南アフリカ~ロボスレイルとブルートレイン・家族4人で乗ってしまいました~

南アフリカ~ロボスレイルとブルートレイン・家族4人で乗ってしまいました~

060105_1.jpg1.「ロボスレイル」と「ブルートレイン」について
「ロボスレイル」と「ブルートレイン」と言えば、南アフリカ共和国が世界に誇る豪華列車です。「オリエント・エクスプレス(オリエント急行)」なら、日本人にも馴染み深い名前ですが、「ロボスレイル」と「ブルートレイン」は、まだまだ日本の皆さんには知られていません。でも、この「ロボス」と「ブルトレ」は「オリエント急行」にも引けを取らない、世界でも屈指の、おそらく世界中の鉄道ファンが憧れる、超豪華列車なのです。


日本でも南アフリカ旅行でこれらの列車に乗ったという方はおられるでしょうが、子供連れで、しかも、いちどの旅でいっぺんにロボスとブルトレの両方とも乗ってしまった、という家族は、ちょっといないのではないかと思います。(ウ~ン、ちょっと自慢ったらしい書き出しかなあ。鼻についたらごめんなさい。)
060105_2.jpg2.「ロボスレイル」の旅  プレトリアからケープタウンへ
「どんな旅が始まるのだろう?」 ワクワク、ドキドキの私たちを待っていたのは、笑顔で迎えてくれた多くのスタッフと、話しには聞いてはいたものの、驚くような豪華な待合ロビーでした。乗車を待つ間、バイオリンとチェロの生演奏が流れる中、コーヒ・紅茶、ケーキなど自由に取れます。列車の自分のコンパートメントに案内されると、それはそれは立派なお部屋。「走るホテル」とはよく言ったものです。(説明するより、写真をご覧いただいた方がよいでしょう。)小さな子供たちにも一部屋与えられました。5才の「くるみ」と3才の「かりん」は大喜びです。
060105_3.jpgプレトリア発の列車は、初め、専用のSLに引かれて出発します。(ヨハネスブルク手前で電気機関車に替わります。) スピードはあまり速くありません。急ぐ旅ではないのです。乗客は自室でも、何両かつながれてあるラウンジカーでも、あるいはレストランカーで食事をしているときでも、あくまでゆったりと、豪華な2泊3日の列車の旅を楽しむのです。よく眠れるように、夜中は停車してしまうくらいです。
夕食はこの列車の旅でも、もっとも大事な時間です。なのでロボスレイルは、騒がしくする子供が大人たちと一緒に食べることを許してくれません。それで、他の大人のお客様より、子供たちは先に食事を済ませてしまいます。私たち夫婦は、そのあとの一般のお客様の夕食の時間に食事をするとのこと。「その間、子供たちは?」驚いて尋ねた私たちに、スタッフの女性はにっこりほほえんで「私たちが見ています。」そのあと、シェフが私たちのコンパートメントにやってきて、なんと子供の料理のメニューを相談してくれました。060105_4.jpg
子供たちの夕食が終わって少しすると、こんどは、他の全てのお客様の食事時間です。子供がいると私たち夫婦だけでちゃんとしたレストランでゆっくり食事するなんて、普段はほとんど考えられません。その贅沢な時間をロボスレイルの旅は与えてくれました。料理とワインはもう最高です。自室に帰ると、子供たちは遊び疲れて満足げに迎えてくれました。小さな子供が乗車することは少ないらしく、スタッフも子供を扱うのが楽しいようで、何人もが入れ替わりで遊んでくれたとのこと。子供は、もちろん、英語は全く解りませんが、伝わるものなのですね。
ロボスレイルは2日目に途中のキンバリーで、3日目にマーキスフォンテインで、停車して乗客は観光に出ます。宝石が好きな淑女の皆さんにとっては、南アフリカと言えば、ダイヤモンドですよね。キンバリーはその南アフリカの中でも最大のダイヤモンドの産地だったところ。人間が掘った世界最大の穴「Big Hole」と鉱山博物館があって、その観光をします。マーキスフォンテインは、歴史に名を残す駅で、駅舎内に昔の道具などを展示する博物館があり、駅前に昔の街並みがそのまま残る観光ポイントです。3日目の夕方、ロボスはケープタウンに到着してしまいました。まだまだ乗っていたい気分でした。スタッフたちと名残を惜しんで別れ、駅出口まで行くと、プレトリアで見送ってくれたロボスレイルの社長が乗客ひとりひとりと握手をして出迎えてくれました。
060105_5.jpg3.「ブルートレイン」の旅 ケープタウンからプレトリアまで
ケープタウンの駅はさすがに大きく、案内がないとなかなかブルートレインの専用ロビーは分かりません。しかし、そこにたどりつくと、またまた豪華なソファが迎えてくれます。ブルートレインの車両は、一見してロボスレイルより新しく、「豪華」と思えたロボスよりもさらに高級な家具を使っていました。トイレ・シャワールームもロボスよりもっと快適で使いやすくできていました。しかし、部屋の広さはロボスほどではなく、昼間は座っているソファが夜になるとスタッフによって引き出されてベッドになるという仕組みでした。
快適さと効率的なことを両方追究した感じです。ブルトレはロボスが2泊3日かけて走った道を、1泊2日で駆け抜けます。途中では、やはりマーキスフォンテインで停車するだけです。なのでゆったりさ、という点ではロボスより引けを取る感じがしました。でも、食事は、むしろロボスに勝るとも劣らないゴージャスさ、おいしさです。
旅行期間:2005年 3月20日から4月2日までの14日間
ロボスレイル乗車日:2005年 3月25日から3月27日までの3日間
ブルートレイン乗車日:2005年 3月30日から3月31日までの2日間
大阪営業所 小沢誠

アフリカカテゴリの最新記事