砂漠とアイトベンハッドゥに泊まってモロッコを感じる旅!!

砂漠とアイトベンハッドゥに泊まってモロッコを感じる旅!!


女性中心に根強い人気をもつモロッコを旅してきた。日本からモロッコへのルートで代表的なものはエミレーツ航空とカタール航空の深夜便。仕事おわりに出発できてかなり便利である。1度乗り継ぎがあるものの、翌日午後(現地時間)に着くので、北アフリカといってもその距離を感じさせない。
カサブランカの空港に到着し、到着ゲートを出たところでドライバーと合流し、早速最初の目的地であるフェズへ。カサブランカから車で4時間半~5時間程度。途中2回ほど休憩し、フェズに着いた頃にはさすがに夜になっていた。


翌日朝からフェズの市内観光。主に旧市街(メディナ)の観光になるが、ご存知のとおりメディナ内は迷路のようである。フェズでの時間が長くあれば良いのだが、半日しかない私はガイドさんに案内を頼んで効率よく見て周った。迷路のような細くてたくさん行き止まりがあるメディナ内には、荷物を運ぶラクダ、客引きをする店の人、観光客で毎日にぎわっている。

市場にはいろいろな食べ物が売っている

可愛い雑貨もたくさん

度々ロバともすれ違う

タンネリ

旧市街を一望できる南の砦

フェズやマラケシュはモロッコ旅行では定番であり、これまでの旅行記にもたくさん出てきているので、割愛させていただく。そして今回この旅行記で紹介したいのは、タイトルにもあるようにサハラ砂漠と世界遺産であるアイトベンハッドゥ村である。
フェズの観光を早々切り上げ、夜にはサハラ砂漠まで到着しなければならないので早速砂漠の方向へ向かって出発する。途中、中間地点のミデルトで昼食を取り、少し休憩してからまた砂漠へのドライブが始まる。約4時間走り、砂漠がすぐそこという町、エルフードに到着。ここから4WDに乗り換え新たなドライバーが砂漠の真ん中、メルズーカにある、AUBERGE DU SUDまで送迎してくれる。日が沈んで真っ暗な中、道になっていないような道を走り、エルフードから40~50分で着いた。

夜の砂漠

この日はホテル内を少し見て周り、夕食を食べ、早めに就寝。

ホテル横のテント

ホテル横のテント内は布団のみ

ホテルのプール

ロッジの部屋も広々としていて居心地良い

部屋のあらゆる部分からモロッコらしさを感じる

翌日の早朝、ホテルが朝日鑑賞のツアーを行っているので参加してみた。まだ暗いうちにホテル前に集合し、15分~20分ほどラクダに乗って一面砂漠しか見えない場所へ移動する。ラクダを降りて砂の上にシートを引き、朝日が出るのを待つ。





朝食後、荷造りをし次の目的地へと向かう。前日の道を戻るのだが、その途中にドライバーさんが化石がたくさん発掘される場所へ案内してくれた。砂漠の中に岩がぽつぽつと出ているのが見える。よく見ると小さいものや大きいものまでアンモナイトなどいろんな形の化石を見ることができた。


エルフードまで戻り、トドラ峡谷を経由し、この日はワルザザートまで。途中トドラ峡谷で昼食をし、少し散歩した。トドラ峡谷は道の両側にとても高い岩壁が立ちはだかっている。その高さと迫力には圧倒されるが、ここはロッククライミングの聖地と言われているのである。こんな高くて険しい岩を、、、と思うのだが、確かにロッククライミングしている人が何人かいた。


見えにくいですが、ロッククライミングしている人がいました!!

トドラ峡谷を出発し、4時間のドライブとなる。このあたりはカスバ街道といわれるように、途中のところどころにカスバが見られた。また化石の発掘・加工地帯なのであちこちに化石が売られていた。

ようやくワルザザートに入り、そこから約30キロのアイトベンハッドゥ村に到着した。私がこの旅の中で一番楽しみにしていた村とホテルである。アイトベンハッドゥとは昔ベルベル人がアラブ人の支配から逃れるためにカスバ(要塞)を作って住んだ村である。現在はこのカスバには数家族しか住んでいないが、世界遺産でもあり、モロッコ一美しい村でもある。

泊まったホテルからカスバまでは徒歩3分くらいの距離。

アイトベンハッドゥまでの道

朝はまだ観光客が少なくとても静かだった。しかしカスバ内のお土産屋はすでにオープンしており、私が通ると片言の日本語で客引きが始まる。

岩や階段を進み、少しずつ登っていく。頂上まではゆっくり登って20分程度だ。頂上からは目の前のカスバの家々が眺望できる。フェズのメディナと同じで、カスバ内は迷路のようでもある。しかし、家々が本当にきれいに残っており、茶色い土壁で統一されていて、感動的な風景である。




順番が前後するが、宿泊はアイトベンハッドゥ村にあるリヤド、RIAD MAKTOUBに泊まった。

リヤドとは、もともと邸宅だったところを改装してホテルにしたものである。モロッコに来たからにはこのリヤドに滞在したい。普通のホテルとは雰囲気が全く異なり、家のような感覚なので、モロッコらしさをより感じることができる。


ここのリヤドのオーナーは、とても陽気で優しく、滞在には安心できる。また夕食はセットメニューだが、各地でモロッコ料理を食べてきたお客様のことを考え、パスタのメニューもあり、思いやりを感じた。

レモン風味 チキンのタジン

このリヤドの部屋にはひとつひとつモロッコの地名がつけられており、オーナー遊び心も伺える。どの部屋も広々としており、部屋の中はモロッコの一般家庭のような装飾となっており、とても可愛らしい。





ホテルの真ん中には大きなプールがあり、豪華ホテルというわけではないが、心休まるひとときを過ごせるリヤドであった。
なんと言っても魅力的なのは、部屋やテラスからカスバが見えることである。徒歩約3分なので、観光にも非常に便利である。

アイトベンハッドゥを観光するツアーは数たくさんあるけれど、アイトベンハッドゥに泊まるツアーは少ないので、機会があれば是非ゆっくり1泊滞在してほしい。
アイトベンハッドゥの観光後は、また長距離ドライブでこの旅最後の目的地マラケシュへ。モロッコへ行った人誰もが口を揃えて言うが、やはりマラケシュのフナ広場は面白い。昼間も大道芸人やオレンジジュースの屋台でにぎわっているが、おすすめは夜。

夕方から屋台が組み立てられ始め、暗くなるにつれていい匂いが漂ってくる。夕食時になると、あちこちの屋台から声をかけられるので、どの屋台にしようか迷ってしまうほど。


毎日深夜までお祭りのようである。お店を周っていろいろな料理を食べるのも面白い。ホテルのレストランや市内レストランでモロッコ料理を堪能するのも良いのだが、こういう屋台の料理の方が、意外と美味しかったりするのである。


マラケシュでの夕食はぜひ屋台で!!

快く撮影に加わってくれる

ノリのいいジュース屋台のお兄さん

今回、1週間の旅で主要なところを駆け足で周ったが、その程度ではまだまだモロッコは語れない。この他にも見て周るべき都市や場所がたくさんあり、まだ見たことのない景色が広がっているのである。できるなら今度は1都市に最低2泊し、更に掘り下げた観光をしたい。もう一度行きたいと思える国がまた一つ増えた。
2013年3月 栗山
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