芸術の都と美しい古都、そして歴史の都を巡る旅 —サンクトペテルブルク、リガ、キエフ、そしてイスタンブールへ—

芸術の都と美しい古都、そして歴史の都を巡る旅 —サンクトペテルブルク、リガ、キエフ、そしてイスタンブールへ—

今回はロシア・ラトビア・ウクライナ、そしてトルコと4カ国4都市を巡りました。
その都市ごとの美しい景色に癒され、そしてその都市が歩んできた歴史を考えさせられる知的好奇心が刺激される旅となりました。


個人的ハイライトのリガ旧市街

<スケジュール>
1日目:成田→ <機中泊>
2日目:イスタンブール乗り継ぎでサンクトペテルブルクへ、<サンクトペテルブルク泊>
3日目:エカテリーナ宮殿とエルミタージュ博物館観光 <サンクトペテルブルク泊>
4日目:サンクトペテルブルク→リガ <リガ泊>
5日目:リガ→キエフ <キエフ泊>
6日目:キエフ市内観光 <キエフ泊>
7日目:キエフ→イスタンブール <イスタンブール泊>
8日目:イスタンブール市内観光 <機中泊>
9日目:イスタンブール→成田

* さっそく番外編

イスタンブール空港が新空港になってから初のトランジット!
ターミナルが6つもある巨大な空港ですが、空港内での乗り物移動も必要なくわかりやすいので迷うことはありません。レストランやショップもたくさんあるので、乗り継ぎ時間も楽しむことができます。


大きな掲示板で次に乗るフライトのゲート番号をチェック!


レストランやショップも充実しています。

<サンクトペテルブルク>

サンクトペテルブルクはヨーロッパでも最も美しい街のひとつに数えられているかつてのロシアの首都です。現在ではモスクワに首都がうつりましたが、いつの時代も文化の中心として栄えてきました。大聖堂や教会、美術館などの歴史的建造物が建ち並び、その中を運河が巡る、まさにロシアの水の都です。


水の都、サンクトペテルブルク


5月のサンクトペテルブルクは日が長く気候も観光にちょうど良い時期


サンクトペテルブルクの有名なカフェ「文学カフェ」でボルシチの夕食

また、サンクトペテルブルクにはロシア正教の美しい教会が多くあり、特に見どころは聖イサク聖堂、カザン聖堂、血の上の救世主教会、トロイツキー大聖堂の四大教会です。いずれも市街中心部にあるので、簡単にアクセスが可能です。サンクトペテルブルクの西洋の街並みと水上船が浮かぶ運河の景色を楽しみながら教会巡りも楽しめます。


個人的お気に入りの、トロイツキー大聖堂

木造の教会建物として世界最大級で、水色で星が散りばめられたドームがかわいらしい教会


帝政ロシアのシンボルとして建設されたイサク聖堂


イサク聖堂の展望台から


血の上の救世主教会は工事中(2019年5月現在)


血の上の救世主教会の天井


カザン聖堂

また、サンクトペテルブルク近郊にはペテルゴーフなど離宮人気が加速しています。
今回はわたしはツァールスコエ・セローに建つ壮麗な夏の離宮、エカテリーナ宮殿に行ってきました。
エカテリーナ宮殿はサンクトペテルブルクから25キロ程離れており、最初の宮殿は1724年、ピョートル大帝の妃、エカテリーナ1世のために建設されました。


外壁の水色と白い円柱のコントラストが美しく、窓には緻密な彫刻が施されている


宮殿に入り階段を昇ると迎えてくれるのが黄金に輝く大広間

金色の彫刻や磨かれた床、鏡が反射し部屋全体が輝きを放ちます。


食堂


絵画の間


エカテリーナ公園

また、写真撮影は不可ですが、2003年に復元された琥珀の間は必見です。この部屋は壁一面が琥珀のパネルで覆われた前代未聞の部屋です。琥珀の自然な色合いを生かした美しい細工はまさに職人技です。


エルミタージュ美術館は世界屈指の大美術館


美術品の数は約300万点にも及びます


レオナルド・ダ・ヴィンチ「ベヌアの聖母」


レオナルド・ダ・ヴィンチ「リッタの聖母」


ラファエロ「聖家族」


ロシア革命の時間から止まっている部屋

<リガ>
約70万人の人口を抱えるラトビアの首都、リガはバルト3国の中ではひときわ大きい都市です。タリンの古風な雰囲気やビリニュスののどかさとは違う、開放的な都会の空気が感じられます。中世からの時を刻む旧市街は街並みを歩くだけで楽しい気持ちにさせてくれます。


リガ大聖堂


リガ大聖堂のオルガン演奏はぜひ聴いてほしい


鮮やかなステンドグラス


リガ旧市街の街並み


ビュッフェ式の食堂、リガの家庭料理などが食べられる


LAIMAの時計台


猫の家


5月のリガの朝、爽やかな雰囲気


ユーゲントシュティール建築巡り

ユーゲントシュティールとは19世紀後半にヨーロッパを席巻した新芸術様式。


聖ペテロ教会

聖ペテロ教会は、リガ歴史地区の南側にあり1997年に世界遺産に登録されたリガのランドマーク。


聖ペテロ教会の展望台から

塔には72メートルの高さまでエレベーターで昇ることができ、リガ旧市街を一望できる。


リガのパン屋さんでランチ


ウィッチ(魔女)お断り?


