ワクワクが止まらない!インスタ映えする絶景に出会う旅 トルクメニスタンの「地獄の門」とサマルカンドブルーの世界へ クフナウルゲンチ、ダルヴァザ、ダムラ村、アシハバード、サマルカンド

ワクワクが止まらない!インスタ映えする絶景に出会う旅 トルクメニスタンの「地獄の門」とサマルカンドブルーの世界へ クフナウルゲンチ、ダルヴァザ、ダムラ村、アシハバード、サマルカンド


地獄の門にて(ダルヴァザ)


地獄の門(ダルヴァザ)

出張でトルクメニスタンに行ってきました。一番の目玉は、「地獄の門」です。

「地獄の門」とは、トルクメニスタン・アハル州中央アジアの黒い砂漠「カラ・クム砂漠」のど真ん中に開いた炎の口地獄の業火で1971年にボーリング調査&落盤事故で空いたクレーターであり、有毒ガスの放出を抑えるためにつけた火が天然ガスの自然放出によって42年以上燃え続けているという、世界でもきわめて珍しい場所です。暗黒の世界に炎がメラメラと燃え上がる様がまるで地獄絵図のよう。今回の視察旅行では、この近くにテントを張り、昼と夜、この光景を堪能しました。
今回のルートはタシケント→ダルヴァザ村→ダムラ村→アシハバード→ブハラ→サマルカンドです。
その様子を一部ご紹介いたします。

秘境トルクメニスタンへ入国の道のり

トルクメニスタンへはウズベキスタンからの陸路で入りました。タシケントで前泊した後、翌日ウズベキスタンのタシケントから空路ウルゲンチへ行き、そこから車でトルクメニスタンとの国境を目指します。車を国境の建物付近に駐車する事は許されていないので、入口の数百メートル手前で降車し炎天下を歩きます。パスポートを見せてウズベキスタンの国境の建物がある敷地の門を入り、出入国審査をする建物へ。ウズベキスタン出国は拍子抜けするほどなにもなくパスポートにスタンプを押されて完了、その後、到着したのがトルクメニスタンのイミグレーションへ。窓口で入国書類に必要な招聘状等を提出して入国手続きの第一段階。何故か銀行の窓口のような所で男性係員に書類を渡したのですが理由もわからず後回しにされ、やたらと時間がかかりました。通常はガイドが施設内に入れないため、ガイドの助けなしですべての手続きをすませないといけないのですが今回運よくトルクメニスタン側のガイドが迎えに来てくれており、隣の窓口でビザ代金や通行料、書類作成料など合計80ドルを支払いようやく査証が発行され手荷物検査を受けて第二段階。一安心と思ったのも束の間、厳重な荷物検査をされました。スーツケースを開けて質問攻め。でもその質問内容は、殺気立つようなものではなく、日本製品に興味があって根掘り葉掘り聞いているようで、時折、係員の笑顔も見る事が出来ました。入国後は、再び数百メートル歩いて、よやく専用車へ。なんだかんだ約1時間弱はかかったと思います。「秘境の入口」の扉は重く、初洗礼を受けた気分でした。

いざ地獄の門へ


地獄の門にて(ダルヴァザ)


髪がチリジリになりそうな灼熱の地獄の門(ダルヴァザ)


地獄の門のすぐそばにあるユルタ(ダルヴァザ)


ユルタの内部(ダルヴァザ)


キャンプでの夕食一例(ダルヴァザ)


豪快に肉を食らう(ダルヴァザ)


キャンプ設営(ダルヴァザ)


夜の地獄の門(ダルヴァザ)

