モロッコ一人旅

モロッコ一人旅

060619_1.jpg旅も終盤、マラケシュ、カスバ街道、フェズとまわって次にメクネスへと向かった。この街に訪れたのは郊外のヴォリビリス遺跡と聖なる街ムーレイイドリスにいくため、というのが大きな理由だった。メクネスの町の中心にある乗合場にてグランタクシーに乗り込み、いざヴォリビリスへ。グランタクシーは普通のセダンに運転手、助手席に二人、後ろに四人、この人数があつまらなければ出発しないのだが、私の乗ったグランタクシーは乗客のうち一人がごついおばちゃんなもんだからぎゅうぎゅうづめの状態だった。


060619_2.jpgムーレイイドリスにつき乗り換え、今度はプチタクシー(日本の普通のタクシーと同じ)にて約十分でヴォリビリス遺跡に到着。ヴォリビリスは小高い丘の上にあるローマ遺跡で、紀元前四十年以後、ローマの属領となり約二万人が住んだそうだ。遺跡は保存状態もよく、モザイクの絵もはっきり見えて当時の人々の生活が目に浮かぶ。ここからの景色も最高、畑がどこまでも続くのがよく見える。天気もよく、いい季節にきたのか黄色やピンク、色とりどりの花がきれいに咲き、草木も青々と茂っていてピクニック気分で歩くのも気持ちよかった。ヨルダンのジェラシュ遺跡にも少し似ているけどそこに行ったのは5月末、すっかり草木が枯れていたので、きれいな季節に来ることができて本当にラッキーだった。
モロッコはかつてフランスの植民地だったので第二外国語がフランス語、英語よりフランス語が通じる。その日ヴォリビリス遺跡に、フランス人の先生二人と幼稚園生が郊外学習に来ていたのだが、会話も全部フランス語であった。彼、彼女達はお金持ちの子供で英才教育を受けているので特別ではあるのだが、流暢にしゃべっているのはなんともうらやましい。ボンジュール!コモンサヴァ?とかわいく声をかけてくれた。
060619_3.jpg遅めの昼食を済ませ、今度はムーレイイドリスへ。巡礼のためのモロッコ人も多く、町全体に他の町とは違う独特の雰囲気が漂っている。地図もないのでふらふら歩いているとビューポイントはこっちだよと指差す方向へ、坂を登っていくと山にびっしりと建つ家々が見え、箱庭のようなこの街の全貌が見渡せ、不思議な感動を与えてくれた。モロッコは広い。地方によってに景色、自然、風土、食べ物だけではなく人々の生活、習慣まで違うのが目に見えるのが面白い。例えば女性の姿、砂漠では黒いヴェールに身を包んでいる街もあれば、フェズの南のほうではヨーロッパの町並みそのもので女性もピアスをしてたり、ぴったりした服に身を包んでいる。また、町々の移動にはその風景の移り変わりも楽しめるし、長い移動時間もきっと飽きないだろう。
たくさんの魅力あふれる国、モロッコにあなたも旅立ってください!
行程
1日目 関空→(機中泊)
2日目 →カサブランカ→(列車)→マラケシュ
3~5日目 マラケシュ泊
6日目 アイトベンハドゥ観光 ダデス峡谷泊
7日目 トドラ峡谷観光 メルズーカ砂丘観光 テント泊
8日目 ティネリールへ ティネリール泊
9日目 →(バス)→フェズへ
10日、11日 フェズ泊
12日目メクネスへ
13日目 ヴォルビリス、ムーレイイドリス観光
14日目 カサブランカへ
15日目カサブランカ泊
16日目カサブランカ発
17日目 関空着
旅行期間:2006年3月17日~4月4日                  辻 理恵子

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