マドリードと世界遺産の町を巡る旅

マドリードと世界遺産の町を巡る旅


6月の、スペインではベストシーズンの初夏にトルコ航空さんとスペイン政観さん主催の研修旅行に参加させて頂きました。
トルコ航空は今年4月末に成田から同日でマドリッドまで乗り継ぐ事が出来るようになり、とても便利になりました。
また、今年はスペインと日本は交流400年となります。
日本人に人気のスペイン。誰もがまた行きたいというリピート率の高いスペイン。その人気の訳を理解出来た素晴しい旅の中で私の訪れたマドリードや近郊の町を紹介させて頂きます。


【マドリード】
●旧市街を歩く
マドリードは旧市街に泊まるのがお薦めです。見所が凝縮されているので、ほとんど徒歩で回れます。路地で可愛らしい看板を見つけたり、賑わうバルに立ち寄ったり、気の向くままに歩くのがマドリッドには似合います。マヨール広場周辺には伝統的バルが集まり、プエルタ・デ・ソルやグラン・ビアではショッピングが楽しめます。徒歩圏内なので、お茶をしながらマイペースに。バルのハシゴも楽しいものです。
今回は「チャンピニョン・ア・ラ・プランチャ」(マッシュルームの鉄板焼き)、「カラマレス・フリートス」(イカリングフライ)、「ボケロネス・エン・ビナグレ」(酢漬けサーディン)のバルをハシゴしてみました!

「チャンピニョン・ア・ラ・プランチャ」(マッシュルームの鉄板焼き)

お洒落なバルが並ぶ

●サン・ミゲル市場
マヨール広場からすぐのグルメ市場です。歴史ある建物の中にいくつものお店が並び、ワインとオリーブを買って中のイートインスペースで頂くのもお薦めです。グラス・カバは4ユーロ&タパス1ユーロから楽しめます。

イートインスペースで楽しむ

オリーブ屋さん

●フラメンコ
凄い迫力です。目の前で床に足を打ちつけて踊るダンサーと歌い手、ギタリストが生み出すフラメンコは優雅であり情熱的でスペインに来たからには必見です。ショーは食後の遅い時間からスタートするので、食事もゆっくり楽しめます。

情熱的なフラメンコダンサー

男性のフラメンコダンサー

【アランフェス】
マドリッドから電車で1時間の王族の春の別荘。
王宮には緑溢れる庭園が広がり、散歩をしたり、ベンチで本を読んだり、ゆったりとした贅沢な時間が味わえます。このアランフェスは世界遺産に登録されています。

アランフェスの学生

王宮

【チンチョン】
まさにスペインの田舎町。丘陵地に小さな町がのんびりある感じです。町の中心のマヨール広場は現在も闘牛場に早変わり出来る広場。その広場を囲む様にレストランや名産のニンニクを売る店などがあり、週末にランチにやってくる人達も。ここでは『チンチョン』と呼ばれる、アニスで香りを付けたアルコール度数の高いお酒も楽しめます。本当に濃いです!35~70度位まであるようなので、低いものからチャレンジを!

チンチョンのマヨール広場

素朴なチンチョンの町並み

【ラ・グランハ・デ・サン・イルデフオンソ】
マドリッドから車で約1時間20分のグアダマラ山脈の麓にあるラ・グランハの町に王家の夏の離宮があります。軽井沢の様な夏でもひんやりする澄んだ空気が心地よい避暑地です。王宮には素晴らしい16世紀のタペストリーや、絵画が飾られ見事なシャンデリアには溜め息が。ここのタペストリーは王宮での教育のための教科書代わりでした。多数の物語がある見事なタペストリーは博物館並のコレクションです。
町自体は小さいので、セゴビアに泊まって日帰りで来るのがお薦めです。

避暑地の王宮

ガーデンも見事

【セゴビア】
ディズニーのお城のモデルともなったアルカスルが見事。二つの川の交わる地点に位置するこの城のバルコニーからカスティーヤ・イ・レオンの土地を眺めると雄大さに感動します。町は城壁に囲まれ、旧市街にはマヨール広場や美しいカテドラルがありのんびり歩くのがお薦めです。また、最大のハイライトが、ローマ水道橋。紀元前1世紀に造られた人間業とは思えぬ建築物です。今日まで約2000年のも長い月日をびくともせずそびえ立つ姿に圧巻させられます。
ここでは名物『子豚の丸焼き』を。1884年創業の老舗『メソン・デ・カンディド』ではオーナー自ら皿で肉を切り分けるパフォーマンスを見せてくれます。生後20日までのお乳しか飲んでない子豚の肉は柔らかく、濃厚です。
セゴビアの旧市街と、ローマ水道橋が世界遺産に登録されています。