夜のリガも雰囲気があり美しく、人通りもあるので一人歩きでも危険を感じませんでした。

<キエフ>
ウクライナの首都キエフは、1500年ほどの歴史を持つ古都です。「緑の都」とも呼ばれ、四季折々の美しい景色が楽しめます。これまで訪ねてきたサンクトペテルブルク、リガもそうですが5月の東ヨーロッパは日が長く、そして暑すぎず、観光のベストシーズンのひとつではないかと思います。

街はドニエプル川を挟んで東西に分かれ、西側に多くの歴史的建造物が残されています。


独立広場の噴水 週末は人も多く賑やか


ペチェールスカ大聖堂


社会主義の時代を感じさせる彫刻

突然ですが、みなさんはホロドモールという言葉を知っているでしょうか。
ホロドモールとは、人為的な大規模飢餓を意味します。20世紀、ウクライナ人は大規模飢餓を3回経験しました。その中でも最も大規模なホロドモールはソ連の共産党全体主義が実施したウクライナ人に対するジェノサイド(大虐殺)とみなされています。

目的は当時抵抗心の強かったウクライナの農村部の屈服、そして自営農業経営者の抹殺でした。ソ連のスターリン体制は当時のウクライナの知識人や宗教関係者に対して弾圧を行っていましたが、農村居住者はそれに続く犠牲者となりました。ホロドモールのピーク時は、毎分24人が亡くなった計算となり、短い期間で300万人以上のウクライナ人が殺害されました。

さらに痛ましいのはソビエト時代のウクライナでは、数十年にわたりホロドモールについて語られることがなく、1980年代後半にようやく研究が行われ認知されるようになりました。ホロドモール犠牲者追悼の日は毎年11月の第4土曜日に指定され、その日は国旗が掲揚され、1分間の黙とうが行われます。


ホロドモールの慰霊碑


実はウクライナが発祥のボルシチ


キエフ風カツレツ


ソフィア大聖堂


聖ミハイルの黄金ドーム修道院

また、誰もが一度は聞いたことがある事故の博物館がキエフにはあります。チェルノブイリ博物館です。
ウクライナの北部、チェルノブイリで起きたこの事故は、世界最大の原子力発電所事故のひとつとして知られています。中には当時の状況や歴史の様々な資料が展示されています。また、驚くべきことに日本の原発事故に関するコーナーもあります。私が行ったのは5月だったのでなんとこいのぼりが飾られていました。


チェルノブイリ博物館

キエフは世界一深い地下鉄があることでも有名です。Arsenalnaのホームの深さは約105メートル。日本の都営大江戸線の六本木駅が約42メートルなのでその倍近くあります。私が利用した駅は違う駅なのですが、それでも深い深い。そしてもうひとつ驚くのはエスカレーターの速さ。ほんとに早くて長いので普通に怖いです。(それでも歩いている人がいてびっくり。)


トークンを買って地下鉄に乗る


上が見えないくらい長い

<イスタンブール>

今回の旅、最後の都市はイスタンブール!これまでの東ヨーロッパの雰囲気とはうってかわってアジアとヨーロッパを繋ぐ国トルコ、イスタンブールへ。ストップオーバーで1泊しかできなかったイスタンブールですが、改めて、海外に行くからこそ味わえる旅のどきどき?ぞくぞく?感を味わうことができました。


グランドバザール


地下宮殿


ブルーモスクは工事中


アヤソフィア


オリエント急行の出発地、イスタンブール

午前の市内観光を終え、そろそろ昼食かなと歩いていたときのことです。お昼の時間帯の祈りの時間でしょうか、モスクからコーランが流れ街中に響き渡ります。たまたま近くを通りかかっていたのか旧市街の喧騒に加えて普段聞き慣れないコーランが大音量で耳に入ります。ふと私は見慣れない色合いの街、人、そして音が一気に身体の中に入る不思議な感覚に鳥肌がたちました。


アジアとヨーロッパを繋ぐ海峡


ガラタ塔からみえる景色


新市街の路面電車


トルコ風アイスは食べなきゃそん!

サンクトペテルブルク ★★★★
リガ ★★★★★
キエフ ★★★★
イスタンブール ★★★★★

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