、市場や道端で売っているフルーツを食べたりもしましたが、暑いときに食べたいのがエス・チェンドル!チェンドルという米粉を固めたものやフルーツなどが入っていて、甘いココナッツミルクがたっぷりかかっているかき氷です。見た目にも色鮮やかで、見かけたらとりあえず食べたくなります。



いろんなものを見たり、食べたり、日焼けしたりして、たくさん歩いて、最終的にバリのスパでとっても癒される旅でした。


(2014年3月 増田 里沙)
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