ロック!ブルース!!バーボン!!!そして・・・ディズニー!!!! 〜オーランドとアメリカ音楽、バーボンの聖地を巡るアメリカ10日間〜

ロック!ブルース!!バーボン!!!そして・・・ディズニー!!!! 〜オーランドとアメリカ音楽、バーボンの聖地を巡るアメリカ10日間〜

※諸事情によりオーランドの写真の一部を掲載しておりません。

この度、再度アメリカに行かせてもらいました。アメリカには何度きたか数えていませんが、来る度に新しい驚きのある国なので何度も来てしまいます。

そんなアメリカにおいて唯一食わず嫌いだったのがオーランド。オーランドと聞いてピンとこない方のためにいうとオーランドはあのディズニーワールドのある都市です。日本からアメリカ本土に旅行される方にとってはニューヨーク、ロサンゼルス、ラスベガスについで四番目に多いのではないのでしょうか?自分にとってアメリカの旅行を極めるにはオーランド、もといディズニーワールドに行っていない事は考えられない事なのです。

もちろん私自身はディズニーワールドにそこまで強い興味はありませんが、なぜディズニーがそこまで長い間テーマパークとして頂点を極められるのか、そして、なぜ世界で圧倒的なブランディングを確立しているのかに興味はあります。そんな謎をちょっとでも知りたいというのが、私がオーランドへ訪れた主なきっかけです。

そして、オーランドの次に向かったのが、ナッシュビル・メンフィス・ルイビルです。この辺りは個人的な興味がいささか強いです。去年ニューオリンズをかなり楽しめたので、今度はカントリーとロック、ブルースの聖地を訪れてみたいと感じていました。また近くにバーボンの街があるという事でルイビルにも訪れることに決めました。最近は歳のためか、晩酌はバーボンやウイスキーのようなあまり量を飲まないものを好んで嗜むようになり、美味しさが分かってきたのでいつかは訪れたいと考えていました。皆様の旅の参考にあれば幸いです。

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1日目 オーランド到着&ディズニー・スプリングス
2日目 ディズニー直営ホテル視察&ユニバーサル・シティウォーク
3日目 アニマル・キングダム&エプコット
4日目 マジック・キングダム&ディズニー・ハリウッド・スタジオ
5日目 ナッシュビル空港から車でメンフィスへ メンフィス中心部観光
6日目 メンフィス郊外観光、ナッシュビルへ
7日目 マンモス・ケイブ国立公園観光とメーカーズマーク蒸留所へ
8日目 ナッシュビルに戻り、ナッシュビル観光
9日目 帰国の途へ
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【1日目 オーランド到着&ディズニー・スプリングス】

●アメリカン航空にて出発
成田から朝10:55のAA176便に搭乗して、まずダラスへ。前日はほとんど寝てなかったせいか、ダラスまでは結構ぐっすり眠れた。シートピッチは先日のったフィンランド航空よりも狭く感じたが機内食は以前と比べて美味しくなっていた気がした(昼はカツ丼、朝はシャケ弁)。さらにビールも充実していてキリンなど日本の銘柄はもちろん、バドワイザーなどアメリカのスタンダードからサミュエルアダムスや「ブードゥーレンジャー」というIPAクラフトビールもおいてあった。調べてみるとノースカロライナ州アッシュビルの醸造所みたい。機内でクラフトビールをもらったのは初めて。気が利いている。蛇足だがサミュエルアダムスが飲みたくて、客室乗務員に「Can I have サミュエルジャクソン?」と訊いてしまった。いや名優だからそれ。

ちなみにこの日サッカーW杯の日本代表VSコロンビア代表の試合が行われていて、飛行機の中だから見られないなーと思っていたら、なんと機内で生放送が観られたのでびっくり。さすがスポーツ大国アメリカ。といっても前半が終わった頃にダラスに到着してしまったので後半は見られなかったけど。まさか勝つとは。最後まで機内で見られたら盛り上がっていたかも。

●SIMカードを入れ替え
今回、事前にアマゾンで10日間無制限のSIMカードを購入していたのでダラスに到着してすぐにSIMカードを入れ替えた。一昔前、SIMカードと言えば現地の携帯電話の店舗に赴いて不慣れな英語で説明を聞いてプランを選別して、頼み込んでアクティベートまでしてもらったものだが、今やそんな必要はなく、事前に日本でSIMカードを買っておいて、使用日などを出発日に登録しておけばすぐに使えるという非常に便利な時代になった。

しかも現地の電話会社でSIMの調達やモバイルwifiのレンタルよりも格安なのである、もちろんテザリングも可能。SIMフリーの携帯の準備や、日本の携帯番号が使えなくなるなどがあるため、多少は携帯電話の知識が必要ではあるが、一度この快適さに慣れてしまうとやめられないだろう。

●オーランド到着
ダラスで乗り継ぎを経て、オーランドへ。時刻はほぼオンタイム。オーランドはいい天気。ダラスは曇りがちだったのに。これがフロリダってやつか。オーランドに来る観光客はほぼディズニー目的だろうと思っていたが決してそうではなく、ダラスからオーランドの飛行機の中もアジア人はほぼいなかったし、みんなでミッキーマウスの耳をつけてはしゃいでいる外国人はあまり見かけなかった。家族連れが多少多いかなってくらい。舞浜駅のようにオーランド空港もディズニー一色かな、と思っていたがディズニー色を強く打ち出しているわけでなく、普通の空港。違うのは空港内にディズニーのオフィシャルショップがあるくらいか。

●オーランド空港からディズニー直営のホテルへ
オーランド空港からはタクシーは空港シャトルバス、市バスがある。タクシーがディズニーエリアまで70ドル、空港シャトルがディズニーエリアまで25ドルほどなので、3人以上ならタクシーが安い。ただし初日にディズニー直営のホテルに泊まるなら話は別だ。ディズニー直営ホテル宿泊者は特典として空港からホテルの「ディズニー・マジカル・エクスプレス」というシャトルバスが無料で使える。これは事前の予約が必要である。

一応空いていれば乗せてくれるのだが、基本的に予約がある人が優先されるので混雑している時には乗れないこともあるそうだ(とディズニーのセールスの方が言っていました)。私の場合は予約番号すら控えていなかったため、名前から親切に検索してくれた。私がラストネームで聞かれたときに間違ってファーストネームで答えてしまった時には、受付の人に「私で遊んでいるんだね?」とアメリカンジョークで切り替えてきたので、予約していなくても突き放されることはきっとないだろう。
私たちは指定されたレーンで待つこと約10分。「ディズニー・マジカル・エクスプレス」に乗車する。バスの中では陽気な音楽やディズニーについての情報をひっきりなしにテレビで放送していて気分が盛り上がる。私ですらディズニーの聖地にきたなーというような感慨を頂いてしまう。そうこうしていると約30分でこの日の宿泊する「ディズニー・オールスター・ミュージック・リゾート」へ。(ホテルについては2日目の項目で紹介します)

●ディズニー直営のホテルに泊まるメリットとは?
まずここでディズニー直営のホテルについての基本情報をお伝えしておこう。

オーランドのディズニーでは日本のディズニー直営ホテルの数と比べ物にならないほど多い。しかもホテルランクが下記の4段階に別れており、それぞれの場所も異なっているので複雑である。

1、デラックス・リゾート
直営の中でも最上級のグレード、各テーマパークへのアクセスも近く、便利。ホテル内から花火を眺められるなどのプレミアム感満載。

2、デラックス・ヴィラ(コンドミニアムタイプ)
もともと会員制のヴィラだったものを一般の人々にも解放したコンドミニアムタイプの宿泊施設。寝室、リビング、キッチンで構成された広々とした造り。家族連れにオススメ。

3、モデレート・リゾート
ホテルの基準で4つ星に相当するのがこのモデレートクラス。リゾートの雰囲気たっぷり。

4、バリュー・リゾート
3つ星に相当するのがこのバリュークラス。こちらもテーマ性を持ったホテルとなっているがテーマパークからは比較的距離がある。しかしながら格安でディズニー直営の特典が使えるのが何よりの魅力。

また日本ではそうでもないが、オーランドのディズニー観光には直営ホテルに宿泊するのが一般的である。それは日本と違い日帰りで行く場所でないことと、前述した幅広い料金帯の中から自分にあったホテルを選べるのがその大きな理由であろう。さらに特典が大変充実していることが挙げられる。代表的な特典4つを紹介しよう。

特典1、シャトルバス無料
前述した通り「ディズニー・マジカル・エクスプレス」が無料。空港/ホテル間のみならず、リゾート内のフェリー、ボートおよびモノレールも無料。

特典2、エクストラマジックアワー
各パークには直営宿泊客しか入場できない時間帯がある。通常、オープン時刻よりも1時間早くから、もしくは2時間遅くまでパークに滞在できる。時間が限られており効率よくパークをめぐりたい方にはかなり有効な特典と言えよう。なお日によってエクストラマジックアワーがあるパークは異なるので滞在するパークの開園・閉園時間を確認の上、計画を立てよう。

特典3、マジックバンド
マジックバンドはディズニーリゾート滞在中の支払い、予約確認を全てこのバンド一つでできるという優れもの。ディズニー直営のホテルに宿泊すればこのマジックバンドはホテルチェックイン時に無料で手に入る。しかも事前に公式ウェブサイトの「ディズニーエクスペリエンス」で好きな色や裏に名前を印字できるなどのカスタムも可能。直営ホテルではこのバンドがルームキーにもなっているので手放せない。