トルクメニスタン入国後、古都クフナウルゲンチを観光、ランチを取り車で約5時間、地獄の門のあるダルヴァザ村を目指します。
地獄の門への道は、舗装された道路を全て走行するわけではありません。幹線道路を外れてオフロードを進みます。そして、「地獄の門」へ到着。ここには、転落防止の柵などは一切ありません。すべてが自己責任です。掲載写真の一部に写っているように、クレーターの縁スレスレまで近づく人たちが多く、傍から見ているとヒヤヒヤしてしまいます。かくいう私も、スレスレまで近づきましたが。日没前は炎が見えにくいため、あまり迫力はありません。インスタ映えする写真を撮るなら夜がおすすめ。一旦キャンプサイトに入り、しばらく日が暮れるのを待ちます。辺りには、ユルタと呼ばれる簡易宿を除けば、基本的に宿泊施設がありませんので、地獄の門から数百メートル離れた場所にテントを張って宿泊します。砂漠のキャンプで一夜を過ごすのだと思うとワクワクが止まりません。ご夕食は、バーベキュー。ガイドさんが羊の肉を鉄板でジュージュー焼いてくれます。こういう場所で食べる食事は格別です。
夕食後、ヘッドライトをつけてガイドさんと一緒にお待ちかねの地獄の門再訪。「おお!!!」暗黒の世界に炎がメラメラと燃え上がり、驚愕の絶景にシャッターを押す手が止まりません。吸い込まれるような不思議な感覚を覚えます。間違えなく「インスタ映え」する絶景がそこにはありました。

4.テント泊あれこれ/事前に知っておきたい5つのポイント

旅好きの方でも海外で本物のテントに宿泊した方は、それほど多くないのではないでしょうか?不安もあると思います。ここでは、事前に知っておきたい5つのポイントをご案内します。
その1)スーツケースは持参できるの?→持参して問題ありません。テント内に荷物を置いてもいいのですが、狭くなるので荷物は近くのベースキャンプ(料理道具などが格納されている常設キャンプ)に預けるほうが快適です。

その2)テントは自分で張るの?→ドライバーとガイドさんが設営してくれます。1人1張りとなります。

その3)寝袋は必要?→現地の旅行会社が用意をしてくれますが、新品ではありません。気になる方は、ご自身でご用意されることをお勧めいたします。私はインターネットサイトより購入しました。冬用~夏用があるようですが、利用範囲が広いように、中間クラスを購入しました。値段は¥4,000程度でした。テントはこれが最初で最後と思われる方は、薄いシート(もしくはタオル)をお持ちになり、現地でレンタルする寝袋に入る際には、それにくるまって寝袋に入ると良いかもしれませんね。他、寝袋の下に敷く、薄手のマットも現地で用意してくれます。枕もありました。タオルを持参して枕にまくと快適です。

その4)食事は?→夜はバーベキューを現地係員が用意してくれました。満点の星と遠方に地獄の門を眺めながらの夕食は最高!朝食も簡易なものですが、現地係員が用意してくれます。お湯も用意してくれるのでコーヒーや紅茶等もお飲みいただけます。余程の食事制限等がなければ是非、キャンプサイトの食事をお召し上がりください。せっかくスタッフが用意をしてくれるのですからね。もしご心配ならお菓子等の嗜好品をお持ちになると良いですね。

その4)洗面所やトイレは?→砂漠での水は貴重。水道の設備はございません。消毒付きのウェットティッシュや消毒ジェル等をお持ちになると良いですね。顔も洗いにくいので、ミネラルウォーターをスプレー式で噴射できるものをお持ちになるととても気持ち良いです。
トイレは、簡易トイレがあるのですが、あまり快適ではありません。その場合は、青空トイレを利用!(それ以上の説明は割愛します)テントからトイレ等に行く際のサンダル等はお持ちいただくと便利ですね。

その5)気温は?服装は?→砂漠性の気温は、日中と夜間が激しく違います。猛暑の夏場と激寒の冬場の設定はいたしません。快適に過ごすことが出来る春と秋ならば、多少の服装の調整で快適に過ごせます。夜間、寝間着に着替えるかどうか?というご質問をうけるのですが、ご本人が気にならないのであれば、日中の服装のままで寝袋にお入りください。4WDでの移動の際にも、動きやすいストレッチ素材がよいので、テント泊の日は、楽な服装を着用していただくと良いでしょう。

