「地上の天国見つけてきました。岩と海を両方楽しむ旅はいかがでしょう」

「地上の天国見つけてきました。岩と海を両方楽しむ旅はいかがでしょう」

今回以上に私にドストライクな旅行先があるだろうか。いや、あるまい。
本当に私の好きなものしか無い旅であった。なので、もしこの旅行記を読んで心の琴線が少しでも震えた方には、是非私と同じルートで旅行に行っていただきたい。
美しい涅槃仏に出会い、絶品の海に包まれ、文化と自然、バックパッカーとリゾート気分をふんだんに盛り込んだ今回の旅行先、スリランカとモルディブ。
モルディブ行くなら、スリランカに寄らなきゃもったいない!
リア充アイランドと思われがちなモルディブで、(出発前まで私もそう思っていた)あの場にいた誰よりも楽しんだ自信のある私。
スリランカでも涅槃仏の前、シギリアロックの頂上で小一時間座り続けた私。
女子旅、一人旅にも是非お勧めしたいです!
反リア充実(※仕事や恋愛全てが充実している人のことをリア充と言うらしいですよ。住みにくい世の中ですね)な私が行く、素敵な涅槃仏、孤独な王様、この世のものとは思えない海に出会う旅、どうぞ皆様のご旅行の参考になりますように。

さて、どこまでがプールでどこからが海でしょう

涅槃仏、それは釈迦が入滅する様子を仏像として表したものである。
何を隠そう、私は涅槃仏が大好きで、バンコクのワット・ポーを訪れた際には腰が砕けたという、まぁまぁ重度の患者なのである。
そんな涅槃仏フェチにはたまらない、なんと2000年以上もずっと大切にされている涅槃仏がスリランカにはあるらしい。
これは見たい・・!
と言うことで、ギュウギュウ詰めだった旅程にダンブッラ石窟寺院も追加してもらった。

ゴールデンブッダ


美しい足裏

壁画も美しい

実際行ってみて、その美しさに震えた。
窮屈な洞窟の中に、約14メートルの涅槃仏があるのですが、時間を感じさせない程、色がとっても鮮やか!
これはスリランカ独特の特徴らしいですが、足の裏が真っ赤に染められ、美しい花模様が書かれている。そしてその足元には、ブッダの十大弟子の1人であるアナンダの像があるのに感動!
常にブッダの傍でその説法を余すことなく聞き、後世へ伝えた彼が、今でもずっと傍で静かに座っているなんて素敵だと思いませんか?
(ちんぷんかんぷんな人は、聖☆おにいさんを読んで勉強しましょう)
ダンブッラは階段と坂を上った先にあるので、スニーカーで行くのがお勧めです。

菩提樹

そして、スリランカと言えば、一番有名なのがシギリアロック。
そして、今回の出張での一番の難所。
そう、私は高所恐怖症なのです。行った人はみんな口を揃えて「いや、全然問題ないですよ~。階段めっちゃ古いし狭いですけどね!」と言う。
観覧車にも乗れない私には正直荷が重すぎる。ガイドさんにその旨を伝え、とりあえずいつでもリタイアさせてくれと約束を取り付け、往復約2時間のシギリア登石へ!
結果、それなりに怖いけど、登った先にはちゃんとそれを上回る素晴らしいものが待ってくれていました。

想像以上の美人

ライオンの入り口。今は足だけしか残っていないが、昔は頭まであったそう

昔は下部分の石の階段を利用していたらしい。命知らずだなぁ。

シギリヤレディに逢うために登る螺旋階段は、膝が震えるほどに怖かったけど、四つん這いでどうにか登り切り、そこに居並ぶ美女18人は流石の一言。この美女たちの正体は謎に包まれているが、黒人やアジア人らしき美女もいて、みんなとってもミステリアス美女!以前は500人もの美女が描かれていたというのだから、それはそれは圧巻な眺めであっただろうと感じる反面、こんな高い場所に絵を描いた職人魂にも心が震えました。