特典4、ファストパスやレストランが早めに予約できる
人気アトラクションを効率的にまわるのに欠かせないシステムとなったファストパス。日本のディズニーでも浸透しているのでもうお馴染みですよね。

こちらも公式HPの「ディズニーエクスペリエンス」にて直営ホテルに宿泊される方は通常30日前からのところを60日前から予約できます。最大3つまで事前に予約できるので行列殺到のアトラクションは必ず予約していきましょう。

またレストランも180日前から予約可能になります。人気キャラクターが現れるレストランは人気が高く、予約開始直後に満席になることもあるそうなのでディズニー好きは必須でしょう。

オーランドのディズニーを制覇するのは日本のそれ以上に大変だ。

●ディズニー・スプリングス
ホテルでしばらく休憩した後に夕食のために向かったのが「ディズニー・スプリングス」。日本でいうとイクスピアリのような場所で、入場券がなくとも買い物や食事が楽しめる場所である。テーマパークが閉園した後でもこのエリアは開いているためで夜はテーマパークで遊んだ客たちで賑わうそうだ。我々の宿泊したディズニー・オールスター・ミュージック・リゾートからバスにのり約15分で、ディズニー・スプリングスに到着。

エリア内にはディズニー公式のショップの他にZARAやユニクロのカジュアル衣料店やコーチなどのブランドショップ、アンダーアーマーなどのスポーツ店もあった。ディズニーのショップは日本では見かけないようなピンバッジ専門店やスーツケースまで売っているお店もあった。日本との違いを感じたのはクッキーやお煎餅などディズニー土産が少ない。日本だとお土産としてモノよりも食べ物を家族や友人、同僚に渡すことが一般的だが、こちらの人はお土産文化がないのだろうか?

飲食店は多種多様で湖のほとりのお洒落なバーや巨大客船の中の高級シーフードレストラン、日本でも有名な高級ステーキ店ウルフギャング、ギラデリの直営カフェ、子供向けのスイーツショップなどたくさん。私達は一番東の端に位置するサンドイッチ店「アール・オブ・サンドウィッチ」でローストビーフのサンドイッチを購入。サラダも購入しようと思ったが1つ1つのボリュームが大きいので買わなくて正解だった。

サンドイッチは一品約8ドル、500mの缶ビールが7ドルで一人15ドルの夕食だった。日本と比べればディズニーということを置いておいても少し高い感じ。

【2日目 ディズニー直営ホテル視察&ユニバーサル・シティウォーク】

この日は朝9時に宿泊したオールスター・ミュージックのロビーでディズニーのセールスの方にお会いして、午前中は主要なホテルをいくつか案内してもらった。

●ディズニー直営ホテル紹介

<ディズニー・オールスター・ミュージック・リゾート>★★★
私達が初日に宿泊したホテル。その名の通り、ディズニー直営の音楽をテーマにしている。エントランスには楽しげなイラストや有名ミュージシャンの巨大パネル、ヘッドフォンのオブジェなどお出迎え。ホテルは広大でレセプションやギフトショップ・レストラン・ゲームセンターが集まった建物の他に3階建ての客室が10棟もある。

我々の部屋は最も奥にあるカントリーミュージックをテーマした棟であった。徒歩でエントランスから部屋まで歩くのに5分はかかっていると思う。巨大な敷地の中にはギターの形を模した巨大プールやピアノの形のプールなどあり、子供も楽しんでいた。ここまできたらプールじゃなくて遊園地で遊べばいいのにと思うのだが、入場券を買わずとも遊べるので子連れの家族としてプールで遊んでくれた方が嬉しいかもしれない。

室内はいたってシンプル。エアコン、テレビ、冷蔵庫、ドライヤー、セーフティーボックス、バスタブ(小さい)あり。WIFIも無料で快適。テレビではディズニーチャンネルはもちろん、開園時間の情報などをひっきりなしに放送している。スリッパやバスローブ、湯沸かし器などはない。ディズニー直営といっても有名なキャラクターのオブジェはない。唯一私が確認できたのはプールの中央で水を吹き出すドナルドダックだけだった。隠れミッキーがいくつか申し訳程度に目につくくらい。正直、見た目だけをいえばディズニーに来た感じは薄い。

<ディズニー・オールスター・ムービー・リゾート>★★★
オールスター・ミュージックと造りはほぼ同じ「バリュー・リゾート」にカテゴライズされているホテル。違いは映画をテーマにしているところ。テーマになっている映画は「ファンタジア」「101匹わんちゃん」「トイ・ストーリー」など。

それぞれの映画に関連している巨大なオブジェが客室の前にでんと立ちはだかっているのでかなりのインパクト。オールスター・ミュージックではそれがドラムセットやウェスタンブーツだったのでディズニー感は希薄だったが、こちらのオールスター・ムービーではキャラクターを前面に押し出している分ディズニー感は強い。なお部屋はただいま改装中で、フローリングのモダンな内装になる予定だ。これまでカーペットや壁紙までポップなインテリアだったが今後はキャラクターを押し出すのではなく極力シンプルな内装に変更していくとのこと。今はバスタブは全室に備わっているが今後はバスタブとシャワーブースが半々になる予定とのこと。

なおバリュー・リゾートに共通している点としては下記の主に5つが挙げられる。それ以外は雰囲気や立地、景観の違いと考えて差し支えないだろう。

1、客室には外側のドアから直接入る造り。つまり共用の入口が別にあって渡り廊下から部屋に入る形ではない。
2、モデレート以上には必ず備わっているコーヒーマシーンがない
3、ホテルのレストランはフードコートのみ。テーブルサービスのレストランはない。
4、バリュー・リゾートのお部屋のタイプは基本「スタンダード」と「プリファード」の2つ。

単純に言えば「スタンダード」と「プリファード」の違いはフロントから近いか遠いかである。フロントから近いか遠いかがそんなに重要?と思われるかもしれないが、実際スーツケースを引っ張って室内まで行くのは難儀ではあるので、多少お金を払っても近い方がいい、という人は多いようである。部屋の造りなどは全く変わらない。
5、プールには滑り台がない。

<アニマル・キングダム・ロッジ>★★★★★
日本人のゲストに一番人気というのがこのデラックス・リゾートの「アニマル・キングダム・ロッジ」。その名の通りアニマル・キングダムの近くに位置する宿泊施設である。ここの特徴は何と言っても全客室の8割というサバンナビューの部屋から動物たちを眺められること。ホテル近くには餌場が設置されているのでキリンやシマウマたちの生態をじっくり観察できる。

もちろんサバンナビューのお部屋でなくとも吹き抜けの印象的なロビーからはサバンナの大パノラマを満喫できる。ホテルはアフリカをテーマにした造りでインテリアや調度品にもこだわりが見え雰囲気満点。まるでタンザニアのンゴロンゴロの高級ロッジに来たかのようだ。

フードコートの他にブッフェレストランやワインを取り揃えたレストランもあるので毎日の食事にもバリーションが持たせられるのが良いところ。

<ディズニー・ビーチクラブ・リゾート>★★★★★
エプコット近くの湖畔に位置するデラックス・リゾート。テーマは19世紀のニューイングランドのリゾート地の高級別荘。エレガントでありながらTシャツ・短パンでも様になりそうなカジュアルさが魅力。ホテルの前には白砂のビーチもあり雰囲気たっぷり。プールは隣接するデラックス・リゾート「ヨットクラブ・リゾート」と共用となっているのでかなり広め。

なお館内のレストラン「ケープメイ・カフェ」ではディズニーのキャラクターが食事中に各テーブルをまわってくれるキャラクター・ダイニングが行われており、私は運よくグーフィーと遭遇した。

本当はキャラクター・ダイニングのお金を払っていないと駄目なのだがディズニーの方の計らいで特別に写真を撮らせてくれることに。ありがとうございます。
なお無料のボートで湖畔をクルーズしてディズニー・ハリウッドへもアクセスできる。

個人的に今回視察したホテルの中では自分でお金を出すならここが一番泊まりたいかも。

<ディズニー・コンテンポラリー・リゾート>★★★★★
数ある直営ホテルの中でも歴史深いのがこのディズニー・コンテンポラリー・リゾート。マジック・キングダム開園当初にオープンしたホテルの一つである。何と言っても特徴的なのがその外観。モノレールがホテルを貫通しているような外観が近未来的でカッコいい。マジック・キングダムから徒歩10分以内という立地に加えて、エプコットまでもモノレールで行けるというロケーションの良さが最大のメリット。

またここでもキャラクター・ダイニングの人気レストラン「シェフ・ミッキー」がある。ミッキーが料理人に扮して料理を振舞ってくれるとのこと。ほんまかいな。

それよりも私が気に入ったのがコンテンポラリー・リゾートの最上階15階に位置する「カリフォルニアグリル」。このレストランの素晴らしいのが雰囲気に加えて、360度見渡せる展望。

もちろんマジック・キングダムが近いため、花火も最高のロケーションで鑑賞できる。花火の時は店内を暗くして、パーク内と同じ音楽を流してくれるという粋な計らいも嬉しい。

<ディズニー・グランド・フロリディアン・リゾート&スパ>★★★★★
数あるディズニー 直営ホテルの中で最高級のリゾートがこの「グランド・フロリディアン」。マジックキングダムエリアに位置し、ホテルの目の間にはモノレールの駅もあるのでマジック・キングダム、エプコットに行くには便利。

