どこにある国?あまり知られていないセネガルとガンビアは西アフリカにあります。

どこにある国?あまり知られていないセネガルとガンビアは西アフリカにあります。

トルコを経由しセネガルの首都ダカールへ。
入国審査には時間がかかりましたが、何の問題もなくスムーズに入国審査を終え出口へ。
そこには深夜にもかかわらず英語のガイドさんがお迎え(当たり前?)に来ていてひと安心。秘境・辺境の国やエリアではこの当たり前のことが嬉しいのです。
空港にて両替を済ませ市内へ向かう。
1USドル=23500フラン(2013年2/28現在)
市内のホテルまでは約15分で到着し、翌日の出発時間を確認しこの日はすぐに就寝。
宿泊:ノボテルダカール
海沿いにある高層のホテルで、深夜到着のためチェックインの際にはわからなかったが、
朝、目覚めカーテンを開けてみると、そこには大西洋が目の前に広がっている眺めの良いホテル。室内はおしゃれなデザイン系で、ここはイメージするセネガルにいるとは思えない雰囲気。
シャワーのみ(バスタブなし)、基本的なアメニティ(シャンプー・石鹸・シャワージェル)、
室内にセイフティボックス、湯沸かし器、冷蔵庫あり。
無料のミネラルウォーター、コーヒー・紅茶も嬉しい。


翌朝は7時に起床しとりあえず散歩にでてみる。
ダカールは3方が海に面しており、心地よい海風が吹いている。
天気がよく朝でも半袖シャツと短パンでもOK。
朝食を済ませ9:15分に出発しバンディア動物保護区へ向かう。
街中は車が多く思っていたよりも大都会で市街地を出るまでは大渋滞が続く。
2000年に新たに就任した大統領が国内の主要幹線道路をきれいにするということで、長距離の移動になりがちなアフリカの陸路移動が楽になる。
1時間も走ると郊外に出たが景色が一変した。
広大な大地の1本道をひた走っているとポツリポツリとバオバブの木が見ることができる。

10:30にバンディア動物保護区に到着。

アンテロープが主な動物とのことであったが、そのほかにもダチョウ、ハイエナ、バッファロー、黒サイ、シマウマ、キリン、インパラ、イボイノシシ、ワニ、レッドモンキー、グリーンモンキーなども生息しており、意外に楽しいサファリドライブができる。





サファリドライブだけではなく肉食獣がほとんどいないこともあり、ウォーキングサファリ的にサファリカーを降りて動物に近づくこともできた。また、バオバブセメンタリーと呼ばれる1965年まで使用されていたバオバブの根元に埋葬した様子も見ることができる。約2時間のサファリのあとはワニのプール横にある野外レストランにて昼食。
初めてのローカルフードはセネガルでポピュラーな「プレ・サヤ」(鶏肉のグリル)。
ソースが独特ではあるが口にあう。今後の食事がちょっと不安でいたがこれならいけると思った。

ちなみに水は1.5リットルで1500フラン、コーラはビン1本1200フラン。
また、レストラン横ではアフリカンアートのお土産が売られており、たいへん興味が湧いた。

昼食後はカオラックへ向かう。
地方へ向かっても本当に道が良い、と思った矢先に1時間ほど走ったところより極端に道が悪くなる。かつて舗装されていた道路が穴だらけなので未舗装の道路よりもたちが悪い。さすがにスピードが出せず、時には脇の完全オフロードを走り出す。
こちらの方が揺れも少なく比較的快適でスピードも出せる。
バンディア動物保護区を出て約2時間30分でカオラックの町に到着しホテルへ。
宿泊:リレイス・デ・カオラック
サムロ川の畔に立つカオラックで一番のリゾートホテル。
低層のアパートメントタイプの長屋風のつくりでアジアのスタンダードクラスのリゾートホテルっぽい。部屋はタイル張りで少し狭い。
シャワーのみ(バスタブなし)、石鹸、タオル、バスタオルのみのアメニティ。
テレビは懐かしい型のシャープ製。エアコンも完備されている。
ホテル内にはプール及びプールバー、レストラン、狭いがビーチもある。
マリンスポーツも楽しめるようだ。


今日は予定がないのでリゾート気分でのんびり過す。プールに入ろうとも思ったが体が疲れているようなのでエアコンの効いた部屋で休んでいるとそのまま寝入ってしまった。夜中に目が覚めたものの、車に乗っているだけではあったが、長時間であったのと半分以上が悪路であったため体がゆうことを聞かず起き上がることができないため再び朝まで寝てしまう。夕食も摂らずに。
翌日は9速充分のため6時頃に目が覚めた。体調ばっちり。
日の出を見ようと川沿いにあるプールサイドに行ってみるもまだ薄暗く日のではまだのよう。結局7時30分頃になって太陽が水平線の向こうから顔を出す。さわやかな心地よい風にも吹かれ気分がいい。