ジャングルの中にポツンと座っている巨大な岩山、シギリアロック。
権力に目がくらんだのか、父親を殺してまで王座についたカーパシャという王は、この巨大な岩山の頂上に王宮を建設した。最期は弟に殺されそうになり、自ら命を絶った王は、今でも狂気の王として語り継がれている。
「こんなジャングルに囲まれた寂しい場所に王宮を築き、家族にも嫌われ、彼はとても寂しい人だったのかも知れないですね。彼は孤独な王でした」

王宮跡

王様用のプール

頂上からの眺め

そんな前情報が吹っ飛ぶくらい、頂上は素敵な場所だった。
私が王様だったとしてもここに宮殿建てると思う。
風がよく吹いて、どこまでも静かな頂上からは、どこまでも見渡すことができる。
頂上には王様用のプールや、美女たちをはべらしていたハーレム室まであり、こんな素敵な場所に王宮を建てて、美女とプールに入っていたなんて、全然話に聞いていた「孤独な王」とはイメージが違うんだけど!
しかも彼はシギリアロックに登る時は、殿様の籠みたいなもので登っていたというのだから、かなり贅沢なリア充の部類に入るのではなかろうか。
とにかく私はこの場所がスリランカで一番好きだった。
彼がこんな場所に宮殿を建てるなんて、突拍子もないことを考えつかなかったら、私もこの素晴らしい景色に出会えていなかった。そう考えると、彼が実際にこの場所で何を思っていたかは今となっては知る由もないが、お父さんを殺してしまったことを悔やみながらも、キレイなお姉さんたちと静かにこの場で心穏やかに暮らしていたのだと信じたい。

狭い階段

さて、スリランカで仏像と王にメロメロになったあとは、大好きな海に出会うためにモルディブへ!!!
素潜り、ダイビング、サーフィン、ライフセービング、魚とり、ロックラグビー、海に関するものは大概大好きな私がモルディブ!しかも水上コテージ!
これは忙しくて充実した滞在になりそうだ!
いちゃいちゃする相手もいない一人旅、徹底的に海を楽しんでこようではないですか!
今回私は、「ジュメイラヴィッタベリ」と「コンスタンスムーフシ」の二つのリゾートを訪れました。どちらもとっても素敵なリゾートだったので、是非皆様にも訪れていただきたいです。
★ジュメイラヴィッタベリ

お出迎えの演奏

空港のあるマーレからスピードボートで約20分と、抜群のアクセスの良さでありながら、素晴らしいハウスリーフととっても居心地の良い雰囲気がここのリゾートのポイントです。
また、全ヴィラにプライベートプールがついており、全てのお部屋のプライバシーは、木を利用してさりげなく守られています。
水上ヴィラは、200平方メートルと非常に大きく、床にグラス窓は付いているし、まるで海に浸かっているように見えるプールはあるし、まさに天国!

水上ヴィラ

グラス窓

水上ヴィラ

プライベートプール

そして噂に名高いハウスリーフを体験するため、さっそく海へ!
水上ヴィラからは直接海にアクセスでき、わくわくしながらいざジャンプイン!!




いやー、もう流石としか言いようのないほどに素晴らしいハウスリーフがそこには広がっていました。
水上ヴィラからすぐのところなので、泳力に自身の無い人でも問題ありません。
また、少し泳ぐとドロップオフがあるので、そこまで泳げばウミガメが見られることもあるそうです。
ジュメイラヴィッタベリは、スタッフが本当にフレンドリーで、その対応はディズニーランドのキャストのよう。
どう動いたらお客様が楽しく過ごせるかを常に考えて動いてくれるので、本当に居心地良く過ごすことができました。
もちろんレストランやスパも一流。まるで小さい村の中に住んでいるように滞在を楽しめる、アットホームな極上リゾートでした。
★コンスタンスムーフシ

マンタかエイ

マーレから水上飛行機で約25分のリゾート、コンスタンスムーフシ。
マーレで飛行機を待っている間は、コンスタンスリゾート専用のラウンジで飲み物や軽食をいただくことができます。
水上飛行機は運転席が丸見えな小さいもので、その外観はジブリ作品に出てきたものとそっくり。
空から見る海も絶品!こんなに美しい海があったなんて!