ビクトリア朝をイメージした建物はまるでマジック・キングダムの世界そのまま。ホテル内には「不思議の国のアリス」や「シンデレラ」などのキャラクター・ダイニングがあるほか、ディズニー ・ワールド最高級で唯一ジャケット着用のレストラン「Victoria & Albert’s」が知られている。また興味深いのがここのカフェラウンジ「The Garden View Lounge」では小さな女の子達が全員プリンセスの格好をして、ティーパーティーを開くという「Perfectly princess tea party 」が行われる。

ここでは参加される女の子達はまるでプリンセスのように扱われ名前の前にプリンセスをつけて呼ばれるのだそうだ。これに参加するには料金はちょっとびっくりするほど高いのだが、それでも大変な人気があるという。一生に一度の体験ならいいかなという親心がそうさせるのだろうか。ディズニーの人心掌握術がハンパない。

<ディズニー・アート・オブ・アニメーション・リゾート>★★★
グランド・フロリディアンの次に向かったのがうってかわってバリュー・リゾートの「アート・オブ・アニメーション」。自分にとってはこっちの方が落ち着く(笑)。このホテルの特徴は何と言ってもその名の通りディズニーのアニメをテーマにしているのでディズニーの有名キャラクターが沢山ホテル内で見られること。そういう意味では「オールスター・ムービー」と同様にもっともディズニーらしいホテルと言えよう。テーマとなっているアニメは「ライオンキング」「ファインディング・ニモ」「リトル・マーメイド」などの比較的新しいお馴染みの作品。

またこのホテルが他のバリュー・リゾートと違うのは一般的な部屋タイプの他にファミリー・スイートというカテゴリーが存在すること。キッチン付きのこちらの部屋はマックス6名まで宿泊できるという。また子供連れを意識してか、室内はこれまでみたホテルの中でも最もポップ。数あるディズニー直営のホテルの中でも子供に喜ばれそうなホテルだった。

<ディズニー・カリビアン・ビーチ・リゾート>★★★
今回私が訪れた中で唯一のモデレート・リゾート。エプコットからバスで15分ほどの湖畔に位置するカリブのリゾートを意識したホテル。メキシカンなレストランも備えている。前日宿泊したオールスター・ミュージックでもかなり広いと感じたが、このカリビアン・ビーチはそれを上回る広さ。湖畔に囲まれた立地なので、例えばメインエントラスから湖畔の反対側に位置する客室に行く時には橋を渡っていかないといけない。ただでさえ広いホテルなのに橋を渡るために迂回していかなければならないのが少し面倒に感じた。

昼間ついたのでよかったが、夜中ついたら確実にホテル内で迷子になりそう。この広さを補うためにホテルエリア内にも複数のバス停がある。またチェックインもメインエントランス以外のゲストリレーションで可能となっている。何泊はして地理を頭にたたき込んでおけば楽なのかもしれないが、1泊や2泊の超短期滞在でこのホテルを選ぶのはオススメしない。3泊以上ないと来るたびに迷子になりそうな予感。

もちろん広いホテルなのでプールや子供向けの遊具などが設置されており設備は充実している。隠れんぼするにはこの上ない広さなので子供としては退屈しないかも。

●オーランドのディズニーワールドが聖地と言われる所以とは?
ディズニーのテーマパークが始まった場所は実はオーランドでなく、カリフォルニアのアナハイムである。しかし現在、ディズニーの聖地と言ったときに誰しもが思い起こすのはこのフロリダの地のウォルト・ディズニー・ワールド(WDW)であろう。ウォルト・ディズニーが最後に手掛けた、まさにウォルト・ディズニーの集大成とも言えるのがこのWDWなのである。

アナハイムで成功を収めたウォルト・ディズニーが次の場所に選んだのが東海岸のオーランドだった。アナハイムのディズニーランドを開園した当初、ウォルト・ディズニーが最も心残りだったことは、ジェットコースターで頂上に達したときに、ディズニーとは関係のない建物が見えてしまうことだったという。夢の国を作り上げたつもりだったが、ジェットコースターの頂上で現実に引き戻してしまう。その問題を解決するために、ウォルトがオーランドで買い取ったマンハッタン島の2倍、山手線の1.5倍もの土地は充分だった。WDWとはウォルト・ディズニーが目指した理想郷そのもの、文字通り彼にとっても「夢の国」であったのだ。

ちなみにその「夢の国」、WDWで働く人々は75,000人というから驚きだ。この人数は私の生まれた鯖江市の人口6.9万人を上回る。ちなみに国で言えばWDWの従業員はアンドラ公国とほぼ同程度、リヒテンシュタイン公国の約2倍である。従業員でこの数であるので観光客も含めれば何をか言わんや、WDWだけで一つの都市、一つの国とっても全く過言ではないのである。

●ユニバーサル・シティウォーク
ディズニー・カリビアン・ビーチに到着したときはチェックインがまだできなかったので、荷物だけをホテル預けてしばらく出掛けることにした。ここで色々なホテルへ案内してくれたマットさんとはお別れ。私達が向かった行き先は「ユニバーサル・シティウォーク」。ディズニー・カリビアン・ビーチ・リゾートからタクシーで約30分、35$で「夢の国」から出国し、ユニバーサル・シティウォークに到着。
ユニバーサル・シティウォークとは日本でもお馴染みになったUSJ、大阪で言えば「ユニバ」ことユニバーサル・スタジオが手掛けた2つのテーマパーク、「ユニバーサル・スタジオ・オーランド」および「アイランズ・オブ・アドベンチャー」をつなぐショッピング・レストラン街。

ユニバーサル・スタジオにとって昨日訪れた「ディズニー・スプリングス」のような存在である。
今回我々は時間もないのでユニバーサルの方には入園はしないが、ディズニーと比べてどのような違いがあるのかの様子を見にきた。

お店のジャンルなんかは素人目から言ってもあまりディズニー・スプリングスと大差はない。強いて言えばディズニーの方が世界観や雰囲気を大事にしており、ユニバーサルの方は人を楽しませることに重きをおいている。だからユニバーサルにはロシアのW杯を中継しているスポーツバーなんかもある。一方、性別問わず全年齢が満遍なく楽しめるディズニーではスポーツバーなんかはありえないだろう。どちらも現代のエンターテイメント企業の2トップであるがそのベクトルは全くもって異なるのが面白い。

●「アイライド・トロリー」と「リンクス」に乗ってみた
ユニバーサル・シティウォークを散歩した後は、時間もあるのでホテルまではタクシーではなく、アイライド・トロリーとリンクスを使ってみようという話になった。アイライド・トロリーとリンクスは公共交通のバスである。前者はどちらかというと観光者向けに運行しておりホテルの前からアウトレットやシーワールドなどのテーマパークの近くを停車する。対してリンクスは市民の足として使われており、こちらは観光地の停車がメインではない。
フロリダのガイドブックにはこのアイライド・トロリーとリンクスは紹介はされているのだが、WDWには接続していない。とは言え、安くオーランドの街を移動したいという人もいるだろうということで、試しに使ってみた。
結果からいうと非常に使いづらいのでお勧めしない。私はスマホでバスの時刻表を把握していたものの、時間通りにやってこない。さらに10分や15分おきに来るのではなく、20分〜30分おきの運行。とにかく待ちくたびれた。タクシーであれば「ユニバーサル・シティウォーク」と「ディズニー・カリビアン・ビーチ・リゾート」は約30分の距離だが、バスを乗り継いでいったところ約2時間半かかった。ローカル気分を味わうにはいいし実際安いのだが(片道乗車で2ドル)、短い滞在でなおさら家族連れだったりすると顰蹙を買いそうだ。

もし使うのであれば、時刻表を調べた上で、乗り継ぎをしない単純往復か片道だけの利用にとどめておくのが無難であろう。

ホテルに着いたのは午後6時ごろ、この日は二人とも疲れて夕食もまとも食べず寝てしまった。

【3日目 アニマル・キングダム&エプコット】

朝7:30にホテルを出て、アニマル・キングダムを目指す。この日はアニマル・キングダムのエクストラマジックアワー。通常9時の開園のところ8時から開園となる。
ホテル内のバス停からアニマル・キングダム・ロッジまで約20分。アニマル・キングダムに到着。

●アニマル・キングダム
現在WDWに存在する4つのテーマパークの内、1998年に開園した最も新しいテーマパーク。世界中のディズニーのテーマパークの中でも最大の面積を誇る。それまで既存のテーママークと違うのは本物の野生動物とアトラクションが共存している点。アトラクションの内容も動物や虫、さらには古代の生き物に関わったものが多い。

園内は次の6つのエリア、「オアシス」「ディスカバリー・アイランド」「パンドラ:ザ・ワールド・オブ・アバター」「アフリカ」「アジア」「ディノランドUSA」からなる。
まず正面入り口から入場する訪問客誰しもが訪れるのが「オアシス」エリア。これから訪れる動物や虫たちの世界に我々をいざなうかのように鬱蒼としたジャングルが広がってくる。そして先に進むとたどり着くのがこのアニマル・キングダムの中心となる「ディスカバリー・アイランド」。ディスカバリー・アイランドにはこのアニマル・キングダムのシンボルとなる巨大な「生命の樹」が佇んでいる。このディスカバリー・アイランドから全てのエリアは繋がっている。

私は事前にファストパスで絶叫系アトラクション「エクスペディション・エベレスト」を9時に予約していたのでその時間になるまでゆっくり園内を周る。
ぐるっと歩いてみて、まず驚いたのが日本にはまだ存在しない「アジア」や「アフリカ」をテーマにしたエリアが存在すること。その完成度は素晴らしく高く、ディズニーの美術チームには本当に感服する。まるで自分がセレンゲッティやモンバサ、さらにはカトマンズやラホールに来てしまったような感覚を覚えた。フェイクだとわかっていてもこの質感と雰囲気を限られたスペースの中で、実現できているのはその完成度の高さゆえだと思う。