ローマ水道橋

子豚の丸焼き

【アビラ】
突然丘の上に現れる城壁にまず驚かせられます。ここアビラの城壁は11世紀末にイスラム教徒から町を守るために建てられ、現代まで完全な形で残っています。城壁内旧市街は石畳の趣ある素朴な町並みで、ゆったり時間を過ごしたい人にはお薦め。ここでは『パラドール・デ・アビラ』に是非泊まってみて下さい。ゆったりとした時間を過ごすにはぴったりのくつろげるパラドールです。アビラ城壁内の旧市街が世界遺産に登録されています。

見事に残っている城壁

ライトアップも美しい

【サラマンカ】
食とワインと学の充実した都市サラマンカ。サマランカは各国から学生が集まる街で、治安もよく穏やかです。日本からもスペイン語を学びに沢山の学生が来ています。街の中心マヨール広場を起点に旧市街が広がり、新旧二つの大聖堂が隣併せでそびえ立つ姿は見事。この大聖堂には屋根まで上がれるのですが、これがまた必須と言えます。屋上へ出るとサマランカの街が一望、遥かなる平野を遠くまで見渡せる事が出来、また、何より大聖堂の内部上から見下ろせる礼拝堂は神秘的で、信者でなくても神聖な気分になります。
またこの街ではイベリコ豚の生ハム『ハモン・セラー』が安く美味しく食べられます。旧市街のカフェでワインと生ハムでゆったり時間を過ごすのもお薦めです。

サラマンカのマヨール広場

大聖堂

【Hacienda Zorita Wine Spa Hotel】
サラマンカから車で10分程のバルベルドンにあるワイナリーホテル。ここでは宿泊者全員にワインのテイスティングのレクチャーをしてくれます。広大な敷地に39部屋のゆとりのある空間は日常を忘れさせてくれ、各部屋も温かみのある木を使用しているので寛げます。ヴィラタイプの部屋にはワインセラーが設置され、常に12本のワインが用意されているので1日中ワインを楽しめるのです。ここでは上質なオリーブオイルも作られています。青トマトの香りのするこのオリーブオイルは白ワインともとてもよく合い、料理もワインと楽しめる味付けです。町の喧騒を離れ、ゆったりとワインと共に過ごす時間。まだまだ知られていないスペインのワイナリーホテルはとても穴場です。
約500年前コロンブスが新世界に旅立つ前に当時は修道院であったここへ立ち寄りました。当時の修道士達に思いを馳せながら小鳥のさえずりに耳を傾けるのもいいものです。

ワイナリーホテルZORITA

ワインに合う料理

【トルコ航空コンフォートクラス】
今回はトルコ航空さんのお計らいでワンランク上のコンフォートクラスに試乗させて頂きました。
コンフォートクラスとはビジネスクラスとエコノミークラスの中間クラスで、ピッチは116㎝と広くシート幅は49㎝の快適です。機内食は全て陶器で前菜からサーブされるのでとても満足感があります。ロングのフライトには疲れ知らずのコンフォートクラス、オススメです。

コンフォートクラスの機内食

スペインの夏はなかなか太陽が沈みません。夕食を21時からスタートさせても、外はまだ明るく
夜はこれからです。都会では午前0時を過ぎてもオープンテラスは賑わい、バルでも人が絶えません。
長い1日なので、ランチの後はシエスタと称して昼寝をする時間があってもいいですね。

まだまだ日が落ちない夜19:30過ぎの王宮

また、ホテルのエレベーターには『閉める』ボタンがありません。『何で閉める必要があるの?自動で閉まるのを待てばいいのに。』それがスペイン流。せっかくスペインに来たならば、スペインの時間の流れに合わせるのが旅行を更に楽しいものにしてくれます。
そんなのんびりとしてマイペースな国スペイン。せかせかしている日本の日常を忘れるにぴったりの国です。
マドリードを拠点にして、日帰りでも1泊でも近郊に出て、よりスペインに触れる旅をオススメします。
2013年6月 能祖
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