「死の砂漠?」を縦走!砂漠の真ん中にある遊牧民の集落へ


素朴なダムラ村(ダムラ村)


羊の子供(ダムラ村)


ユルタを張る(ダムラ村)


ナンを焼く窯タンドール(ダムラ村)


電気も原始的なモーターで起こす(ダムラ村)

伝統的な遊牧民の生活をみるために、カラ・クム砂漠内にある集落へ。カラ・クム砂漠には道はなく、同じような景色が広がるばかり。余程道を熟知してなければ往来は困難のため、現地の案内人をつけて出発です。道なきオフロードを3時間程走ると、ダムラ村の集落に到着しました。カラ・クム砂漠の中心に位置するこの村では、未だに伝統的な遊牧民の暮らしが営まれています。 ソビエト時代に建てられた定住式の家屋のほか、各家庭には昔ながらの生活様式を残すユルタが隣接して建てられ、村ではタンドールという釜で共同でナンを焼き、村人はラクダや羊などの家畜と生活を共にしています。豊富な天然ガスを産し、近代国家になりつつあるトルクメニスタンでは、このような伝統的な暮らしを営む集落はすくなくっているとのことです。

帰りに日没が迫っている中砂漠の真ん中で車がスタックし、焦りました。こんなところで暗くなったら帰れません。灼熱の砂漠の中タイヤの下に草や枝を敷き詰めてスタック状態からなんとか脱出。冷や汗がでましたが夜までに何とかダルヴァザ村に到着できました。夜地獄の門を再訪しました。

トルクメニスタンの近未来都市アシハバードへ


大理石のアシハバードの街並み(アシハバード)


いたるところに飾られているニヤゾフ大統領の肖像画(アシハバード)


パルティア王国時代の都市遺跡ニサ(アシハバード近郊)


古代都市アナウ遺跡(アシハバード近郊)


幻の名馬アハルテケのトレーニングセンター(アシハバード)


独立記念広場の銅像(アシハバード)


独立記念広場の銅像(アシハバード)


独立記念塔(アシハバード)


謎の建物(アシハバード)

朝、地獄の門を再訪し、朝食後、アシハバードを目指します。アシハバードに入る前、砂漠で汚れた車を洗車するため洗車場に立ち寄ります。アシハバードでは汚れた車は入れず、汚れていると罰金をとられるとのことです。みるとみんな大挙して洗車場に入ってきます。その徹底ぶりにカルチャーショックを受けました。ホテルに到着し、久しぶりのシャワーを浴びリフレッシュした後、ガイドさんと一緒に観光へ。アシハバードは、トルクメニスタンの首都で人口は約100万人。中央アジアの北朝鮮と言われている独裁国家を象徴する都市です。1991年、ソ連から独立。その首都となり、政治、経済、交通など全ての中心となった。独立後、ニヤゾフが初代大統領となり、その独裁的な権力を行使して、“世界一美しい街”をめざし、様々なモニュメントやゴージャスな大理石の建造物が造られていったという。
首都アシガバートではギネスに登録されている4つの「世界一」があります。

1:世界最大の観覧車

世界最大の観覧車(アシハバード)

「宇宙(Alem)」と呼ばれる、高さは46.7メートルの屋内観覧車。
6人乗りのゴンドラ24個が、大きな八角星形のデザインが施された鉄骨とガラス製の巨大なケース内に収容されています。

2:ウェディングパレス

ウェディングパレス(アシハバード)

国営放送局が所有している大きな星形建造物。
結婚式場兼一部は宿泊施設ともなっています。レストランは一般客も利用できます。

3:大理石建築物の数
世界で一番大理石の建造物の多い街
豪華な建物がずらりと立ち並び、国の発展や豊かさを一番感じる事ができる街並みでしょう。
その白く輝く街から少し離れると、突然ステップ地帯に様変わりする不思議さが面白いです。