そしてもう一つ興味を抱いたのが映画『アバター』の世界観を再現した「パンドラ:ザ・ワールド・オブ・アバター」。この中にある「アバター・フライト・オブ・パッセージ」はエクストラマジックアワーの時間帯にもかからず、2時間待ちの長蛇の列ができていた。このエリアのアバターの世界観を再現した景観が見事で、アバターに関して特に関心がない私も「のってみたい!」と思わせるほど。ただ2時間の列に並ぶには時間が足りない、仕方なくアジアエリアにある目的のアトラクション、「エクスペディション・エベレスト」に進む。「エクスペディション・エベレスト」は意外にも混んでおらずファストパスを使わずともすんなり入れた。絶叫系にしては怖さレベルはそこまで高くないので子供達にも人気が高い。

その後は「マハラジャ・ジャングル・トレック」や「ゴリラ・フォール・エクスプロレーション・トレイル」など自分で歩きながら珍しい生物を観察する動物園系のトレイルを見てまわった。
そして事前に知り合いのオーランド・ディズニー経験者からおすすめされていた「キリマンジャロ・サファリ」へ。キリマンジャロ・サファリはこのアニマル・キングダムの真髄といっても過言ではないアトラクションだ。サファリカーに揺られつつ野生動物の生態を観察する。いわば東京ディズニーランドのジャングルクルーズが全て本物の動物で演出されているかのようなアトラクションである。見ることができた動物はシマウマやキリン、象、サイ、オカピ、カバ、バッファロー、ヌーなど。
このアトラクションで私が感心したのが全て野生動物にも関わらず、ちゃんと見やすい位置に立っていること。寝ている動物は1匹もいなかった。ディズニーのことだからきっと何か秘密があるのだろう。このキリマンジャロ・サファリは他のアトラクションのようにあっという間に終わるのでなく20分ほど続くので、長く楽しめてよかった。
キリマンジャロ・サファリを終えて、次なるアトラクション「ダイナソー」を目指す。こちらも「エクスペディション・エベレスト」と同じく絶叫系コースターである。しかしシステムトラブルの影響であいにく体験できず。代わりに「イッツ・タフ・トゥ・ビー・ア・バグ」という、映画『バグズ・ライフ』がテーマの昆虫たちの世界を体感できる3Dシアターを鑑賞。東京ディズニーランドにあったものだと「ミクロアドベンチャー!」が同じ形式。このアトラクションでは視覚・触覚・嗅覚からあらゆる方面からの刺激で楽しませてくれる。

足早にぐるっと全てのエリアを歩きまわり、予めファストパスで予約していた人気アトラクションはとりあえずは乗ってみた。アニマル・キングダムという名前から動物園色が強いのかなと思っていたが、実際の生きている動物たちが見られるアトラクションは全体の2割程度のみ。とはいえ野生の動物たちを見られるトレイルやサファリは絶叫系があまり得意でない方や小さな子供達、アトラクションだけでは飽き足らない大人の方には好まれているよう。個人的にはディズニーが手がけるアジア、アフリカなど「非ヨーロッパ」エリアの世界観は新鮮で歩いているだけでもワクワクした。
アニマル・キングダムを後にしてホテルでしばらく休憩し、次に向かったのが「エプコット」。

●エプコット
エプコットはその他のディズニーのテーマパークとは全く異なった成り立ちを持っている。当初ウォルト・ディズニーはここに未来都市の見本を造ることを考えていた。エプコット (Epcot) 、つまり「実験的未来都市」(Experimental Prototype Community of Tomorrow)と命名されているように元々が「博覧会」的な要素が始まりであったため、その名残が随所に見られる。

パーク内は大きく2つのエリアに分かれている。「フューチャー・ワールド」と「ワールド・ショーケース」だ。この2つのエリアはちょうど同じくらいの大きさ。
「フューチャー・ワールド」は近未来をイメージしたエリアで未来的なアトラクションが多数を占めている。建物のデザインは東京ディズニーランドの「トゥモローランド」を彷彿とさせる。代表的なアトラクションは、火星探索を体験できる「ミッション:スペース」、自分がカスタムした車で時速100km以上のテスト走行を楽しむ「テストトラック」、TDS導入予定の世界中を空中散歩できるフライトシミュレーター「ソアリン」、日本でも好評なウミガメのクラッシュとおしゃべりできる「タートル・トーク」など。

一方、「ワールド・ショーケース」は湖を中心に世界各国のパビリオンを配した造り。国はイタリア、ドイツ、フランス、イギリス、日本、中国、メキシコ、ノルウェー、カナダ、モロッコ、アメリカの全11カ国。各パビリオンにはそれぞれの国のイメージされる街並みが造られており、その国の食事を味わえるレストランや屋台、さらにはその国を紹介するための映像作品や展示会が行われている。私はカナダ館とアメリカ館をじっくり見たのだが、さすがに英語が理解できないとここは本来の面白さを楽しめないだろうと思う。カナダ館のような巨大スクリーンの映像を使ったものであればある程度見ていても楽しいが、アメリカ館のような国の成り立ちを説明してくれるものの場合はちょっと退屈してしまう。少しお勉強的な内容なので子供は少な目。静かに過ごしたい大人の方にはいいかもしれない。

私たちは一通りエプコットを探索した後は夜9時から始まる花火&噴水ショー「イルミネーションズ:リフレクションズ・オブ・アース」を見てホテルに戻った。

【4日目 マジック・キングダム&ディズニー・ハリウッド・スタジオ 直営かそうでないホテル、どっちに泊るべきか】

●マジック・キングダム
オーランドで最初に建てられたWDWを代表するパーク。東京ディズニーランドのモデルとなったため、オーランドの中でも日本人には最も馴染みやすいパークであろう。シンボルはシンデレラ城、規模は東京ディズニーランドと同程度、アトラクションも「ジャングルクルーズ」「カリブの海賊」「ホーンテッドマンション」「ビッグサンダーマウンテン」「イッツ・ア・スモールワールド」など同じものが多数を占めている。
エリアは「アドベンチャーランド」「フロンティアランド」「リバティスクエア」「ファンタジーランド」「トゥモローランド」「メインストリートUSA」の6つ。私は「ジャングルクルーズ」や「ホーンテッドマンション」など東京との違いを見つけるべく楽しんだが、東京の完コピ具合に驚いた。とはいえ、東京ディズニーランドも最近は全然行っていないので、良い意味で新鮮に楽しむ事が出来た。すでにディズニーランド開園当初、35年近く前に造られたアトラクションが未だ現役でしかも日本でも本国でも変わらぬ人気があることにびっくり。ディズニーのクオリティの高さを再認識したのだった。
というわけで東京ディズニーランドに行き慣れている方は日本にはまだないアトラクションを優先して乗ってしまうのがマジック・キングダムを楽しむコツと言えるかもしれない。

昼、ホテルを移動し休憩した後に向かったのがディズニー・ハリウッド・スタジオ。

●ディズニー・ハリウッド・スタジオ
1989年にオープンした、映画をテーマにしたディズニーパーク。オーランドの4つあるディズニーのテーマパークの中では最も「ユニバーサル・スタジオ」的な立ち位置と言える。つまりファンタジー的な要素はほとんどなく、すでにファンが多い既存の映画やアニメをテーマにしたアトラクションが大多数を占める。特にこの2018年に盛り上がりを見せているのがスター・ウォーズ関連のアトラクションやイベント。特に新作の映画「ハン・ソロ」が劇場公開中であり、新エリア『スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ』を目下建設中とあって、園内でも盛んにスター・ウォーズに関連したお店やアトラクションが目につく。ストーム・トルーパーも歩いており、行き交う人々を楽しませてくれる。スター・ウォーズ関連で私が体験アトラクションは「スター・ツアーズ」とチューバッカの「キャラクター・グリーティング」。「スター・ツアーズ」は日本でも数年前から新しくなったことを聞いていたが、今回米国で初めて体験して感動。すごく面白くなっていた。「キャラクター・グリーティング」は正直するつもりはなかったのだが、あのチューバッカに会えるならと思い並んだ。映画どおり紳士な人であった。締めくくりはこのハリウッド・スタジオのシンボルと言えるチャイニーズシアターを背景にして行われるプロジェクションマッピング。音と光線、そして花火と火柱の演出の見事な「スター・ウォーズ:ギャラクティック・スペキュタクラー」。今回のディズニー4大パークの最後にふさわしいショーだった。
またスター・ウォーズの他に強く印象に残ったものと言えば「アナと雪の女王」の劇中歌を映像に合わせてシンガロングするという「フローズン・シング・アロング・セレブレーション」。このアトラクションの試みが私の中では非常に画期的に感じた。まず「アナの雪の女王」の劇中歌を観客が知っている事が前提のアトラクションである事、それも歌えるまで聞き込んでいない人は置いてけぼりにされるという過去のディズニーにはありえなかったと思う。私としては小さな子供、それも大勢の子供たちが思い思いに歌を歌って、こんなに生き生きしているのを見るのが当然初めてだったので別の意味で感動してしまった。
なお私が訪れた1週間ほど後(6月30日)に「トイ・ストーリー」をテーマしたら新エリアがオープンするとのこと。スター・ウォーズといいトイ・ストーリーといい、ますます面白くなりそうなディズニー・ハリウッド・スタジオに要注目である。