コンチネンタルの簡単な朝食後、8:15にホテル出発しカオラックの中心地をドライブしたが、人も少なく閑散としている。アフリカらしい人々のパワーが感じられない。
他のアフリカの国々ではどこも朝からパワー全開だったような気がするが。
また、何をしているか分からない人も多く今まで行った他のアフリカ諸国に比べ貧しい感じも受ける。
しばらく街中を見学したのちにガソリンを補給し、次の目的地ガンビアのワスへ向かう。
ガンビアへの入国できる陸路の国境は東西2箇所あるが、西は危険度が高いため(海沿いの河口をフェリーで渡るのだが、常に波が高いため危険)東の国境を通る。
道中は言うまでもなくでっかいアフリカの大地が広がり、左右どちらも大平原が地平線まで続く。途中、サンデーマーケットが開かれていたのでちょっと寄り道。生活雑貨や野菜にフルーツ、肉に魚など何でも揃う。ヤギなどの家畜も売られており、物々交換も可能とのこと。

今日も道がダメ。穴だらけの舗装道路でやはり脇のオフロードをひた走ることになる。
走行していると海に見間違うほどの大河「ガンビア川」に到着。川岸には多くのペリカンがいて、ユーモラスな容姿としぐさが疲れを癒してくれる。砂浜もありまるでビーチのよう。東の国境の町「KEUR AYIB」(クルアイプ)に到着したのが10:30頃。

国境で待っていたガンビア側の車への乗換えもスムーズで、両国の出入国も問題なく短時間でスムーズに。ガンビア側の「FARAFENNI」(ファラフェニ)を出発すると驚いたことに、セネガルよりもきれいな舗装された道路。ガンビアはセナガルの飛び地的な国なのでもっとひどいと思っていたのでびっくりしたのである。
そこから約1時間30分で世界遺産にも指定されているワスのストーンサークルに到着。
世界遺産でありながら保護、保全されている様子があまり見られず、完全に野ざらし状態で、入り口にある受付兼博物館(資料館)もみすぼらしく、こんな希少価値のある遺跡がこの状態というのがちょっと悲しくなり、非常にもったいなく感じる。

実際に見学するエリアは家の庭程度ではあるが、管理人兼スポット英語ガイドの方が一生懸命に説明してくれる。ガンビアのお札の図柄にもなっているワスのストーンサークルだけに、もっと力を入れて保護するべきである。
また、ワスだけではなくセネガルも含め多くのストーンサークルがあるのだが、世界遺産に指定されたここがこの状態では他のストーンサークルがどれだけの状態か想像がつく。実にもったいない。



約30分の見学の後、本日の宿泊地であるバンジュールへ向かう。
ガンビアで一番高い土地が24フィートというだけに、引き続きほぼフラットな大平原が続く。その大平原に時折動くものが見られるのだが、自然に生息しているレッドモンキーとのこと。他にも比較的川沿いに多く生息するブラックモンキーやグリーンモンキーがいるらしい。残念ながら見ることができなかった。
昼食はカオラックのホテルで用意してもらったランチボックス。
バケットのサンドウィッチなのだが、今回の旅ではどこに行ってもパンが美味しく、パン好きの私としては嬉しい限り。おかずがなくてもパンだけで充分と思えるほど。
約3時間半でフェリー?乗り場に到着。フェリーといっても川を渡るだけの渡し船なのが、
大型のトラックが列を成して順番を待っている。この川を渡るだけで1泊から2泊することの良くあることとのこと。但し、乗用車は優先的に乗船できるらしく、横目で数キロ続く大型トラック・トレーラーの渋滞を追い抜かして乗り場へ進む。
渡し舟は2艘あり交互に行き来しているが、多少の順番待ちもあり約1時間で対岸(南岸)へ渡った。船自体は約15分の所要時間。

