2013年6月4日、とうとうあの5つ星エアラインエミレーツ航空の羽田空港就航がはじまった。そんなわけで、ますます便利になったエミレーツの旅を体験すべく、エミレーツ航空さんとドバイ政府観光局さん主催のドバイ研修旅行に参加させて頂いた。
羽田空港国際線ターミナルを夜中の1時30分に出発し、ドバイ到着は朝の7時5分。この時間の到着により、東京からヨーロッパ、アフリカへの乗継ぎ時間が最大3時間55分短縮される。ドバイからの帰国便は、夜中の0時1分羽田着。一般の交通機関はすべて終わっているのでご注意を。選択できる手段は5つ。
① 空港付近のホテルで1泊
あらかじめホテルを予約し、帰国後ホテルまでタクシーで向かうパターン。ほとんどのホテルで帰国後、ホテルへ1度電話連絡する必要あり。ホテルによっては深夜着の時間帯に合わせ、ホテル行のシャトルバスを出している。
空港付近のホテルは翌日早朝発のフライトを利用するため宿泊している方も多く、意外と混んでいる様子。1か月前の予約だと安くなるようなプランもあるため、必ず予約されることをおすすめする。実際、帰国後ホテルに空室の問い合わせをして、断られている人を見た。
② 定額タクシーの利用
あらかじめ定額タクシーを予約し、帰国後迎えに来てもらう。ホテルと同様、帰国後1度タクシー会社に一報入れる必要あり。都内23区や横浜市内なら、片道9,000円以内で設定している会社が多い。弊社のエミレーツ航空羽田便利用のコースではタクシー券をプレゼントしているものもあるので、要チェック!
予約をしなくとも、深夜の羽田空港前には予約のいらない定額タクシーがぞろぞろと列を作っている。定額なので安心ではあるが、やはり予約制の定額タクシーの方がお得なようだ。帰宅する人だけでなく、空港からタクシーでホテルへ移動する人もいるので、タクシー乗り場がごった返すことも。ホテルと同様利用するなら予約しておくのがおすすめ。予約をしていない方は、荷物をピックアップ後早めにタクシーを捕まえに行った方がよい。
③ 車で迎えに来てもらう
意外と多くて、一番楽なのがこれ。うらやましい…
④ エミレーツ航空のシャトルバスを利用
帰国便の機内でも案内があるが、着陸して1時間後にエミレーツ航空が羽田空港から品川駅までシャトルバスを出している。ただし詳しい案内はないため、利用する予定の方は機内で客室乗務員から説明を受ける必要がある。
⑤ ファースト、ビジネスクラス特典の無料タクシーを利用
エミレーツ航空羽田便ファースト、ビジネスクラスの特典に、ご自宅から空港まで往復タクシーでの無料送迎(範囲制限あり)がついている。タクシーの運転手に聞いたところ、このサービスを利用する方は結構いらっしゃるようだ。予約する際は出発の24時間前までに予約が必要。
ドバイの夏は気温が50℃まで上がる!と聞かされ地獄のような暑さを想像していたが、そんなことは全くなかった。東京の猛暑日から、湿度を取り除いた感じだろうか。暑いが日陰も多いのが幸い。出発前にミッション・インポッシブル3を観て、砂嵐対策に大判のストールを持って行ったのだが、こちらも必要なかったようだ。映画でのめちゃくちゃな砂嵐は演出で、実際には全く発生しないという。
ドバイにはとにかく「世界一」が多い。ここ5年の間に中近東一帯、特にドバイの世界一が続々と増え始め、あのギネスブックもついにドバイに支社を作ってしまった!
ドバイに訪れたなら、世界一周ツアーならぬ「世界一」一周ツアーはいかがだろう?