●ディズニー直営でないホテルに宿泊
<メインゲート レイクサイド リゾート>★★
今回唯一ディズニー直営でないこのホテルに最後は1泊。カリビアン・ビーチ・リゾートにて荷物を引き取った後、Lyftにてこのメインゲートまで移動。約10ドル。
室内は比較的綺麗で清潔。汚い廊下を歩いてきたせいか、部屋に到着して室内を観察した時には安堵した。室内には冷蔵庫やドライヤー、バスタブ、セーフティーボックス、バスタブあり。無料のWIFI もある(繋がりにくい)。パッと見、客室には問題がないようには見えるのだが、私たちが泊まった部屋はトイレが壊れていた。それをフロントに電話しようとしたら電話も壊れている。

つまり見た目を綺麗に取り繕っているものの、室内の故障や不備や後回しになっていて、表面だけ綺麗に見えればいい、というホテルではある。値段的には確かに安いのである意味値段相応。ディズニーのバリュー・リゾートに泊まった時でさえもディズニー感が希薄でがっかりしたが、このメインゲートと比べればまだまだ可愛らしい程度である。

なおWDWのエリア外に位置するホテルのため、ディズニー観光をするのであれば不便ではある。まずディズニーパークに行く無料のバスは頻繁に走っていないのでタクシーを使うことが必須である。最も効率良く行く方法としてはこのホテルから最も地理的に近いアニマル・キングダム・ロッジまでタクシーで移動し、そこからバスに乗り換える方法。直営ホテルからパーク行きのシャトルバスはそれぞれのお客が直営ホテルに滞在かどうかまでを確認はしていないので、出来なくはない方法だが、そこまでするくらいなら直営ホテルに泊まった方が良いようには感じる。

その代わりディズニーの世界にはない、24時間営業のドラッグストア(飲み物やお酒、お菓子などもあり)、某ハンバーガーショップ、アンオフィシャルなチープな土産店などが沢山あるので食費を安く上げたい方や、長期滞在の方には向いているかもしれない。

【5日目 ナッシュビル空港から車でメンフィスへ メンフィス中心部観光】

●レンタカーでナッシュビル空港からメンフィスへ
朝5時にオーランド空港出発。直行便はないためノースカロライナ州のシャーロットにて乗り継いでナッシュビルへ。ナッシュビル空港からはレンタカー会社(HERTZ)に予約を入れているのでHERTZのカウンターへ。他の空港と違って空港からレンタカー会社のシャトルバスに乗って移動するのではなく、空港内に各レンタカー会社のデスクがあり、そこで受付をする流れになる。我々は言われた通り3階駐車場へ。そこから自分の予約した車のあるエリアへ移動。私が予約したのはトヨタ・カローラ同等クラスの「インターミディエイト」クラス。ここから自由に選んでいいとのことで前回のアメリカ旅行で使ったカローラもあったのだが、父がもう少し車幅が狭く、車高が高い方が運転しやすいのではないかという事でKIAのソウルにした。

眠気を堪えつつナッシュビルから平坦な道を走る事、約3時間。ようやくメンフィスに到着。朝5時のフライトに乗るため私はほとんど寝ていなかったので、3時間のドライブはハードだったが、久しぶりの米国での運転、この3時間で我々2人とも多少自身がついた。この日のホテルはシェラトン・メンフィス。

●メンフィスの宿泊
<シェラトン・メンフィス・ダウンタウン>★★★★★
メンフィスのダウンタウンの中でも北の端に位置する5つ星ホテル。

エントランスや室内はさすがのシェラトンらしく広々した開放感がある造りで、滞在しているだけで心地よい。室内にはドライヤー、コーヒーメーカー、ドライヤー、バスタブ、セーフティーボックス、無料のWIFI(早い)あり。館内にはプールにジム、無料のランドリーもあり太っ腹。スタッフの感じも良いので、メンフィスの滞在にはオススメのホテル。ウェルカムドリンクのサービスも嬉しい。

ホテルでしばらく休憩した後、午後4時半くらいに街に繰り出した。

●ダックマーチが名物の老舗ホテル
メンフィス観光名所の一つになっているのが市内中心部にあるピーボディ・ホテル(Peabody Hotel)のダッグマーチ。1930年代、当時の支配人であったフランク・シュットがカモをホテルの噴水に泳がせることを思いつき、1940年ドアマンのエドワード・ベムクローブがカモを調教して小屋から噴水まで行進させることを考えた。エドワードはダッグマスターとしてカモを小屋から噴水まで歩かせることに成功。そのダッグマーチとマスターマスターは現在に到るまで引き継がれている。

マーチは11時の「出勤」と17時の「帰社」の2階。マーチの15分前にはすでにホテルはダッグマーチを見ようという人でいっぱいなのでしっかり間近で観たい方は1時間前にはホテルに到着していた方が良いだろう。

●街の中心部にあるボールパーク
ピーボディ・ホテルの周辺を歩いていると小さな公園らしきものが見えてくる。こちらはメンフィスに本拠地を置く、メンフィス・レッドバーズの本拠地。かつて日本人選手も在籍していた事がある、マイナーリーグの野球チームである。マイナーリーグとはいえ、球場は地元ファンで埋め尽くされている。もし試合がある日に滞在を予定しているのであれば入場券は9ドルから販売されているので熱気を感じるために野球ファンならずとも観戦してみては?スポーツ大国・米国において一度は本場の試合を観てみたいものである。

●ギブソン工場
かつてはこのメンフィスの観光名物であったギブソン工場。ビールストリートから一本道を隔ててあるこの建物は現在は売りに出されている状態だ。2018年6月現在、この工場内ではギブソンのギターショップのみが運営されており、中はがらんどうの寂しい様子になっている。ギブソンは米国内に3つある生産拠点の内の1つであるこのメンフィス工場(レス・ポールなどのエレキギター部門)を縮小して移転する計画とのこと。
ブルースやロックンロールが生まれた街メンフィス、そして工場近くにライブミュージックのメッカ、ビールストリートがあるこの地を支えたギブソン工場がなくなるのはなんとも悲しいことである。
現在、米国のみならず世界的な音楽のメインストリームがエレキギター主体のものでなくなってきているのもご存知の通り。これが時代の流れということであれば仕方がないかもしれないがビールストリートだけはどうか残っていて欲しい。

●夕食はメンフィス最古の古き良きアメリカンダイナー
エルビス・プレスリーが常連だったことで知られる中央駅そばの「アーケード」で夕食。創業の1919年からおよそ100年にわたってこの地でメンフィスの歴史を見守ってきた伝説的なお店だ。メニューはハンバーガーにピザ、ステーキなどのアメリカンフードが良心的な価格で楽しめるとあって観光客にも大人気。人気メニューはエルビスがいつも食べていたというピーナッツバターとバナナのホットサンド。またこのお店は映画のロケ地としても有名で「レインメーカー」「マイブルーベリーナイツ」などその数15本以上とのこと。確かにお店構えも雰囲気たっぷり。
ダウンタウンからはトロリーかバス一本で行けるのでぜひ訪れて欲しい。

●ブルースが鳴り響く賑やかなビールストリート
メンフィスに来たならここを訪れないと始まらない。メンフィスの代名詞とも言えるのがこのビールストリート。禁酒法の時代には密造酒で栄えた当時の面影を残すメンフィスきっての賑やかなエリアである。ルイ・アームストロング、B.B.キング、エルビス・プレスリー、ジョニー・キャッシュといった偉大なミュージシャンたちが、この地で演奏していたことからブルースの発祥の地、ロックの聖地として知られている。数ブロックにかけて続くビールストリートの両脇にライブハウスやバー、レストラン、ギャラリーが所狭しと並んでおり、ここから聞こえてくる音楽は途切れる事がないほど。この通りが最も賑やかになるのが夜。本格的なライブ演奏がスタートするとそのパワフルな音楽に耳を傾けようとする音楽愛好家たちで店内は埋め尽くされる。
私たちが訪れたのがあのブルースの大御所が経営していたという老舗クラブ「B.B.King Blues Club」。さすがに有名クラブだけあって演奏の腕は折り紙つき。B.B.キングのカバーを織り交ぜながらお客を盛り上げる。クラブのお客さんもノリノリでステージ前のスペースで踊り出す人も多い。バーベキューやポークスペアリブなどのサザンフード(南部料理)に舌鼓を打ちながら熱気に包まれたミュージシャンのパフォーマンスを堪能した。
なおこのお店に限らず、ミュージシャンが生演奏するクラブでは昼間はカバーチャージなし、夜は必要で出演者により変動する事が一般的。この日のB.B.King Blues Clubのカバーチャージは一人10ドルだった。テーブル席が空くまではバーエリアで立ち見して待つシステムになっている。

【6日目 メンフィス郊外観光、ナッシュビルへ】

●メンフィス1日郊外観光
この日は朝9時から日本語ガイドを予約していたのでホテルロビーにて待ち合わせ。
9時少し前にガイドさんと合流して、メンフィス観光へ出発。昨日自分たちで中心部を観光したのでガイドさんと相談して、まだ行っていない場所をメインにスケジュールを組んでもらった。

私達が訪れたのは以下の場所。なるべく沢山行ってみたいという私達の意図を汲んでいただいたのでもう少しじっくり時間をかけて観光するのが一般的である。

1、テネシー州ウェルカムセンター(観光案内所)・・・
メンフィス出身やメンフィスで活躍した有名ミュージシャンの銅像やパネルの展示、観光地の資料も手に入る。

2、ビールストリートランディング・・・
ミシシッピ川沿いのフェリーターミナル。この一角はバスケットボール場や遊歩道などが整備されており市民憩いの場にもなっている。

