マレーシア 魅惑のアジアンリゾートへ

マレーシア 魅惑のアジアンリゾートへ

ペナンへの乗り継ぎのためクアラルンプールの空港に着き、最初に目に入ったのが、ムスリムの女性がスカーフをかぶっている姿だった。今回の旅行が、初めてのイスラム教国であるから、とても新鮮に写ったので、町のいたるところで行き交う人を観察した。若い女の子はそのスカーフとジーンズを合わせて着て、アイスクリームを食べながらベンチに腰掛けて友達とおしゃべりしたり、恋人と手をつないで歩いてたりと、な〜んだ、一見したところ日本の女の子と一緒、と思った。ここではそこまでイスラム教の戒律も厳しくないらしい。あと印象的だったのが色んな民族の人、マレー系、中国系、インド系の人たちがひとつの職場で一緒に働いている姿だった。国によってはデスクワークがある民族に独占されていたり、ということが目に見えるのだけど、一緒に働いていることがマレーシアでは多民族国家ということでお互いの習慣、宗教を認め合いながら共存していることを表しているように思えた。(ただ私は短期間の滞在者だからそう見えただけであるのかもしれない。よくよくガイドさんと話していると、マレー人優遇政策というのがあったそうで、マレー人のほうが公務員になりやすかったり、昔は大学進学もマレー人の方が優位だったらしい)
さて、今回は主にリゾートホテルの視察を目的にマレーシアにきたのだがお世話になったガイドさんはどの人も中国系の人で、マレーシアについてたくさんの質問をした。例えばコタキナバルの林(リン)さんに、私:「なんでイスラム教の人は豚肉を食べないんですか?おいしいのに・・・私大好きなんです。」林さん:「豚肉は不浄だから、という戒律があるからです。でもそうですね、豚は足も内臓もしっぽもおいしい」など、なんでもなんで、なんでと何でも聞いたのだが、ガイドの皆さん、よく「なんでも」とは言わずに丁寧に教えてくれたものである。


クラウンジュエルプールペナンは50%以上が華僑の人で、インド系のサリー姿の女の人もちらほら。ご飯がおいしい。治安も良く、日本語も町のいたるところでみかけ、町のひとも外国人になれているので、日本人のリタイア後のご夫妻、または単身でも長期滞在のマーケットでもあるようだ。 ファイブスターでもよく使うクラウンジュエルに今回宿泊したが、 ビーチも近く、E&O タンジュンストリクトスィート朝ちょっと早起きして散歩したらいい気持ちだった。ペナンはさすが老舗ビーチで、イギリス人、オーストラリア人が多いようだ。ジョージタウンも大きい。ショッピングも楽しめる。 私が泊ってみたい、と思ったのはE&O。イギリスの統治時代を思わせるコロニアルホテルでジョージタウンにある。 伝統のあるホテルと古臭いホテルは紙一重であるイメージがあり、 私はどっちかというと新しいホテルのほうが好きなのだがゴールデンサンズこのホテルに限ってはどんなホテルに厳しいひとでも絶対満足間違いなし。置いてある家具、小物、雰囲気は徹底されている。

