2回目のインド訪問でも楽しめる南インドのゆっくりとした旅

2回目のインド訪問でも楽しめる南インドのゆっくりとした旅

マイソール宮殿(マイソール)

インドは2回目の訪問であったが、南インドははじめて訪れたということもあり、結果としてはこれまで感じていたインドとは大きくイメージが異なるものでした。
デリーから国内線に乗り、まず向かったのはバンガロール空港。外にでた瞬間、南国特有の暑さが一気に伝わってくる、昼前でもおそらく30℃は超えていたと思います。
昨日までデリーにいて冬の服装をしていたのに、この時期の南インドでは夏の服装で充分過ごせます。そして空港から車でおよそ3時間走り、最初に向かったのは古都マイソール。
マイソール観光に代表されるのがマイソール宮殿で、いつもたくさんの観光客でにぎわっています。


マイソール宮殿(マイソール)

ハイダル・アリー王とその息子ティープスルタン王の栄華を今に残すマイソール宮殿は1897年から16年の年月をかけて完成し、現在は博物館として開放され、かつての豪華な暮らしぶりを伺うことができます。
敷地内にはヒンズー教寺院もあり開放されて見学できることもあり、また、毎週日曜日には軍隊による演奏が奏でられ、宮殿が金色にライトアップされます。より煌びやかな姿が浮かび上がる様子は圧倒的な権力をほこった王の強さをあらわすようです。うまく滞在のタイミングがあえば、昼間との雰囲気の違いを見比べてみるのもおすすめです。



ライトアップされたマイソール宮殿(マイソール)

次に向かったのは、避暑地として人気を誇る、ウッティ。ここでのハイライトは何と言っても世界遺産にも登録されているニルギリ登山鉄道です。いわゆるトイトレインですが、
そのカラフルで独特の外観からして興味をひかれます。ウッティからメットゥパーラヤムまでの約46キロメートルの距離を標高2000メートル超えの車窓から、紅茶畑や数々のトンネルなどダイナミックな景色を楽しみながらゆっくりとしたスピードで走る登山鉄道です。森林の中を走っている時間が長く、道中の駅で野生のサルをみかけることも多いほど、自然に囲まれた環境の中を駆け抜けます。ゆっくりと寛げて癒される列車の旅はある意味インドのイメージには合わないかもしれませんが、車窓からの風景は素晴らしく時にはこんなのんびりとした列車の旅もいいものです。

ニルギリ登山鉄道<トイトレイン>からの眺望(ウッティ)

ニルギリ登山鉄道<トイトレイン>駅で停車中

ニルギリ登山鉄道<トイトレイン>トンネルに入る

ニルギリ登山鉄道<トイトレイン>からの眺望 紅茶畑

トイトレインと並んで非常によかったのはバックウォーター(水郷地帯)クルーズです。
ウッティよりも更に南部、ケララ州のアレッピー近郊の水郷地帯を行き来するたくさんの船はバックウォータークルーズと呼ばれるこの地域を象徴する光景です。
かつてはベトナムやタイから輸入したお米を運搬する船としての役割でしたが、現在ではクルー付きの宿泊施設として人気の高いのがハウスボートです。その名があらわすように寝室、トイレ、レストランなど生活できる要素を揃えたハウスボートには専属の料理人までいて、自然の風景を見ながらおいしい南インド料理をあじわい、ゆったりと過ごす事ができます。
ハウスボートはその大きさも様々ですが、のんびりとした空間を移動しているのはトイトレインとも共通しています。何もしない時間を過ごす贅沢を味わえるのもこの南インド特有ののどかさがあってこそといえるでしょう。

バックウォータークルーズの風景(アレッピー近郊)

バックウォータークルーズ ハウスボート

バックウォータークルーズの風景

バックウォータークルーズ 生活する人々

バックウォータークルーズの風景

そして広大なインドの南インドの南端までやってきた、コバラムビーチは、アラビア海に面した南国リゾートとして知られています。白く美しいビーチやヤシの木が印象的なこのビーチ沿いでは海の幸に恵まれ、シーフードレストランも多くあります。まるで思わずインドに滞在していることを忘れてしまうほどデリーなど北インドとは違った印象があります。人口はやはり圧倒的に多いのですが、デリーなどに比べても皆おだかやで、体格も小柄な人が多く親しみやすい印象をもちます。また、コバラムビーチのサンセットの美しさは必見です。夕方頃、アラビア海に沈んでいく夕陽を見ながらビールを飲むのも最高の贅沢です。

コバラムビーチの風景

コバラムビーチ シーフードレストラン



コバラムビーチの風景

なお、アーユルヴェーダは南インドが本場であり、もちろんこの場所でもホテル内など様々なところにアーユルヴェーダセンターがあります。波の音をききながら心地よく受けるトリートメントは旅の疲れを癒してくれます。北インドで遺跡をたくさん訪問する旅ももちろんよいですが、南インドも面白いので、両方行って比較するとまた違ったインドの姿が見えてくると思いました。
2012年1月 南口

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