4:世界最長の絨毯
首都アシガバートにある絨毯博物館に展示されているのが世界最長の絨毯です。 ちなみに世界第二位の絨毯もトルクメニスタンにあり、こちらは国立博物館に展示されており、さらに言えば、世界第五位までトルクメニスタンに存在します。
街のバザールでも大小様々な絨毯を見ることができます

なかなか気軽にこられる場所ではないため一つひとつの風景が貴重な気がしてくる。それほど興味をそそられる街並みでは無く、と言いながらも写真を撮り歩いた。途中警備員に笛を吹かれ、注意を受けた。政府系の建物は撮影禁止のようだ。
300以上という大理石の建造物が立ち並び、「白い町」とも呼ばれる。綺麗な町だが、人間の活動がほとんど見えてこない空疎な「白けた町」だった。しかし独特の雰囲気を持っており、一度は訪れる価値があると思います。

青の都・サマルカンド


レギスタン広場(サマルカンド)


アミール・ティムール廟(サマルカンド)


ティカラリ・メデレセ(サマルカンド)


ティカラリ・メデレセ(サマルカンド)


シャーヒズィンダ廟(サマルカンド)


ウズベキスタンの郷土料理プロフ(サマルカンド)


ガイドのオマルさんと(サマルカンド)

朝、アシハバードより空路トルクメンバードへ。車でウズベキスタンとの国境付近へ。ここで問題発生。突如国境が閉鎖されいつ開通するかわからないというのだ。明確な理由はわからないが昨日なんらかの問題があったため、大統領令により閉鎖されているという。国境付近は大混乱。恐るべきトルクメニスタン!約1時間立ち往生したあと、たまたま居合わせたトルコ人の仲介でなんとか特別にイミグレーションへ向かうことができました。そこから30分ほどの手続きで無事ウズベキスタン入国!思わず二人でガッツポーズ!

ウズベキスタンの古都・サマルカンドは、東西の文化をつなぐシルクロードの要衝として栄えた歴史をもち、「サマルカンド 文化交差路」として世界遺産にも登録されています。
13世紀のモンゴル軍の遠征によって廃墟と化したこの街を再興したのが、英雄ティムールでした。サマルカンドは、美しい青の建造物が印象的なことから「青の都」と呼ばれています。その中でもサマルカンドの政治・経済・文化の中心であったレギスタン広場は、東西の交易商人が行き交い、バザールが開かれ、活気に満ち溢れていました。
レギスタン広場は「砂の広場」という意味で、「ウルグベク・メドレセ」、「ティラカリ・メドレセ」、「シェルドル・メドレセ」の3つのメドレセ(神学校)から成り立っています。
これら3つのメドレセが見事なまでの調和を示し、圧倒的な存在感をもって私たちに語りかけてくるのです。写真を見てもわかる通りインスタ映え間違えなしです。

ウズベキスタンは食べ物も比較的日本人の口に合うものが多く、特に伝統料理「プロフ」(ラム肉のピラフ)が気に入り、ガイドさんに頼んでプロフ専門店に連れて行ってもらいました。5月ウズベキスタンは思いのほか暑く体調管理が大変でしたが、暑い時間の観光をできる限り避けるなど日本語ガイドのオリムさんには滞在中大変お世話になりました。夜遅くまで歩いていても治安上も問題なく、また再訪したいと思います。

【スタッフおススメ度】
●地獄の門 ★★★
暗黒の世界に炎がメラメラと燃え上がる驚愕の絶景は必見

●アシガバード ★★
近未来都市アシガバーの豪華かつアバンギャルドな建築群は見逃せない

●サマルカンド ★★★
ブルーの建築群はインスタ映え間違いなし!

【おすすめツアー】

(2018年9月 渡邊竜一)

シルクロード・中央アジア・チベット・アムドカテゴリの最新記事