ランカウイはペナンに比べて田舎、素朴で町から少し離れると水牛の群れに遭遇したりする。新しいホテルが多く、それぞれ独特の雰囲気も個性もある。免税の街でビールも買い物も安く買え、ここではどのホテルもお酒の持ち込みも暗黙の了解でOKだそうだ。友達と来るより、じっくりホテルを選んで恋人ときてゆっくりするのがいいかも、と思った。
ベルジャヤ デラックスダタイ スタンダード
タンジュンルーペランギ
ステラハーバー マゼランウィング私の一番のオススメがコタキナバル。今回視察した4つのリゾートホテル、ステラハーバー、タンジュンアルー、ネクサス、ラサリアはどこもリゾートホテルとしてのレベルは高くてびっくりした。どのホテルもプール、スパ、ジム、託児所は当たり前、家族連れやカップル、グループとどんな団体でも絶対に楽しめる施設充実の超大型ホテルだ。タンジュンアルー タンジュンウィングコタキナバルに来たからにはこれらのどれかのホテルには滞在して最低でも3泊してホテルの施設をじっくり使いリゾートライフを満喫したいものだ。 どのホテルも約500室ほどあるのだが、大変人気があり、ハイシーズンにはすぐに満室になってしまうほどの人気の高さだ。私の滞在したステラハーバーには広大な敷地の中にパシフィックウィング、マゼランウィングがありその間をリムジンバスが走っている。ネクサスプールが5つもあるし、ゴルフ場、映画館、レストラン、託児所、マンダラスパ、ジム、サウナ・・、と何日いても決してあきない。 街からタクシーで10分弱という立地で街にもでたい人におすすめ。ラサリアにもゴルフ場があり、街から45分と離れているところにあるものの、このホテルの特徴はなんと言ってもオラウータンの保護区があり、そこでオラウータンの餌付けをみれるところだ。決して動物園のようなところではなくあくまで保護区、ということで1日2回、一回の定員が30人と決まっているので、他のホテルからの見学希望者もたくさんいるそうだが、ラサリア大変人気があるためラサリアの滞在者、その次に同系列のシャングリラタンジュンアルーの宿泊者が優先されるそうだ。 だからボルネオに来たからには是非オラウータンを見たい、でもサンダカンに行く時間はないし・・・という人はラサリアに滞在するのがオススメ。実際ここに来るまで、ラサリアの中でオラウータンに会えるということだけ聞いていたので、ホテルの中の一室でオラウータンを飼っているのをガラス越しに見るイメージを持っていたのだ。ラサリア オラウータンところがどっこい、それはホテルに隣接している小山の中をのぼり10分弱ほど山道を登らなければならない。 普段運動してない人は筋肉痛になるだろう。私はラッキーなことに間近に見ることができたが、オラウータンも人と同じで1匹が風邪をひいてしまうとみんなにうつっちゃってみんなダウン、ということもよくある話だそうなので、ホテル側としてもオラウータンに絶対会える、という確約は絶対できないそうだ。
コタキナバルのよさはホテルのレベルの高さだけではなく、豊かな自然と活気のある街にも魅力がある。コタキナバルの船着場から船に乗ること20分、マヌカン島に到着。信じられないほどの海の青さ、透明度!!サピ島は本土からの日帰り客でごったがえす。この二つの島の魅力はスノーケリングで、普通ならば小船でちょっとはなれた所のシュノーケリングポイントまで行くのだが、ここではビーチからザブザブ、と入ったところにすぐ魚がふよふよ泳いでいるのでなんとも手軽にシュノーケリングが楽しめる。青い空、青い海に囲まれていかにも南国に来た感じ。ぜひオススメ。
サピ島 サピ島 バーベキューランチ
あまりコタキナバルについて知らずに来たのだが本当にいいところ。最終日に海で泳いだり、オラウータンに会うために山に登ったり、とハードなスケジュールでぐったりしてたが最後の力を振り絞り、夜、街に出てみた。ラサリアのホテルの方が進めてくれたVINCCIというこじゃれた店でサンダルをショッピングセンターにて50リンギット(約1,500円)でゲット。フィリピンマーケットが面白いとガイドの方から聞いていたので行ってみたのだが、野菜、魚、肉、日用品が売られる大きなマーケットできらきら不思議な感じ、日本のお祭りの夜店のようなきれいさがある。ふとかわいい4歳くらいの女の子と目が合い、恥ずかしそうにお母さんの後ろに隠れる。カキ氷売り屋さんで、そのお母さんもにっこりわらう。その笑顔もきらきらしてて、引き込まれるようにカキ氷を注文してしまった。
マレーシアのリゾート地を駆け足で巡ったが、遠すぎないし南国の魅力あふれるリゾートである。次回は、素敵な人と、素敵な時間をゆっくり過ごすために訪れたいものだ。(そんな日はいつ来るのでしょうか・・・)
辻 理恵子
2004年4月

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