3、ロレインモーテル・・・
キング牧師が暗殺されたモーテル。現在は公民権運動に関しての博物館になっている。なおこの博物館の前では、米国で最も有名なホームレス、ジャクリーン・スミスさんが30年に渡って抗議活動を行っている。抗議内容はキング牧師の跡地に巨額な資金を投じて博物館を建てるのではなく、貧しい人達のためになるものを建てるべきだということ。でも30年ホームレスをしているという割にはこのジャクリーンさんの着ている服などは結構清潔だったりする。誰か援助している人が居るのだろう。

4、スーパーマーケットの生みの親、クラレンス・ソーンダースの豪邸・・・
世界初のスーパーマーケット「Piggly Wiggly」はここメンフィスで生まれた。それまでのマーケットと言えばお客がセルフサービスで野菜や果物をバスケットに入れるのではなく、欲しいものをカウンターで注文するのが一般的だった。クラレンス・ソーンダースはスーパーマーケットに関して数々のアイデアについての特許を取得し、一挙に大金持ちとなったのだ。

5、グレイスランド・・・
エルビス・プレスリーが1957年から1977年の亡くなった時までほとんどの生涯を過ごした邸宅。現在はエルビスにまつわる博物館として運営されており、世界中からファンが集う。世界で最も訪れる人が多い邸宅としてギネスにも認定されている。敷地面積は13.8エーカー、東京ドームよりもすこし大きめな土地である。
博物館としてのエリアは「邸宅」と「新館」の主に2か所に分かれている。邸宅エリアはそのままエルビスが過ごした部屋を見学することができて、エルビスのこだわりや過ごし方をじっくり解説してくれる。新館エリアはエルビスが残した愛車や写真、衣装、ビデオなどを展示しているエリアとなっている。私達が見学したのは時間の関係で邸宅のみだが、エルビスファンであれば1日いても飽きないくらいの膨大な資料と広さを誇る観光地になっている。もちろんそんな広大な場所なので施設内にはちゃんとレストランもある、しかもエルビスにちなんだメニューもあるそうなのでこれもファンには堪らないだろう。

6、スタックス・アメリカンソウル博物館・・・
デトロイトのモータウンと並ぶソウルミュージックレコードの名門レーベル。1960年代には800枚ものレコードを制作したのだとか。しかしスタックスの看板ミュージシャンが飛行機事故で命を落とし、その直後キング牧師がここメンフィスで暗殺されてしまったことで、メンフィスの治安が悪化し、メンフィスは荒廃してしまった。スタックスにも人が集まらなくなり、結果的には衰退の道を辿ることとなる。
現在は博物館として当時の様子を忠実に再建された。内部には所属していたミュージシャン達の説明や、当時のレコード、さらに実際使用した楽器、機材などが展示されている。

7、アル・グリーンの教会でゴスペル鑑賞・・・
1970年代、メンフィスのソウルミュージックレーベル「ハイ・レコード」のミュージシャンであったアル・グリーンはヒット曲を連発した全米のスターであったが、とある事件をきっかけに伝道の道に入ることを決意。現在は牧師として、教会に立つ一方ミュージシャンとしてもステージに立っている。我々が訪れたのが運良く日曜日であったので礼拝を見学することができた。
実は日本や海外でもミサを見たことあるが、こんなに楽しげな礼拝は見たことがない。ミュージシャンのコンサートかコメディアンのステージかと思うくらい歌って笑えるエンターテイメントだった。もちろん私は何を言っているか分からなかったのだが、教会の人々はアル・グリーンの説教で爆笑していた。さらにアル・グリーンも説教の途中で美声を披露するものだからその歌声にもうっとり。宗教にはあまり興味はないけれども、アル・グリーンのような楽しい説教だったら来てみてもいいかな、という気持ちになる。

8、サンスタジオ・・・
ロック発祥の地といっても過言ではないのがこのサンスタジオ。エルビスが4ドルを握りして初めてレコーディングするためにここを訪れた。この曲がこのスタジオのオーナーであったサム・フィリップスの耳に留まりエルビスは契約を交わすことになった。エルビスが革新的だったのは白人のウェスタン&カントリーと黒人のリズム&ブルースを融合させた点。1964年公民権法が制定される前、未だ人種差別が当たり前の1950年代中頃にはそれはありえないことだったのだ。そのような背景の中、リリースされた最初のレコードは世界に衝撃を与えた。
なぜロックンロールがこのメンフィスで生まれたのか、それはエルビスの父・ヴァーノンが仕事の都合上メンフィスに引越したのが大きかった。貧しい黒人達も多かったメンフィスにて、熱心なプロテスタント教徒のエルビスは熱心にゴスペル音楽を聴いて育った。黒人音楽に興味を抱き、ビールストリートに一人で音楽を聴きに行くこともあったという。人種差別が根強い当時のビールストリートは黒人達が唯一、愉しんでもよい場所であったので、白人として一人で行くことはかなり勇気のいることであったことは容易に想像できる。そんな奇跡的な偶然と才能によりロックンロールはこのメンフィスのスタジオで開花したのだった。
このサンスタジオでは若かりし頃のエルビスの写真や機材、さらにその後このスタジオから世界に飛び立っていった、ジェリー・リー・ルイスやジョニー・キャッシュ、カール・バーキンスといった名だたるミュージシャン達のゆかりの品々が並んでいる。

9、フライドチキンの有名店Gus’s World Famous Fried Chickenで遅めの昼食
すでに午後3時をまわり流石にお腹がすいて来たので、ガイドさんのおすすめのフライドチキン店へ。
なぜフライドチキンなのか?いまや一般的な食べ物のようにも思えるが、実はフライドチキンは南部料理。「ケンタッキー・フライドチキン」という名前が示す通りアメリカ南部でしか食べられない特別な食べ物だったそうだ。その人気料理フライドチキンの中で、メンフィスで最も有名なのがこのGus’s World Famous Fried Chicken。午後3時頃だというのに、お店の前には人だかりが。やはり人気店だけあって、日本のラーメン屋さんのように多少並ぶ事は必要のようだ。待つことおよそ20分。ようやく席に案内されて、ガイドさんお勧めのチキン8個と付け合わせ2つ込みのファミリープレートとグリーントマトの唐揚げを注文した。
チキンは柔らかくジューシー、少しピリ辛で癖になる美味しさ。確かにこれは行列に並ぶ価値がある。日本のケンタッキーよりも美味しい。フライドチキンの中では世界で一番好きかもしれない。
そして驚いたのがトマトの唐揚げ。日本ではトマトの唐揚げなんて出すお店はないが、カリッとした衣に包まれたグリーントマトは、歯ごたえとトマトの酸味のアクセントが効いており未体験の美味しさ。日本でも出すお店あればいいのにと思うくらい。

観光と食事を終えガイドさんとお別れ、レンタカーでナッシュビルを目指す。
ナッシュビルまで車で約3時間。

●カントリーミュージックのメッカ・ナッシュビル
ナッシュビルはテネシー州の州都。小さい町ではあるがカントリーミュージックの中心地として知られ、「ミュージック・シティ」というニックネームがつけられている。その愛称の通り、朝から夜にかけてダウンタウン「ザ・ディストリクト」では音楽が鳴り止むことはない。名を上げようとナッシュビルにやってきた駆け出しのミュージシャンから熱心な音楽ファンをも唸らせるベテランミュージシャンまで、このナッシュビルはまさに音楽の見本市。ふらりとやって来て音楽を聴き入ってもいいし、有名クラブでじっくりと聴き込むのも自由。
またこのエリアには昔ながらの建物が残っている一画で、現在ではライブハウスの他にウェスタンブーツ屋さん、老舗バーにレストランが軒を連ねており、歩いているだけでもカウボーイの気分を楽しめる。

●ナッシュビルの有名サルーン「ワイルドホース・サルーン」(Wildhorse Saloon)
ナッシュビルにはライブハウスやサルーンは多いけれども、本格的な音楽を楽しみたい方にうってつけなのがこの「ワイルドホース・サルーン」。スタンディングバーの他にテーブル席も沢山あるので、ゆっくり音楽に聞きいったり音楽を楽しみながら食事をするには最適な場所だ。テレビ番組でも良く使われているという立派なステージでは、実力派ミュージシャンの演奏が聞けるとあって連日多くのお客で賑わっている。また特に観光客に好評なのが中央のフロアで行われる素人飛び入り参加OKのラインダンス。ラインダンスを教えてくれる講師もいるそうなので、訪れた際には是非参加してみよう。

●ナッシュビルの宿泊ホテル
<Comfort Inn Downtown>★★★
ナッシュビルのダウンタウン側に位置するホテル。ライブハウスやサルーンが集中しているザ・ディストリクト(The District)までは徒歩で約30分。車で5分程度にある立地。
室内は広めで清潔。ドライヤー、冷蔵庫、無料のWIFI、コーヒーメーカーも完備。バスタブもあり。館内にはジムやプールもあり、朝食が無料でついているのが嬉しいところ。

【7日目 マンモス・ケイブ国立公園観光とメーカーズマーク蒸留所へ】

この日は朝早起きして、朝9時にマンモス・ケイブ国立公園に到着するようにホテルを7時少しすぎに出発。マンモス・ケイブ国立公園は予約制なのだが、うっかり前日までに予約しなかった。早めに出発し当日空きのあるものに参加しようという心づもりだったからである。