現在、橋を建設中なので出来上がれば数キロ続く大型トラック・トレーラーの渋滞も解消される。完成がいつになることやら分かりませんが。
ちなみにセネガルに挟まれた格好のガンビアではセネガルのフランがどこでも通用するので、両替の必要はない。
18時ごろにバンジュールのホテル到着。
宿泊:ライコ・アトランティック
ビーチに面したガンビア全土で一番良いといわている5つ星クラスの高級リゾートホテル。
(実感としてはそれほどではなく、アジアのスーペリアクラスのリゾートホテルといった感じ)
大西洋に面した白砂のビーチはまさに高級リートで、大きなプールと全室バルコニーつきの部屋も嬉しい。欧米人はここに長期滞在してリゾートを満喫するらしい。
エアコン・バスタブをはじめ、室内にセイフティボックス、ミニバー、ドライヤー、アイロンなど充実の設備が備えられている。テレビがちょっと古いのが気になるが。
また施設も2つのレストランにプールサイドバー、ロビーラウンジ、ジム、テニスコートと充実しており、この地においての最高級というのは分かる。


現地4日目は今回のハイライトのひとつである世界遺産のクンタキンテ島(ジェームス島)観光。奴隷解放の父として有名なクンタキンテが訪れた2つの村と、奴隷貿易の積出港であった要塞跡が残るクンタキンテ島を訪れる。リゾート要素もちょっと入ったツアーで、
乗り合いの観光船<Joven Antonia号>でまずは2つの村がある島へ向かう。

船内では有料ではあるがコーヒー・紅茶・ソフトドリンクの販売があり、朝食代わりの無料のサンドウィッチやサングリアが振舞われる。約2時間30分のクルーズ。

着後、島内の散歩観光へ(島内でバイクや自転車は見かけたが車は見かけない)。
到着すると鉛筆・ノートやキャンディを手売りで販売している売り子数人に囲まれる。
島内を歩くと分かるのだが、いくつかの学校があり、観光客が近づくと歌やダンス・楽器の演奏をしてくれる。その報酬としてあからさまな現金ではなく品物をもらおうというのである。


まずは博物館を見学し、暗い過去の歴史のお勉強。


その後ALBRENDA(アルブレンダ)とJUFFUREH(ジュフレ)2つの村を訪問し、長老宅にて通訳を介して長老またはその家の主人の話を聞く。奴隷貿易の悲しい話やクンタキンテが訪れたことによる明るい未来の話などを聞くのだが、最後に長老とクンタキンテとの2ショットで写った写真の販売もある。

炎天下での散歩観光を終え13時過ぎに船へ戻る。
船では昼食が用意されており(ツアー代金に含まれている)、野菜中心の癖の少ない料理なので安心して食べることができた。
昼食後は世界遺産のクンタキンテ島(ジェームス島)へ向け出発。
約30分で島の沖合いに到着するのだが、50人乗り程度の船でも直接接岸が難しいらしく小さなボートに乗換え上陸する。
島内は奴隷の積出港の要塞跡が残っているのだが、建物はほとんど残っておらず保存状態があまりよくない。負の遺産であるとはいえ、もう少し手を加えた保存が必要だと思う。
小さな島内ではガイドの説明を聞きながらの見学で約20分。


ここで集められた奴隷は一度セネガルのゴレ島に集められ(ガーナなどからも)、ゴレ島からヨーロッパやアメリカに送られたとのこと。話を聞いていてもあまり気分の良いものではない。ガイドに対して「そんな過去の話を聞くと心が苦しくなる」といったら、日本人はOKだが今でもイギリス人やフランス人、アメリカ人は大嫌いと言っていた。
船に戻りバンジュールの港へ戻る。
船内のアナウンスで、途中もしかしたら自然のイルカを見ることができるかもしれないといっていた矢先に、イルカが現れ船に併走している。ラッキーではなく頻繁に現れるらしい。
18時頃に港に到着。まだまだ日が高いので生鮮食料品中心のローカルマーケットとみやげ物が多く扱われているクラフトマーケットへ案内してもらう。

但し、日曜日であったためクラフトマーケットはほとんど店が閉まっており閑散としてつまらなかった。
その後、ガイドよりクロコダイルファームに言ってみないかという提案があったのでその話に乗ってみた。
バンジュールと橋で境界になっている隣町のセレコンダに行き、入り組んだ民家が集まる狭い未舗装の道路を行くのだが一瞬悪いことが頭をよぎる。個人では絶対にくることができないであろうし、民家が集まると言ったがまるでスラム街なのである。
ガンビアに来て常に思っていたのだが人々の表情が暗く無表情にも見える。
顔が笑っていても目が怖い(死んでいるように感じる)。若者も年よりもみんな。
と思っていたのも束の間、クロコダイルファームに到着。よかった。
クロコダイルファームといいながら、そこには民族博物館やガンビアに生息する植物が集められた小さなジャングルがあり、ちょっとした勉強になる。
ワニのプールには放し飼いにされた奴等もいて、背中に乗って写真を撮ることもできる。