水上飛行機

空から見た海

コンスタンスムーフシは、どちらかというと、賑やかなイメージ。
レストランだけでなく、バーのドリンクも無料だからでしょうか。みんなすごく自由に楽しそうにしていました。
そう、コンスタンスムーフシのポイントは、オールインクルーシブであること。
モルディブは一島一リゾートのため、お食事も必然リゾート内のホテルやバーで召し上がっていただくことになります。しかし、リゾートではビール一缶が約9ドル、昼食で約20~40ドル、それにリゾート税などがかかります。しかし、ここではそんな心配は全くなし、朝昼晩の食事に加え、バーでの軽食やお食事時のアルコールを含むドリンク(一部除外有)、お部屋のミニバーなど全て料金に含まれています!また、お食事だけではなく、シュノーケリングセットやモーターを使わないウォータースポーツなども含まれていますので、追加代金を気にせず思い切り遊ぶことができるのです。
オールインクルーシブだから、お食事の質はそんなによくないんだろうな・・と思っていたのですが、もう本当に全て美味しいお食事でした!
日本のお客様だと、あまり長期で滞在される方はいらっしゃいませんが、一か月単位で滞在する方たちのために、オールインクルーシブには含まれていないレストランや、豊富なアクティビティもたくさん用意されており、お客様を飽きさせない工夫をそこかしこに感じることができました。

水上ヴィラ

お部屋のミニバーもオールインクルーシブ

夜はバーにてパフォーマンスも

そんな中で、私はシュノーケルツアーとダイビング、サンライズヨガのアクティビティに参加させていただきました。
ヨガは写真が無いのですが、インドからやってきた先生がマンツーマンで教えてくれました。全身筋肉痛になりましたが、海と風の音を聞きながらするヨガは最高!
シュノーケリングツアーでは、リゾートからボートで15分程のポイントへ。
言葉を無くすような世界がそこには広がっていました。




ダイビングはハウスリーフで一本潜りましたが、大好きなウミウシも見つけ、こちらも大満足!




もし天国という場所があるのなら、こうあって欲しい。
携帯も音楽も本も必要無い。ただ海の上で過ごす、そんな夢のような時間がモルディブにはありました。
「ゆっくりしている暇なんて無いですよー!できるだけ色々な事を体験してこないともったいないですよ」と出発前に手配会社の方に言われていたが、現地のホテルマネージャーの方は「何もしないことを楽しんでくださいね。ただ座って海と風を感じるだけでいいんですよ。ここでは心が喜ぶままに過ごしてください」と言ってくださった。
何となく日本とモルディブの違いを感じた一言でしたが、どうしても、折角旅行に行ったなら様々なアクティビティに参加して、写真を撮りまくる事に重きを置きがちになってしまいますが、ここはそういう場所ではないようです。
出張で来させていただいている身の上のため、そんな事は許されませんが、できることならカメラもアイフォンも全部部屋に置いて、体全部で純粋にこの空気を楽しむのも最高の贅沢かもしれません。
今回、スリランカとモルディブという、近いけれども全然タイプの違う旅先へ行き、一気に二つの旅行ができたようなお得な気持ちになりました。
町のマーケットを見たり、岩山を登ったり、バックパッカー的な旅行の楽しみも満たされ、海の上で何もせずに波音を聞くというリゾート旅行の楽しみも満たされ、心身ともに本当にリセットされるのを感じました。
今日もシギリアロックの頂上には爽やかで静かな風が吹き、モルディブではあの美しい海が輝いているのかと思うだけで、今でも心がきらきらしてきます。
孤独な王が作った岩山の上の宮殿、母なる海が作り上げた極上の珊瑚と魚の楽園、そんな地上の天国に出会いに、次のご旅行先にはスリランカとモルディブのゴールデンコンビはいかがでしょうか。

ヒトデちゃん、また会いましょう!

シギリアロック ★★★★★
高所恐怖症でも何でも、登ってみれば価値がわかります。
ジュメイラヴィッタベリ ★★★★★
文句なしの極上リゾート。キッズクラブも充実しているので、ファミリーにもおススメ。
ジュメイラヴィッタベリ ★★★★★
オールインクルーシブでコスパ抜群。シーズンに行けば、マンタやジンベイにも会えます。
(2015年10月 大野史子)
スリランカ
モルディブ

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