●地底探検と鍾乳石の芸術鑑賞 マンモス・ケイブ国立公園
ナッシュビルから車で1時間40分。高速道路を降り、霧がかって鬱蒼とした森の中へと車を走らせる。
世界遺産に指定されたこの国立公園は世界でも最も長い洞窟群であることで知られている。現在わかっているだけでもその長さなんと652km。日本で言うと東京から岡山まで車で移動するくらいの距離に匹敵する。そのためマンモス・ケイブは個人での自由観光はできず、原則的にガイド付きのツアー参加となる。ツアーも2時間から6時間までバリエーション豊かで、とても1日では観光しきれないのが現実である。そのためマンモス・ケイブ国立公園内と周辺には数日間かけて観光する人のためにホテルやロッジなどの設備が整っている。とはいっても洞窟のハイライトを言える鍾乳洞部分を2時間ほどで巡るツアーや歴史的に重要な部分を巡るツアーなど選べるので時間や目的に応じて観光しよう。

我々はマンモス・ケイブのビジターセンターに到着して、まず受付をする。ツアーは10種類程度用意されており、事前に予約しておくか、その時間帯で空きのあるものを参加できる。特にお目当てのツアーがなくとも、予約なしで当時決める場合は混んでいるとかなり待たされることもあるので、やはり事前予約しておくことをお勧めする。
私達が参加したのが「ドーム&鍾乳石ツアー」。受付のお姉さんに英語があまり理解できないけどどれがいいですか?と聞いてお勧めされたのでこれに決めた。
まず出発時間とバス乗り場を告げられるので、その時間までギフトショップなどを見学してぶらぶら。
ようやく出発時刻になると他の参加者たちと一緒にバスに乗り込んで入り口まで移動。この日の参加者は60人程度。定員が100人少し越えるくらいではあるが、平日の朝早くの回にしてはかなりの人気である。バスから降りると我々観光客は一列になって歩きながら観光する。前と後ろには国立公園のガイドがつき、お客が迷子にならずちゃんと移動しているか監視している。洞窟は狭く、急な階段を登ったり上がったりする。湿って足元が滑りやすくなっていることもあるので歩きやすい靴と荷物が洞窟の壁に擦れないようにできればショルダーバッグやウエストポーチで参加する方が望ましい。
狭い通路を抜けていくと大広間に出る。ここでガイドがこの洞窟の成り立ちや歴史を話してくれる(ただし英語なのであまり理解できなかった)。途中、洞窟内の明かりを全て消して暗闇を体験させてくれる。いかにこの洞窟が光が入りこまないほど地中深くに存在していることが理解できるだろう。
その後も洞窟奥へと道は続き、ツアーの後半にはこの観光のハイライトとなる鍾乳洞エリアに到達する。地上から水が滴り落ち、ミネラル分を含んだ水がこの鍾乳洞を形成したことを物語っている。このエリアでは凍てついた滝のように讃えられる「フローズン・ナイアガラ」が何よりも見どころ。その大きさと幾重にも折り重なったヒダのような形は巨大なクジラのようにも見えた。
鍾乳洞エリアを終えて地上に戻り、バスでビジターセンターへ。
最初は狭く長い通路を歩いて移動するので地底探検のような雰囲気だったが、途中からは鍾乳洞の自然の芸術を楽しめる。一昔前のお菓子のキャッチフレーズではないが、一粒に2度美味しい、というような観光地だった。

●バーズタウン周辺の「バーボン・トレイル」
マンモス・ケイブ国立公園を後にして1時間ほどかけて向かったのが、ケンタッキー州バーズタウンにある「バーボン・ヘリテージセンター」。
バーズタウンは森の中の素朴で美しい村だ。作曲家ステンファン・フォスターもここの生まれ。ケンタッキー・フライドチキンのCMで流れるあの「懐かしきケンタッキーの我が家」の作曲家と言えば誰しもがそのメロディーを思い浮かべてもらえるのではないだろうか。そんなタイトル通りの街で、郊外を行けば牧場とトウモロコシ畑が一面に広がり、ポツンポツンとところどころ民家が建つのどかな景色が続いている。
バーボン・ヘリテージセンターはそんな自然に囲まれたバーボン・トレイル(このバーズタウン一帯のバーボン蒸留所の集中するエリア)の観光案内所の役割を担っているような場所である。館内にはバーボンの歴史や禁酒法自体の密造についてなどの展示の他に、試飲スペースやギフトショップなどが備わっているのだが現在はウイスキーメーカー・ヘブンヒル蒸留所が併設されているためか、バーボン・トレイル全体というよりもヘブンヒルブランド中心の解説になっている。

●メーカーズマーク蒸留所
私の今回のケンタッキー州訪問で最も行きたかったのがここ「メーカーズマーク蒸留所」。バーボン・ヘリテージセンターからは車で30分の自然豊かな広大な土地に位置する。メーカーズマークは瓶のふたを赤いロウで密封しているデザインが特徴的なバーボン。日本のスーパーマーケットでもよく売られているので見かけたことのある方もいらっしゃるのではなかろうか。
私たちは15:30の蒸留所見学ツアーに運よく参加できた。もちろん英語での案内なので100%は理解できなかったが、トウモロコシを水と混ぜて、発酵させ、樽で寝かせ、瓶詰めするという一連の流れは理解できた。その後、待望の試飲会。もちろん父に飲ませず私が飲んだ。バーボンと一口で言っても色や匂い、風味まで千差万別である。6種類くらい飲ませて貰ったのだが、正直最初の1杯しかまともに味見できない(笑)。アメリカの人はよくもまぁクイっとそれぞれのグラスを空っぽにしてテイスティングしていた。最後はギフトショップに立ち寄り、皆たくさんのお土産を購入して帰って行く。私も例に違わず、ウイスキーを購入しようとしたが身分証を車の中においてきてしまったのであえなく購入できなかった。

●なぜバーボンはケンタッキー州で生まれたのか?
そもそもなぜバーボンは生まれたのか。一番重要なのは水であった。このケンタッキー州の水はミネラル分を含んでおり、ウイスキー造りに最適だった。ケンタッキー州にはマンモス・ケイブ国立公園があるように豊かな地下水がこのケンタッキー州のバーボンを支えているのだ。
またこの地にはホワイトオークが自生していることも大きかった。ホワイトオークは糖を多く含み、樽にした時にバーボン特有の甘みとリッチなコクを含みをウイスキーにもたらした。
さらにスコットランドやアイルランドからの移民の力も忘れてはならない。すでにウイスキーの生産を他の地で営んでいた者も、アメリカ合衆国政府が建国間もなくウイスキーに対して税をかけたため、まだケンタッキー州がアメリカ統治ではなかった時代にウイスキー生産者たちが移り住み、トウモロコシを主原料としたバーボンを造り始めたのである。
そういった歴史背景があり、このバーズタウン一帯にはバーボン蒸留所が集中しているそうだ。

この日はすでに日が暮れており、蒸留所の営業も終わっていたのでホテルに向かったが、次の日にも「フォアローゼス」と「ジムビーム」の2つの蒸留所のギフトショップだけ訪れた。

●ルイビル市内を歩いてみる
夕刻過ぎにルイビルに到着。ホテルにチェックインをしてルイビルの街をぶらついてみた。
ルイビルはオハイオ川沿いに広がるケンタッキー州最大の都市。ダウンタウンにはコンベンションセンターに大型ホテル、スタジアムなど大きな建物が立ち並んでいる一方、3rdストリートの一角には1800年代に建てられた歴史ある建物が軒を連ねている。徒歩で行ける観光地としてはモハメド・アリ博物館やルイビル・スラッガー博物館など。しかしせっかくルイビルに来たなら心ゆくまでバーボンウイスキーを楽しんでほしい。蒸留所は郊外に集中しているので、もし1日まるまるフリータイムがあるなら予めバーボン・トレイルを回るグループツアーを予約しておくか、予算があるならタクシーをチャーターして蒸留所を周ろう。もし時間がそれほどないのであれば市内中心部にも蒸留所やテイスティング・ルームを出店している会社もある。オススメはルイビルで一番の繁華街に位置する「Jim Beam Urban Stillhouse」。日本でも展開されているウイスキーブランドのJim Beamがダウンタウンに出店したテイスティング・ルーム。8ドル払えば好きな商品を4つまでテイスティング可能なのでバーボンをお土産に考えているのなら持ってこいのスポット。ここでお気に入りの一本を見つけてみよう。

夕食はダウンタウンのWhiskey Dryにて。バーボンウイスキーを多数取り揃えている南部料理がメインのレストラン。ここではフライドチキンバーガーと先日のメンフィスで食して美味しかったトマトの唐揚げサラダを食べた。

●ルイビルの宿泊先
<エコノロッジ・ダウンタウン>★★★☆
一般的にモーテルは市内中心部ではなく、車でアクセスしやすい郊外の立地になることが多いのだが、今回宿泊したエコノロッジ・ダウンタウンはルイビルの賑やかな4thストリートまで徒歩で5分の好立地に位置する。モーテルなので宿泊料金もやすい上に、ダウンタウンへのアクセス簡単。夕食の後も暗い道をひた走ることも必要ない、お酒を飲んでも歩いて帰れる。我々のようなレンタカーを借りて市内を観光する人たちには大変ありがたい存在である。室内は他のモーテルと違わず比較的清潔で広め。もちろん冷蔵庫やレンジ、ドライヤー、無料のWIFIも完備。館内には自販機やジムなどの設備あり。朝食はベーグルやシリアルなどごく簡単なものだが付いている。