ホテルへ戻りガンビアでお世話になったガイドのケモさんとお別れ。
ガンビアでは(セネガルもだが)右手での握手はありがとうの意味で、左手での握手は再び会うための挨拶とのことだったので、左手での握手をして分かれた。
翌日、また長距離の陸路移動になるがダカールへ戻る。
8時に出発し、まずは東の国境に向かうのだが行きに見たそれと景色は変わらない。
旅も終盤に差し掛かりだいぶ疲れているようで、舗装された道路ということもありほとんど寝ていた。
11時ごろフェリー乗り場に到着したが、相変わらず大型トラックやトレーラーの大渋滞。
それを横目で見ながら先へ進む。1本目は満車のため次の渡し舟を待って対岸に渡り国境へ向かう。

昼過ぎに国境に到着し、やはり簡単でスムーズな出入国を済ませ先を急ぐ。
国境を渡ったとたん、またラリーの始まり。それでも予定では16時ごろにはダカールに着くとのことであったが、ここで思わぬトラブル発生。カオラックの町の直前でタイヤがバーストしてしまった。
町に近かったので昼食もかねて前に宿泊したリレイスホテルで昼食をとる。
昼食を摂っている間にタイヤを交換して戻ってくるであろうと思っていた車がなかなか来ない。結局車が来たのが17時30分ごろで、理由を聞くと壊れていたエアコンも直していたら時間がかかってしまったとのこと。確かにカオラックまではエアコンの効きが悪くガイドが怒っていた。一番暑い時間帯はエアコンがダメできつかったが、アフリカでそんなことを気にしていたら旅が続けられない。窓を開けて走ればそれなりに快適なのだから。
ダカールのホテルに到着したのが21:時30分頃。かなり疲れた。
宿泊:ラディソンブル・ダカール
世界的なチェーンのラディソンブルだけにデザイン系のおしゃれな快適なホテル。
海に面しており、海を臨めるレストランやバーでのひとときはここがセネガルであることを忘れさせてくれる極上のホテル。
シャワーのみ(バスタブなし)、ドライヤー、アイロン、基本的なアメニティ(石鹸、シャンプー、ローション、バスジェル)、ミニバー、無料のミネラルウォーター、
ウェルカムフルーツ&ナッツ、ケーブルテレビ多数チャンネルあり。

観光最終日。当初の予定ではゴレ島の観光であったが、クンタキンテ島や以前に行ったガーナでも同じような奴隷積出港の要塞を見ていたし、最後の観光で心が苦しくなるのも嫌だったので、世界遺産のサンルイの街観光に変更してもらった。
サンルイは17世紀にフランスが最初に作った植民地で、フランス人が現地人とのコミュニケーションのためにフランス語の学校を作り強制的にフランス語を教えた最初の街でもある。ダカールより250kmの距離にあるのだが、舗装された道路なので約3時間あまりで到着。セネガル川の中洲にある島で主な仕事が漁業ということもあり、ほとんどの人が漁師や魚市場で働いているとのこと。
サンルイの観光はまずは馬車に乗って市内を散策する。

フランス統治時代の古い街並みが残り、民家のベランダにはきれいな花が飾られている。
何度も使ったフレーズだが、ここがセネガルであるとは思えない雰囲気である。
グランドモスクやモーリタニアとの国境であるノースポイント、活気あふれる漁港に市場、
小さな島内ではあるが車や馬車が多く渋滞までしている。熱いアフリカを感じる街である。
川沿いのレストランでの昼食の後は街中を散歩観光。


馬車に乗っているときはあまり気がつかなかっただが、古い建物の1階のほとんどがお土産屋さんになっている。原色が眩しい絵画や装飾品などいわゆるウインドウショッピングだけでもアフリカンアートを堪能できるし楽しい。
馬車での見学もよいが時間をたっぷりとって散歩観光やできればサンルイに宿泊するのもお薦め。おもしろい物を売っているお店が多くあり、きっとお気に入りのお店が見つかると思う。


15時ごろにダカールへ向け出発。19時30分に市内に到着しホテルへ。
帰国前にホテルでひと休み後、空港へ向かう。
今回、旅行に行く前は西アフリカということで以前に行った、ガーナ・べナン・トーゴと同じように奴隷の積出港や活気あふれる人々の生活を垣間見る程度であろうと思っていたのだが、全く異なった西アフリカを見ることができた。
もちろん暗い過去の遺産にも触れ心が苦しくなることもあったが、それ以上に大自然や動物、世界遺産の街並み、アフリカらしい活気あふれる人々など新しい西アフリカを発見できた。
やっぱりでっかいアフリカを体感でき、ある意味心が洗われた旅であった。
2013年2月 酒井
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