「世界一」一周ツアーで欠かせないのが、世界一大きなショッピングモール、ドバイモール。東京ドーム23個分の大きさで、世界の有名ブランド店を始め、世界一大きな屋内スキー場や屋内プール、水族館、展望台や噴水ショーまで、なんでもありなスポットだ。
まずご紹介するのが、ドバイ水族館。ここの水槽は沖縄の美ら海水族館を抜き、今や世界一の大きさ。館内には3万3000種類の生き物たちがいる。色とりどりな魚たちがくるくると泳ぎまわり、さながら海の万華鏡のよう。足元から魚を楽しめるグラスボートもおすすめだ。
言わずと知れた世界一の高層ビル、バージュ・カリファでは124階の展望台から地上442mからの景色が楽しめる。ここまで高く登るのに昇降中のエレベーターは全く揺れず、頑丈に作られていることを実感。この展望台AT THE TOPから吊り下げられるような形で、トムクルーズは壁づたいに走る映画の撮影にノンスタントで挑戦したのだとか。ひええ…
三つ目は世界一の噴水ショー、ドバイファウンテン!18時頃から、だいたい30分間間隔で23時まで行われている。ドバイでは石油より高い水を、宇宙からも見える規模で吹き上げるなんて…遅い時間になればなるほどショーもスケールアップしていくので、18、17時あたりのショーを観て満足せず、21、22時あたりからのショーもぜひチェックして頂きたい。
無人電車としては世界一の運行距離をもつドバイメトロ。レッドラインとグリーンライン、2つの路線が走っている。試しにドバイクリークそばの駅からドバイ・マリーナまで乗ってみたが、だいたい30分ほど。朝の6時から23時くらいまで運行しているが、金曜日は14時からの運行になるので注意。街角にあるドバイメトロの小さなMAPはわかりやすくて便利なので参考にしたい。
アラビア湾に浮かぶヤシの木型の島パーム・ジュメイラは、世界一の大きさを誇る人工島。全長約5.5kmで、2~3億円から購入できる超高級住宅が立ち並ぶ。この島を訪れたなら、やっぱり「パーム・ジュメイラ・モノレール」には乗ってみたい。ドバイの陸側から人工島の先端まで9分ほどの空中散歩だが、人工島の景色だけでなく、海越しに見る摩天楼も楽しめるのでおすすめ。
パーム・ジュメイラ・モノレールの終点は豪華巨大リゾート「アトランティス・ザ・パーム」。海に沈んだとされる古代文明アトランティスがテーマで、滞在中はウォーターパーク、アクアベンチャーを無料で利用できる。館内入口付近のGOLD ATMは必見のスポット。
「J・Wマリオット・マーキース」は2012年の11月にオープンしたばかりの、世界一高いホテル。館内全ての部屋がオープンすれば、中近東、アフリカで最大の部屋数を持つホテルになる。自慢のバーは71、72階にあり、摩天楼の頂点からジオラマの街を眺めながら、お酒を楽しむことができる。
「世界一高いねじれたビル」は高級マンション、「世界一値段の高いカクテル」は約75万円、「世界一大きい貨幣」は直径1mで重さ185kg、「世界一長い救急車」は全長18mで44人の救急患者の搬送が可能。その他にもドバイ産の「世界一」はまだまだ…
ドバイに来て一番驚いたことは、「世界一」の多さでも、夏の暑さではなく、人のやさしさだった。かつての自分のような、都会人の冷たさに怯えながら上京する田舎者の気持ちで訪れたドバイだったが、出会う人はみなやさしい。治安も良く、落し物の100万円の入った財布が主の元に戻ってきた、なんてエピソードも珍しくないそうだ。
今や全世界の建設用クレーンの2割以上がドバイに集結している。どうして何もない砂漠地帯が、このような都市に成長したのだろうか…
もともと地理的な優位性を活かして、中継貿易地のして成功を収めていたドバイ。さらなる急成長を促したのは、アメリカの同時多発テロだという。アメリカに流れていたオイルマネーが一気に逆流しはじめ、ドバイの経済成長へとつながった。また、移民を大量に受け入れ、自国民の95%を特権階級にした。
かわりゆく街の一方で、イスラム圏特有の人と人のつながりを大切にする。このことが、この国の素晴らしさの要因になっていると思う。
今度はドバイから一歩飛び出して、砂漠に摩天楼だけでは終わらないUAEを見てみたい。
2013年6月 仙波
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