【8日目 ナッシュビルに戻り、ナッシュビル観光】

●ナッシュビルへの帰り道 豪雨に遭遇
この日は昼前にホテルを出発し、「フォアローゼス」と「ジムビーム」の2つの蒸留所を訪れた。見学ツアーに参加すると時間がかかるので、ギフトショップのみ立ち寄りお土産の品をいくつか購入。その後、ナッシュビルに戻るのだが、昼過ぎになると天候が悪化してかなりの土砂降り。バケツをひっくり返したような雨、とはまさにこのことを言うのだろう。高速道路で走行中であったが、前の視界が悪いのでほぼ全ての車がハザードランプを点滅させながら移動した。しばらくそれで凌いだのだが雨足は弱まることがないため、たまらず路肩に車を止めて待つことにした。しばらくして出発するも2、3回豪雨が降っては止むのを繰り返す。
仕方なく昼食は高速道路を降りた近くのマクドナルドでとって、雨雲が通り過ぎるのを待った。

これまでアメリカで車を借りてドライブしたイエローストンやニューメキシコ州、テキサス州は雨に降られることがなかったので今回、雨のことなど考えもしなかったが、1日の走行時間を3時間ほどにしておいて正解だった。これが6時間の移動を想定していたら相当しんどかったように思う。雨のせいでノロノロ運転になるし、事故の確率も高くなり、当然事故が起きると渋滞が起こる。レンタカーでの移動を考えるのであれば訪問予定地の天候や降水量も踏まえてルートを組む重要さを身にしみて感じた。

無事夕方手前の午後4時にナッシュビルに到着することができた。

●ナッシュビル市内観光
ナッシュビルのナイトライフは6日目の夜をご参照。今回は昼間の観光地を訪れた。
私たちがまず向かったのが「ライマン公会堂」。
あいにく閉館時間となってしまったので外観しか見ることができなかったが、ライマン公会堂はナッシュビルの中でもカントリーミュージックの発祥の地とも言える場所だ。元々は宗教目的で造られた建物だったのだが、ここから放送されたラジオ番組「グランド・オール・オープリ」によりカントリー音楽の人気に火が付いた。1925年から90年以上続いているこのラジオ番組は今現在は放送会場を「グランド・オール・オープリ・ハウス」へ移したが、毎年11月から1月のみここで収録が行われている。
その次に向かったが「カントリーミュージックの殿堂博物館」。
その名の通りカントリーミュージックにまつわるあらゆる物を展示している博物館である。閉館時間は17時なので我々は鑑賞できる時間が1時間もないくらいだったが、閉館時間が近くなると入場料金がお安くなるシステムらしいので、入って見ることにした。館内には有名カントリーミュージシャンの映像や使った楽器や衣装などカントリーミュージックファンには垂涎の品々が並んでいる。当時のレコードの試聴やテレビ番組の映像など、ゆっくり見ていると1日でも過ごせそうなくらいのボリューム、早足でも一通り見ても平均2時間ほどかかるそうだ。中でも印象的だったのが現代のカントリーミュージック界のヒロイン、テイラー・スウィフトに関連したブース。テイラー自身がこの殿堂博物館内に子供も教育のために「Taylor Swift Education Center」を開設したのだった。そのためテイラー関連の展示品も比較的多め。カントリーミュージックはよく分からないけれどテイラー・スウィフトは好きという人は日本でも多いのではないだろうか?ここを訪れればカントリー音楽の世界が広がるかもしれない。

●ナッシュビルの夕食、ブルーバード・カフェとPeg Leg Porker BBQ
ナッシュビルに訪れたならぜひ立ち寄りたかったのがブルーバード・カフェ。テイラー・スウィフトも輩出したと言われる有名なライブハウス兼カフェ。出演者は実力派揃いだが、店内は約90席の小さなお店。そのため開店前にはたくさんの人が訪れ、17時の開店後すぐに満席に、私たちは18時のライブの始まる時間帯に合わせてお店の前にきたのだが、すでにお店の前には列をなしていた。とても中にはすぐに入れそうになかったのでここは諦めて、もう一つ行きたかったお店へ。それがPeg Leg Porker BBQ。

ザ・ガルチ地区に位置するこのバーベキュー料理店は、決して目立つ場所にあるわけではないのに、評判に敏感なアメリカの旅行客や現地の若者を虜にしているようだ。私たちは訪問客数に反してかなり小さな駐車場になんとか空きを見つけて、車を停める。軒先のテラス席ではすでにたくさんの人がポークリブをビール片手に味わっている。実に美味しそうだ。ちょっと気取ったテラス席とは対照的に随分庶民的な店内。まるで地元に親しまれている焼き鳥屋さんみたい、活気の良い雰囲気。お客は談笑しながらポークリブを食らいつき、床には前のお客さんが落としたゴミで散らかり、油とスパイスが入り混じった食欲をそそる香りが店内を充満している。

私たちはハーフポークリブとチキンの半身揚げを注文。私はこの後車を運転しないのでビールも注文。ポークリブは日本ではあまり馴染みのない食べ物ではあるが大変美味しかった。ぜひまたナッシュビルに訪れる際には立ち寄りたい、お気に入りのお店だ。

●後半ナッシュビルの宿泊ホテル
<Rodeway Inn>★★☆
空港近くに位置するモーテル、Rodeway Inn。値段相応ではあるが、ルイビルや前回ナッシュビルで宿泊したCOMFORT INNやECONO LODGEと比べるとサービス面で劣る。まずプールやジムはもちろん製氷機や販売機すらない。ホテルのスタッフもインターホンを鳴らさないとやってこないのも少し面倒。室内は比較的広めだが、湿気がこもった匂いが気になる。冷蔵庫、レンジ、ドライヤー、バスタブ、無料のWIFIあり。悪くはないけど決して良いとは言えないそんなホテル

【9日目 帰国の途へ】

朝6時の便に乗るために深夜2時起床。3時前にはホテルを出発し、空港のレンタカー専用駐車場に停めてアメリカン航空にチェックイン。レンタカーには朝早すぎて誰もいなかったので、鍵を車内に残しそのまま返却専用の駐車場にとめておいた。
アメリカン航空のチェックインも無事できて、帰国の途へ。
実は車をぶつけたり、レストランに忘れ物をしたり色々あったのだが、無事旅行を楽しんで帰ってこられたことにお世話になった現地のガイドさんを始め、留守番をしてくれた家族、皆さんに感謝。

今回、オーランドとテネシー州、ケンタッキー州を旅して感じたのはやはりアメリカという国の面白さである。

オーランドという牧場とオレンジ畑しかなかった広大な土地に自分の理想の国を作り上げてしまったウォルト・ディズニー。
黒人音楽と白人音楽の混じり合う場所で生まれたロックとブルース。
アメリカの豊かな自然と移民達が作り上げたウイスキー、バーボン。

いずれもいまや世界のスタンダードとなったモノである。
この世界がヨーロッパやアフリカだけで人が交わることがない閉鎖的な場所であったら、広大な土地を使った巨大なテーマパークを作ろうとか、新たな土地で自分たちだけのウイスキーを作ろうとか、ましてや音楽の融合もなかったであろう。

新天地・アメリカがあったからこそ、人々は新たなモノを作ろうとしたし、ネイティブアメリカンはもとより、黒人文化と白人文化が融合できたのだ。もちろん人種間の軋轢はあったにせよ、アメリカに来るとその先人たちのエネルギーを感じることができ、また新たなスタンダードを生み出そうという気概を感じられるのがやはり自分にとってのアメリカの魅力であることを再認識した。
またきっと来年もアメリカに行くことだろう。

スタッフおすすめ度

ウォルト・ディズニー ・ワールド ★★★★★
人が創り出した夢の世界そのもの。現実に存在すること自体が奇跡であり、尚且つビジネスとして成り立っていること自体がすごい。ウォルト・ディズニーは偉大な経営者であり狂人だと思った。特に私のお気に入りはアニマル・キングダムの「アフリカ」と「アジア」エリア。ディズニーの美術部門のレベルの高さが半端ない。

メンフィス ★★★★★
ロックとブルースの聖地。黒人音楽と白人音楽が融合した場所。綿花で栄華を誇り、かつては現代のニューヨークのような場所であった。そのため街中には1930年代の歴史ある街並みが残り、まるで映画の中に入り込んだような世界観。グレイスランドなど郊外も見所たくさん。アメリカンカルチャーが好きな人には堪らない場所だ。

ナッシュビル ★★★★
生演奏が聴けるライブハウスやバーの数はメンフィスやニューオリンズよりも多い。音楽のジャンルも多種多様。駆け出しのミュージシャンはメンフィスやニューオリンズよりもナッシュビルで腕を磨くそうなので、レベルの高い音楽が聴けるのがここナッシュビル。メンフィスやニューオリンズよりも経済的に勢いのある街であり、白人のエスタブリッシュ層の人口も多いので治安面などを心配される方にはおすすめ。

ルイビルとバーボン・トレイル ★★★★
バーズタウンの美しい自然と美味しい水、そして美味しいバーボン。バーボン好きであれば一度は訪れたい場所。

マンモス・ケイブ国立公園 ★★★
1年前に訪れたカールスバッドと比べるとその鍾乳石のその数と美しさはカールスバッドに軍配があがる。もし近くに立ち寄る機会があれば立ち寄るのが吉。

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