楽しみにしていたスリランカはほとんどが雨だった。雨の場合の観光の様子を少し書くことにする。
雨が降ったらどうするか?
① 傘をさす
② カッパを着る
③ 何もしない
まず、③はない。少量ならあり得るが、本格的に降っているのに③はない。
だが、地元の若いお兄ちゃん達は余裕で③。むしろ、雨の中、きゃっきゃと仲間内で騒いでちょっと楽しそうだった。
欧米人は①。圧倒的に①だった。
私は②を選択。断言する。これが正解である。
シギリヤをはじめ、スリランカの観光地は石段や坂道が多い。
雨に濡れて滑りやすくなっている時は絶対に両手は空けておくべきである。
カッパダサイ。とか言っている場合ではない。
傘は細い道で邪魔にもなる。モタモタしている欧米人を横目に私は颯爽と歩みを進めた。
さらに言うと、最強装備はカッパ+裸足である。
スリランカの寺院では入る時に帽子、靴を脱ぐのがきまりである。
カッパはフードを脱げばそのままで入れるし、靴も毎回脱ぐのは面倒だ。だからはじめからずっと裸足なら良い
のだ。雨で靴を履いていた場合、水溜りにはまると悲惨な事になる。
地面が赤土(アンコールワットなどと良く似ている)なので、それはもう悲劇だった。しばらくへこんだ。
裸足なら水溜りも平気だし、バシャバシャと水飛沫をあげながら歩くのは童心にかえったようでちょっとおもしろい。
裸足が嫌な人はサンダル(アウトドア向けのしっかりしたものが良いと思う)があると良いだろう。
雨の観光地はがっかりするのが普通だと思う。シギリヤへ登っても遠くまで見渡せない。
これが快晴なら、澄み渡る青空、遠望。綺麗だっただろうなぁ・・・と。
しかし、ちょっと見方を変えてみる。
雨に濡れて緑は美しくみずみずしいし、霞がかる景色はむしろ快晴よりも荘厳な印象を与える。
スピリチュアルスポットでは雨の方がその神聖なパワーが増すとも聞く。
霧で下界がよく見えない頂上では、まるで今にも何かが天界より降りてきそうにも見える。
雨でも良いことがある。人が少ない。
他人が写真に写ることもあまりないので、景色だけを存分に撮影することができる。
また、混んでいないので時間をかけて遺跡をじっくり見ることもできる。喧騒もない。
雨の良い点はまだある。気温が低い。
スリランカ最終日のゴールだけは晴れたが、これが暑かった。本当に暑かった。
もともとスリランカは南国なので、晴れだとその気温はぐっと上昇し、日差しも強い。
しかし、雨だと観光していてもあまり汗もかかないし、それほど体力も消耗しない。
以上。雨でも良い点をあげることにより悔しがる自分を納得させてみた。
2010年11月 松井